「ねにもつタイプ」岸本佐知子

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岸本佐知子さんの幼い頃、何でも話せる無二の親友だったのは大ニグ、中ニグ、小ニグ。いつの頃からニグになったのかは定かではないけれど、気がついた時にニグはニグになっていました。何でも教えてくれて、何でも聞いてくれたニグ。そのニグによく似たニグに、岸本さんは半年ほど前に出会って... という「ニグのこと」他、雑誌「ちくま」に掲載された全48の文章を集めた本。「気になる部分」に続くエッセイ第2弾。

「気になる部分」(感想) も面白かったんですけど、こちらも面白かったです~。大笑いするというより、始終ニヤリとさせられてる感じ。ほんとこの方の思考回路ってどうなってるんでしょう... それはさすがにネタだろう!と突っ込みたくなる部分もあるんですけど、岸本佐知子さんのことだからやっぱり素なのかもしれない... なんて思ったり。岸本さんの文章には妙に地に足の着いた危なさがあるので、本当のような気がしてくるんですよね。コアラの鼻がはめこみ式だというのも、思わず笑ってしまうけど説得力があるし、漢字が妙なものに見えてくるのは、私自身も時々... でもこの方が生きているのは、本当にこの同じ世界なのでしょうかー。まさかパラレルワールドなんてことは? 息をするように自然に、ふっと別世界に入り込んじゃうんですね。でもこうやって文章を読んでるから面白がってられるけど、妄想の世界に入り込んだ岸本さんと実際に接してる人はどうなんだろう?(笑)
町で出会った人や出来事に妄想が膨らむのも、翻訳の仕事をしながら、思考がどんどん別の方に飛んでいってしまうのも日常茶飯事。この方、実は小説家にも向いているのでは...。「"訳が分からないこと"として片づけられてしまった無数の名もない供述、それを集めた本があったら読んでみたいと思うのはいけない欲望だろうか。そこには純度百パーセントの、それゆえに底無しにヤバい、本物の文学があるような気がする。」という文章が146ページにあるんですが、岸本さんの文章こそ、それのような気がするわ!
イラストが素敵だなあ、そういえば本そのものも素敵だなあと思ったら、装幀とイラストはクラフト・エヴィング商會でした。おお、やっぱり♪(筑摩書房)

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岸本 佐知子 「ねにもつタイプ 」 本書は、「ちくま」の2002年3月号から2006年9月号まで、55回連載されたものから48回分を選び加筆したも... » Lire la suite

久しぶりに、息抜きです。NHKラジオ第一放送で朗読されていたのですが、あまりに... » Lire la suite

Commentaires(2)

わーい、岸本さんだー!
ほんと、この方、絶対小説が書けると思うのです。
濃ゆい妄想ワールド、読んでみたいですよねえ。
コアラの鼻、面白かったですよね。
「妙に地に足の着いた危なさ」ってぴったりだ~。
*トラバいたしました♪

つなさん、ありがとうございます~。
ねね、絶対小説が書ける方ですよね。
現実と非現実の区別がつかなくなるような、妄想ワールドの!
ぜひ、書いてみていただきたいなあ。
きっと誰も真似できないですよねー。(笑)

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