Catégories:“2005年”

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「停電の夜に」は下でも書いた通り読了済だったんですけど、続けて「その名にちなんで」も読んだので一緒に。
「停電の夜に」は、ピュリッツァー賞、O・ヘンリー賞、PEN/ヘミングウェイ賞、ニューヨーカー新人賞、The Best American Short Storiesなどなど、アメリカでものすごーく高い評価を受けている、ジュンパ・ラヒリのデビュー短編集。「その名にちなんで」は、それに続く2作目で長編。どちらにも共通してるモチーフはインド。ジュンパ・ラヒリ自身はロンドン生まれのニューヨーク在住ですが、両親はカルカッタ出身のベンガル人なのだそうです。すっごい美人!
文章はそっけないほど無駄がなくて、ほんと淡々としてるんですけど、でも実はすごく鮮やかだし、余韻が残るんですよね。それがとても不思議。面白くない人には全く面白くないでしょうし、そういう人も結構いるんじゃないかと思います。でも逆にクセになってしまう人も多そうな感じ。基本的に短編集は苦手な私なんですが、「停電の夜に」はとても良かったし、長編の「その名にちなんで」も言わずもがな。でも色々と思ったことはあるのに、言葉にするのが難しい...。とにかく他の作品もぜひ読みたい作家さんです。早く3作目も訳されないかな。(「停電の夜に」は文庫でも出てるんですけど、クレストブックスの表紙が好きなのでこちらで~) (新潮クレストブックス)


+既読のジュンパ・ラヒリ作品の感想+
「停電の夜に」「その名にちなんで」ジュンパ・ラヒリ
「見知らぬ場所」ジュンパ・ラヒリ

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車で気ままな田舎旅行に出かけたヘレンとジェーク。しかし釣りの許可を取ろうとジャクソンの郡役場を訪れた2人は、建物の中で嵐が過ぎるのを待っている間に殺人事件に巻き込まれてしまいます。アリバイはあるものの、彼ら2人はここではあくまでも「よそ者」。保安官はヘレンとジェークの2人が重要参考人だと言い張り、ヘレンは急いでマローンに電報を打つことに。

マローンとヘレンとジェークのシリーズ。これは「大当たり殺人事件」の後に執筆された作品なのだそう。ずっとポケミスでしか出てなかったんですが、ようやく文庫になってくれました。(未だにポケミス未体験者なのだ)
今回はシカゴではなく、ウィスコンシン州の田舎町が舞台。ヘレンは相変わらずの美しさ可愛らしさなんだけど、今回はあまりその活躍が前面には出てなくて残念。心配させられるばっかりで、あざやかなブルーのコンヴァーティブルを疾走させるチャンスもほとんどなし。これが寂しーい。暴走しちゃったヘレンが大好きな私にはちょっと物足りなかったな。3人ともシカゴにいる時ほど飲んだくれてないし、ジェークも冴えないし。(今までは「ジェーク」じゃなくて「ジェイク」だったと思うんだけど...?)
でも今回も印象的な人物が登場してました。それは、莫大な金を失ったショックで1929年で時間が止まってしまい、相変わらず禁酒時代を生きているヘンリー。頭はいいし、会社経営も上手くいってるのに、彼の中の時間だけがストップしちゃってるのです。これがユーモラスなんだけど、人生の悲哀なんだなあ。(ハヤカワ文庫HM)


+既読のクレイグ・ライス作品の感想+
「暴徒裁判」クレイグ・ライス
「セントラル・パーク事件」クレイグ・ライス
Livreに「マローン御難」「マローン殺し」の感想があります)

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世界中でただ1人、お化けの姿が見えるペギー・スー。体を守る強い魔法がかけられているものの、お化けたちはぞっとするほど意地悪。ペギー・スーがやりたくもないことを次々とやらせ、そのせいでペギー・スーは常に「変人」として孤立、学校も次々に退学になってしまう始末。でも、そんなペギー・スーの一家が新たに落ち着くことになった小さな町には、お化けたちはいなかった? 生まれて初めて親友が出来て喜ぶペギー・スー。しかしある朝、空には青い奇妙な太陽が現れます。その光の中で日光浴をしていた親友のソニアは、あっと驚く天才になるのですが...。

作者のセルジュ・ブリュソロは「フランスのスティーブン・キング」とも言われるほどの人気作家で、この作品はそのブリュソロの初めての子供向けファンタジーなのだそうです。ペギー・スーは、「ハリー・ポッターの妹」とも言われてるとか。...と書きつつ、そういう予備知識は全然持たずに読み始めたのですが... さすがスティーブン・キングと称されるだけあって怖い... ひえぇ、ブラック。
ペギー・スーに対するお化けの仕打ちが、ほんと容赦ないんですよね。ここまでする? しかも結構あっさり人が死んじゃうし... てか、こんな死に方って! ...海外の児童書って日本のに比べて容赦がないな、と思うことは多々ありますけど、そういうのとはまた違うような。逆境でも頑張るペギー・スーは、確かに女版ハリー・ポッターかもしれないんですけど...。
でもこれは単行本では既に6冊目まで出てるシリーズ物。この1巻ではほとんど孤立無援なペギー・スーなんですが、1巻の最後に強力な味方になってくれそうな存在が登場するんです。これは2巻目以降の方が、ブラックなな中にも救いができて、いい感じに展開してくれそうです。(角川文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「ペギー・スーi  魔法の瞳をもつ少女」セルジュ・ブリュソロ
「ペギー・スーii  蜃気楼の国へ飛ぶ」セルジュ・ブリュソロ
「ペギー・スーiii 幸福を運ぶ魔法の蝶」セルジュ・ブリュソロ
「ペギー・スーiv 魔法にかけられた動物園」「ペギー・スーv 黒い城の恐ろしい謎」セルジュ・ブリュソロ

