Catégories:“2005年”

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去年「精霊の守り人」「闇の守り人」「夢の守り人」と読み進めていた守り人シリーズ。その後、積読本減らしのために図書館自粛期間に入ってしまって途切れていたのですが、ようやく続きが読めましたー。やっぱりこのシリーズはいいですねえ。決して派手じゃないんだけど、すごく好きです。ハードカバーだし、字が大きいから図書館で借りてるけど、文庫本になってくれたら絶対揃えるのに! そしてバルサとチャグム皇子の出会いから始まったこのシリーズ、どうやらバルサを主人公にした「守り人」シリーズと、チャグム皇子を主人公とした「旅人」シリーズに枝分かれしたようですね。今回4冊積み上げてて気づいたんですが、「守り人」は二木真希子さん、「旅人」は佐竹美保さんがイラストを描くことになったのかしら?
今までは一応1冊ずつで完結してたんですが(「神の守り人」は2冊組ですが)、「蒼路の旅人」は、これだけでは完結していません。というか、ここからまた新たな物語が始まったみたいな感じ。(表紙の色合いがこれだけ違うのも、それを意識してるのでしょうか) この行方がどうなるのか早く読みたい! バルサやタンダも好きなんですけど、チャグム皇子も好きなんですよねえ。
そして守り人&旅人スペシャルサイトなんてものも見つけました。次は守り人の物語が出るそうなんですが、既に「炎路の旅人」という作品も書かれているようで... これに関しては、「読みたいという読者の声がありましたら、いずれ出版する機会もあるかなぁと思っております」とのこと。勿論読みたいに決まっていますとも! ぜひぜひ出版をお願いしたいものです。
2つに枝分かれしたシリーズも、最終的にはまた1つに戻るのでしょうね。これからどのような物語になっていくのか本当に楽しみです。(偕成社)


+シリーズ既刊の感想+
「精霊の守り人」「闇の守り人」「夢の守り人」......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「虚空の旅人」「神の守り人 来訪編」「神の守り人 帰還編」「蒼路の旅人」上橋菜穂子
「天と地の守り人」1~3 上橋菜穂子
「流れ行く者 守り人短編集」上橋菜穂子
「バルサの食卓」上橋菜穂子・チーム北海道

+既読の上橋菜穂子作品の感想+
「獣の奏者」1・2 上橋菜穂子
Livreに「狐笛のかなた」の感想があります

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東中島で強盗事件が起こります。被害者は一緒に暮らしている姉妹。妹が刃物で傷つけられていたものの、強奪されたのは現金2万円のみ。しかし姉妹が可愛がっていたチワワも盗まれていたのです。

「狼の寓話」に続く、南方署強行犯シリーズ第2弾。
近藤史恵さんのブログ「むくいぬ屋仮宅」で「犬猫好きの人には、鬱になる内容かも」と書かれてるとは聞いていたのですが、確かにそうでした...。前作もすごーく痛い内容だったんですけど、今回もかなりキツかったです。あんな病気があるなんて、知らなかったよー。あ、知らないといえば、長年動物を飼ってる割に「虹の橋」の話も知らなかったんですけど、検索してみるとものすごい数がヒットしてびっくり。へええ、そうだったんですか。もしかしてものすごーく良く知られてる話だったのでしょうか! でもそういうのを逆手に取る人もいるものなんですね。(怒)
内容的にも、動物の話が人間の話に絶妙にリンクしてる辺りが凄く良かったんですけど、あとがきに、動物絡みの事件というのは、動物が嫌いな人間よりもむしろ動物好きの人間のせいで起きると書かれていたのが痛かった。そうなんですよねえ、動物嫌いの人って、ものすごい迷惑でも掛けられない限り、自分から動物には関わろうとはしないですものね。一般の飼い主以外にも、動物愛護団体のボランティアをしてる人間とか、ブリーダーとか、他にも色んな立場の人が出てきて、もうほんと色々考えさせられちゃいます。動物が好きで、しかも最初は善意から始まってることだけにやり切れない...。(徳間ノベルス)


+シリーズ既刊の感想+
「南方署強行犯係 狼の寓話」......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「南方署強行犯係 黄泉路の犬」近藤史恵

