「過去カラ来タ未来」アイザック・アシモフ

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フランスの商業美術家・ジャン・マルク・コテが、1900年に開催されるパリ万博に向けて請け負ったのは、丁度100年後、西暦2000年の生活を描いたシガレットカードの製作の仕事。そのカードは、結局発注した玩具メーカーの操業停止によって、配布されないまま埋もれてしまうことになるのですが、そのまま残っていた1組のカードが100年後、SF作家のアイザック・アシモフによって蘇ることになります。

先日の第39回たらいまわし企画「夢見る機械たち」の時に、日常&読んだ本logのつなさんが挙げてらした本。(記事) 古いイラストを見るのは大好きなので、眺めてるだけでも楽しい本でした~。つなさんからも伺ってたんですけど、ほんと飛ぶものが多くてびっくり。全部で50枚のカードが紹介されてるんですが、そのうち何らかの形で人間が飛ぶ機械を描いているのは全部で18枚あるんです。空を飛ぶことにこだわらず、人間が移動する手段としての機械を合わせると、半数を超えてしまって、この当時そちら方面への期待が大きかったのがすごく良く分かります。その後、2つの世界大戦を経てかなり進歩してしまった分野なので、ほんの2~3人しか乗れない飛行機や、人間がイカロスみたいに羽(動力装置付き)を装着して飛行している絵に、この頃はこの程度の発想だったのかあ、とちょっと微笑ましくもなるんですけどね。でも、飛行機野郎がカフェでドライブスルーしてたりするし! それに羽を付けた消防士が消火活動をしたり、建物の上の階にいる人間を救出してるのは、いいかもしれないなあ。...とは言っても、アシモフは「勢いよく羽ばたけば、火元を煽ることになって、火の勢いがますます強くなるのではないだろうか」と書いてるし、どうやってポンプで水をそこまで吸い上げるかなどの問題を指摘していて、確かにあまり現実的ではないのだけど。(笑)
私が一番楽しめたのは、これまた意外と多かった海中の絵かな。潜水帽をかぶって海底を散歩したり、水中ハンティングをしたり、時にはゲートボールをしたり(笑)、魚に乗ってのレースを楽しんだり。鯨のバスや、1人のりタツノオトシゴまで登場。アシモフが指摘するまでもなく、羽で空を飛ぶ以上に現実味が薄い分野なんだけど(笑)、「海底二万里」みたいで夢があって好きです♪

アシモフのコメントはちょっぴり辛口なんですが... こういうのって、実際に実現してるようなカードがいっぱいあったら、「へええ、すごいな」と感心はしても、結局のところ感心止まりだと思うんですよね。現実からは少しズレてるからこそ楽しめる部分って、実はとても大きいのではないかと。一昔前のSF黄金期(と書いてる私自身はよく知らないのだけど)によくあったような未来都市の予想図(たとえばドラえもんの元々いた未来とか)とはまた違う発想がここにはあって、この素朴さがすごく好きです。(パーソナル・メディア)

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  アイザック アシモフ, 石ノ森 章太郎 「過去カラ来タ未来  」 パーソナルメディア ここに一組のカードがある。それは... » Lire la suite

Commentaires(4)

四季さん、こんばんは。
四季さんも楽しまれたようで、良かったです~。
記事中、紹介も頂き、ありがとうございます♪

海底も魅力的でしたよね。
でも、百年後もその服なのか!、とちょっと突っ込んでしまいましたけれど。笑

そうそう、こういうのって、ちょっと外れているからこそ、そのロマンを感じたり、その時点での未来への希望を感じるのですよね。

今、こういうのを作るとしたら、どんな人が作ると面白いのでしょうね~。
佐藤 雅彦さんとか、クラフト・エヴィング商會(や、こちらはろくに知らないのですが)あたり?

つなさん、こんにちは!
面白い本をご紹介下さって、こちらこそありがとうございます~。

そうそう、海底にいる時でも服装は19世紀のままなんですよね。(笑)
服のことまでは、頭がまわらなかったのかしら?
でもアシモフも突っ込んでたし、つなさんも記事に書いてらっしゃいましたけど
海底であの長いスカートは、ほんと如何なものかと思いますよね~。(笑)

クラフト・エヴィング商會は、ほんと楽しいですよ。
まだ読んでらっしゃらなければ、「どこかにいってしまったものたち」や「クラウド・コレクタ-」からぜひ♪
逆に私は佐藤雅彦のことをあまり知らないんですけど、何かオススメの本などありますか?
何かあったら、教えていただけると嬉しいです~。

佐藤さん、オススメというか、実は二冊しか読んでないのですが…。笑
竹中さんとの共著「経済ってそういうことだったのか会議」と、「毎月新聞」を読んでいます。
「経済って~」は門外漢でもわかる経済という感じで、「そういうことだったのか!」と思いましたし、「毎月新聞」の方は、まぁ、ほぼしごく真っ当なことを言ってるのだけれど、時にキラリと光る物の見方なんかがあって面白かったです。
「ピタゴラスイッチ」なども手掛けておられたし、こういった本を描いてくれたら面白いな~、と思った次第です。
ただ、「本」としてすっごい面白いか、と言われると、実はちょっと微妙かも(ごにょごにょ)。笑

佐藤さんって、そういう本を書いてらっしゃる方なんですか!
題名だけ聞くと、私にはあまり縁のないジャンルの本かなあ~って感じですが
アマゾンで本の紹介とかレビューを読んでみると、なんだか面白そうですね。
ああー、「ピタゴラスイッチ」は面白いですものね。それを伺って納得です。
ちょっとした視点の置き方の違いから、へええと感心しちゃうようなアイディアが出てきそう。
確かにそういう本を書いて欲しい方なのかも~。

教えて下さってありがとうございます。^^

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