Catégories:“2005年”

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子供の頃にポプラ社から出ていた南洋一郎氏訳の全集を読んで以来のルパンシリーズ。ホームズよりも断然ルパン派だったんで、母親に嫌がられながら(母は表紙が嫌いだったらしい)全集を1冊ずつ揃えてましたよー。いやあ、久しぶりでしたけど、結構覚えてるものですね。懐かしかったです。「怪盗紳士ルパン」は一番最初に出版された短編集。ルパンといえば泥棒なのに、実は謎解き物が多かったという覚えがあるんですが、この短編集の頃はかなり純粋に泥棒をしてて、そういう意味でも楽しい1冊。そして「カリオストロ伯爵夫人」は、後期に書かれた作品ながらも、20歳の頃のルパンの最初の大仕事の物語。「怪盗紳士ルパン」の頃の設定とは食い違う部分もあったりして、そういうのを見つけるのもちょっと楽しかったり...。(滅多にそういうのを見つけられないので) このままハヤカワからシリーズが刊行されていくといいなあ。特に好きだったのは、「奇厳城」「8・1・3の謎」「青い目の少女」(あれー、「緑の目の~」だと思ってたんですけどー)かな。またぜひ読みたいです。
そして映画化もされてましたけど、どうだったんでしょう。本の帯を見る限りでは、ルパン役の俳優さんはあんまりイメージじゃないんですが...。(公式サイト)(ハヤカワ文庫HM)


それにしても今日は寒かった! 祖母の家の辺りは雪なんて滅多に降らないのに、今朝は起きたら吹雪いていたのでびっくりでした。今日は交代して自宅に戻る日だったので、その雪の中を電車で帰らなくちゃいけなかったんですが(交代要員は昨日の晩のうちに到着してたのでセーフ)、途中でJRが止まっちゃうし、もうえらい目に遭いました。代行輸送でなんとか帰り着いたんですけど、最寄り駅からの帰り道の雪の多さには、またしてもびっくり~。朝積もってたとしても、もう午後だからすっかり溶けてるだろうと思ったのに、全然なんですもん。裏がつるつるの靴で、すっかり踏み固められた雪の上を歩くのは怖かったです。雪は大阪の方が断然凄かったのね。(祖母の家の辺りは吹雪いてたけど積もってなかった) この間の日曜日の朝に、この冬初めての雪がちらちら舞ってはいたんですが、いきなりこんなドカ雪が降るとは。疲れたー。
今日は祖母の家の工事のために大阪から業者さんが来ることになってたんですけど、雪が凄すぎて高速道路まで辿り着けないって電話があって延期になったんです。どんな状態だか、身をもって納得しました。大阪で雪かきをしてる光景なんて初めて見たわ。(笑)


+シリーズ既刊の感想+
「怪盗紳士ルパン」「カリオストロ伯爵夫人モーリス・ルブラン
「奇岩城」モーリス・ルブラン
「水晶の栓」モーリス・ルブラン

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新製品企画会議の席で直属の上司相手にトラブルを起こして、総務部のお客様相談室へと左遷された涼平。そこはなんとリストラ要員の強制収容所と呼ばれる場所で、誰もが1ヶ月、長くもっても2ヶ月で辞める場所だというのですが...。

序盤は正直あまり好みじゃないんですが、涼平がお客様相談室に回されてからが面白いです。クレームをつける客たちもすごいんですけど、ここの社員たちも一筋縄ではいかない面々なんですよねえ。最初は苦情の客に謝ることすらできなかった涼平が、ここで揉まれるうちに一皮も二皮も剥けていくところが良かったです。やっぱりクレーム処理は、苦情のお客さんにまず言いたいことを全部吐き出させて、それから謝るのが基本ですね。言うだけ言ったらすっきりする人もいるんだし。なーんてことをちょっと懐かしく思い出したりして。私も、お客様相談室じゃないけど、クレーム処理は結構しましたよー。悪質クレーマーの実態や、そういうのを撃退していくのも痛快でした。やっぱり荻原さんは元々会社勤めをしてた人だし、会社の中の描写はリアルですね。
でも、最近読んだ荻原作品の中では面白い方だったと思うんだけど、やっぱりデビュー当初のインパクトはなくなっちゃってるような気も。「オロロ畑」とか「なかよし小鳩組」とか、もっと夢中になって楽しめたと思ったんだけどな。それとも私の求めるものが変わってきたってだけなのかな?(光文社文庫)


