「魔法の館にやとわれて」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

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イギリス・アルプスの山中にあるストチェスターの町に住むコンラッド。コンラッドの叔父のアルフレッドは書店を経営しており、コンラッドやコンラッドの姉のアンシア、そして自分の姉である母さんを養っていました。しかしまずアンシアが大学に行くために家を出て、コンラッドも12歳で学校を卒業すると、上の学校に進学するのではなく、ストーラリー館で働くために家を出ることに。アルフレッド叔父さんが言うには、コンラッドはとても悪い業を背負っており、ストーラリー館にいる誰かを始末しない限り、今年中に死ぬ運命だというのです。

大魔法使いクレストマンシーシリーズの5作目。ダイアナ・ウィン・ジョーンズの作品では、このクレストマンシーシリーズが一番好きです。時系列的には「クリストファーの魔法の旅」の数年後。
クレストマンシーシリーズのこの世界には異世界がいっぱい。関連の世界だけでも12の系列に分けられていて、各系列に原則として9つずつ異世界があるんです。同じ系列の世界は地形が同じ。例えば私たちのこの世界は第12系列の世界Bなんですけど、第12系列の世界Aと違うのは、Aは魔法がごく身近な存在だけど、Bには魔法がほとんどないということだけ。あとはほとんど一緒。そしてそれらの世界での魔法の使われ方を監督するのが、大魔法使いクレストマンシー。この「クレストマンシー」というのは個人名ではなくて役職名なので、その時代のクレストマンシーが、次のクレストマンシーを選んで教育するという仕組みなんですね。
で、今回のお話は第7系列の世界が舞台の物語。とは言っても、今回は異世界同士を行き来するわけではないので(他の異世界から来る人は多々いるんだけど)、あんまり関係ないかな。イギリスのパラレルワールド程度の雰囲気です。

内容は、まあいつものような感じで、意地悪な大人とか根性悪な大人とか。(笑)
その中でコンラッドが頑張ることになるんですけど、その相棒になるのが、以前からこのシリーズでお馴染みのクリストファー。「クリストファー の魔法の旅」で出てきた時のクリストファーはほんの少年だったんですが、こちらでは大体15歳ぐらい。すっかりお洒落な青年となっています。今はまだ修行中の身で、コンラッドと一緒にストーラリー館でこき使われてるのが、まず楽しい~。微妙に性格悪いとこも楽しい~。そして毎日朝早くから夜遅くまで仕事をしながら、2人はそれぞれに自分の本来の目的を果たそうとするんですが、これが異世界が絡み合ってる場所なので、なかなか大変。まあ予想通りなんですけどね。クリストファーが少年の頃ともその後のクリストファーとも違うところが面白いんですが、他の作品を読んでかなり経つので、すっかり忘れちゃってるのが悔しいー。再読したいー。
この作品の15年ほど後の話が「魔女と暮らせば」。私が一番好きな「トニーノの歌う魔法」はその後。考えてみたら、ほとんどの作品にクリストファーが出てくるわけですね。そうか、クリストファーがシリーズを通しての主人公だったのか!(←今頃言ってる)私が読んだのは刊行順なので、シリーズが完結した時は、ぜひ時系列順に読み返してみたいな。(徳間書店)


+シリーズ既刊の感想+
「魔法使いはだれだ」「クリストファーの魔法の旅」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「魔女と暮らせば」「トニーノの歌う魔法」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「魔法がいっぱい」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「魔法の館にやとわれて」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「キャットと魔法の卵」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

+既読のダイアナ・ウィン・ジョーンズ作品の感想+
「魔法使いハウルと火の悪魔」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「アブダラの空飛ぶ絨毯」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「デイルマーク王国史」1~4 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「わたしが幽霊だった時」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
留守中に読んだ本(18冊)(「マライアおばさん」「七人の魔法使い」「時の町の伝説」の感想)
「呪われた首環の物語」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「花の魔法、白のドラゴン」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「いたずらロバート」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジーランド観光ガイド」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「バウンダーズ」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「星空から来た犬」「魔空の森ヘックスウッド」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「バビロンまでは何マイル」上下 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ウィルキンズの歯と呪いの魔法」「海駆ける騎士の伝説」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「うちの一階には鬼がいる!」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「魔法!魔法!魔法!」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ぼくとルークの一週間と一日」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「牢の中の貴婦人」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
Livreに「ダークホルムの闇の君」「グリフィンの年」「九年目の魔法」の感想があります)

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Commentaires(2)

キャットファンが多いなか、私はひたすらちょっと性格のゆがんだクリストファーが好きです。でも、キャットとクリストファーって育ち方がちょっと似てますよね。キャットはお姉さんに、クリストファーは叔父さんに利用されていたし。あ、私も読み返してみないと!
次は「キャットと魔法の卵」ですね。マリアンヌが主人公だと思ったのに、キャット人気にタイトルが奪われていまいましたね。夏が楽しみです。

追伸:“Dealing with Dragons”読了しました。このシリーズは一端事件が起こると、息をつかぜずに読み進んでしまうのが特徴ですね。忘れていたことが多かったので、やはり順番に読むべきだったと後悔してます。

あ、ほんとだ。そうですね、キャットもクリストファーも利用されてますね。
…といえば、コンラッドも? なんてちらっと思ったりしたんですが
コンラッドは、この2人には到底及ばないですね。
クリストファーなんて、ほんと気の毒になっちゃうほどですものねー。
そうか、世間一般的にはキャットが人気でしたか。
キャットについても実はかなり忘れてしまってて… むしろトニーノの方が覚えてるんですけど…(笑)
ああ、「クリストファ-の魔法の旅」と「魔女と暮らせば」が再読したーい!
8月までに、せめてこの2冊は読んでおこうと思います。

おおー、“Dealing with Dragons”読了なんですね! やっぱり速い~。
という私も一昨日読み始めたところです。亀の歩みで、まだまだ先は長いです…
でも文章自体は読みやすくてほっとしてます。がんばります♪

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