2005年12月 Archive

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いよいよ年末も押し迫って参りました。私もいつまでも本の感想ばかり書いてるわけにもいかないので(笑)、2005年度のエントリ、そして読了本はこれでもう打ち止めにしてしまおうと思います。ということで、今年最後のエントリは、2005年度のマイベスト本! 先日たらいまわし企画でも出したんですが、それ以降、1位に変更はありませんでした。2005年のマイベスト1は、水村美苗さんの「本格小説」です!

 
これを読んだ時のブログの感想はコチラ。いやー、やっぱり強かった。これは10月に読んだ本です。1月に読んだ本がいくら良くても、やっぱり1年の後半に読んだ作品の方がどうしても印象が強くなっちゃうので、結局順位なんてあってないようなものなんですけど、それでもやっぱり「本格小説」は良かったです。

そして2位から5位は、下記の通りです。
2位 「アナン」(梓河人・飯田譲治)
3位 「自転車少年記」(竹内真)
4位 「レヴォリューションNo.3」(金城一紀)
5位 「最後の願い」(光原百合)


それではみなさま、今年1年本当にお世話になりましてありがとうございました。サイトやブログにお邪魔しても足跡をあまり残してないのは前からなんですが...(ダメダメ)、今年の後半はネット時間にしわ寄せが来て、特に愛想がなくてごめんなさい。来年は祖母の家に通う回数が減る予定なので、もう少し落ち着けるかも? というか、もう少し落ち着いた生活がしたいです。
来年もまたどうぞよろしくお願いいたします。良いお年をお迎え下さいませ。(新年は1月3日か4日から更新の予定です)

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たらいまわし企画第12回「爽やかな春に読みたい青春小説」の時に、主催者様となったあいらぶっくすのみらくるさんが出してらした本。(記事はこちら) 椎名さんの本は以前「インドでわしも考えた」を読んで、すごく面白かったので他のも読みたいなーと思ってたんですけど、作品数が多いから何から手に取ればいいのやら... だったんですよね。青春小説は大好きだし、これはいい機会~ ということで。
アパート「克美荘」での男4人の同居生活を中心に、はちゃめちゃだった高校時代のことや、月刊誌の編集長をしていた時のこと、そしてその会社を辞めてしまって執筆に専念しているはずの「現在」のことなどがランダムに描かれていきます。

克美荘に住んでいるのは、脚本学校に通いながら小さな雑誌社でアルバイトをしている椎名さん本人と、レンアイをしては失恋することを繰り返している大学生の「沢野ひとし」、弁護士を目指して司法試験の勉強をしている「木村晋介」、サラリーマンで唯一定収入がある「イサオ」の4人。男4人というだけでも、かなりむさくるしそうなのに、その場所が、昼間でも陽が全く差し込まないというじめじめとしたアパートの6畳間。布団なんて、「ここに引っ越してきてからほとんどまともに陽に当てたことがなかったので、あきらかに水っぽくベタベタとしており、夜更けにに布団にもぐりこむと、寝入ろうとする者の体をおぞましいかんじで冷たく冷やすのである」ですって! でも干そうにも、この日当たりの悪いアパートじゃ到底無理。ということで、ある良い天気の日に、4人は各自布団を担いで近くの河原へと行くのです。実際には布団だけじゃなくて、きっと色々とものすごい状態になってるんでしょうけど、でもなんだか楽しそう。それに食事の風景もやけに美味しそうなんですよね。ざくっと作って、ご飯もおかずも人数分できっちり分けて、自分の割り当て分はがっつり食べる... 男同士の同居って豪快ですね。この面々は克美荘を卒業して何年経ってもいい関係のようで、それもなんだか羨ましくなっちゃいます。(新潮文庫)

