「遊仙窟」張文成

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勅命を帯びて河源へと向かっていた「わたし」はいつしか道に迷い、古老の言い伝えによれば神仙の棲むという深山幽谷へと迷い込みます。そこで三日の間斎戒沐浴した「わたし」は軽い舟で渓流を遡り、やがて桃の花の咲く谷川に到着。空一面光り輝き、いい匂いのする風が吹くこの地には仙女の住まいがあり、一夜の宿を請った「わたし」は仙女と詩のやりとりをし、食事や音楽を楽しむことに。

遣唐使によって奈良時代に日本に伝えられ、古文学に多くの影響を与えたという唐代伝奇小説。中国では早くに散逸したらしんですが、日本にきちんと残ってたというのが面白い。巻末には醍醐寺古鈔本の影印も収録されてます。

やっぱり桃源郷とくれば桃の花がつきもの。ここに住んでいるのは「十娘」「五嫂」と呼ばれる仙女たち。「十娘」が17歳で「五嫂」が19歳、2人とも夫を亡くした身の上で、とても人間とは思えない美しさ。主人公は十娘と盛んに詩のやり取りをした上で、ようやく家に招き入れられ、十娘や五嫂に山海の珍味や美しい音楽でもてなされることになります。詩が多く挿入されているというのは今まで読んだ伝奇小説にはなかったので驚いたんですが、この優雅なやり取りが奈良・平安時代の貴族に好まれたんでしょうね。それにしても、美食に美姫。ああ本当に男性のドリームな話だわー。(笑)(岩波文庫)

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