2006年2月 Archive

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die Mitternachts Musik ~真夜中の音楽のみーしゃさんに教えて頂いた本。1960年1月から1964年10月まで、プラハのソビエト学校に通った米原万里さんのエッセイです。その頃の万里さんの親友は、下ネタに詳しく、男女のことを1から10まで米原万里さんに教えてくれたギリシャ人のリッツア、嘘つきながらも皆に愛されたルーマニア人のアーニャ、そして美人で学年一の優等生のユーゴスラビア人のヤスミンカ。日本に帰ってから続いていた文通もそのうち途絶えてしまうのですが、1980年代後半、東欧の共産党政権が軒並み倒れてソ連邦が崩壊していった時期、万里さんはプラハ時代の学友のことが気になって仕方なくなります。そして何度も旅して、旧友たちの消息をたずねることに。そして再会した時目の当たりにすることになったのは、10代だった当時は思いも寄らなかった現実でした。

10代の頃の思い出話が面白可笑しく書かれていて、特に最初の章のリッツァが明るいので、最初は面白く読んでいたんですが、だんだん辛くなってしまいました...。リッツァのいるはずのプラハにも、「プラハの春」が始まったかと思えば、ワルシャワ条約機構軍の戦車がチェコスロバキアを占領。アーニャ自身はイギリスにいるものの、彼女の家族のいるルーマニアはチャウシェスク政権が倒れて混乱。ヤスミンカの国ユーゴスラビアは内戦状態。生きてるのかどうかも分からない状態です。
状況としては、いつ家族皆殺しになるか分からない不安を抱えているヤスミンカが一番きついとは思うんですが、それでも自分の選んだ道を自分の足で歩んでるリッツァとヤスミンカはまだ... でもアーニャの場合は...。アーニャの両親との会話も兄のミールチャとの会話も、アーニャ自身との会話も、読んでいて辛くて仕方なかったです。子供の頃から様々な国の子供たちと接していた米原万里さんですら、「自分のノー天気加減を思い知って」しまうのなら、その空気すら感じたことのない日本人はどうなってしまうんでしょう。
それぞれの子供たちの祖国に対する愛国心に関するくだりには胸が痛くなりました。そして社会主義の国での生活は何かにつけ不自由なのだろうと思っていたのですが、学費が無料だったんですね。ドイツではオペラやコンサートは高価な贅沢だけど、チェコではもっと身近で、毎日の生活に文化が息づいていたというのがびっくり。そして、ロシアでは皆が才能を大切にしていて、妬みで引きずり落とそうとする人間などいなかったことも。知らなかったことが沢山あってとても興味深かったですし、色々と考えさせられました。(角川文庫)


+既読の米原万里作品の感想+
「ヒトのオスは飼わないの?」米原万里
「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」米原万里

