「おとぎの国の郵便切手」安野光雅

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昔々、ある国でのこと。郵便というものを始めてみたかった大臣は、王様に郵便や切手のことを説明します。すると王様が言ったのは「では、その切手の絵はわしが描いてみたい」... 絵が下手な王様にそんなことはさせられないと、大臣は国でたった1人の絵描きのペンタに切手の絵を描くよう命じます。

sa-ki さんに教えていただいた本~。
ペンタが描いたのは、「卵売りの少女」「キン・ジロー」「親指ボーイ」「赤リボン」など全部で23種類の絵。全ておとぎ話とか、よく知られている偉人の話から題材を取っていて、しかも西洋の物語は和風に、日本の物語は洋風に描いてるんです。左手には雀、右手には和鋏を握り締めたおばあさんは、赤いリボンのついた白い帽子に赤いパフスリーブのブラウス、緑のプリーツスカート、赤と白のエプロンという可愛らしい姿だったり、短い着物に赤いちゃんちゃんこ、そして赤い大きなリボンをつけた「赤リボン」ちゃんとか。こんな風に洋風と和風をひっくり返すだけでも、随分面白くなるものなんですね。
そして最後の「ピーチ・ボーイ」の切手がものすごく素敵! 他のお話のはそれぞれ1つの図柄だけなんですけど、これは5枚セットだし絵も一段と凝っていて、本当に切手を作ったのかしら、というぐらいリアルな切手の絵物語となっています。どれも「異国風」という言葉がぴったり来るような絵柄。桃太郎が出てきた生まれた場面はまるでキリスト生誕の場面だし... 見てたら、私が子供の頃から大切にしてる岩波少年文庫の「せむしの小馬」の挿絵を思い出しました。ということはロシア風なのかしら?
本の最後にはふるさと切手シリーズのために安野光雅さんが実際に描いた萩・津和野の切手が貼られていて、上からパラフィン紙が... なんだか検印があった時代の古い本みたいで、そういう趣向もすごく素敵です。(岩崎書店)

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Commentaires(4)

安野さんの発想ってすごいですね。
他の画集のだまし絵みたいな絵もすごいなーって思うけど、
この本みたいに、誰もがよく知ってる物語でも、
ちょこっと設定を変えるだけで新鮮に感じさせてしまうんだもの。
絵は私も「ピーチ・ボーイ」が一番好き。
5枚セットで本当の切手になればいいのに。

ほんと、びっくりしてしまいますね。
少し目線を変えるだけで雰囲気ががらっと変わるんだもの!
わあ、sa-kiっちも「ピーチ・ボーイ」が一番お好きでしたか。
これはほんと素敵ですよね。美しいー。
これが本当の切手になったら、買っちゃいますよ!
勿体なくて使えないと思いますけどね~。(笑)

こんにちは。
ほんとにすてきな絵本のご紹介、うれしいです。手にとって正解、手許に持っていたい絵本になりました。
最後のページの切手にはパラフィン紙・・・なんとすてきな!(図書館本には、すでにパラフィン紙はありませんでした。)
>なんだか検印があった時代の古い本みたいで、
ほんとですねー、この雰囲気、この遊び心、最高です。

sa-kiさんのおっしゃっている「誰もがよく知っている物語を・・・」というのも同感です。だからこんなに楽しめるんですね。
ピーチボーイ、わたしも本物の切手だったら絶対買います。で、やっぱり勿体無いから使えません。
持ってるだけで、きっと大満足です♪

ぱせりさん、こんにちは~。
ほんと素敵な絵本ですよね。という私も自力で探したのではなくて
上にコメントを書いて下さってるsa-kiさんが読まれてるのを
読書メーターで見たのがきっかけなんですが…
でも私の記事がきっかけで、ぱせりさんが読まれることになって
こんな風に本との出会いが広がっていって。なんだか嬉しいですね。^^

あらら、パラフィン紙はありませんでしたか。
みんなが借りて読むうちに取れてしまったのかしら… それは残念。
購入してからのお楽しみですね。
本を買われたら、切手がどちらだったかまた教えてくださいねー。

今まで読んだ絵本でも安野光雅さんの絵本って遊び心が満載でしたが
この「ちょこっと設定を変えるだけで」はほんとアイディア!
ますますファンになってしまいます。^^

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