「ダルタニャン物語」3~5 A・デュマ

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「妖婦ミレディーの秘密」から20年後。ルイ13世もリシュリューも既にこの世になく、まだ若いルイ14世が王位に着き、大后アンヌ・ドートリッシュが摂政になっていました。リシュリューの後釜となったのは、アンヌ・ドートリッシュと極秘結婚をしたイタリア人のマザラン。しかし重税を課したこともあり、マザランには人望がなく、世の中はマザラン派とフロンド派に二分されることに。そしてダルタニャンは、未だにトレヴィル銃士隊の副隊長としてくすぶっていました。ダルタニャンに目をつけたマザランは、かつての仲間たちを集めるようダルタニャンに要請します。

「ダルタニャン物語」の第2部。フロンドの乱(1648-1653)のフランス、そして清教徒革命(1641-1649)のイギリスが舞台となります。第1部から20年も経ってしまっているのがびっくりなんですが、その仲間たちもそれぞれの人生を送っていて、今やまるで音信不通状態だなんて! なんてこと!! でもその仲間が20年ぶりに集まることになります。歴史的背景の説明をしなければならないこともあって、前振りはちょっと長いんですが、ダルタニャンがかつての仲間を訪ね歩く頃から俄然面白くなりました。4人それぞれに主義主張や立場は違ったとしても、一度顔を合わせてしまえば良い仲間。でもここにリシュリューがいないのが、なんだか寂しくなってしまうんですよねえ。あれだけ悪役だったのに! あれだけヤなヤツだったのに! でもやっぱり大人物でしたね。小策士なマザランとは器が違ーう。

イギリスではチャールズ1世を助けようとする4人。チャールズ1世って、もっと無能などうしようもない人かと思ってたんですけど、いい人じゃないですか。(笑)...リシュリューもマザランもそうなんですけど、こういう風に歴史上の人物が肉付けされて動き出すのがまた楽しいですね。先日ホフマンで読んだスキュデリー嬢(感想)も登場してましたよ。そういえば、ルイ14世の頃の人でした! ホフマンの作品では老嬢だったスキュデリー嬢なんですけど、この時点ではまだ若く美しい女性。既に兄の執筆を手伝って、才能を発揮し始めているようです。
でもやっぱり第1部の「三銃士」ほどではなかったかな。やっぱりあちらは大傑作でしたね。こちらも面白いんだけど「大傑作」とまではいかないです。第3部への伏線もあるからかもしれません。

上に画像を出しているのは、今も入手可能のブッキング版ですが、私が読んだのは講談社文庫版。これが、文中の注釈や登場人物表にネタバレがあってびっくり... 復刊した時に訂正されてたりするのかしら? 登場人物表なら見ずに済ますこともできるけど、文中の注釈となると、ちょーっとキツいですねえ。(講談社文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「ダルタニャン物語」1・2 A・デュマ
「ダルタニャン物語」3~5 A・デュマ

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Commentaires(2)

こんにちは。
忘れた頃にやってくる森山です。

〈ダルタニャン物語〉いいですよねー。
僕の読書体験の原点のひとつでもあります。
歴史と空想のバランスが非常にいいのが好みです。

というわけで,お勧めを。
アルトゥーロ・ペレス・レベルテ〈アラトリステ〉が非常に面白いです。
スペイン版の三銃士といった趣の作品です。
時代的にも三銃士と被ってくるのが面白いところ。
バッキンガム公爵が登場するのも三銃士好きとしては楽しいです。
スペイン史ってなじみが薄いところですが面白いですよ。
落陽時代のスペインを舞台とした冒険活劇が楽しめます。
ベラスケスが登場するのも心憎いですね。
是非是非ご一読をー。
ちなみに映画化もなされております。

近頃,体調が不良気味+仕事が多忙で困っています。
読書に専念したいですね……。

森山さん、こんにちは!
反応してくださってありがとうございますー。
ほんといいですね、ダルタニャン物語って。
「読書体験の原点のひとつ」というの、ものすごくよく分かります!
歴史と空想のバランスも、今回改めて読んでみてすごく感じました。
私は世界史はまだまだなんですが、もっと詳しければもっと楽しめるんでしょうね。
…でも子供の頃よりは少しは進歩してると思いたい…(笑)

お勧めありがとうございますー。
レベルテの本は「フランドルの呪画」だけ読んだことがあるんですが
スペイン版三銃士があるとは知りませんでした。
調べてみると図書館にあるようなんですが、1巻だけ… 何なんでしょう、一体。
ベラスケスって画家の?
私、スペイン史にはものすごーく疎いんですけど大丈夫でしょうか!?
とりあえずその1巻を読んでみたいと思います。お勧めありがとうございます♪

体調が悪い時はくれぐれも無理をなさらず…
とは言っても、仕事もあるしなかなかゆっくりできませんよね。
でもお大事になさってくださいね。^^

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