「星を見つけた三匹の猫」ヨルク・リッター

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片目の野良猫のフレデリックは、その晩はネズミの王・マードックが現れないのを確かめ、ひどい悪臭のする番犬・シーザーの小屋の前を忍び足で通り過ぎ、パン屋の裏口へ。いつもパン屋の奥さん「でぶのムー」が温かいミルクの皿を階段の下に置いてくれるのです。ミルクを飲んだフレデリックは、パン屋の見習いのエントンが出した熱い灰の入ったバケツのふたで丸くなり、ネズミたちのたてる音に耳を傾け、大熊座の上に小さく光っている星を不思議に思い、その星の夢、銀色の毛とアクアマリンのように青い目、金色の爪を持ち、水晶でできた鈴がついたリボンつけた美しい猫の夢をみます。そんなフレデリックを訪ねて来たのは、しっぽをなくしたカストロ。フレデリックとカストロ、そして肩を痛めたリンゴは、三銃士ならぬ三銃猫なのです。

ドイツのファンタジー。物語には2つの流れがあって、1つはフレデリックとカストロとリンゴという3匹の猫と犬のシーザー、そしてネズミの王・マードックが率いるネズミたちの物語。もう1つは、フレデリックたちの物語や夜空に輝くちび星の物語を雪フクロウのメスランテアが銀色猫のエンリルに語って聞かせる物語。フレデリックたちの場面は冒険物語のようで楽しいし、メスランテアとエンリルの場面はそれとは対照的にとても美しいもの。帯には「魂の成長を描いた、感動のファンタジー!」とあるし、確かに3匹の猫たちが、自分にとって一番大切なものとは何なのかを知るという成長物語になってるんですが... でも、どこかしっくりと来ないんですよね。詰めが甘いというか何というか。この本の単行本版の紹介で「ふたつの物語が並行して進み、一気に感動の結末へ!」とあったんですが、ラストは言うほど盛り上がらなくて「感動の結末」という感じではなかったし。せっかくの猫の話なのに、イマイチ楽しめなくてちょっと残念。(白水uブックス)

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