「アリョーシャと黒いめんどり」ポゴレーリスキイ

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遠く離れた地方からペテルブルクの男子の寄宿学校に預けられ、両親とずっと会えずにいたアリョーシャは、学校の図書室にある騎士の物語や魔法物語を読みふけったり、庭で飼われているめんどりたちと遊ぶのが好きな少年。中でもクロちゃんという黒いメンドリはお気に入りで、女中に殺されそうになった時には、おばあさんからもらった大事な金貨と引き換えに助けてやったほど。そしてそれがきっかけで、アリョーシャはクロちゃんに小人の国に案内されることになるのですが...。

19世紀のロシアの文学者だったというA.ポゴレーリスキイによる童話。あのトルストイも、この「アリョーシャと黒いめんどり」は、プーシキンの民話とブイリーナ(英雄叙事詩)と並んで幼年時代に深い感銘を受けた作品だと語ったんだそうです。プーシキンの民話は私も子供の頃から大好きでしたが、これを読むのは初めて。「ブイリーナ」も丁度図書館から借りてきてるところなので読むのが楽しみ~。
E.T.A.ホフマンの「くるみ割り人形」と少し雰囲気が似てるなと思っていたら、実際ホフマンの影響を色濃く受けているのだそう。あそこまでの幻想性はないですが、こちらで描かれている小人の国もいい感じ。そして似てるのは幻想的なところだけじゃなくて、ストーリの展開がちょっとブラックがかってるところも。...でもこれはブラックというより、教訓的なのかな。全くアリョーシャったら、なんでこんな願いごとをしたんだかー。雰囲気にのまれてたとはいえ、こういう時にその人間の本質が出てきちゃうのかもしれないですね。とは言っても、教訓的だけど説教くさいわけじゃないのが、この作品のいい所。
字も大きな児童書なんですが、実はなかなか奥が深い作品かもしれません。「幻想文学1500」に選ばれてるのも納得。でも幼年時代に感銘を受ける作品だったら、私はたとえば「せむしの小馬」の方がいいなあ。うん、私が子供の頃好きだったロシアの作品ベスト3は、「ルスランとリュドミーラ」(プーシキン)、「せむしの小馬」(エルショーフ)、「森は生きている」(マルシャーク)ですね。あーでも「イワンのばか」(トルストイ)、「石の花」(バジョーフ)も捨てがたいー。この「アリョーシャと黒いめんどり」も悪くはないんですけど、そこに食い込めるほどではないです。でも、子供の頃に読んでたらまたちょっと違ってたのかしら?(旺文社)

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