2005年6月 Archive

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今回は再読したわけじゃないんですけど、Livreに載せている感想をこちらにエントリしておきます。読んだのは2004年6月なので、丁度1年前ですね。この作品を読んだ時点では、「妖都」「蘆屋家の崩壊」だけが既読だったはず。そちらの2作との雰囲気の違いにすっごく驚いた覚えがあるんですけど... そんなこと一言も書いてないや(^^;。
以下Livreからの転載です。

ミッション系のルピナス学園の女子高校生・吾魚彩子が級友の桐江泉と京野摩耶、そして憧れの祀島龍彦と一緒に、刑事をしている姉・不二子とその相棒・庚午宗一郎から持ち込まれた事件を推理するという連作短編集。
最初の2編は、10年ほど前に「津原やすみ」名義で講談社X文庫から出版された、「うふふルピナス探偵団」「ようこそ雪の館ヘ」を全面改稿したもの。そしてこれに「大女優の右手」が新たに書かれたのだそうです。X文庫の時とは、おそらく文体がかなり違うのではないかと思いますが、さすがに元は少女小説らしく、テンポが良くてさくさくと読める楽しい作品となっています。そしてやはり少女小説ならではといったところで、キャラクターが魅力的。特に彩子の憧れの祀島くんが何ともいい味を出しています。収められているのは、「冷えたピザはいかが」「ようこそ雪の館へ」「大女優の右手」の3作。

「冷えたピザはいかが」倒叙式のミステリ。犯人がなぜピザを食べなければならなかったのかというのは今ひとつ納得できなかったのですが、エアコンのタイマーの説明には非常に納得。「ようこそ雪の館へ」奇妙奇天烈な推理も披露されるのですが、しかしその着眼点が面白いですね。「大女優の右手」ここで演じられている尾崎翠の「瑠璃玉の耳輪」は、実在する作品。その舞台の艶やかさが伝わってくるような作品です。プラチナの腕輪という小道具の使い方も鮮やかで、しかも切なさを孕んでいていいですね。この作品の中では、右手が切断されたというのも、まるで1つの儀式のように見えてくるのが不思議。遺体の移動トリックが面白く、3作の中ではこれが一番好きです。

彩子と祀島くんの恋の行方も気になりますし、続編もぜひ書いて頂きたい楽しいシリーズです。(原書房)

とのことデシタ!


+既読の津原泰水作品の感想+
「ペニス」津原泰水
「少年トレチア」津原泰水
「綺譚集」津原泰水
「妖都」津原泰水
「蘆屋家の崩壊」津原泰水
「赤い竪琴」津原泰水
「ルピナス探偵団の当惑」津原泰水

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作家としてデビューしながらも行き詰っている孝夫と、第一線の医師として国際的に活躍しながらも心のバランスを崩してしまった美智子の2人は東京を引き払い、孝夫が子供の頃を過ごした信州の田舎へ。そこで2人が出会ったのは、96歳のおうめ婆さんと、難病を抱えながらもおうめ婆さんにインタビューしながら「阿弥陀堂だより」という広報誌にコラムを書く24歳の小百合でした。

本が好き!お気軽読書日記のもろりんさんにオススメして頂いた本。豊かな自然に囲まれてゆったりとした空気が流れ、物語は淡々と進んでいきます。孝夫と美智子という夫婦には、実際に医者さんであり作家でもあるという南木佳士さんご自身が投影されているのでしょうね。そしてその2人に、自分自身を改めて見直すきっかけをくれるのが、おうめ婆さんと小百合の2人。小百合も可愛いんですけど、このおうめ婆さんがとにかく素敵なんですよー。何気ない一言に人生の重みがあってじわりとくるし、その自然体な生き方といったら、生半可な親切心が虚しくなっちゃうほど。もちろん自然というのは厳しいものだし、その中で自然体で暮らすことの大変さは半端ではないのですが...。この作品は映画化されてて、おうめ婆さんを演じたのが北林谷栄さんなのだそう。きっと絶品なんだろうなあ。観てみたくなっちゃいました。(文春文庫)

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ぼくの若竹七海な日常のざれこさんが「えーっと、My Best Books!さんのまねをしまして(ごめんなさい) 若竹七海さんの本のベストを決めてしまおうという企画。はじめてみます。」と仰ってる企画に参加します。若竹さんの作品は全部既読です♪

1位 「ぼくのミステリな日常」
2位 「悪いうさぎ」
3位 「クール・キャンデー」

先日Book Batonをした時は、「悪いうさぎ」を挙げたんですけど、やっぱり「ぼくのミステリな日常」も捨てがたくて、こちらを1位にしちゃいました。「ヴィラ・マグノリアの殺人」や「火天風神」、「サンタクロースのせいにしよう」、小説ではないけれど「英国ミステリ道中ひざくりげ」も捨てがたいのですが、でもあんまり迷わなかったかな。「クール・キャンデー」は短いながらも、最後の反転が何とも好きです♪

  クール・キャンデー

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すみません、今日は怒涛のようにエントリをアップしてるんですが...(^^;
cat01.jpgなんとなんと、うちに猫が来ました!
一昨年まで犬を飼ってたのをご存知の方も多いと思うんですけど(もうすぐ19歳というところで亡くなりました...)、なんと今度は猫です。犬を飼ってると犬派だと思われがちなんですけど、猫も大好きなんですよねえ。でも猫はまだ飼ったことがなくて、今回初めて。ずっと欲しいなと思ってて、でもペットショップで買うのもなあなんて思っていたら、なんと捨て猫を拾ったという方から貰ってしまうことに!
捨て猫だったので、生後どのぐらいか分からないんですけど、まだ片手に乗るサイズの子猫。今日念のため動物病院で診てもらいにいったところ、こんな綺麗な三毛は珍しいと言われちゃいました。写真では分かりづらいんですけど(黒い布の上に乗ってるし)、黒と茶と白が丁度良いんですって。別にそういうのはいいんですけど、でも言われてみると嬉しいものですね。(笑)

