「水の伝説」たつみや章

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小学校6年生の光太郎は山村留学中。やることなすこと時間がかかる光太郎は、勉強も体育も苦手で、得意なのは図工だけ。それもものすごく時間がかかり、丁寧にすることはいいことだと言ってくれる先生にも、最後には「早くしてね」と言われてしまうのです。しかも身体が小さく細くて、泣き虫。周囲にイジメられて、とうとう東京の学校には行けなくなってしまったという経緯がありました。コンビニも本屋もないけれど、ヤマメのいる川は綺麗で、夜には満天の星空が広がる村。世話になっている家には同じ年のタツオがいて、兄のようにひっぱってくれます。しかし大雨が続いて山が崩れ、ヤマメのいる淵が無事かどうか見に行った光太郎は、そこで河童らしきものを助けることに。そして落ちていた赤い皿を拾ったその晩から、光太郎は原因不明の高熱に襲われ、不思議な夢をみることに...。

別名義の作品は読んだことがありますが、たつみや章さん名義の作品は初めて。これは、「ぼくの・稲荷山戦記」「夜の神話」と一緒に、神さまシリーズと呼ばれている作品なのだそう。3作に特に繋がりはないそうなんですけどね。これはイジメ問題と環境問題を大きく取り上げた作品でした。
これを読んで思ったのは、やっぱり「知らない」じゃ済まされないのよね、ということ。知らなかったから、というのは何の理由にも言い訳にもならないんですよねえ。全てのことに通じると思うんですが、たとえば環境破壊のように人間の生活に直接関わってくる部分は、特にそうじゃないかなと思ってます。自覚があって破壊するほどは悪くはなくても、結果的に破壊してしまえば結局のところは同じことだし。何事においても、きちんと自分の行動の意味と結果を知る努力は必要なんでしょうね。
とまあ、これも悪くないんだけど... 龍神とか山の姫が出てくる辺りはいいんだけど... あまりそんな風にメッセージ性の強い作品は、今はちょっと。たつみや章さんの作品を読むなら、やっぱり「月神の統べる森で」を選ぶべきだったかもしれないな。(講談社文庫)

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