2007年8月 Archive

Catégories: /

 [amazon]
何不自由ない裕福な家に生まれ育ちながらも、株の投機で失敗して全財産を失い、今や猫捜しをして生計を立てている自称詩人の鈴木大切。ある日、猫を探している最中に煉瓦造りの洋館の詩人の会に迷い込んだことから、そこの受付にいた妙齢の女性・雪乃と知り合い、詩人の会のメンバーの1人・馬渕という男に「魔法杖」というものをもらうことに。それは猿の手で、捜し物がある時に持って歩くと、手がひとりでに動いて、目当ての物のあるところを教えてくれるという物なのです。

南條竹則さんらしい、のほほんとした雰囲気の作品。中華料理こそ登場しませんが、飲食の場面は相変わらずたっぷりとありました。(笑) そして舞台設定は現代の東京なんですが、全編通して昭和の雰囲気。時間の流れがゆったりとしていて、肩の力がほど良く抜けた感じなので、何度か現れる過去の懐かしい情景は、とても自然。逆に突然「リストラ」「インターネット」などという現代的な単語が登場すると、そのたびに本当は現代の話だったのか...! と、ちょっとびっくりしたりして。
「魔法探偵」という題名なんですが、これは探偵小説ではないですね。反魂香を使った中華風の魔法らしきもの以外、魔法らしい魔法も存在しないんですが(鈴木大切によれば、猿の手を使ったダウジングは自然魔法の1つとのこと) この世とあの世が自然に重なり合う不思議な交流の辺りは、ファンタジーと言えそう。小説としては、かなり淡々としてるので、盛り上がりに欠けるとも言えるのかもしれませんが... その散漫さが南條さんらしくて、読んでいてとても居心地が良かったです。(集英社)


+既読の南條竹則作品の感想+
「セレス」南條竹則
「りえちゃんとマーおじさん」南條竹則
「鬼仙」南條竹則
「あくび猫」南條竹則
「魔法探偵」南條竹則
Livreに「酒仙」「満漢全席」「遊仙譜」「ドリトル先生の英国」の感想があります)

| | commentaire(0) | trackback(0)
Catégories: / /

     [amazon]
ロバート王亡き後、サーセイ妃は自分が摂政となって嫡男・ジョフリーを鉄の王座に座らせます。アリアはキングズランディングから脱出しますが、サンサは王城に囚われの身、ロブは北の地で王として名乗りを上げます。しかしハイガーデンではロバートの末弟・レンリー・バラシオンが、ストームズエンドでは次弟のスタンニス・バラシオンもまた、王として名乗りを上げたのです。

「氷と炎の歌」の第2部。シリーズ物なので、あらすじはごく簡単に。
「七王国の玉座」の最後で一気に分裂した王国。乱世らしく、血みどろの戦争やそれに伴う悲惨な場面が多いです。この第2部で語り手となっているのは、スターク家のアリア、サンサ、ブラン、ジョン、ケイトリン、ラニスター家のティリオン、バラシオン家からはスタンニスに仕えるダヴォス、海の彼方からはデーナリス、グレイジョイ家からはシオンの計9人。やっぱり中心となるのはスターク家だとは思うんだけど... これでもかこれでもかと悲惨な出来事が! 本当にこの作者さんは、どのキャラクターも一様に突き放してますね。というか、スターク家が中心だからこそ、彼らが一番の重荷を背負わされているということなのでしょうかー。彼らに限らず、どのキャラクターもいつどこで殺されても不思議はないという緊迫感なんですけどね。4巻の途中では、もう本当にびっくりしました...。
読んでいて楽しかったのも、やっぱりまずスターク家のパート。特にアリアのパートが好き~。サンサもそれなりに苦労してるんですけど、やっぱりアリアですよ。行方不明のナイメリアの今後の役割も気になるところ。健気なブランも可愛い~。彼のパートには、森の子供たちの緑視力、獣人や変容者と気になるモチーフが満載です。そして次に楽しいのは、デーナリスのパートかな。彼女とドラゴンたちは今後一体どうなるんでしょう? 「七王国の玉座」を読んだ時はティリオンが結構気に入っていて、こちらでもティリオンと宦官のヴェリース、ティリオンとサーセイといった辺りのやり取りは楽しかったんですが... 彼に関しては、前作の方が良かったかも。(前作の方が良かったといえば、ジョンもそうかも)
最初のうちこそ、どんな話だったか思い出せなくて戸惑ったんですが、すぐに勢いに乗れました。でもこういう作品って、どうしても初読時はストーリーを追うことに集中してしまうんですよね。本当に重層的な作品だから、ストーリーを追うだけじゃ勿体ないって良く分かってるんだけど...。シリーズ全部出揃ったら、ぜひとも再読したいです。(ハヤカワ文庫SF)


