2006年12月 Archive

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いよいよ年末も押し迫って参りましたねー。
実は、今週になっていきなりパソコンが壊れてしまうというトラブルに見舞われていた四季です。
なんでまたこの時期に壊れる...? まだ年内にやらなくちゃいけないことがあって、PCが必要だというのに! 今から修理に出しても、年末年始にかかっちゃうので時間がかかるだろうし、その間PCがないのは死活問題。(←オオゲサ) メーカーに電話してみると、修理代が予想以上に高くて馬鹿にならないことが判明して、結局新しいPCを買ってしまいましたよー。予定外の出費が痛いです... が、修理代のことを考えると、新しく買った方がずっとお得な感じ。パソコンも以前に比べたら入手しやすくなりましたねー。でも今回初めてのメーカー品を選んだせいか、慣れないキーボードが打ちにくくて、ミスタッチばかり。こんな記事1つ書くのにも妙に時間がかかります... が、年内にやらなくちゃいけないことは無事に完了♪
さて、そんな私ですが、年末年始は奈良の祖母宅に行ってきます。そちらでも一応ネットには繋がるんですけど、多分ほとんどしないのではないかと思うので、2006年度のエントリ、そして読了本はこれでもう打ち止めにしてしまいますね。ええと、今現在、荒俣宏著「別世界通信」(ちくま文庫)も読了してるんですが、そっちの感想は間に合わないのでまた後で(来年?)アップしておきます。

ということで、今年最後のエントリは、ブログになってから恒例行事となっている2006年度のマイベスト本の記事でーす。(ちなみに2004年度のはココ、2005年度のはココ
2006年度のマイベスト1は、ボリス・ヴィアンの「うたかたの日々」になりました~。

 
これを読んだ時のブログの感想はコチラ。今年の2月に読んだ本なので、今年後半に読んだ本には負けるかなと思ったんですが、やっぱりこれは良かったです。ちなみに「うたかたの日々」と「日々の泡」は、訳者さんが違うので題名が違うのですが、中身は同じ作品。私が読んだのは「日々の泡」の方です。

そして2位から5位は、下記の通りです。
2位 「悪童日記」(アゴタ・クリストフ)
3位 「夜市」(恒川光太郎)
4位 「銀の犬」(光原百合)
5位 「チョコレートコスモス」(恩田陸)


それではみなさま、今年1年本当にお世話になりましてありがとうございました。サイトやブログにお邪魔しても、ほとんどコメントを残してない愛想なしの私ですが、どうかお許し下さいね。来年もまたどうぞよろしくお願いいたします。良いお年をお迎え下さいね!(新年は1月5日頃から更新の予定です)

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月が人々の想像力を掻き立てなくなってしまったのは、現代科学技術の発展が、月を「地球を照らしだすただの光球」「既知の土地(テラ・コグニダ)にしてしまったから。それまで月は人間にとって「遥けきものであり」、もっとも身近な別世界であったのに、月を喪失することによって、人間は別世界をも失ってしまったのです。しかし別世界の創造を目的とするファンタジー作品の復活によって、人々は夢の中で別世界の生活を手に入れることに成功します。別世界が創造されるに至った背景と、別世界の必要性を中心にしたファンタジー論。

もしかしたら荒俣宏さんの文章とは合わないのかも...。「帝都物語」の時は思わなかったんですけど、今回読むのにかなり苦労しました。読んでも読んでも内容が頭に入ってこなくて、2回通して読んだ後、もう一回メモを取りながら読み返してしまいましたもん。でもきちんとメモを取りながら読んでみると、内容的にはとても面白かったです。別世界の象徴としての月の存在に関する考察からして面白かったですしね。あと私としては、「神話の森を超えて」の章が興味深かった。神話とは太古の歴史の集成でも、1つの哲学や思想が完成される以前の記録でもなく、生贄の家畜同様、神々に捧げられた神聖な供物であり、根本的に謎かけの儀式だったのだとか。(と、ポンとここにそれだけ書いても、説得力も何もあったものじゃありませんが)
この本でよかったのは、何といっても「書棚の片すみに捧げる」ということで巻末に収められているファンタジー作品のリスト。妖精文庫から出た当時は100冊が選ばれていたようなんですが、ちくま文庫版で180冊+2として選ばれていました。現在では入手が難しい本もあるとは思うんですけど、簡単なコメントが添えられた見やすいリストになっているのが嬉しいところ。で、調べてみたら、2002年に「新編別世界通信」というのも出ているそうなんですよね。今度は大幅に改訂されて、ハリー・ポッターまで含まれているのだそう。これもちょっと読んでみたいなあ。このリストも変わってるのかなあ。でもやっぱり本文は読みにくいのかなあ...。^^;(ちくま文庫)


+既読の荒俣宏作品の感想+
「花空庭園」荒俣宏
「別世界通信」荒俣宏
Livreに「帝都物語」の感想があります)

