「ちいさな曲芸師バーナビー」バーバラ・クーニー再話・絵

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昔々、バーナビーという名の少年が、1人っきりで旅から旅へと曲芸をして歩いていました。母親は生まれた時に亡くなり、バーナビーはやはり曲芸師だった父親と一緒に各地を歩いて回っていたものの、その父親も10歳の時に亡くなっていたのです。芸の上手なバーナビーはみんなに気に入られ、どこに行ってもうまくいっていました。しかし寒い冬になってくると、広場でバーナビーの芸を見てくれるお客さんはどんどん減っていきます。雪が降ってきた日、ある修道士がバーナビーを見て、家がないのを知ると修道院へと連れて帰ることに。

この本は、フランスで何百年もの間語り継がれてきた「聖母マリアの曲芸師」というお話をバーバラ・クーニーが新たな視点から解釈して、絵を添えたもの。初めてこの話をラジオで聞いた時にとても気に入って、息子が生まれたらバーナビーという名をつけようと思ったほどだっていうんですから、その感銘ぶりが分かりますね。
そしてアナトール・フランスも、この話を元に短編を書いてるそうです。何だろう? と調べていたら、岩波文庫で「聖母と軽業師」という短篇集が出てたみたい。これかな? あとアマゾンにはデータがありませんが、世界文化社・ワンダーおはなし館の「かるわざし」(谷市郎訳)とか、書肆山田の「聖母の曲芸師」(堀口大學訳)とかもあったようですね。岩波文庫版も含め、どれも絶版のようですが...。あ、白水社からアナトール・フランス小説集が出てるんですけど、その7巻にも入ってるようです。そのアナトール・フランスが書いた作品を、作曲家のマスネーがオペラにしたのだとか。

それにしてもなんて美しいお話なんでしょう! 映画の「汚れなき悪戯」を思い出しちゃいました。
今まで見たバーバラ・クーニーの絵本とは絵のタッチが全然違っていて驚いたのだけど... 白と黒が基調で、色がついているのも朱色と青と緑色だけですしね。でもそれがまた中世の雰囲気をよく表していて素敵。なんだかまるでステンドグラスの絵物語を見ているみたい。おごそかで美しくて、そして暖かくて優しくて。絵もとても細かく描きこんであって、広場にいる代書屋(?)とか修道院での写本の風景とか、その辺りが特に気になってしまってじーっと眺めてしまったわ! 何も知らないで今の時期に読んでしまったんだけど、これはクリスマスの前に読むのが良かったかもしれないですね。バーバラ・クーニー自身もクリスマスの贈り物のために描いた本のようですし~。クリスマスプレゼントにも最適の本かと♪(すえもりブックス)


+既読のバーバラ・クーニー作品の感想+
「北の魔女ロウヒ」トニ・デ・ゲレツ文 バーバラ・クーニー絵
「ちいさな曲芸師バーナビー」バーバラ・クーニー

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Commentaires(4)

四季さんこんにちは!
バーナビー読まれたのですね~^m^
クーニーさんの絵本はどれも繊細で美しいけど、これはまた神聖なぬくもりが加わって、なんともいえない雰囲気ですよね!^^
「クリスマスプレゼントにも最適」というお言葉にうんうん!(頷)
こんなすてきな本をいただいたらうれしくて泣いちゃう~!^^

ことりさん、こんにちは!
読みましたよ~。いや、すごいですね。素晴らしかったです。
いつものクーニーさんの絵とは一味違っていてすごく驚いたんですけど
「神聖なぬくもり」、まさに! もう本当にこころが温まりますね。
ふふふ、「泣いちゃう~!」なんて聞くと、泣かせたくなってみたり~。^m^
でもほんと、今度のクリスマスに誰かにプレゼントしたくなっちゃいました。
それなのにこんな時期に読んでる私ってば…
…あ、きっとそのプレゼントのための準備だったのですねっ。
(ということにしておこう♪)

初めまして。カルミアと申します。
岩波少年文庫について検索していて、こちらを見つけて、お伺い致しました。

多分、お知り合いのところでもお名前、拝見しておりました。
検索しているときも、ブログ名、よくお見かけしていました。
書き込みは初めてになります、どうぞよろしくお願い申し上げます。

少し過去の記事に、コメント失礼致します。
この絵本、私も読みました! 大好きです。
クーニーの絵本は少しずつ見ていますが、この小さな絵本がクーニーの中では今のところ一番好きかもしれません。
とても良いですよね!
アナトール・フランスのはまだ読めていませんが…。
同じ題材の絵本はあと2つ読みました。

四季さんのブログ、すごい数の本ですね!!
まだ全然読みきれませんが、少しずつお伺いしたく思います。
私も叙事詩とか、挑戦しています。難しいですが(汗)、
「オシァン」とか「ベーオウルフ」とか枯れた荒涼感のが好きです。
長々失礼致しました。それでは。

カルミアさん、はじめまして!コメントありがとうございます。
共通のお友達… どなたかしら。…あ、ぱせりさん?!
名前を覚えていて下さったとは嬉しいです。
こちらこそ、これを機会にどうぞよろしくお願いいたします。^^

カルミアさんもこの絵本お好きなんですね。
しかも同じ題材の絵本をあと2つ読んでらしたとは~。
バーバラ・クーニーの絵本の中で一番好きかも、というお言葉、私も同感です。
この絵本の独特な存在感や美しさは、美しいクーニーの絵本の中でもぬきんでているような気がします。
とはいえ、神話系のお話が大好きなので「北の魔女ロウヒ」も捨てがたいのですが~。
クーニーの絵本は、まだそれほど沢山読んでいないのですが、大切に読み進めたいです。

わあ、叙事詩を読まれてるとは。お仲間ですね。嬉しい。
「オシァン」も「ベーオウルフ」も大好きです!
私ももっと色々と読みたいのですが、なかなか新規開拓できなくて…
元々作品数がそれほど多くないし、もちろん未読のも沢山あるはずなんですが
私自身がまだ知らなかったり、知ってはいても入手が難しかったり。
本当は叙事詩だけ読んで暮らしたいぐらい好きなので、それがとても悲しいのですが~。
伝承系ではないですが、ウォルター・スコットを読み進めようと思ってるところです。
いい作品があったら、ぜひ教えてくださいね。
カルミアさんのブログにもお邪魔させていただきますね。^^

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