「嘘つき。 やさしい嘘十話」ダ・ヴィンチ編集部編

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「やさしい嘘」というテーマで書かれたアンソロジー。「おはよう」(西加奈子)、「この世のすべての不幸から」(豊島ミホ)、「フライ・ミー・トゥーザ・ムーン」(竹内真)、「木漏れ陽色の酒」(光原百合)、「ダイヤモンド・リリー」(佐藤真由美)、「あの空の向こうに」(三崎亜記)、「やさしい本音」(中島たい子)、「象の回廊」(中島紀)、「きっとね」(井上荒野)、「やさしいうそ」(華恵)の10編。
本当は嘘なんてつきたくないもの。でも「嘘も方便」という言葉もあるように、時には必要悪だったりもするんですよね。大切な人、大好きな人を傷つけたくなくて、悲しませたくなくて、思わず嘘をついてしまうことだってあるし... そんな時の嘘は、切ないんだけど暖かいもの。

今回、一番のお目当ては光原百合さんの「木漏れ陽色の酒」でした。これは「マノミ(魔の実)」と呼ばれる木の実を3年以上漬け込んだ酒、どんな薬師にも治せない病を治してしまうその酒をもらいに、ある夫婦が訪ねてくる話。でもどんな病も治る代わりに、この酒を飲むと最愛の人にまつわる記憶だけを綺麗に失っちゃうんですよね。いやあ、切ない話だわ... 彼も彼女も、そして彼女も彼も。
あと竹内真さんの「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」も楽しみにしてたんですよね。これも良かったな~。月を買ってソラくんにプレゼントした「爺ちゃん」は、あのじいさんなのかな? 爺さんって不動産屋さんだったっけ??(記憶が...)
なんだか全体に若さがいっぱいで楽しいアンソロジーでした。一度読んでみたいなと思ってた作家さんの作品も読めて嬉しいな。これは以前読んだ「ありがと。」(感想)と同じシリーズ(?)なんですよね。このシリーズ、なかなかいいかも。あと「 秘密。 私と私のあいだの十二話」「君へ。 つたえたい気持ち三十七話」なんかも出てるみたいです。(ダ・ヴィンチブックス)


+シリーズ既刊の感想+
「ありがと。 あのころの宝もの十二話」ダ・ヴィンチ編集部編
「嘘つき。 やさしい嘘十話」ダ・ヴィンチ編集部編

+既読の光原百合作品の感想+
「ありがと。 あのころの宝もの十二話」ダ・ヴィンチ編集部編(「届いた絵本」)
オール讀物11月号(文藝春秋)(「扉守」)
小説NON 11月号(祥伝社)(「希望の形」)
小説推理・オール讀物・星星峡(「1-1=1」「クリスマスの夜に」「オー・シャンゼリゼ」)
「最後の願い」光原百合
光原百合ベスト3@My Best Books!
「尾道草紙」尾道大学 創作民話の会
「銀の犬」「親切な海賊」光原百合
オール讀物 2007年10月号(「写想家」)
「嘘つき。 やさしい嘘十話」ダ・ヴィンチ編集部編(「木漏れ陽色の酒」)
オール讀物 2008年11月号(「旅の編み人」)
「新・本格推理 不可能犯罪の饗宴」二階堂黎人編・オール讀物 2009年8月号(「花散る夜に」「ピアニシモより小さな祈り」)
「イオニアの風」光原百合
「扉守 潮ノ道の旅人」光原百合
Livreに、これ以前の作品の感想があります)

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Commentaires(2)

こんにちは。
「ありがと。あのころの宝もの」は気づきませんでした。
光原さんで検索しても出てこないし、「ありがと。」でも出てこない。「あのころの宝もの」でやっと市立図書館に見つけました。
卒論の文献検索でもしていたら、とんでもないミスですよね。
早速予約して読みます。
やはり頼りになる四季さんに脱帽です。

きゃろるさん、こんにちはー。
ふっふっふ、どんどん頼りにしてください。
…と胸を張りたいところなんですが!
これも「ありがと。」の方も光原さんに教えていただいたので、私が自力で探したわけではないんですよー。
しかもこっちは1年以上前に出てたのに、最近まで知らなかったという…(^^ゞ
光原さんの作品はもちろん、他もなかなか素敵な短編集でしたので、ぜひ読んでみてくださいね。^^

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