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しあわせは日々のなかの柊ちほさんのところで知った本。
うわあ、ほんと12歳の頃にこういう本が欲しかった~と思いました。国内作家の作品ばかり100冊集めたブックガイド。100冊紹介されてるうち、私が既読の作品は16冊だけで、知らない作品がいっぱいです。私が12歳だったのはかなり昔... なので(笑)、ここに紹介されてる本を、今から全部読もうとは思わないですが、例えば佐藤多佳子さん「しゃべれどもしゃべれども」「黄色い目の魚」、あさのあつこさん「バッテリー」、乙一さん「きみにしか聞こえない」、金城一紀さん「レヴォリューションNo.3」、梨木香歩さん「家守綺譚」、他にも森絵都さん、須賀敦子さん、荻原規子さんといった私も大好きな作品や作家さんが紹介されてるので、信頼度はかなり高いブックガイドなんじゃないかと思います。金原瑞人さんの他12人の方が選んでらっしゃるので、時々あまり好みではない本も入ってるんですが。
従来のブックガイドによくある、明治~昭和初期の文学作品は載ってなくて、比較的新しい作品ばかり。でもまず手に取りやすい作品ばかり載ってるというのが、すごく有意義なんじゃないかと思います。そういう文学作品に関しては、読むつもりなら他にも色んなブックガイドがありますものね。柔らかいものから硬いものまで各種取り揃えられてるので、どこか自分の入りやすい所が見つかりそう。私が中学や高校の頃には、YAなんてジャンルはなかったので、児童書からいきなり大人の本に移行する感覚。それだけでも今はいいなあと思うのに、あの頃、こういう本があったら、もっと世界が広がったんだろうなあ、なんてちょっと羨ましくなっちゃいます。
それにしても水村美苗さんの「私小説」まで入ってるのにはびっくり。あ、それより、石堂藍さんの「ファンタジー・ブックガイド」が入ってるのにはほんと驚きました...! この本に関しては金原さん自ら、「おお、やっと出たか! とにかく、この一言なのだ。ほぼ完璧なファンタジーのブックガイドが出たのだ。おそらく英語圏でもこれほどのものはないと思う」と書いてらっしゃるんですよ~。しかも「この上をいくガイドは、十年以上、出てきそうにない」ですって。なんだかそれだけで嬉しくなっちゃう。...って単純ですね(^^;。(すばる舎)


+シリーズ既刊の感想+
「12歳からの読書案内」金原瑞人監修
「12歳からの読書案内 海外作品」金原瑞人監修

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22歳の青年・コランは、働かなくてもいいだけの資産を持ち、腕の良い料理人を雇っていて、毎週のように友人のシックを夕食に招く生活。シックは、技師としての乏しい給料からジャン・ソオル・パルトルの著作を買うのを楽しむ青年。シックにアリーズという恋人ができ、コランにも、アリーズの友達のクロエという恋人ができて、じきにコランはクロエと結婚。コランは、シックとアリーズの結婚も願って、自分の資産のうちの4分の1をシックに贈るのですが、シックはその金でパルトルの著作を買いあさり始めます。そしてクロエが、睡蓮の花が肺の中に咲くという奇病にかかり...。

レーモン・クノーによると「現代の恋愛小説中もっとも悲痛な小説」、ピエール・マッコルランによると「現代の青春の稀有な書物」という、とても不思議で、美しくて、そして哀しい作品。先日のたらいまわし企画「教えてください!あなたのフランス本」でLINさんが挙げてらした本です。(記事
冒頭から奇妙な描写がいくつも出てきて、おや?とは思ってたんです。コランが鏡を覗き込むと、ニキビは自分たちの姿が拡大鏡に映るのを見てびっくりして皮膚の下に逃げ込むし、バスマットに粗塩をふりかけると小さなシャボン玉が無数にふきだすし、洗面台の蛇口からはパイナップル味のはみがき粉目当てでウナギが顔を出して、それをパイナップルで釣って料理に使ってるし... 演奏をすると本当のカクテルを作るというカクテルピアノも登場。コランとクロエの初デートに登場する小さな薔薇いろの雲は、肉桂入りの砂糖の匂い♪ (ジョルジュ・サンドの作品にも薔薇いろの雲が登場するんですけど、これって慣用句か何かなのでしょうか) それでも最初は、話自体は普通に展開するんだろうと思ってたんです。でもふと気づけば、どんどん思わぬ方向へ... クロエの病気のせいで、コランの家が変容し始める辺りなんて、すっごくシュール。まさかこんな展開になるとは思ってもいませんでしたよー。びっくり。序盤がとても繊細で綺麗なだけに、終盤の痛ましさや残酷さが印象に残ります。もう、読んでいるこちらの精神状態まで左右されてしまいそう。でも、そこまでブラックなのに、やっぱり美しいというのが、また凄いんですよね。いやあ、面白かった。読み終わった途端に、もう一度最初から読みたくなりました。
ちなみにシックが狂信的に入れ込んでいるジャン・ソオル・パルトルは、ジャン・ポール・サルトルのこと。本来の作品名の「嘔吐」も、「はきけ」「へど」などの言葉で置き換えられています。あまり分からなかったけど、他にも 色々とあるんでしょうね。(新潮文庫)


