「こころげそう 男女九人お江戸の恋ものがたり」畠中恵

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長屋に女の幽霊が出ると聞いた岡っ引の長次は、下っ引きの宇多に調べるように言いつけます。その幽霊は近頃息子と娘を失ったばかりの大和屋由紀兵衛の持つ長屋に出るのだというのですが... という「恋はしがち」以下、全6編の連作短編集。

9人の幼馴染たちの物語。下っ引きの宇多、岡っ引きの長治の娘のお絹、大和屋由紀兵衛の息子・千之助とその妹・於ふじ、大工の棟梁の娘のお染、野菜のぼて振りの弥太、叔父の口入屋の手代をしている重松、茶屋の看板娘のおまつ、裕福な煙管屋の娘・お品。この話が始まる時点で千之助と於ふじは既に亡くなってしまっていて、大きな流れとしてはこの2人の亡くなった事件のミステリですが、むしろ青春小説といった感じでしょうか。

小さい頃は男女の区別もなく毎日のように遊び回っていた9人も、今やもうお年頃。それぞれの生活が忙しくてなかなか会えなくなるし、お互いを男や女として意識するようにもなります。そこで上手く「思い思われ」になればいいんですけど、9人ですしね。なかなか上手くいかなさそうだなという予想通り、実際それぞれの思いはすれ違い... そうこうしてるうちに仲間を失ってしまったり。
大人になるってこういうことなのよね、なーんて切ない感じが前面に出てるのはいいんですけど... やっぱり9人というのは多すぎやしませんかねえ。せいぜい7人なんじゃ? 区別がつかなくて困るってほどではなかったんですけど、それほど9人の描き分けができているとは思えなかったし、逆にそれぞれのイヤな面は目についてしまったりで、感情移入できるような人物はいなかったな。せっかくなのにあまり楽しめず、ちょっと残念でした。(光文社)


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Livreに「しゃばけ」「ぬしさまへ」「百万の手」「ねこのばば」の感想があります)

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