「空にうかんだ大きなケーキ」ジャンニ・ロダーリ

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4月のある朝の6時頃。町中へと向かう始発バスを待っていた人々は、ふと空を見上げて驚きます。そこには暗い色をした巨大なまる物体が雲のようにじっとしていたのです。「火星人だ!」という叫び声がきっかけとなって辺り一帯は大騒ぎになり、非常事態宣言が発令されることに。その頃、ニュータウンの第五区のマンションのメレッティさんの家でも、宿題をするために早く起きたパオロが空に浮かぶ物体を見つけ、慌てて妹のリタを起こしていました。しかしその時2人のいるベランダに何かが落ちてきたのです。それはとても美味しいチョコレートの固まりだったのです。

これは1966年、ロダーリがローマのトゥルッロというニュータウンにある小学校で、4年生の生徒たちと作ったお話なのだそう。道理で、いつも以上に子供たちが大活躍しているわけですね~。そして中心となるのは、とっても美味しそうなケーキ。チョコレートやマジパン、パイ生地、干しブドウ、砂糖づけシトロン、生クリーム、アーモンド菓子、砂糖づけのさくらんぼ、マロングラッセ、クルミやハシバミの実、アイスクリーム... ザバイオーネ、ロゾリオ酒やマルサラ酒といった辺りは実際には見たことがないんですが、イタリア語って、もう本当にどれもこれも美味しそうな気がしてしまうのはなぜなんでしょう。(笑)
楽しいながらも、純粋なロダーリの作品に比べると面白さは少し落ちるかも... とも思ってしまったんですが、それでもロダーリらしさはたっぷり。ケーキにことよせた世界平和へのメッセージもロダーリらしいところですね。子供たちの柔軟な発想とシンプルな知恵に、頭の固い大人たちがすっかり負けているという図には、時には物事を小難しく考えるのをやめて、あるがままを受け入れてそのまま楽しもうよ、と語りかけられているような気がします。

この本は「イタリアからのおくりもの 5つのちいさなファンタジア」という叢書の中の1冊。他の4冊は「木の上の家」ビアンカ・ピッツォルノ、 「ベネチア人にしっぽがはえた日」アンドレア・モレジーニ、「ドロドロ戦争」ベアロリーチェ・マジーニ、「アマチェム星のセーメ」ロベルト・ピウミーニ。どれも楽しそうだな~。(汐文社)


    


+既読のジャンニ・ロダーリ作品の感想+
「猫とともに去りぬ」ロダーリ
「チポリーノの冒険」ジャンニ・ロダーリ
「うそつき国のジェルソミーノ」ジャンニ・ロダーリ
「パパの電話を待ちながら」ジャンニ・ロダーリ
「空にうかんだ大きなケーキ」ジャンニ・ロダーリ

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Commentaires(2)

あ♪読まれましたね~^^
私もおなじくちょっともの足りなさ感じました^^;これはこれでたのしかったけど。。
でもほんと、イタリア語のお菓子はどれもおいしそうにひびきますよね(あとフランス語も!笑)
私も5つのちいさなファンタジアののこり4冊が気になっています。
「ベネチア人にしっぽがはえた日」のタイトルに惹かれる~!

読みました~♪
でもね、そうなんですよね、ちょっと物足りない…
子供の頃に読んだらきっともっと楽しめたんだろうなと思うのですが~。
うんうん、ほんとイタリア語もフランス語も美味しそうな響きですよね!
ザバイオーネ、いいなあ♪

あ、ことりさんも他の4冊が気になってらしたんですね。
そうそう、「ベネチア人にしっぽがはえた日」、気になりますよね~。
あとは「木の上の家」とか。
さとうさとるさんの「おおきなきがほしい」みたいな感じなのかな?
それとも全然違うのかな?
と、空想がむくむくします。(笑)

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