「アルテミス・ファウル 妖精の身代金」オーウェン・コルファー

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アルテミス・ファウルは、何世代にも渡って悪事を働いて金を蓄えてきたた伝統的な犯罪一家・ファウル家の12歳の少年。乗っていた船がロシアのマフィアに木っ端微塵にされて父親が消息不明となって以来、母は神経症になって寝たきりの生活。アルテミス・ファウルは学校にも行かずに、父の事件で失った家運の挽回のための計画を立て始めます。それは妖精から黄金を奪う計画。人間と同じように金の好きな妖精は、それぞれに黄金を隠し持っているのです。そのためにアルテミスは「妖精の書(フェアリーズブック)」を入手し、妖精の言葉を人間の言葉に翻訳。妖精の思考回路や行動パターンを掴み、綿密な計画を立て始めます。

「アイルランドのハリー・ポッター」「悪のハリー・ポッター」などと称されて、出版前から大きな話題になったという作品。元は児童書のファンタジーでハードカバーなんですが、最近はこういう作品が文庫で読めるのが嬉しい~。
そしてこの作品が普通のファンタジーと違うのは、登場する妖精の設定。ここに出てくる妖精は、よくある「綺麗」「可愛い」「不思議」のイメージでもなく、かといってアイルランド系の妖精のようなちょっぴり意地悪なイメージでもなく... 強いて言えば、未来人間みたいな感じでしょうか。昔ながらの魔法の力は持っているんですが、人類よりも遥かに科学技術が進んでいて、すっかりハイテク武装をしてるんです。そもそも「レプラコーン」(アイルランドの伝承に出てくる妖精の種類)という言葉の起源が、実は「LEP(地底警察(ロワー・エレメンツ・ポリス)レコン」だというのが可笑しいところ。そして対するアルテミス・ファウルは、12歳ながらもその能力は計り知れないという神童という設定。伝統的な犯罪一家に生まれ育ってるので、ただ賢いというよりも、悪知恵が働くって感じなんですけどね。なのでアルテミス・ファウルと妖精の戦いは、妖精の伝統的な魔法+科学技術vsアルテミス・ファウルの情報収集+悪知恵 なんですが...
うーん、ちょっと期待はずれだったかな。
というのも、肝心のアルテミス・ファウルに全然魅力が感じられなかったんですよね。別に善と悪の対決でなくても全然構わないので、これでアルテミス・ファウルに悪の魅力があればきっと楽しめたと思うんですけど... 天才的な頭脳の持ち主という面もそれほど実感できなかったし、悪の少年のはずが、例えば母親の病状にうるうるしてるところなんかもどうも...。(悪の少年の意外な一面で、きっといい所なんでしょうけど) だからといって、妖精の方もイマイチよく分からなかったし...。一番良かったのは、アルテミス・ファウルのボディガードのバトラーだったな。あと、せっかく入手した「妖精の書」(妖精にとってはバイブルのようなもので、アルテミス・ファウルの主な情報源)の出番が、ほとんど最初だけだったというのも残念だったんですよねえ。せっかく魅力的な小道具なんだから、もっと活躍させて欲しかったです。(角川文庫)

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Commentaires(4)

間違えて第3作「永遠の暗号」から読んじゃったんですけど、第3作ではアルテミスが魅力的に大活躍でしたよ。
逆に「妖精の身代金」はつい最近、読んでアルテミスの活躍の少なさに驚きました。
是非、第3作まで!(私も第2作はこれからです)

オプトさん、こんにちは~。
そうですか、3作目では魅力的に大活躍ですか。
確かにアマゾンのレビューを見てみると、だんだんパワーアップしてるような…
どんどん面白くなるんなら、1作目でやめちゃうのは勿体ないですね。
じゃあ、近いうちに読んでみます~。ありがとうございます。

そうそう、そうなんですよ。
アルテミスって全然悪人ぽくないんですよね~。
わたしも3作読みましたが(4作目も出てますね)、むしろどんどんいい子に育ってる気がしますよ(笑)!
「悪のハリーポッター」と言われてますが、ハリーの方がよっぽど性格が悪いと思うのはわたしだけ?(笑)

ええっ、どんんどんいい子になっちゃうんですか?(笑)
それはちょっと期待外れだなあ。
お母さんのことでうるっときてるアルテミス・ファウルにも、かなり興冷めだったというのに…
うんうん、ハリーの方が、性格悪いですよねー。一見良さそうに見せてるだけに余計に。(笑)
私は「不死鳥の騎士団」までしか読んでないんですけど、シリーズそのものも、どんどんダークになってるし
ここだけの話、あちらの作者さんの方が性格が悪いのではないかと…(笑)

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