+既読のボリス・ヴィアン作品の感想+
「日々の泡」ボリス・ヴィアン
「心臓抜き」ボリス・ヴィアン
「アンダンの騒乱」「ヴェルコカンとプランクトン」ボリス・ヴィアン

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昨日に引き続きフランス本。先日のたらいまわし企画「教えてください!あなたのフランス本」でpicoさんが出してらした「地下鉄のザジ」(記事)と、その前にLINさんに教えて頂いていた「文体練習」というレーモン・クノーの2冊。

「地下鉄のザジ」は、初めてパリにやって来た少女ザジが、念願の地下鉄がスト中で乗れずにガッカリ、一悶着起こして... というドタバタコメディ。このザジの口癖が「けつ喰らえ」ということもあって、とっても猥雑な雰囲気だし、他の登場人物たちも一筋縄ではいかない人物ばかり。(というか、最初から最後まで変わらないのって、ザジだけなんですね) ドタバタな展開に翻弄されながら、1950年代のパリの街の雰囲気が堪能できました~。まだまだ戦後間もない、慌しくて、粗雑で、でも生活力に満ちた空気。ザジが行く蚤の市や、実際に東洋の観光客を引き連れてのサント・シャペル寺院やエッフェル塔、サクレクール寺院など、ちょっとした観光気分も味わえます。「(身振り)」「沈黙」などの戯曲のト書きのような表現も楽しいし、言葉遊びも。表紙のイラストがすごく可愛いんですが、この絵が挿絵にも登場。話す人によってフォントが違うという凝り様です♪ ただ、翻訳の文章で気になるところが... 例えば鸚鵡の台詞は元々どんな文章なのかしら? 原語で読んだら、全体的にもっとリズム感がありそうな予感。

「文体練習」の方は、"混雑したバスの中で見かけた首の長い青年が、隣の乗客に喧嘩をふっかけてると思ったら、空いた座席にすかさず座り、2時間後にまた見かけると、連れの男性に何やら服装のアドバイスをされていた" という趣旨の文章を、「メモ」「複式記述」「控え目に」「隠喩を用いて」「遡行」「びっくり」「夢」「予言」などなど、99通りの書き方で表現している本。いやー、これは面白い! 読みながら、もう何度も笑っちゃいました。文章って、本当はただの文字の順列組み合わせのはずなのに、こんなに表現力があるものなんですね。同じ情景を描写しながらも、そこに見えてくるのは99通りの違う情景。シンプルだけど、ものすご~く粋です♪
でも訳者の方は大変だったでしょうね。解説によると、原書の「ギリシャ語法」は枕草子風の「古典的」に、「イタリアなまり」は「いんちき関西弁」に、「ラテン語もどき」は「ちんぷん漢文」にしたとのこと。ここまできたら、レーモン・クノーだけでなくて、役者の朝比奈弘さんの作品とも言えそうです。そして私のお気に入りは、「荘重体」「歌の調べ」「ちんぷん漢文」。様々な文体で書かれてるので、フランス語を学ぶ外国人の教科書として使われることもあるのだそうです。ほんとこれはぜひ原文を読んでみたい~。装幀もとても美しい、非常に凝った本なので、ちょっと高いけど買う価値アリです!(こういうのが好きな方は、ね) (中公文庫・朝日出版社)

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ショパンの恋人だったことでも有名な男装の麗人・ジョルジュサンドの作品。フランス文学が気になってることもあって、ちょっと読み返したくなりました。今回読んだ「愛の妖精」は新しい本なんですけど(篠沢教授訳ですって!)、「ばらいろの雲」はとっくに絶版になってる本。子供の頃から持ってる岩波少年文庫です。古すぎてamazonにもデータがないよーと思ったら、BK1にはありました。コチラ