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"花のラファエロ"と呼ばれたルドゥーテの『バラ図譜』から高木春山の『本草図説』まで、古今東西のボタニカル・アートの粋をあつめた豪華な博物図譜。植物画の歴史、文学に現れたる花の数々、手彩画の美しさが満載。200点ものカラー図版による"白い花譜"と"黒い花譜"の饗宴... という本。(すみません、今回はamazonの紹介をコピペしてます)
荒俣さんがボタニカルアートを蒐集するきっかけになったのは、なんと澁澤龍彦氏の「フローラ逍遥」なのだそうです。「フローラ逍遥」を執筆しようとしていた澁澤大魔王(笑)に、何かそういった図版を持っていないかと訊ねられたのがきっかけだとか。しかし、いつか大魔王が第2の花の本を作る時に役に立てば... と蒐め始めたそのコレクションを、大魔王は見ることもなく他界。そして荒俣氏ご本人が大魔王に捧げるべくこの本を書かれたのだそうです。15年にも及ぶコレクション、さぞかしすごいんでしょうねえ。この本を書かれた後も増え続けているのでしょうか。実物を見てみたいなあ。
面白い薀蓄が色々とあったんですが、その中で一番びっくりしたのは妖精画。妖精がというのは、なんと闇の猥褻画で、特に某植物と一緒に描かれている絵を、貴婦人たちはポッと顔を赤らめながらご覧になったのだとか... 全然知らなかったです。もうびっくり~。(平凡社ライブラリー)


+既読の荒俣宏作品の感想+
「花空庭園」荒俣宏
「別世界通信」荒俣宏
Livreに「帝都物語」の感想があります)

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姫野さんの幻のデビュー文庫本「チゴイネルワイゼン」を改題したという作品。洋子と高志という双子の姉弟を中心に、「桜の章」「ライラックの章」「柘榴の章」「羊歯の章」という4つの章に分けて、平成・大正・戦後・未来という4つの時代を背景に綴った恋愛小説。
4つの章で常に中心となるのは洋子と高志で、この双子の姉弟の禁断の愛の物語。エロティックです。しかも常に姉が強いから、尚更妖しい感じが~。そしてこの2人以外の登場人物、洋子の婚約者や高志の相手、友人、仲人なども名前が共通してるし、それぞれの基本的な容貌や性格、嗜好も類似してるみたい。平成の洋子が画材店に勤めていれば、大正や戦後の洋子は絵を描くのを習っているといった具合。でも少しずつずれているので、だんだん「書かれている部分」よりも「書かれていない部分」が気になってくるんですよね。その辺りが面白かったです。1章で話の中に出てくる仲人も池井という人なのかしら... とか。そして全て読み終えてみると、最初の「桜の章」だけがちょっぴり異例な設定だったことに気づきました。「桜の章」のその後が気になるなあ。でも「羊歯の章」はなくても良かったかな。最初の3章だけで良かったのに。(角川文庫)


+既読の姫野カオルコ作品の感想+
「桃」姫野カオルコ
「受難」姫野カオルコ
「変奏曲」姫野カオルコ
Livreに「ツ、イ、ラ、ク」の感想があります)

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しゅがーはーと・ぶろぐのとしやさんが読んでらして興味を持った本。表紙も可愛らしいんですけど(画像がでなくて残念)、それに似合ったなかなか可愛らしいミステリでした。主人公がミステリ専門店をしてることもあって、会話やら思考やら小道具に海外ミステリ作品がいっぱい登場。いかにもミステリマニアが書いたミステリといった感じで、そういうのが楽しかったです。もしもっと翻訳ミステリに詳しかったら、きっともっと楽しかったのに! 日本に翻訳されてない作品もあるようなので、ある程度は仕方ないんですけどね。巻末に、作中に登場した作品のミニミステリガイドがあるのが、また嬉しいところでした。
でも邦訳としてはこの作品が第1弾だったそうなんですが、本国ではシリーズ3作目とのこと。こういうシリーズ物を、なんで途中から出すのかしら? 1作目2作目は訳さないのかしら。一番売れそうな作品をまず出してみて様子を伺うという姿勢も分からないではないけれど、一度出すと決めたんなら、もっと堂々と自信を持って出版して欲しいなあ。しかもこの作品は今も入手できるけど、8作か9作かあるシリーズの他の作品は軒並み入手不能状態みたいです。やれやれ。(ハヤカワミステリアスプレス)