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森のはずれの小さな家に住んでいたのは、野ウサギのヘアとリスのスキレルと、小さな灰色ウサギのグレイ・ラビット。しかしヘアはうぬぼれ屋、スキレルはいばり屋で、家の中のことは全て優しいグレイ・ラビットに押し付けていました。そんなある日、森にイタチがやって来たという噂が流れ、ヘアとスキレルは震え上がります。

アリソン・アトリーも下のカニグズバーグ同様、全作品読みたいと思っている作家さん。動物物は正直得意ではないので、あまり期待してなかったんですけど、これはなかなか良かったですー。予想しなかった深みがあるというか何というか、子供向けの本なんですけど、大人になった今読んでも意外と楽しめちゃいました。ここに収められているのは「スキレルとヘアとグレイ・ラビット」「どのようにして、グレイ・ラビットは、しっぽをとりもどしたか」「ヘアの大冒険」「ハリネズミのファジー坊やのおはなし」の4編。

グレイ・ラビットの同居人のヘアやスキレルは、悪い動物たちではないんですけど、日常のことは全部グレイ・ラビットに押し付けて、自分たちは3食昼寝付的な毎日を送ってます。ヘアは朝ごはんがレタスだけなのにむくれてるし、スキレルは自分の牛乳が届いてないことに文句を言うだけ。そして気軽に頼んだ用事がまたグレイ・ラビットを危ない目にあわせることになっちゃうんですよね。読み始めた時は2匹のわがままぶりが鼻につくし、グレイ・ラビットのお人よしぶりも「なんだかなあ」って感じ。
でもそんな2匹のことがグレイ・ラビットは大好き。どんな用事でもこなしてしまうし、2匹がピンチの時は助けに駆けつけます。そして1編目の最後で、実はグレイ・ラビットがただのお人よしじゃなかったことが分かってびっくり。実は器の大きさが全然違ってたんですね! それが分かってからは、俄然面白くなっちゃいました。
この2匹も、グレイ・ラビットに助けられてからは、心を入れ替えてがんばることになります。もちろん生まれながらの性格や長年の習慣はなかなか直らないんですけどね。「どのようにして、グレイ・ラビットは、しっぽをとりもどしたか」でスキレルが取った勇敢な行動にはもうびっくりだし、「ヘアの大冒険」では、ヘアの思い切った行動力に喜ぶグレイ・ラビットにこちらまで嬉しくなっちゃう。グレイ・ラビットの視線はまるで2人のやんちゃな子供を見守るお母さんのようで、包み込むような暖かさがまた素敵でした。(岩波少年文庫)


+既読のアリソン・アトリー作品の感想+
「西風のくれた鍵」「氷の花たば」アリソン・アトリー
「グレイ・ラビットのおはなし」アリソン・アトリー

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カニグズバーグ3冊。カニグズバーグの作品は以前から全部読みたいと思ってたんです。でも以前「エリコの丘」を読もうとした時に、小島希里さんの訳文ではどうしても読み続けられなくて挫折、金原瑞人さんが全面的に手を入れたという改稿版でようやく読めたという経緯があったんですよね。「ティーパーティーの謎」「800番への旅」も全面改稿になるという話だったので、それを待っていたら、知らないうちに出てましたー。(アマゾンには未だに改稿版の情報が入ってないんですが、今店頭に並んでるのは全部共訳のはず) そして松永ふみ子さん訳の「ベーグル・チームの作戦」も岩波少年文庫から出てたので、こちらも合わせて読むことに。

...と読み始めたんですが...
全面改稿になってるはずなのに、やっぱりどこか読みにくいー。「ティーパーティーの謎」なんて、「クローディアの秘密」に次いで2度目のニューベリー賞受賞作品だというのに、そこまでいいとは思えなかったのは、やっぱり訳文のせいなのではないかしら。なんか文章が尖ってて、読んでいてハネつけられるような気がするんですよね。でも「エリコの丘」も金原瑞人さんの手が入って格段に読みやすくなってたので、その前はもっと読みにくかったんでしょう、きっと。アマゾンのレビューでもボロボロに書かれてるし、こんなに評判の悪い訳者さんも珍しいですね。それに比べて、松永ふみ子さんの訳の「ベーグル・チームの作戦」の読みやすいこと!