+既読の荻原浩作品の感想+
「誘拐ラプソディー」荻原浩
「母恋旅烏」荻原浩
「神様からのひと言」荻原浩
Livreに「オロロ畑でつかまえて」「なかよし小鳩組」「ハードボイルド・エッグ」の感想があります)

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「海神別荘」は、表題作のほかに「山吹」「多神教」が入っていて、どれも戯曲。泉鏡花の戯曲はやっぱり読みやすいですね。特に「海神別荘」が良かったです~。これは浦島太郎の女性バージョン(?)。海の中の公子(乙姫様の弟!)に幸せな暮らしを約束された美女が、どうしても今の幸せを父親に伝えたいと言うんですけど、そこには玉手箱こそないものの、ふかーいふかーい落とし穴が... 結構シビアな結末になってます。(笑) でもやっぱり描写が美しい...。これだけでも酔えそうです、ほんとに。
そして「春昼・春昼後刻」は、 眠気を誘うような、うららか~な春の昼下がりの情景にのほほんと読み進めていると... ぎょぎょぎょ。これは実はホラーだったんでしょうか。最後まで読んでからまた最初に戻ると、のどかな春の情景だと思っていたものがやけに濃密に感じられてきて、びっくりでした。
以前に「夜叉ヶ池・天守物語」「高野聖・眉かくしの霊」(感想)を読んだ時、overQさんに、「鏡花の文章は波長が合うと案外読みやすいです。でも。そのときに一気に読まないと、他の本を読んでから戻ってくると、読めなくなってたりします(;・∀・)」と言われたので、ちょっと戦々恐々としててたんですが、前回も入りやすかった戯曲から入ったせいか、今回は大丈夫でした。でももう手元には戯曲がない... しかも「草迷宮」と「外科室・海城発電 他5篇」を続けて読もうと思ったのに、そっちは自宅に忘れてきてることが判明。うわー、残念。また改めて読むことにします。で、でも大丈夫かしら...。「外科室」は以前読んだことがあるんですが...。(どきどき) (岩波文庫)


+既読の泉鏡花作品の感想+
「夜叉ヶ池・天守物語」「高野聖・眉かくしの霊」泉鏡花
「泉鏡花短篇集」川村二郎編
「海神別荘」「春昼・春昼後刻」泉鏡花
「鏡花百物語集 文豪怪談傑作選・特別篇」東雅夫編

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浅暮三文さん2冊。「石の中の蜘蛛」は日本推理作家協会賞を受賞してる作品らしいんですけど(同時受賞は有栖川有栖さんの「マレー鉄道の謎」)、それよりも「実験小説 ぬ」の方がずっと面白かった! こちらは「実験短編集」「異色掌握集」という2章に分かれていて、全部で26編の短編が収められてます。実験小説というタイトルに相応しく、面白いアイディアがたっぷり。最初の「帽子の男」からして、面白すぎる~。これは普段何気なく見ている交通標識から、「彼」とその家族の人間模様が浮かび上がってくるという物語。時にはページを上下に分割して、その上下でそれぞれの文章が同時進行させてみたり、様々な図を使ってみたり、あるいはまるでゲームブックのようであったりと、見た目にも新鮮。しかも単なる実験的な作品というだけじゃなくて、それぞれ短編として読み応えがあるのがスゴイんです。浅暮さんのアイディアや想像力、表現力は素晴らしい~。さすが「ダブ(エ)ストン街道」を書いた人だけありますね。こういう作品は、好みがはっきり分かれそうな気がしますが、私は大好き♪ (光文社文庫・集英社文庫)


+既読の浅暮三文作品の感想+
「ラストホープ」浅暮三文
「嘘猫」浅暮三文
「実験小説 ぬ」「石の中の蜘蛛」浅暮三文
「夜聖の少年」浅暮三文
Livreに「ダブ(エ)ストン街道」の感想があります)

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60年代の大阪の下町を舞台にした短編集。表題作「はなまんま」は133回直木賞受賞作。
一読して、「ああ、朱川さんらしいなあ」というノスタルジックな雰囲気。それがまた大阪の下町の雰囲気に本当によく似合うんですよね。私自身が今大阪に住んでいるせいか、いつも以上に登場人物が身近に感じられました。特に大阪らしかったのが、「摩訶不思議」のツトムおっちゃん。人生をタコヤキに例えてしまうところとか、葬式での出来事のオチ、そして話全体のオチが、いかにも大阪人らしくって。(笑)
今回も不思議な存在が登場したり、不思議な出来事も起こるんですが、ホラーの雰囲気はなくて、ひたすらノスタルジック。でもこの作品も良かったんですけど、朱川さんの作品を全部読んだ今考えてみると、最初の「都市伝説セピア」が一番好きだったかなあという感じ。そういえば、これも直木賞の候補になってたんですよね。デビュー作が賞を受賞することは相当難しいと思うんですが、やっぱりあの時取っていたら良かったのにって思っちゃいます。という私自身は正直、直木賞にそれほど興味ないんですが...(^^ゞ (文藝春秋)