「愛の妖精」は、一卵性双子の兄弟シルヴィネとランドリ、そして「こおろぎ」と呼ばれる不器量な野生児・ファデットの3人の物語。双子、それも一卵性双子って、これまでほとんど身近にいなかったせいもあって、惹かれるんですよねえ。片方が怪我をすると、もう片方も痛みを感じるとか色々言いますよね。自分ともう1人って、どんな感じがするんでしょう。
産婆のサジェットばあさんは、お互いに相手が分かるようになったらすぐに引き離し気味に育てるようにと忠告するんですが、なかなかそういうわけにもいかず、結局いつも2人だけでべったり一緒にいることになっちゃうんですよね。でも2人が大きくなると、家の都合で1人が奉公に出されることになって... 奉公に出ることになったランドリは仕事が忙しいこともあって、だんだん兄弟の関係から自立していくんですが、家に残されたシルヴィネが悲惨。暇だから色々と考えちゃう。そしてそこに登場するのが、ファデットという少女。...とは言ってもシルヴィネがファデットに恋してランドリを忘れるとかそういう話じゃなくて、彼女のせいで事態がややこしくなるんですが。
フランスの農村地帯が舞台のせいか、美しい自然と素朴な人々に囲まれて、とても柔らかく、それでいて地に足が着いた力強さもありました。ランドリやシルヴィネ、そしてファデットがその中で色んな経験をしながら成長していく様子が、濃やかに描かれていて美しいです~。良いことばかりが起きるわけじゃないのに、なんだかずっと柔らかい日差しに包み込まれているような印象。とっても分かりやすい展開だし、違和感を感じる部分もあるのですが(特に財産の件!)、すごく暖かな読後感。

そして「ばらいろの雲」には、「ものをいうカシの木」「ばらいろの雲」「ピクトルデュの館」の3編が収められています。こちらも美しい田園地帯を舞台にした作品。晩年のサンドが孫のために作った童話なのだそうですが、今読み返してみると、あまり子供っぽくなかったです。3編の中で一番好きだったのは、子供の頃と変わらず「ピクトルデュの館」。誰も見たことはないけれど、ヴェールをかぶった女性が招いた人間だけが入れるという荒れ果てた館、主人公のディアーヌが体験する、立像や絵画から抜け出した神々や水の精たちが舞い踊る幻想的な情景... そして話が幻想的なだけじゃなくて、現実的な部分とも綺麗に絡み合っているのがまたいいんですよね。(中公文庫・岩波少年文庫)


+既読のジョルジュ・サンド作品の感想+
「愛の妖精」「ばらいろの雲」ジョルジュ・サンド
「フランス田園伝説集」ジョルジュ・サンド

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「黄金の羅針盤」「神秘の短剣」に続く、ライラの冒険シリーズ第3部。これで完結です。
ここにきてようやく、「失楽園」にインスパイアされたというプルマンの描きたいことが見えてきました。「失楽園」をタイミング良く再読しておいて良かった! そこに書かれていた、ルシファーにしろアダムにしろイヴにしろ自由意志を持った、自分で選択する自由を持った存在として神が創造したという部分もこの作品に表れてるし、ルシファーやアダム、イヴのやったことは実は魂の解放と自由の始まりだったという部分も、「失楽園」を読んで感じていた通り。欧米でこの考えがどの程度受け入れられるのかは分かりませんけど、神についての解釈や描写も、大胆でとても良かったです。あの「オーソリティ」の姿には、さすがにびっくりしましたが...(^^ゞ
もちろん善側・悪側と立場がはっきりと見える人々もいるんですが、善悪が複雑に絡まりあってなかなかその本心が見えてこない人間もいるので、その辺りに緊迫感がたっぷり。ラストも安易なハッピーエンドじゃないところが気に入りました。ウィルとライラが自分たちの運命を受け入れていく様子もとても良かったし~。3部で新たにまた1人重要人物の視点が加わったので、途中ちょっと話が飛びすぎて散漫な印象になってしまったのが少し残念だったんですが、うるしを塗り重ねていく場面なんかはすごく好きだったし、琥珀の望遠鏡を覗いた時に見た金色のダストの情景が美しかったです。(新潮文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「黄金の羅針盤」上下「神秘の剣」上下 フィリップ・プルマン
「琥珀の望遠鏡」上下 フィリップ・プルマン