+シリーズ既刊の感想+
「七王国の玉座」全5巻 ジョージ・R・R・マーティン
「王狼たちの戦旗」全5巻 ジョージ・R・R・マーティン

| | commentaire(4) | trackback(0)
Catégories: / /

 [amazon]
ヨーが幼稚園の頃に、両親は離婚。母は通りを2、3本へだてた所に引越して、「わたし」は売れない作家の父と家に残ります。父はやがてエリアーネという女と再婚するのですが、いつもキッチンにいてオレンジをむき、煙草を吸い、ナッツを盛大に食べ、癇癪を起こしていたエリアーネは、いつの間にか家を出ていました。やがて母も、アロイスという男と再婚して遠い町へいくことに。そして12年後、ヨーは母に再会します。

ゾエ・イェニーの両親も3歳の時に離婚していて、父親はバーゼルで出版社を経営、かなり自伝的な要素の強い作品のようです。でもイェニー自身は、作中のヨーと同一視されることを当惑しているのだとか。訳者あとがきに、吉本ばななを愛読していると書いてあって、そう言われてみると、確かに吉本ばななさんと共通するところがあるみたいです... 「家族」とかね。でも、その表現方法はまるで違いますね。一番違うのは、感情の扱い方でしょうかー。この作品、主人公のヨーの感情がまるで描かれていないんです。訳者あとがきによると、それは、ヨーがつねに「ある感情のなかで」「感情のまっただなかに身を置いて」語るからだ、とのこと。確かに文章は簡潔すぎるほど簡潔だし、淡々と静かに事実を書き連ねていくだけで、ヨーの感情なんて全然書かれてないんですが、そこにずっと漂い続けているのは圧倒的な孤独感。孤独感が強すぎて、他の感情がすっかり色褪せてしまったのかも...。父親と、あるいは母親と一緒にいながら、彼らの人生に自分が存在する場所がないことを常に感じさせられ続けるというのは、本当に1人ぼっちの寂しさよりもたちが悪いような気がします...。
独特な雰囲気のある作品でした。ヨーがあまりに淡々と事実を描き出していくだけなので、吉本ばなな作品の女性たちのようには感情移入できなかったんですけどね...(新潮クレストブックス)

| | commentaire(0) | trackback(0)
Catégories: / /

  [amazon] [amazon]
紀元74年夏。ファルコが元執政官のルティリウス・ガッリクスに誘われて開いた合同の詩の朗読会は、皇帝の次男・ドミティアヌス・カエサルも臨席し、大成功のうちに終わります。その翌日、ファルコの元へやって来たのは、「黄金の馬」出版工房の経営者のエウスケモン。オーナーのクリューシップスがファルコの詩を気に入ったので、出版しないかと言ってきたのです。しかし翌日、ファルコが出版工房を訪ねた直後、クリューシップスは何者かに殺されて... という「亡者を哀れむ詩」と、ブリタニア王・トギドゥブヌスの宮殿の建設に不正があるらしいと聞きつけた皇帝がファルコに現地調査を命じ、ヘレナやその2人の弟らと共にブリタニアへと行くことになる「疑惑の王宮建設」。

ファルコシリーズの12作目と13作目。
このシリーズは、ファルコがローマ市内で事件を解決するか、皇帝の命令で外国に遠征するか、大体どっちかのパターンなんですけど、やっぱり外国での話の方が基本的に面白いです。特にブリタニア! 1巻以来! ということで、13作目の「疑惑の王宮建設」に思わず食いついてしまいます。なんでローマ皇帝がブリタニア王の宮殿建設に口を挟むかといえば、この建設資金がローマ皇帝から出てるから。そしてなんで万年赤字状態のローマ皇帝ウェスパシアヌスがブリタニア王の宮殿なんか建てるかといえば、ブリタニア王とウェスパシアヌスは、お互いに今の地位を得る前からの知り合いで、ウェスパシアヌスが帝位につくにあたって、ブリタニア王の尽力が大きかったから。ということのようです。建築士や測量士、国内外の労働者をまとめる監督たち、造園師、石工、モザイク師、フレスコ画家、配管技師... 色んな人が働いてる宮殿建設場面がなんか楽しくて好き~。ヘレナの2人の弟も出てくるし~。(ユスティヌスは私の中ですっかり株が落ちてしまって、アエリアヌスの方が不器用ながらも可愛くなってきてるんですが... やっぱりユスティヌスにも早く挽回して欲しい!) 本当は「亡者を哀れむ詩」では古代ローマの出版業界なんてものが登場して、色んな作家の話が出てきて、こちらも楽しいはずなんですけどね... 事件がちょっと小粒すぎたかも。

