「見知らぬ場所」ジュンパ・ラヒリ
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母が突然亡くなり、父は永年勤めた製薬会社を辞めて、ヨーロッパを旅してまわることに。そしてその旅の合間に、娘のルーマが夫のアダム、息子のアカーシュと暮らす家にやってきます... という表題作他、全8編。
「停電の夜に」「その名にちなんで」に続くジュンパ・ラヒリの3作目。
これまでの2作同様、主要な登場人物たちはほとんどがインドにルーツを持つ人々。でも主人公となるのは、移民の第一世代ではなくて第二世代です。育ちも(そしてほとんどの場合は生まれも)アメリカという彼らは、もうアメリカ人と全く同じような生活を送っているし、本を読んでいる限りでは「アメリカ人」と呼んでもまるで違和感がありません。しかもこの本に描かれているのは、ごく普通の家庭にあり得る物語ばかりなんですよね。それでもインドの人々の浅黒い肌にくっきりとした目鼻立ちは、アメリカの白人の中にあって相当目立つはず。そうだ、インドの人々だったんだ、と読みながらふと気付いて、そのたびに驚くことになりました。最初の2作を読んだ時は「インド」という言葉が頭から離れたことはなかったのに。そして2作目の「その名にちなんで」を読んだ時には、第一世代と第二世代の意識の違いに驚かされたし、インドでもアメリカでも彼らが本質的に受け入れられることは既にないんだなあと強く感じさせられたのに、この本ではそうではありませんでした。肌の色が違っていても、彼らは既にアメリカという土地にしっかりと根付いているんですね。時の流れを感じるなあ。
やっぱりジュンパ・ラヒリはいいですね。本を開いたところに、インターナショナル・ヘラルド・トリビューンの「ラヒリが造形する人物には、作家の指紋が残らない。作家は人物の動きに立ち会っているだけのようだ。人物はまったく自然に成長する」という書評が載ってるんですが、本当にその通りですねー。それはもう本当にびっくりするほど。
そういえば去年は新潮クレストブックスを1冊も読まなかったんですよね、私。久しぶりに読みましたが、やっぱり良かったです。今年はまた色々と読んでいきたいな。(新潮クレストブックス)
+既読のジュンパ・ラヒリ作品の感想+
「停電の夜に」「その名にちなんで」ジュンパ・ラヒリ
「見知らぬ場所」ジュンパ・ラヒリ
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四季さん、こんばんはー。
「見知らぬ場所」、読まれたんですね!
これも良かったですよねえ。
本の雑誌社から出ている『翻訳文学ブックカフェ』という本をちょこちょこ読んでるんですが、
ラヒリの翻訳者、小川高義さんが対談で、「「ラヒリは俺の女だ!」ってどこかで思ってて(笑)」
と発言しておられます。笑
ラヒリの文章は、原語でも端正ですっと入ってくるものだそうなんですね。
原作者と翻訳者の幸せな結び付きの結果、こちらは素晴らしい本が読めて幸せだなーと思います♪
(トラバが通らないようなので、URL欄に記事アドレス入れておきました)
つなさん、こんにちは~。
いやあ、本当に良かったです。
前の本を読んで3年半、自分の中で少し薄れかけてたんですが
やっぱりすごいですね、ジュンパ・ラヒリは!
>「ラヒリは俺の女だ!」
あはは。(^O^)
確かにあれだけの美人だし… なんて下世話なことを思ってしまいましたが(笑)
文章も端整だったのですか。そうなんだ!
それはもちろん教養的な部分もあるんでしょうけど
ラヒリのルーツにも関係してくるのかもしれないですね。
アゴタ・クリストフが書くフランス語、カズオ・イシグロが書く英語
そしてジュンパ・ラヒリ… 共通してるような気もします。
ふふふ、ほんと原作者と翻訳者の幸せな結び付きは
こちらまで幸せにしてくれますね。^^
あ、トラバまたダメでしたか。なんでだろう… ごめんなさい。
こちらからもまたお伺いいたしますね。
「翻訳文学ブックカフェ」も面白そうですね。
でも、うちの図書館にはない模様… うわーん、残念。