+既読の朱川湊人作品の感想+
「かたみ歌」朱川湊人
「さよならの空」朱川湊人
「花まんま」朱川湊人
Livreに「都市伝説セピア」「白い部屋で月の歌を」の感想があります)

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ものすごーく久しぶりの京極作品。「巷説百物語」の続編です。今回も連作短編。小股潜りの又市、山猫廻しのおぎん、事触れの治平、考物の百介という4人も健在。でも、前作も必殺シリーズみたいで楽しかったんですが、今回はまた一味違いました。まず、今回のそれぞれの短編は、「巷説百物語」のそれぞれの短編と入れ子になって進んでいくんですね。そして今回、最初の4つの短編はそれぞれに話が完結してたので、普通の連作短編集かと思ってたんですが、それぞれの短編、それまでの伏線が絡み合って、この本の中で一番長い「死神」へと雪崩れ込んでいってびっくり。いやあ、前作とは物語の深みが全然違うんですね。素晴らしいー。
「憑き物」を落として人を正気に戻す京極堂シリーズに対して、「憑き物」を利用して人を正気に戻すこのシリーズ。この続編の「後巷説百物語」が直木賞を受賞してるんですけど、ここまで綺麗にまとまってしまって、このあとどんな続編が出たのかしら? ちょっと気にはなるけど... でも敢えて読まずに、ここで終わらせておきたい気もします。(角川文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「巷説百物語」......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「続巷説百物語」京極夏彦
「後巷説百物語」京極夏彦

+既読の京極夏彦作品の感想+
「百器徒然袋-風」京極夏彦
Livreに、これ以前の作品の感想があります

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またしても久々になってしまった岩波少年文庫シリーズ。昨日に引き続きのジョージ・マクドナルドです。ここに収められているのは「かるいお姫さま」と「昼の少年、夜の少女」の2編。
「かるいお姫さま」は、招待されなかったことを怨んだ意地悪な魔女が王女に呪いをかけるという、昔話の王道の物語。でも呪いはこっそりとかけられるので、最初は誰の仕業とは分からないし、良い妖精がその呪いを打ち消すような祝福を与えることもできないんですよね。呪いを解く方法も分からないし。そして、ここでかけられる「重さをなくしてしまう」という呪いが面白いんです。ちょっと手を離すと、王女はふわふわとその辺りを漂っちゃう。マクドナルドの時代には宇宙飛行士なんていなかったはずなのに、まるで無重力空間みたい~。魔女には重力の操り方が分ってたんですって。しかも重さをなくしてしまうのは身体だけじゃなくて、頭の中身もなんですよ! これが可笑しいんですよねえ。で、普段は笑い転げてばかりいて、全然真面目になれないお姫さまなんですが、水の中にいる時だけは普段よりも落ち着いてお姫さまらしくなるというのが、なんか好きです。
そして「昼の少年と夜の少女」は、魔女によって、昼しか知らずに育てられた少年と、夜しか知らずに育てられた少女の物語。どうやら宮廷の貴婦人に信用されてたらしい魔女の存在も謎だし、昼だけ、夜だけ、と手がこんだことをする割に、その目的が謎なんですよねえ。でも、16年間ランプが1つしかない部屋に閉じ込められていた少女が、初めて見た外の世界に感動する描写がとても良かったです。大きな藍色の空に浮かぶ月の輝き、夏の夜風、漂う花々の香り、足に優しいしっとりと濡れた草むら。美しいです~。(岩波少年文庫)


+既読のジョージ・マクドナルド作品の感想+
「お姫さまとゴブリンの物語」「カーディとお姫さまの物語」マクドナルド
「北風のうしろの国」ジョージ・マクドナルド
「かるいお姫さま」マクドナルド
「ファンタステス」ジョージ・マクドナルド
「金の鍵」「黄金の鍵」ジョージ・マクドナルド
「きえてしまった王女」「かげの国」ジョージ・マクドナルド

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