ファルコシリーズの邦訳は、現在14冊まで。私が読んでるのは全部借り物で、14冊目まで借りてるかと思い込んでたんですが、手元には13冊目までしかありませんでしたー。あと1冊も借りてこなくっちゃ。(光文社文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「密偵ファルコ 白銀の誓い」「密偵ファルコ 青銅の翳り」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 錆色の女神」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 鋼鉄の軍神」「密偵ファルコ 海神の黄金」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 砂漠の守護神」「密偵ファルコ 新たな旅立ち」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ オリーブの真実」「密偵ファルコ 水路の連続殺人」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 獅子の目覚め」「密偵ファルコ 聖なる灯を守れ」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 亡者を哀れむ詩」「密偵ファルコ 疑惑の王宮建設」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 娘に語る神話」「密偵ファルコ 一人きりの法廷」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 地中海の海賊」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 最後の神託」リンゼイ・デイヴィス

| | commentaire(2) | trackback(0)
Catégories: /

 [amazon]
「太陽がいっぱい」ドラゴン怒りの鉄拳」「恋のためらい/フランキーとジョニーもしくはトゥルー・ロマンス」「ペイルライダー」「愛の泉」という、映画の題名のついた短編5編。「太陽がいっぱい」には在日朝鮮人の少年たちが登場して、これまでの金城一紀さんの作品にかなり近いんですけど(最初、実話かと思いました...)、2作目以降の作風はハードボイルドタッチだったり、ハートウォーミングだったりと様々。でも全ての話に、8月31日に区民会館で上演の「ローマの休日」が共通していて、それぞれの物語の登場人物たちが、それぞれの想いを胸に「ローマの休日」を同じスクリーンで観ることになりますし、他にもちょこちょことリンクしてる部分がある、ゆるいくくりの連作短編集。

「ローマの休日」以外のリンクから浮かび上がってくるのは、結構重いドラマだったりするんですけど、5つの物語を締めくくる「愛の泉」がとても暖かいので、幸せな読後感。最後まで読んで、最初の「ローマの休日」上映会のポスターに戻ると感慨深いものが~。その後が気になる話もあるんですけど、これはトム・リプリーが逮捕されない「太陽がいっぱい」ということなのかな。この中だとやっぱり「愛の泉」がいい、という人が多いと思うんですけど、ちょっぴり冗長な感じもあったので(浜石教授の口癖「easy come, easy go」が効いてるのかも)、私は「ドラゴン怒りの鉄拳」が好きでした。これは、夫がある日突然自殺してしまって、戸惑う妻の物語。ゾンビーズシリーズのようにページをめくる手が止まらないという感じではなくて、読んでる途中で何度も前に戻ったりして、私としては読むのにとても時間がかかった作品だったかも。すっと読めば、それほど長くないんですけどね。

そしてこの作品、とにかく映画が沢山登場します。公式サイトによると、なんと全部で96本の題名が挙がっているのだとか。私は、今でこそほとんど映画をを観なくなってしまったんですけど、高校から大学にかけて白黒映画を中心に古い名画を観るのが好きだった時期があるので、懐かしい作品が色々ありました。「太陽がいっぱい」を観たのもその頃。フランス映画にもいいのがいっぱいあると思うのに、金城さんがお好きなフランス映画ってこれだけなのかな...。そうそう、フランス映画といえば、この作品の中で何度も登場するのに題名が一度も書かれていなくて、すごく気になった映画が1つあったんです。金持ちでインテリの主婦がアラブ系の労働者階級の若者と不倫して、やがてアラブ系の若者は差別のために殺されてしまうという話だそうなんですが... なんだろう? カンヌか何かの国際的な映画賞を取っていて、著名人や文化人が好きな映画としてよく名前を挙げるという映画なんですって。「トップガン」(日本では1986年公開)と同時期に日本で公開しているようだったので、1985~1986年を中心に、カンヌだけじゃなくてヴェネチアの方もちょっと見てみたんですが、それらしいのは見当たらなかったです。残念。(集英社)


+既読の金城一紀作品の感想+
「GO」金城一紀
「レヴォリューションNo.3」「フライ、ダディ、フライ」金城一紀
「SPEED」金城一紀
「対話篇」金城一紀
「映画篇」金城一紀

| | commentaire(4) | trackback(2)
Catégories: / /

 [amazon]
スコットランド出身の青年、ニコラス・ギャリガンが医師としてウガンダに到着したのは、丁度イディ・アミン・ダダがオボテ大統領を打倒し、政権を奪い取った頃。不安定な首都・カンパラを後に、ギャリガンはすぐに赴任先のムバララへと向かうことに。しかし数年後、地方にやって来たイディ・アミンの手当をしたのがきっかけで、ギャリガンはイディ・アミンの主治医として首都・カンパラに戻ることになったのです。