+既読の近藤史恵作品の感想+
「モップの精は深夜現れる」近藤史恵
「賢者はベンチで思索する」近藤史恵
「にわか大根」近藤史恵
「ふたつめの月」近藤史恵
「モップの魔女は呪文を知ってる」近藤史恵
「サクリファイス」近藤史恵
「タルト・タタンの夢」近藤史恵
「ヴァン・ショーをあなたに」近藤史恵
「寒椿ゆれる」近藤史恵
Livreに、これ以前の全作品の感想があります)

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1954年、1955年に中央公論社から出版された「犬」「猫」を底本として、新たにクラフトエヴィング商會の創作・デザインを加えて再編集したという本。素敵な装幀に、古い文体のエッセイや小説が良く似合います。

作品自体もいいんですけど、それよりもここに収められているエッセイや小説を通して、今と当時のペット事情の違いが分かるのが面白かったです。猫に関しては、人間の生活の変化に伴って多少影響を受けてる程度だと思うんですが、犬に対する考え方が今と当時では全然違う! まず一番驚いたのは、当時、純潔種志向がとても強かったということ。作家さんたちの飼い犬は、テリアだのコリーだのグレーハウンドだのポインターだのセッターだの、血統のはっきりしてる犬ばかり。雑種を歓迎してるのなんて、自ら「名犬嫌い」と称する徳田夢聲ぐらい。でもその徳田夢聲にしても、「雑種=駄犬」って言い切ってるんですよね。どのエッセイや小説を見ても、当たり前のように「雑種=駄犬」とされてるのがなんかイヤ...。川端康成に至っては、「純血種を飼ふことは、愛犬家心得の一つである」とまで言い切ってるし。「純血種=純潔」という考え方って、一体どうなんでしょ。猫に関しては、そんなこと全然言われてないのになあ。まだ純血種があんまり入って来てなかっただけなのかなあ。(谷崎潤一郎がペルシャ猫を飼ってるぐらいなのだ)
しかも犬の扱いが粗悪すぎ。悪いことをすると棒でしたたか殴られてたり、食事もひどかったり... あと、当たり前のように放し飼いしている家が多いんですよね。そして今は野良犬の姿を見かけることの方が珍しいですけど、この頃は野良犬を狩る「犬取り」がいて、可愛がってる犬を連れて行かれそうになる場面も... なんか色々とびっくりでした

「犬」の巻末には「ゆっくり犬」、「猫」の巻末にはThinkもちらりと登場してます♪ (中央公論新社)


+既読のクラフト・エヴィング商會の感想+
「アナ・トレントの鞄」クラフト・エヴィング商會
「犬」「猫」クラフト・エヴィング商會プレゼンツ
Livreに、これ以前の全作品の感想があります)

+既読の吉田篤弘作品の感想+
「百鼠」吉田篤弘
「78」「十字路のあるところ」吉田篤弘
「という、はなし」吉田篤弘
「空ばかり見ていた」吉田篤弘
「それからはスープのことばかり考えて暮らした」吉田篤弘
「小さな男*静かな声」吉田篤弘
Livreに「フィンガーボウルの話のつづき」「つむじ風食堂の夜」「針がとぶ」の感想があります)

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広告やポスター、ポストカードの仕事から、本の挿画を手掛けるようになり、オペラ「魔笛」の美術監修、映画「アメリ」にも参加と世界を広げたミヒャエル・ゾーヴァが、自作や自分自身について語った本。というか、文章は多いのですが、やっぱり画集ですね。未発表のものを含めて45点の作品が収められています。本当は私自身、ゾーヴァ本人のことはそれほど興味はなかったのだけど、でもやっぱり人となりや仕事のことなど色々分って興味深いですね。(文字の大きさや行の間隔の具合が、どうも読みにくくて堪らなかったんだけど)
「アメリ」は私も観ましたが、アメリの寝室の絵だけでなく、部屋に置かれたランプや、少女時代のシーンに登場する「病気のワニ」もゾーヴァが作ったものだったとは知らなかったですー。

