「遊鬼」白洲正子

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吉野朔実さんの「犬は本よりも電信柱が好き」の「京都マニア」の章に紹介されていた本をくまなく読もう企画第3弾。この章では8冊紹介されていて、既に感想をアップしている入江敦彦さんの本4冊の他に、「桂離宮-日本の庭園美6」という本も見てるので(これは普通の写真集なので、感想は書きませんが)、これで5冊目。「草菜根」(中東久雄)と「京 花背 摘草料理」(中東吉次)は、料理本なので見ないかも。となると後は「人が見たら蛙に化(な)れ」(村田喜代子)だけなんですけど、この「遊鬼」を読み始めた途端、この「人が見たら蛙に化れ」という言葉が何度も出てきてびっくりでした。そう繋がるのかあ。「人が見たら蛙に化れ」は骨董の世界を描いた小説で、これも面白そうなんですけど... 大丈夫かな、結構分厚いので今の私には気分的にちょっと重いのだけど。読めるかな。

というのはともかく、「遊鬼」です。白洲正子さんという方は、とても恵まれた環境に生まれ育った方だと思うんですけど、やっぱりそれを生かせるかどうかは本人にかかってますよね。それを見事に生かしきった方だったんだなあ、と改めて思いました。この「遊鬼」は、彼女が師と仰いだり友人として付き合った人々のことなどを書き綴った随筆集なんですが、才能があるところには才能がある人が集まるというか、個性は別の個性を呼ぶというか、本当に強烈な人がいっぱい。そして、そんな強烈な才能と個性の持ち主に囲まれて、様々なことを貪欲に吸収されたんですね。「大往生 梅原龍三郎」の章の最後に、「それからひと月も経たぬうちに白州は亡くなった。つづいて加藤唐九郎、そして梅原先生、私にもどうやらこの世は色あせて、味けないところになって行くようである」とあるんですが、その気持ちも分かるような...。図書館で借りた本で、感想を書くのが期限に間に合わなかったので、ちゃんとメモできなかったんですが、含蓄のある言葉もいっぱいありました。洋画家の梅原龍三郎さんが描いたと仰る薔薇の絵が見つからなくて困ったという話に対する小林秀雄氏の言葉とかね。さらりと書かれているんだけど、ものすごくインパクトがありました。
特に強く印象に残ったのは、タイトル「遊鬼」の元となった鹿島清兵衛の生き様を描いた「遊鬼 鹿島清兵衛」。これは凄まじいです。事実は小説より奇なり、とはこのことか。あと、この本の表紙の桜の絵を描いた早川氏の「創る 早川幾忠」という章も、なんだかとても好きだったなあ。(新潮社)


+既読の白洲正子作品の感想+
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