オール讀物 2007年10月号

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お目当ては、光原百合さんの「写想家」。これは潮ノ道幻想譚のシリーズ最新作で、今回登場するのは、フォトアーティストの菊川薫。
この「フォトアーティスト」というのが、実は... ふふふ。題名も「写真家」じゃなくて「写想家」ですし。読む前は、何だろう? って思ったんですが、読んでみるとその意味がすごく分かる! 撮った写真、実物を見てみたいなあ。...とも思ったんですが、文章から具体的なイメージが目の前に浮かび上がってきたので、やっぱり見せてもらわなくてもいいかも。(笑)
この作品は、今回シリーズの5作目。毎回少しずつ不思議なことがあって、少しずつ繋がってるんですが、今回「閉め出し」とか「わたしたちのきまりごと」とか、気になる言葉があったんですよね。そろそろ俯瞰的にシリーズ全体を眺めたくなってきました。続きも楽しみ~。

あと今の時点で読んでるのは、森絵都さんの「あの角を過ぎたところに」と、柴門ふみさんの「結婚力講座」。
森絵都さんの方は、ほのぼのするのかと思いきや、最後にゾクッとさせられるような話でした。そして「結婚力講座」は、柴門さんと土屋賢二さんの対談。これは結構面白かったなあ。「続く結婚」と「続かない結婚」の違いは何なのか、そこには「結婚力」というものが存在するのでは? という話です。私自身は、「男は」とか「女は」とか決め付けるのも決め付けられるのも嫌いだし、そういうのを読んでカチンとくることもあるんですけど、まあ、男女別の傾向みたいなものは確かにありますしね。今回は、へええ~とすっかり他人事で読んでたので楽しかったです。ここに書かれてる「結婚力」の中には、それはどうよ?って思う部分も結構あったんですけど(例えば「妻へは褒め言葉か楽しいジョーク以外話しかけないことだ」とか。私だったらそんな夫は要らないな)、意外な組み合わせで長続きしてる人たちもいるし、やっぱりコツはあるんでしょう。
でも、「ノルウェイの森」があんなに女性に売れたのは、言葉で女を喜ばせる場面が沢山あったから、という言葉にはびっくり! そうだったのか、知らなかった。だから私には全然アピールしなかったのか。納得。(笑)


+既読の光原百合作品の感想+
「ありがと。 あのころの宝もの十二話」ダ・ヴィンチ編集部編(「届いた絵本」)
オール讀物11月号(文藝春秋)(「扉守」)
小説NON 11月号(祥伝社)(「希望の形」)
小説推理・オール讀物・星星峡(「1-1=1」「クリスマスの夜に」「オー・シャンゼリゼ」)
「最後の願い」光原百合
光原百合ベスト3@My Best Books!
「尾道草紙」尾道大学 創作民話の会
「銀の犬」「親切な海賊」光原百合
オール讀物 2007年10月号(「写想家」)
「嘘つき。 やさしい嘘十話」ダ・ヴィンチ編集部編(「木漏れ陽色の酒」)
オール讀物 2008年11月号(「旅の編み人」)
「新・本格推理 不可能犯罪の饗宴」二階堂黎人編・オール讀物 2009年8月号(「花散る夜に」「ピアニシモより小さな祈り」)
「イオニアの風」光原百合
「扉守 潮ノ道の旅人」光原百合
Livreに、これ以前の作品の感想があります)

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Commentaires(2)

「写想家」読みました。潮ノ道の世界に初めて触れたのですが、このシリーズは‘幻想譚’とあるように、「銀の犬」に近いものなのでしょうか。早く本になって欲しいですね。それまではバックナンバーで地道に読みます。
ネタばれかもしれないので、未読の方は以下は読まないでください。


祥江さん(であっています?)は救われて何よりでした。人間の嫉妬は怖いですね。なにせ聖書によると人類最初の殺人は嫉妬による兄弟殺しですものね。
ところで菊川さんの写しだすものって、喜怒哀楽すべてなのでしょうか。怒りだけだったら哀しいかも。(きゃろるの読みが足りないだけかも)

読まれましたか♪
「銀の犬」は本当にファンタジックな世界の物語ですけど
こちらの方は日常の中に潜む不思議という感じでしょうか。
不思議、と書いてしまうとファンタジーなのかミステリーなのか分かりませんけど。(笑)
ほんと、早く本になって欲しいですね。

ええと、怒りだけだなんてことないと思います!!
あの場合は、その他にも憎しみとか悲しみとか悔しさとかやるせなさとか…
そしてたとえば、最初の老夫婦の場合なんかは正反対ですよね。
こちらは、穏やかな愛情とか、お互いに対する信頼とか… そういのじゃないでしょうか。
喜怒哀楽という言葉に収まりきらないような感情を、全て写し取っているのだと思います。^^

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