「窯変 源氏物語」11・12 橋本治
[amazon] [amazon]
11 巻は「雲隠」「匂宮」「紅梅」「竹河」「橋姫」、12巻は「椎本」「総角」「早蕨」。
源氏の君が亡くなってしまい、この巻からは紫式部の語りとなります。源氏の君から紫式部への交代は「雲隠」の帖の最初で行われるんですけど、ここがなんだかSFちっく。どことなく筒井康隆「エディプスの恋人」を思い出しました。(えっ、全然違う?) そしてここで語られるのは紫式部の現実。夫となった藤原宣孝のこと、若き源氏の君のような藤原伊周のこと、壮年の源氏の君のような藤原道長のこと。まさに藤壺の中宮のような中宮定子のこと、紫式部が仕えることになった中宮彰子のこと。1000年前の女性のこととは思えないほど身近な造形。
源氏の君の一人語りがなくなったのも寂しいし(やっぱりこれが面白かったのよね)、薫と匂宮はイマイチ役不足... この2人、源氏の君と頭の中将みたいな感じとはちょっと違いますしねえ。源氏の君と頭の中将にはやっぱり華があったわ! というより、薫と匂宮の周囲の女性陣に華が足りないのかな~? なんて文句を言いつつも、他の現代語訳に比べると遥かにきちんと読んでる私なのですが。すっかり大きくなってしまった明石中宮とか玉蔓とか、お馴染みの人もちらっと出てくるのが嬉しいです。(中公文庫)
+既読の「源氏物語」の感想+
「源氏物語」+「まろ、ん?」小泉吉宏(与謝野晶子訳)
「源氏物語」1・2 円地文子訳
「窯変 源氏物語」1~3 橋本治
「窯変 源氏物語」4~6 橋本治
「窯変 源氏物語」7・8 橋本治
「窯変 源氏物語」9・10 橋本治
「窯変 源氏物語」11・12 橋本治
「窯変 源氏物語」13・14 橋本治
+既読の「源氏物語」関連作品の感想+
「東方綺譚」マルグリット・ユルスナール(雲隠)
「源氏供養」上下 橋本治
「輝く日の宮」丸谷才一
「千年の黙(しじま) 異本源氏物語」森谷明子
「紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス日本の古典」紫式部・山本淳子編
Trackbacks(0)
「窯変 源氏物語」11・12 橋本治 へのトラックバック一覧:
URL TrackBack de cette note:
コメントする(要JavaScript)