ゾーヴァの絵には動物が多いのが1つの特徴だと思うんですが、それは「風景に付け足しで描いてみたら思いがけずドラマが生まれて面白かった」のがきっかけなんだそうです。人間を描くと、どうしても物語が気になってしまうのだけれど、人間を描くところをあえて動物に置き換えてみると、人間を描く場合よりもシリアスになりすぎなかったとか。擬人化もないわけじゃないんでしょうけど、でもそれほどはっきり擬人化してるわけじゃなかったようですね。や、動物でも、十分に物語を感じさせる絵だと思うんですけど...。(笑)
巻末には、「ちいさなちいさな王様」を始めとして色々な作品で組んでいるアクセル・ハッケの「ゾーヴァのついて」も。ハッケによると、ゾーヴァは「上塗り家」。「税金の申告書」を理由になかなか仕事を引き受けようとせず、引き受けた後も、庭の木を植えなくちゃとか鉢植えを買いに行かなくちゃとか家の用事を理由に言い訳したり、絵を描いては気に入らずに10回ほど上塗りしてしまって、挙句の果てにその本とはまるで関係ない絵が出来上がってしまったり... ゾーヴァと一緒に仕事をするというのは、なかなか大変なことのようです。(笑) (講談社)


+既読のミヒャエル・ゾーヴァ作品の感想+
「キリンと暮らす クジラと眠る」アクセル・ハッケ ミヒャエル・ゾーヴァ
「ミヒャエル・ゾーヴァの世界」ミヒャエル・ゾーヴァ

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退屈姫君の新作が...!ということで、早速読もうと思ったのですが、そういえば風見藩絡みの「おんみつ蜜姫」もまだ読んでなかったのを思い出して、せっかくなので合わせて読んでみました。
「おんみつ蜜姫」の時代は8代将軍吉宗の治世。蜜姫は九州豊後の小藩のお姫さまで、退屈姫君の時代からすると、風見藩の先々代藩主に当たる時羽光晴と結婚することになるので、およそ70年ほど遡ることになります。(退屈姫君は、10代将軍家治の頃)
父が刺客に狙われ、それが将軍吉宗の放った刺客だと思い込んだ蜜姫が、藩を出奔して大活躍。幕府転覆の陰謀あり、忍びの暗躍あり、海賊騒ぎあり、諏訪湖に眠る武田の軍用金ありと盛りだくさんのストーリーで、相変わらずの軽妙な語り口と、味のある登場人物たちの会話が楽しい作品です。特に吉宗と大岡越前の会話が、まるで「大岡越前」か「暴れん坊将軍」でも見てるようで可笑しいんですよね。しかも、時羽光晴がなんであんな変な決まり事を作ったのかずっと不思議に思ってたんですが、ようやく謎が解けました♪

そして「退屈姫君恋に燃える」は、前作「退屈姫君海を渡る」(感想)の続編。確か「風流冷飯伝」「退屈姫君伝」「面影小町伝」で3部作になってたと思うんですけど、いつの間にか「退屈姫君シリーズ」になってたんですね! やっぱりめだか姫、可愛いですものねっ。まだまだ続編が期待できそうで嬉しいな。
今回のタイトル「恋に燃える」で、「えっ、めだか姫が恋...?!」とびっくりしたんですが、恋は恋でも、めだか姫自身の恋ではありませんでした。(ほっ) 大名のお姫さまと風見藩の冷飯の青年の恋です。めだか姫が絡んできたことから、田沼意次に睨まれることになって... やっぱりこのシリーズは田沼意次との対決も欠かせないですね! で、またしても無理難題をふっかけられて、さあ大変。
田沼意次に関しては「退屈姫君伝」の時の方が生彩があったように思うし、無理難題の解決もその時の方が鮮やかだったと思うんですが、でも今回はめだか姫の姉の猪鹿蝶三姉妹が、頑張ってくれてます。ものすごい姉さんたちでした。

今回のこの2冊も、ほんと楽しかったです。楽しい時代物といえば、これと畠中恵さんの「しゃばけ」シリーズが双璧ですね。やっぱり米村圭伍さんの時代物は大好き。未読の作品も全部読もうっと。(新潮社・新潮文庫)


+既読の米村圭伍作品の感想+
「退屈姫君 海を渡る」米村圭伍
「おんみつ蜜姫」「退屈姫君恋に燃える」米村圭伍
「紀文大尽舞」米村圭伍
Livreに「風流冷飯伝」「退屈姫君伝」「面影小町伝」の感想があります)

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叔母の死によって久美が引き取ることになったのは、家宝だというぬか床。これは元々は長女だった久美の母が世話していたもので、久美の両親が亡くなった時に叔母が引き取っていたのです。叔母のマンションに引っ越し、ぬか床の世話を始めた久美ですが、1週間ほどするとぬか床の中に卵のようなものができ、そのうちにそこから不思議な少年が生まれて...。

