「鉄塔武蔵野線」銀林みのる

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物心が付いた頃から鉄塔に興味を持っていて、鉄塔を眺めるのが何よりも好きだった小学校5年生の少年が、夏休みに近所の鉄塔から順に1つずつ鉄塔を辿っていくという、文字通りの鉄塔小説。第6回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作で(池上永一「バガージマヌパナス」と同時受賞)、映画化もされている作品。実際の鉄塔の写真が500枚以上収録されて、まるで小学5年生の少年による実録小説のような感じです。最初の新潮社版の単行本や文庫には全ての写真を収録することができなかったのが、今回のソフトバンク文庫でようやく全て収録という運びになったのだとか。

「男性型」「女性型」「料理長型」「婆ちゃん鉄塔」などなど、鉄塔に色々な名前をつけて、その「結界」に1つずつメダルを埋め込むことに執着して、最後までやり遂げようとするところなんかは、鉄塔に対する愛情が感じられていいと思うんですけど... いやあ、ツラかった。本を読んでいてこんなにツラかったのは久しぶり。なんせ私自身鉄塔にはまるで興味がないですしねえ。最初は、そんなに色んな種類の鉄塔があるのかーって読んでたんですけど、いくつか読んだ時点ですっかり飽きてしまって。いえ、この1つずつの鉄塔を執念深く描き続けるところにこそ、意味があるんでしょうけどね。そしてそれ以上にツラかったのが、文章が合わなかったこと。小学5年生の少年の一人称の作品で、会話はまるっきりの子供だっていうのに、地の文章の主語が「わたし」なんです。しかもどう考えても小学生の作文という感じの拙さなのに、語彙力は大人並み。もちろんわざと子供らしく書いたということなんでしょうけど、どうも気持ちが悪くて堪らなかったです... 最後まで読み終えてほっとしました。同時受賞の池上永一さんの「 バガージマヌパナス」は、すごく好きだったんだけどなあ。あ、この作品よりも、私は「風車祭(カジマヤー)」が好きなんですけどね。池上作品は4冊しか読んでないクセに、これは池上さんの最高傑作に違いないと信じてるぐらい。この年のファンタジーノベル大賞は、まるっきり正反対に違う2作だったんですね。(笑)(ソフトバンク文庫)

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今回も文学作品ですが、ちょっと変わった作品です。 「鉄塔 武蔵野線」。 純文学... » Lire la suite

Commentaires(2)

ねえねえ、ちょっと聞いてよ。マーキが一敗で、クrさんが二敗、俺と四季さんは、今のところ無敗。実は、そんなゲームだったと知ったら、今更ながら驚きますか?<JBネタね。。。(^^♪

あのぅ、驚くもなにも意味が全然分からないんですが…?

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