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臨床心理学者であり、心理療法家でもあった河合隼雄さんの児童書解説本。以前、「ファンタジーを読む」を読んだ時から(感想) 読みたかった本です。でも「ファンタジーを読む」で紹介されてる作品は結構読んでたから良かったんですけど、こちらは読んでない本も沢山。河合隼雄さんの考察は素晴らしいと思うんだけど、あらすじを最初から最後までとても丁寧に紹介される方なので、それだけですっかり読んだ気になってしまうのだけが難点なんですよね。それにやっぱり自分が知ってる本について読む方が面白いし、中に紹介されてる作品を先に読んでからにしようかな、なんて思ってたんですが。
とりあえず「飛ぶ教室」なら読んでるから、ちょっと読んでみよう... なんて思ったら! 止まらなくなっちゃいました。ケストナーの「飛ぶ教室」は私も子供の頃から大好きで、何度も何度も読んでる作品なんですけど、河合隼雄さんの文章や引用文を読んでるだけで、もう泣きそうになっちゃって(^^;。
それにリンドグレーンのピッピシリーズの章も良かったし~。でも「長くつしたのピッピ」が、「あしながおじさん」に触発されて出来た作品とは知らなかったです。リンドグレーンの母国語のスウェーデン語だと、「長くつしたのピッピ」は「Pippi Langstrump」で、「あしながおじさん」は「Pappa Langben」なんですって。そっくり! 英語の「Pippi Longstocking」と「Daddy-Long-Legs」ならピンとくるのかもしれないけど(私はこなかった)、日本語じゃあちょっと分からないですよね。そうなんだー、面白ーい。
紹介されている作品は、「飛ぶ教室」(ケストナー)、「まぼろしの小さい犬」(ピアス)、「思い出のマーニー」(ロビンソン)、「ぼんぼん」「兄貴」「おれたちのおふくろ」(今江祥智)、「ヒルベルという子がいた」(ヘルトリング)、「長くつ下のピッピ」「ピッピ船にのる」「ピッピ南の島へ」(リンドグレーン)、「ねずみ女房」(ゴッデン)、「ふたりのひみつ」(ボーゲル)、「つみつみニャー」(長新太)、「首のないキューピッド」(スナイダー)、「砦」(ハンター)、「わたしが妹だったとき」(佐野洋子)。私が読んでいたのは、恥ずかしながら「飛ぶ教室」と「ピッピ」だけ。「まぼろしの小さい犬」や「ねずみ女房」も読んでみたいな。(講談社+α文庫)


+既読の河合隼雄作品の感想+
「猫だましい」「ファンタジーを読む」河合隼雄
「子どもの本を読む」河合隼雄

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リナ・ラザラスとピーター・デッカーのシリーズ、4作目~6作目。話自体ももちろん面白いんですけど、日頃なかなか知ることのできないユダヤ教やユダヤ人、その生活習慣について詳しく書かれていて、そういう意味でもとても興味深いシリーズ。今回読んでみても、やっぱり良かったです~。特に「贖いの日」のラストシーンが最高。1巻からの人間関係が、色々な出来事を経て徐々に発展していくのも楽しみなんですよね。
でもこのシリーズを読むのはほぼ3年ぶり。以前3作目まですごく面白く読んでいたのに、なんで3年も中断してたか、前読んだ時の自分の感想を読んで思い出しました。最初は敬虔なユダヤ教徒のリナと、ユダヤ人でありながら敬虔なバプテストの家庭で育ったデッカーの宗教的葛藤がすごく面白かったのに、3作目で2人の関係がちょっと落ち着くと、ユダヤ教関係の記述がすごく減ったんですよね。このまま2人が上手くいっちゃうと、さらに減るんだろうなあ、と勝手に思い込んでたのが原因。どうやら私はミステリとしてよりも、ユダヤ教関係の話が読みたくてこのシリーズを読んでるみたいです。(^^ゞ
新作「逃れの町」も今年9月に出てます。来年になったら買って読もう。(創元推理文庫)

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