「風の誘い」茂市久美子

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2月ももうすぐ終わりだというのに、真冬のように寒い日。勤めていた旅行会社をやめてきたばかりの「わたし」が見たのは、1枚のちらし。それは骨董通りにあるシャーリマールという古い絨毯の専門店が、春にインドへの買い付けに行く人材を募集しているという知らせでした。数週間前にも、ショーウインドーに飾られた高価な絨毯に引き寄せられるような思いをしたばかりの「わたし」は、早速店を訪ねることに。店の中は壁にかけられた絨毯でまるで庭園のよう。出てきた白いターバンを巻いた老人は、これらの絨毯は全てインドのカシミールで織られたものだと言い、インドで若草の中にひなげしを織り込んだ春の絨毯を探してきて欲しいのだと説明します。

こみねゆらさんの絵に惹かれて、何の気なしに借りてきた本なんですけど、なんと絨毯の話だったとは! 最近続けざまに読んでるトルコ絨毯ではなくて、こちらの絨毯はインドのものなんですけどね。それでもちょっと運命を感じてみたりして。(笑)
「わたし」が老人に頼まれてインドに探しに行ったのは3つ。若草の中にひなげしを織り込んだ絨毯と、ジャイプールの壷と、アグラの宝石箱。たった1週間の旅行で全てを探さなくちゃいけないので、全てが順調で、あんまり都合が良すぎるともいえるんですけど... それに若干あっさりしすぎているような気もするんですけど... でもそれがまた運命的でもあり、夢物語のようでもあり、この作品のいいところなのかも。3つの品物を見つけた時に、それぞれを持っていた人が語る物語もいいんですよねえ。とても美しいし幻想的。YA寄りの児童書として書かれているようなんですが、とても素敵な話なので、もっと大人向けにしっかりと書かれていても良かったのではないかと思ってしまうほどです。(講談社)


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「風の誘い」茂市久美子

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