実在のウガンダの独裁者・イディ・アミン元大統領、そして1970年代におけるウガンダの独裁恐怖政治を、その主治医(架空の人物)の視点から描くという物語。軍人出身でアドルフ・ヒットラーを尊敬し、反体制派の国民を30~40万人も虐殺したというイディ・アミンは、アフリカで最も血にまみれた独裁者と言われた人物なんだそうです。
このイディ・アミンがものすごく魅力的に描かれていました。読んでいるこちらまでイディ・アミンに魅せられて、コントロールされてしまいそうになるほど。実際のイディ・アミンがどんな人物だったのかは知らないんですけど、やっぱり血にまみれた独裁者ですしね...。でもこの作品のイディ・アミンのカリスマぶりはすごいです。もちろん、傍にいたギャリガンがその魅力に抗えるわけがなく。慎重に距離を置こうとしても、気づけばすっかりイディ・アミンの手の内に取り込まれてしまってます。医師としての職業倫理と、英国大使館からの圧力の板挟みになって、逃げ出したいと思いながらもなかなか行動に移せないまま、イディ・アミンに翻弄され続けるギャリガン。そもそも、アフリカに赴任したことからして考えが甘すぎるギャリガンなんですけど、イディ・アミンに出会いさえしなければ、それなりの人生を送れたはずなんですよね。だからこそ、イディ・アミンに手もなくやられてしまったのが、とてもリアル。
リサーチに6年、執筆には2年が費やされたそうで、上記のイディ・アミンのことだけでなく、アフリカの地理、歴史、産業、文化、そして複雑な政治情勢、さらには医療の現場の実態についてもすごく詳しくて、予想外に面白かったです。これは映画にもなっているのだそう。「ラストキング・オブ・スコットランド」、アカデミー最優秀主演男優賞を取ってるんですね。どんなイディ・アミンだったのか、ちょっと見てみたいかも。(新潮クレストブックス)

| | commentaire(0) | trackback(0)
Catégories: /

 [amazon]
グリーン・レイク少年矯正キャンプを出所して1年弱。アームピット(脇の下)は、またシャベルを握っていました。それはグリーン・レイクの干上がった土地に穴を掘るためではなく、灌漑造園会社のバイトのため。グリーン・レイクを出て更生施設でカウンセリングを受け、アフリカ系アメリカ人の少年の再犯率の高さを知ったアームピットは、「高校を卒業する」「仕事をみつける」「貯金をする」「けんかの引き金になりそうなことはしない」「アームピットというあだ名とおさらばする」という5つの課題を自分に課して頑張っているのです。そんなアームピットに会いに来たのは、X・レイ。2週間以内に貯金を倍にする話を持ってきたというのですが...。

「穴」の続編。とは言っても、スピンオフ作品と言った方が相応しいのかな。「穴」の主人公だったスタンリーは登場しません。今度の主役は、アームピットとX・レイ。
まず冒頭の「アームピットはまたシャベルを握っている」からしてルイス・サッカーらしさがたっぷりし、X・レイの口車に乗ってはいけないと十分分かっていながら、断りきれずにどんどんX・レイのペースに乗せられてしまうアームピットの姿が可笑しい~。そして、隣家の脳性麻痺の少女・ジニーが、父親が家を出ていったのは自分のせいだと泣いた時の、アームピットの言葉は最高に暖かいです。グリーン・レイクにいたということでも、身体の大きな黒人だということでも偏見を持たれがちで、実の親にもまるで信用されていないアームピットなんですけど、腕っぷしの強さだけではない、本当の強さを持った素敵な青年ですね。カイラとのことはあまりにお手軽&出来すぎで、ちょっと興ざめだったし、「穴」(大好き!)にはやっぱり及ばないなあ、というのが正直なところだったんですが、それでもやっぱり面白かったです。
ただ、「穴」や「道」では「脇の下」「X線」と呼ばれていた少年たちが、この本では「アームピット」や「X・レイ」になってしまったのは、なぜなんでしょう。シリーズの途中で訳者さんが変わることはよくあることですけど、固有名詞は前作のものを継承して欲しい... これじゃあまるで、全くの別人の話みたいじゃないですか。(講談社)


+シリーズ既刊の感想+
「穴」ルイス・サッカー
「道」ルイス・サッカー
「歩く」ルイス・サッカー

| | commentaire(4) | trackback(3)

Note


MAIL FORMBBS

購読する ATOM


Powerd by MovableType4.24-ja
Copyright 2004-2011 四季. All rights reserved.