「風の王国 花陰の鳥」毛利志生子

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母と叔父の会話から、ソンツェン・ガムポ王が2人目の妃を探していることを知ったティモニェン。ソンツェン・ガムポは15年前に吐蕃の王になり、今は名君と讃えられる人物。しかしティモニェンにとっては、宰相だった父を謀反人であると斬り殺した男でもあったのです。母は未だにソンツェン・ガムポを恨み続け、しかし数年前から王都で父の仕事を引き継いでいるティモニェンの兄の手紙は、ソンツェン・ガムポの素晴らしさを讃えるものばかり。一体ソンツェン・ガムポとはどういった人物なのか...。その時、丁度表れた婚約者気取りで図々しい男から逃れたかったティモニェンは、思わずソンツェン・ガムポの2人目の妃に名乗りを上げたと言ってしまいます。

「風の王国」シリーズ10冊目。随分前に出てたんですが、本編ではないと聞いて読んでなかったんですよね。でも6月には15冊目の新刊が出るし、既に5冊も溜め込んでたのに気がついて、そろそろ読んでみることに~。
今回は本編よりも30年ほど前の物語。ソンツェン・ガムポと、本編では既に亡くなってるリジムの生母・ティモニェンの出会いの物語です。んん~、本編じゃなくてもやっぱり面白い! 若々しいソンツェン・ガムポが素敵だし~。リジムとはやっぱり父子ですね。どこかイメージが似てます。ソンツェン・ガムポとティモニェンの出会いも、どこかリジムと翠蘭の出会いみたいだし。でもソンツェン・ガムポ王が時に冷酷非情になれるという部分は、リジムにはないんですよね。リジムも素敵だし頑張ってるけど、やっぱりどこかお坊ちゃん育ち。まあ、そこがリジムの良さとも言えますが。そしてリジムの幼い頃に亡くなったお母さん、もっと儚げな美女を想像してたんですけど、実態は全然違いました。外見も愛嬌がある程度で決して美女ではなかったようだし、前向きで行動力があって、むしろ逞しいイメージ。そういうところも、翠蘭にどこか似てるかな。父子が2人ともこういうタイプに弱いということなのかな? それとも~? でもソンツェン・ガムポがティモニェンに惹かれる気持ちはすごく分かるな。私も好きだもの、こういうタイプ。(集英社コバルト文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「風の王国」1~4 毛利志生子
「風の王国 月神の爪」毛利志生子
「風の王国 河辺情話」毛利志生子
「風の王国 朱玉翠華伝」毛利志生子・増田メグミ
「風の王国 目容の毒」毛利志生子
「風の王国 臥虎の森」毛利志生子
「風の王国 花陰の鳥」毛利志生子
「風の王国 波斯の姫君」毛利志生子・増田メグミ
「風の王国 初冬の宴・金の鈴」毛利志生子
「風の王国 嵐の夜」上下 毛利志生子
「風の王国 星の宿る湖」毛利志生子

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