+既読のフィリップ・プルマン作品の感想+
「かかしと召し使い」フィリップ・プルマン
「マハラジャのルビー サリー・ロックハートの冒険1」フィリップ・プルマン
「仮面の大富豪 サリー・ロックハートの冒険2」上下 フィリップ・プルマン

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ライラは、生まれてすぐに両親を飛行船の事故で亡くし、おじのアスリエル卿にオックスフォードのジョーダン学寮に預けられている11歳の少女。その日もダイモン(守護精霊)と一緒に、普段は絶対に入ってはいけない奥の間に忍び込んでいました。ふいの話し声に慌てて隠れたライラが見たのは、その日やってくるアスリエル卿のために用意されたワインに、学寮長が白い粉を流し込んでいる場面。そのまま部屋から出られなくなってしまったライラは、衣装ダンスの中に隠れて様子を伺うことに。

以前睡猫亭の睡さんに教えて頂き、壹萬壹阡之本のヤマボウシさんにもオススメ頂いていた、ライラの冒険シリーズ。全6巻なんですが、とりあえず先に4巻を。(ダンテの「神曲」とか言いながら、いきなり普通の本に戻ってます(^^;)
いやー、読み始めてびっくり。初っ端からミルトンの「失楽園」が引用されていました。わあ、読んだばかりですよー、なんていいタイミング! 解説を見てみると、どうやらこの作品はミルトンの「失楽園」を始めとするキリスト教的神話に大きなインスピレーションを受けたプルマンが、叙事詩のようなモチーフを持った冒険ファンタジーを描こうとした作品なんだそうです。ええと、叙事詩のような重みは、まだ全然感じられないですが... どちらかといえば展開の速いハリウッド映画のようなジェットコースター感覚。
主人公の1人・ライラの住む世界は、私たちの住むこの世界にそっくりのパラレルワールド。地名も共通してるし、この世界と同じように聖書も存在しているんですが、色々細かい違いがあるようです。その中でも決定的な違いは、人間がそれぞれダイモンと呼ばれる守護精霊を持っていること。この「ダイモン」(この言葉を見るたびにどうしても「デーモン」という言葉が頭にちらついて困っちゃう・笑)、どうやら人間の魂が具現化した存在のようです。子供の頃のダイモンは様々な動物に姿を変えるんですが、大人になると一定の姿に固定し、それはその人間の本質的な姿を表していて、この辺りは物語が進めばもっとその暗示するものが見えてきそうです。
鎧を着た北極熊や、ジプシーならぬジプシャンたちといった面々が魅力的。夜空を覆うオーロラの向こうには見知らぬ町並みが見えるという北の地の情景も素敵。でも肝心のライラが...。どうも魅力を感じられず、なぜ周囲の人たちがライラを可愛がるのか分からなくて困りました。ただの嘘つきの女の子なのに!(実際「ライアー(嘘つき)」と掛けられているらしいです) でも「神秘の探検」が始まって、普通のこの世界の少年ウィルが登場して、ぐんと面白くなったし、バランスも良くなったような。「失楽園」からのインスピレーションもようやく具体的な形を見せてきたし、後2冊でどんな展開を見せてくれるのか楽しみです。(新潮文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「黄金の羅針盤」上下「神秘の剣」上下 フィリップ・プルマン
「琥珀の望遠鏡」上下 フィリップ・プルマン

+既読のフィリップ・プルマン作品の感想+
「かかしと召し使い」フィリップ・プルマン
「マハラジャのルビー サリー・ロックハートの冒険1」フィリップ・プルマン
「仮面の大富豪 サリー・ロックハートの冒険2」上下 フィリップ・プルマン

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