「弟の家には本棚がない」「本を読む兄、読まぬ兄」吉野朔実

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漫画家の吉野朔実さんが「本の雑誌」に連載している「吉野朔実劇場」の3冊目と5冊目。1・2冊目が以前角川文庫になったので、3冊目以降もそれを買おうと思って待ってたのに、全然文庫にならないので図書館で借りてきてしまいましたー。しかし図書館の蔵書には4冊目の「犬は本よりも電信柱が好き」だけがないんです... なぜ?

今回で面白かったのは、「弟の家には本棚がない」の「『酸素男爵』を知りませんか」という章!
本を買うのに、絶対書店で手に取って買う派もいるでしょうし、オンライン書店を利用する派もいると思います。私の場合は、書店で背表紙を眺めながら本を探すのも好きなんですけど、何といっても本は重いですしね。改めて実物を確かめなくても買うと決まってる本はオンラインで注文してます。吉野朔実さんも、オンラインで注文が多いみたい。でも、その時点での遊び心が、私とは全然ちがーう。私の場合、本来の目的とは関係ない本ってあんまり買わないんです。せいぜい、同じ作者の別の本とか関連本を併せて買うぐらい。その点、吉野朔実さんは! たとえば、とあるオンライン書店で「男爵」を検索してみて、69件ヒットしたとします。そしたら続けて「公爵」「侯爵」「子爵」「伯爵」なんかもやってみて、男爵のヒット件数の方が多いことから、「どうも『男爵』が一番変わり者が多いらしい」と考えて、その手の面白そうな本を見つけては注文しちゃう。これは、検索ができるオンライン書店ならではですねー。そういう使い方って全然思いつきませんでした。面白いなあ。で、「酸素伯爵」が在庫切れで届かなくてがっかりした吉野朔実さんは、そのストーリーを色々想像しては叫ぶのです。

「読みたいーっ 読んでがっかりしたいー!!」

手に取った本が実は全然面白くなくて大失敗、というのは、本の選ぶ側の責任もあると思うんですけど(その本が自分の好みかどうか、なんとなく匂いで分かりますよね?)、「がっかりしたいー!!」というのが、またいいんですよねえ。そういう楽しみ方もあるのかあ。と、目からウロコ。ついでに、「穴堀り男爵」をベースに、「木のぼり男爵」「まっぷたつの子爵」「不在の騎士」「ほらふき男爵の冒険」を混ぜこんだ漫画も、面白かったです。自分が5冊とも読んでるのが、妙に嬉しかったり♪

「本を読む兄、読まぬ兄」も面白かったです。でもだんだん本の内容よりもエッセイ(漫画ですが)の方がメインになってるような...。エッセイの中には登場しないのに、その内容から連想したような本を冒頭で紹介、というのが半分ぐらいあるんですよね。エッセイだけでも面白いからいいんだけど、やっぱりこのシリーズは純粋に本にまつわるアレコレを読みたいなあ、というのが正直なところかな。(本の雑誌社)


+シリーズ既刊の感想+
「お父さんは時代小説(チャンバラ)が大好き」「お母さんは『赤毛のアン』が大好き」吉野朔実
「弟の家には本棚がない」「本を読む兄、読まぬ兄」吉野朔実
「犬は本よりも電信柱が好き」吉野朔実

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Commentaires(2)

四季さん、こんにちは。
世にそんなに「男爵」と名がついた物語があるとは…。笑
(メジャーな「ほらふき男爵の冒険」しか分らない~)

ああ、やっぱりこの本読みたいなぁ。
漫画だからか、どうもわが図書館にはないようなのですよね。
吉野朔美さんのイラスト繋がりで、柴田元幸さんの本の感想をトラバさせていただきました。
このシリーズの前作では、吉野さんと柴田さんの対談があるのですねえ。むー。

「読んでがっかりしたい」というのも面白いですね。
分るようなわからないような…。笑
そうそう、匂いで分かるんだけど、あえてどれだけ外しているのか、その外れ方を楽しむという読書も確かにアリなのかも。

つなさん、こんにちは~。
男爵物、いっぱいあるみたいです。今アマゾンで検索したら136件もヒットしましたよ!
もちろん重複してるのも多いでしょうけど、それでもすごい数ですよね。(笑)
(そして、たった今見つけた、ちくま文庫の 「ケストナーのほらふき男爵」 、買ってしまいそう… 笑)

このシリーズは面白いのでぜひ! と言いたいところですが、図書館にないですか。それは残念。
角川文庫の2冊だけでもいかがですか? 本の雑誌社版よりも若干手にとりやすいと思いますが~。
あ、柴田元幸さんの「つまみぐい文学食堂」も、気になってたんです。これはぜひ読まねば!

「読んでがっかりしたい」も、なんだか面白いですよね。
そういう楽しみ方もできると、ちょっと幅が広がりそうです。^^

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