「窯変 源氏物語」7・8 橋本治

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7巻は「胡蝶」「蛍」「常夏」「篝火」「野分」「行幸」「藤袴」、8巻は「真木柱」「梅枝」「藤裏葉」「若菜 上」。

「胡蝶」で描かれる春の町の美しさ艶やかさにうっとりしてたら、玉蔓に言い寄ろうとする源氏の浅ましさにがっくり。「常夏」で登場した近江の君の言葉遣いに目が点になってたら、夕霧が紫の上を垣間見てしまってどきどき。
まあ、本筋の通りの流れだと言えばそれまでなんですけど、でもやっぱり気を逸らさないところはさすがですね。
でもでも、玉蔓とのやり取りで見せる源氏の君のあの中年オヤジっぷりはいやーん。いくら外見が美しくてセンスが良くても、こんな鬱陶しい人が身の回りにいなくて良かったわ! なんて思ってみたり。や、もしいたとしても、私が当事者になることはあり得ないんだけど...(笑) ま、本で読んでる分には面白がっていられる範囲内なので、玉蔓にはお気の毒と思いつつ、源氏の君が悶々としてるのを「いい気味だー」とか思ってしまいます。ま、玉蔓自身あんまりきちんと意思表示をする人じゃないから、自業自得かもしれないけど。
あと、これは玉蔓と違って、どうしても気の毒なのが花散里。私、花散里って結構好きなんだけどなー。そもそも人物紹介で「源氏からはほとんど飼い殺しに近い扱いを受け、ただ息子の"夕霧"と玉蔓の世話に日を送るしかなくなっている魅力を失った女」と書かれてるのが悲しい。これはちょっと酷すぎやしませんか。あ、気の毒といえば、末摘花の姫も相当気の毒なんですけど... でもこの人の場合、「唐衣」にはやっぱり笑ってしまうわ!(笑)

「窯変」を読み終わったら、また円地文子訳の続きに戻ろうとは思ってるのだけど... その時はきっともっときちんと読めるだろうと思ってたんだけど... ここまで豊かに描きこまれた源氏物語を一度読んでしまったら、他のがすっかり色褪せてしまいそうで不安。丁度マリオン・ジマー・ブラッドリーの「アヴァロンの霧」を読んだ後は、マロリーの「アーサー王の死」がまるで記事でも読んでるような気がしてしまったように。うーん、ありそうだ...。(中公文庫)


+既読の「源氏物語」の感想+
「源氏物語」+「まろ、ん?」小泉吉宏(与謝野晶子訳)
「源氏物語」1・2 円地文子訳
「窯変 源氏物語」1~3 橋本治
「窯変 源氏物語」4~6 橋本治
「窯変 源氏物語」7・8 橋本治
「窯変 源氏物語」9・10 橋本治
「窯変 源氏物語」11・12 橋本治
「窯変 源氏物語」13・14 橋本治

+既読の「源氏物語」関連作品の感想+
「東方綺譚」マルグリット・ユルスナール(雲隠)
「源氏供養」上下 橋本治
「輝く日の宮」丸谷才一
「千年の黙(しじま) 異本源氏物語」森谷明子
「紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス日本の古典」紫式部・山本淳子編

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