カニグズバーグの作品はごくごく現実的な物語ばかり。登場するのは、おそらく平均的なアメリカの家庭の少年少女たち。勉強の成績の良し悪しはともかく、日頃から色々なことをきちと考えている賢い子たち。そしてちょっと気の利いた大人がちょっぴり。こんな大人が身近にいたら、ちょっと斜に構えた子供でも、大人になるのも悪くないよねって思えそうな感じ。そして、そんな彼らを描くカニグズバーグの目線がまたいいんですよね。やっぱりカニグズバーグの作品は全部読もう。岩波少年文庫で全部出してくれるといいな。(岩波少年文庫)


*既読のE.L.カニグズバーグの感想*
「クローディアの秘密」「エリコの丘から」E.L.カニグズバーグ
「魔女ジェニファとわたし」E.L.カニグズバーグ

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タッチストーンとサブリエルは巧妙に古王国の外におびき出されている間に、武装した集団に襲われます。投げつけられた手榴弾が炸裂。一方、サメスとライラエル、不詳の犬と白猫のモゲットはアブホーセンの館にいて、周囲を仮面のクロールや何百もの奴霊に取り囲まれていました。2人と2匹は、館の井戸から外に脱出し、ネクロマンサーのヘッジに操られているニコラス・セイアーを助けるために紅の湖へと向かうことに。

古王国記シリーズの第3作。最終作です。
「ライラエル」では、ただのお荷物だったサメス王子も、ここに来てようやくしっかりと動き始めて、前巻感じていた苛々も解消。とても面白く読めました。が、物語の展開の速度が速まった分、1作目「サブリエル」の時に感じていたような重厚さが薄れてしまったような気も... せっかく今どきのファンタジーと少し違う独特な雰囲気だったのに、ちょっと残念。
でもやっぱり面白かったです。今回嬉しかったのは、1作目の時からとても興味のあった冥界についてじっくり書かれていたこと。やっぱりこのシリーズは、こういった描写がいいですねー。7つの銀のベルで敵と対峙する場面も良かったし。結局分かったような分からなかったようなといった感じで謎が残ってしまった部分もあったんですけど、これはこのままなのかしら? まあ、いいんですけどね。またこの世界を舞台にした話を書くつもりがあるのかもしれないなあ。(主婦の友社)


+シリーズ既刊の感想+
「サブリエル 冥界の扉 古王国記I」上下 ガース・ニクス
「ライラエル 氷の迷宮 古王国II」上下 ガース・ニクス
「アブホーセン 聖賢の絆 古王国記III」上下 ガース・ニクス

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日常&読んだ本log のつなさんのところで見つけて(記事)、図書館から借りてきてた本です。
1つ前の「レキオス」が相当ずっしりきたこともあって、妖精の美しいイラストで目の保養~。アラン・リーやリチャード・ドイル、アーサー・ラッカムその他大勢のイラストが満載で、こういう本って眺めてるだけでも楽しいですね! 図版の出典が巻末にまとめられていたので、この絵は誰の絵だろう?と、イチイチ後ろをめくらなくちゃいけなかったのがちょっと面倒だったんですけどね。絵のところに小さく添えておいてくれればいいのにー。
あとがきで井辻朱美さんが「こんなにたっぷりと図版を折りこみながら、解説が詳しく、ディープな愛好者にも満足がゆく本はめったにありません」と書かれていて、確かに図版に関してはその通りなんですけど、妖精の解説に関しては、ディープな愛好者向けというよりも、一般読者向けという印象でした。妖精といえばシシリー・メアリー・バーカーのフラワーフェアリーシリーズ(こんなの→)や、「ピーターパン」のティンカーベルみたいな、可愛くて繊細な妖精が思い浮かぶ人に、そういう可愛らしい妖精だけじゃないんですよーといった感じのアプローチの本かと。妖精に興味はあるんだけど... という人の入門編にぴったりですね。(原書房)

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天久開放地の地中から突然現れた女に、タンクローリーは電柱にぶつかって炎上し、偵察命令を受けて普天間基地から飛び立ったヘリコプター2機は、ミサイルを発射するものの、逆に女によって破壊されることに。その女が目をつけたのは、黒人との混血の高校生の少女・デニスでした。女はデニスの夢に現れ、デニスに乗り移ります。一方、翌日の天久開放地に視察にやって来たのは、キャラダイン中佐と日系のヤマグチ少尉。キャラダイン中佐には、天久に眠る力を目覚めさせて捕獲する極秘計画があったのです。

いやー、何だったんでしょう、この話は...。「風車祭」で、池上永一さんの想像力と展開の飛躍、破天荒ぶりには多少慣れてたつもりでしたが、これはまたもう一段階進んでました。デフォルトが怪獣パニック映画のようなものですね。1ページ目から圧倒的な迫力。時間的、空間的な制約も、この方の作品の前では意味がないのでしょうか。沖縄という土地が潜在的に持っている問題にも触れつつ、作品はその枠を遥かに超えていきます。
ただ、圧倒的な力技に巻き込まれるようにして読んだものの、結局何だったんだと聞かれると、答に困ってしまうんですよね。読み終えた瞬間、何が起きていたのか忘れてしまうような部分もあって、これは感想に困ってしまう...。面白かったんですけどね、多分。(多分て) いやあ、凄かったです。 (角川文庫)


+既読の池上永一作品の感想+
「レキオス」池上永一
Livreに「バガージマヌパナス」「風車祭(カジマヤー)」「あたしのマブイ見ませんでしたか」の感想があります)

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