「水滸伝」7~9 北方謙三

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北方版「水滸伝」、全国を巡り歩いていてまだ梁山泊に入っていない宋江ら5人が大軍に包囲される7巻、祝家荘に入った官軍と梁山泊軍がぶつかる8巻、林冲に思わぬ罠が仕掛けられる9巻。

こういう作品には魅力的な敵役が不可欠だし、実際、青蓮寺の李富や聞煥章といった面々がそういった役割を務めてるのは分かるんですけど、官軍側があまりに魅力的になりすぎるのも問題なんですよね。読んでいても、宋という国の腐敗ぶりが今ひとつ伝わってこないような... もちろん役人は各地で賄賂を受け取って好き勝手してるし、禁軍にしろ地方軍にしろ、弛みきってる軍も多いみたいなんだけど、そんな全国から不満を持った人々が蜂起するほどとは思えないなあ。むしろ宋という国はとても大きくて、むしろ土台が堅固という印象です。そもそも青蓮寺みたいなしっかりした組織と人材があるんだし、たとえ腐りきっていたとしても、彼らなら民衆が決定的に蜂起する寸前の状態に押さえつけておくなんてことは簡単だったはず、とか思っちゃう。いくら不遇の状態に落とされてるからといって、れっきとした軍人がおいそれと叛徒に寝返るとも思えないですしね。でも、だからといって人材不足で勝負にならないなんてことになったら、それこそお話にならないし...。その辺りの兼ね合いがとーっても難しそう。
今回青蓮寺側がちょっと生彩を欠いていたのは、その辺りの関係なのかな~?
なーんてちょっと穿った読み方をしてしまいました。だって、今まで名前だけの登場だったとはいえ、あれほど恐れられていたはずのあの人物でさえ「あっさり」死んでしまうんですもん。この人物がやられるのはもちろん大歓迎なんですけど... でももうちょっと手応えが欲しかった気もするし... んんー、フクザツ。(集英社文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「水滸伝」1~3 北方謙三
「水滸伝」4~6 北方謙三
「水滸伝」7~9 北方謙三
「水滸伝」10~12 北方謙三
「水滸伝」13~15 北方謙三
「水滸伝」16~18 北方謙三
「水滸伝」19 北方謙三

+既読の北方謙三作品の感想+
「破軍の星」北方謙三
「楊家将」上下 北方謙三
Livreにブラディ・ドールシリーズと「三国志」の感想があります)

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