もう、見てるだけで和みます... えへへ。(本を読むどころじゃなくて(^^;)
でもカレル・チャペックの「ダーシェンカ」(感想)じゃないけど、写真を撮るのは大変でした。この1枚だけ、奇跡的に撮れてます(^^)。

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悲しみの時計少女 [amazon]
時計を忘れてきて落ち着かない「浩子」に喫茶店で親しげに話しかけてきたのは、見知らぬ男性。その男性は自分が浩子の別れた恋人であり、浩子の頼みで、彼の今の彼女と3人で会う約束になったと言います。確かに話の辻褄は合っているものの、前の恋人とはまるで違う顔。しかもそこに現れたのは、時計の文字盤の中に顔を嵌め込んだような奇妙な少女だったのです...。

谷山浩子さんといえば歌手、という認識だったのですが、本も沢山書いてらしたんですね。これは雨柳堂さんと鴻唯さんにオススメされた作品。ごく普通の喫茶店のシーンから始まったのに、気付けばいきなり異世界に入り込んでしまっていてびっくり。まるで「不思議の国のアリス」みたい。ものすごく変なことが次々と起きるのに(時計の文字盤に顔を嵌め込んだ少女だなんて!)、でも全然違和感がないのが、また不思議なんですよねえ。どことなく城戸光子さんの「青猫屋」みたいな雰囲気と鴻唯さんが仰っていたのも納得。うわー、こういうの大好きです! ファンタジーかと思えばホラー。ホラーなのかと思えばミステリ... そして最後は、そうくるかっでした。うひゃっ、部外者にとってはそれだけのことと言えばそれだけのことなんだけど... 切ないなあ。

amazonにもbk1にも画像がなくて、でも独特の雰囲気が素敵だったので、自分で写真を撮ってしまいました。ちょっと歪んでるけど、案外それなりに見えるものですね。(笑)(サンリオ出版)

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たらいまわし今回のお題は、「時の文学!」。
おお、「時」ですかー。「時」と聞くと、まずタイムトラベルを連想するんですけど、でもそういう「時」ばかりじゃないですものね。これは実は相当奥深いテーマかも。今回も色んな作品が出てきそうで楽しみです♪

ネット休眠中は一日がとても長~く感じられ、普段以上に時の流れを意識していました。そこで、この機会にじっくり「時」に思いを馳せてみるのも良いんじゃないか・・・と考えた次第です。
小説だからこそ可能なタイムトラベル、交錯する2つの時間軸(過去と現在、現在と未来、現実とパラレルワールドなど)、巧妙に仕組まれた時刻表トリック、時計が作中の重要なアイテムである、時間を忘れるほどのめり込んでしまった、など「時」にまつわる文学ならなんでも!

この企画に興味をもたれた方は、右上の「本が好き」アイコンをクリック! 今回の主催は、Breezy daysのsa-ki さんです♪ 

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「長い長いお医者さんの話」で有名なチェコの作家、カレル・チャペック。この中では「ダーシェンカ」を最初に読んだんですけど、全編これ犬の話。「ダーシェンカ」とは、フォックステリアの子犬の名前で、チャペックがもうほんとべた惚れになってるのが可笑しいのです。子犬を大人しくさせるためにお伽話を作ってみたり、「子犬の写真をうまく撮るには」では、なかなか大人しく写真を撮られてくれない子犬のことが面白可笑しく書いてたり。...でも続けて「チャペックの犬と猫のお話」を読んだら、「ダーシェンカ」の内容もそっくりそのまま入ってました(^^;。 とは言っても、「ダーシェンカ」の方が余裕たっぷりのページ作りがされてるので、同じ部分を読むなら「ダーシェンカ」の方がオススメかも。
「チャペックの犬と猫のお話」は、内容的には「ダーシェンカ」の倍以上あって、こちらは犬だけでなく猫の話も色々と入ってます。日本では犬派と猫派に分かれちゃうことが多いですけど、海外だとどちらも飼ってる人って結構多いですよね。チャペックもそう。でもどっちも雌だから、どんどん子供を産んで、どんどん増えていっちゃう。周囲の人にあげまくってるようですが、「じきに、みんなが私のことを避けているような気がし始めた」というのが可笑しいです。 
「園芸家12ヶ月」では、そんな犬猫を溺愛するのとはまた違って、園芸マニアなチャペックの一面を見ることができます。私みたいに普段は水遣りをするだけの怠慢ガーデナーからすると、もうほんと黙って尊敬するしかないマニアックぶり。でも気持ちは分かるんですよね~。雨が降っても風が吹いても、晴れの日が続いても苦労が絶えないチャペック。読みながら、思わずニヤニヤしてしまう方も多いのでは。ほんとチャペックのマニアックぶりが可笑しいです♪(新潮社文庫・河出文庫・中公文庫)


+既読のカレル・チャペック作品の感想+
「ダーシェンカ」「チャペックの犬と猫のお話」「園芸家12ヶ月」カレル・チャペック
「イギリスだより」「スペイン旅行記」カレル・チャペック
「ロボット」チャペック
「チェコスロヴァキアめぐり」カレル・チャペック
「北欧の旅」カレル・チャペック

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