前作「ぐるりのこと」に書かれていた「境界線」に関する話を、物語にするとこうなるのだなというのが良く分かる作品。ぬか床みたいな所帯じみたモチーフからでも、こんな風にファンタジックな話が出来るんだというのがびっくりでした。しかもそこからどんどん発展して、話はすっかり壮大なスケールへと。...読み心地は良かったし、最後まで引き込まれて読んだんですけど、私としては、最初の路線のままでいって欲しかったなあというのが正直な感想。梨木さんとしては、ラストのあの展開こそが、描きたかった物語なんでしょうけれど。
あと、「かつて風に靡く白銀の草原があったシマの話」というのが3回間に挟まれてるんですが、これはどう読めば良かったのでしょう。これはまるで異世界ファンタジー。久美の一族のルーツに深く関わっているのだろうということは分かるんですけど、一読しただけでは、今一つ明確に掴みきれなかったです。(新潮社)


+既読の梨木香歩作品の感想+
留守中に読んだ本(18冊)(「ぐるりのこと」の感想)
「沼地のある森を抜けて」梨木香歩
「水辺にて」梨木香歩
「ミケルの庭」「この庭に 黒いミンクの話」梨木香歩
Livreに、これ以前の全作品の感想があります。

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おかぼれもんのpicoさんが、たらいまわし企画・第16回「美味しそうな食べ物が出てくる本は?」で挙げてらした「御馳走帖」と(その時の記事はコチラ)、その時に「猫飼いには必須項目」だと教えて頂いた「ノラや」です。
「御馳走帖」は、食べ物に関する話ばかりぎっしり詰まったエッセイ。食べたい物ばかり78品目も並べ挙げた「餓鬼道肴蔬目録」が圧巻だと伺っていたんですけど、確かに!  「じゆん、じゆん、じゆんと焼け」た油揚げに、すぐにお醤油をかけると「ばりばりと跳ねる」様子もほんと美味しそうだったし、あと、百閒先生の郷里では沢庵のことを「かうこ」と言うんだそうです。「おかうこ、かりかり、お茶漬けさぶさぶ」、美味しそう!
そして特に面白かったのが「百鬼園日暦」。晩酌にも、百閒先生ならではの姿拘りがあるんですね。これが、美味しいお酒なら何でも、っていうわけでもなく... 飲むのは決まって、月桂冠の壜詰か恵比寿麦酒。麒麟麦酒は味がするからダメ。毎日一定の味がすることが大切なので、「特にうまい酒はうまいという云う点で私の嗜好に合はなくなる」んですって。銘酒の生詰を貰った時も、「利き酒としての話なら褒め上げるに吝かではないが、私の食膳には常用の味と違ふと云う点でその銘酒は失格」、そして即料理酒へと... うわー、勿体ない... いや、百閒先生、これだけ食への情熱がありながら、普通の美食家とはまた少し違うところがいいです。いかにも偏屈そうなのに、何ともいえない愛嬌が感じられる文章も素敵。

そして「ノラや」の方は、猫エッセイ。ひょんなことから、ご飯をあげるようになった野良猫の子に「ノラ」と名づけた百閒先生。でも1歳半ぐらいの頃、出かけたきり帰って来なくなっちゃうんですよね。それからが大変。新聞に猫探しの広告を出したり、近所の販売店に折り込み広告を入れてもらったり、外人用に英文のも作ったり... それぞれにかなりの反響があるものの、ノラはなかなか帰って来なくて。
猫は特に好きじゃなかったはずの百閒先生ですが、毎日泣き暮らしてます。これが比喩ではなく、本当に嗚咽してるんです。ちょっと尋常じゃない嘆きぶり。でも気持ちはすごーく分かります...。うちの猫は基本的に家猫だから滅多に外には出さないんですけど、それでも祖母の家にいる時なんかは、どんなところから外に出られるか分からないんで、時々探し回ることになるんですよね。大抵は、名前を呼んでるうちに欠伸まじりに出てくるんですけど、なかなか出てこないとほんと不安になるし、これで外に行ったっきりになっちゃったら、ほんとどうしたらいいか分からないかも... 子供のみたいに泣き続けてる百閒先生の姿が、なんだかとっても身近な人のように感じられました。(中公文庫)


+既読の内田百閒作品の感想+
「夢十夜」「冥途」「猫町」
「ノラや」「御馳走帖」内田百閒

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Note


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