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月の記憶の嫦娥さんのオススメ。「言葉、写真、作庭」が丸山健二氏。実は全然読んだことがなかったんですけど、この方、かなり沢山の作品を書いてらっしゃる作家さんだったんですね。この本は小説とかではなく、お庭の花の写真が中心。文章も載ってるんだけど、詩みたいな雰囲気。
表紙の赤い薔薇も鮮やかな咲きっぷりなんですが、私が反応してしまうのは、やっぱりまず白い花。本当に根っから白い花が好きなのね... しかも正面を向いてない花の方が好みだし。(笑)
こういう本は、疲れてる時にぼーっと眺めてるのにぴったりですね。(しかもタイミングばっちりだし)

でも1ヶ月半ぶりに見たうちの庭は、一応水遣りはしてもらってたんですけど、なんだかボロボロのヨレヨレ。薔薇の葉っぱもすごいことになってるし、伸び放題に伸びていたり、逆に枯れていたり。一体どこから手をつけたらいいのやら... って感じです。外は目眩がしそうな日差しだし、当分見たくない気分... お願いです、誰か何とかして下さい(^^;。


+既読の丸山健二作品の感想+
「荒野の庭」丸山健二
「水の家族」丸山健二

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突然、体がセルフ・ロデオマシーンのように暴れだし、救急車で病院に運ばれた川波みのり。原因として考えられるのは、以前つきあっていた男性が結婚を決めたこと、そしてその話を聞きながら牡蠣を食べたこと。それ以来、胃の調子が悪かったところに、近所の病院でもらった胃薬を飲んだ途端、全身が震えだしたのです。しかし救急車で運ばれた救急外来の医者も、その後で行った3つの病院でも特に異常なしという診断。そこで思い出したのが、高校時代に喘息で通っていた漢方医。そこの若い医者は、みのりのドキドキする場所をあっさりと探り当て、しかも「腎」の働きが弱っているのだと言います。みのりはそれ以来、その漢方医に通い始めることに。

西洋医学と東洋医学の違い、陰陽五行説に関しては何となくの知識はあったんですが、目盛りのある西洋医学に対し、東洋医学はシーソーでバランスを取ってる感じだとか、体は常に変化し、病気も自分が生み出す変化として捉える考え方など、とても興味深かったです。坂口医師の言葉を聞いていると、あさっての方を向いている精神状態でも全然構わないんだなーって、そんな気になっちゃう。だからといって漢方医が漢方至上主義ではなくて、「病気によっては西洋医薬でバーンと治しちゃった方がいいものもありますけどね」なんて言ってるんですけどね。
みのりの症状はかなり深刻そうなのに、ユーモラスでほのぼのとした語り口。特に大きな変動もなく、あっさりとした展開。でも、読んでいるだけで安心できるような気がしてしまいます。まるでこの本自体が坂口医師の処方する漢方薬みたい。こういうの好きだなあ。(集英社)

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ザ・ゾンビーズシリーズの第3弾。今回も楽しかった! 今回は主人公が聖和女学院の1年生・岡本佳奈子で、丁度「フライ、ダディ、フライ」の女版といった感じです。同じといえば、まるで同じようなパターンなんだけど、でもやっぱり楽しい。今回は、ゾンビーズの面々とこんな風に仲間になれるなんて、佳奈子が羨ましーい! 佳奈子に「あんたたち、やっぱりおかしいわよ」と言われて、いっせいに不敵な笑みを浮かべる南方たち、素敵...。(笑)
それにしても、男の南方が「抱かれてもいいかも」と思い(「Revolution No.3」)、今回佳奈子が頬に触られただけで失神しそうになるって... 一体アギーのフェロモンってどんなんなんでしょ。ほんと凄そう。そして今回初登場のアギーのママも、とっても素敵でした。この母にしてこの子あり、なのね。(笑)
でもね、このゾンビーズの中心メンバーの中で、どうしても個性が掴めないのが萱野なんです。アギーや瞬臣、南方、山下辺りは分かりやすいんだけど... ヒロシもいいんだけど... この萱野って人は一体どんな人なんだろう? 何のためにいるんだろう...? と毎回思ってしまう私なのでした(^^;。(角川書店)


+シリーズ既刊の感想+
「レヴォリューションNo.3」「フライ、ダディ、フライ」金城一紀
「SPEED」金城一紀

+既読の金城一紀作品の感想+
「GO」金城一紀
「対話篇」金城一紀
「映画篇」金城一紀

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作家としての再起を図っているホーギーの元に届いたのは、差出人の名前がない手紙。それは小説家志望者からの自作小説の第1章でした。小説はただの白いタイプ用紙にタイプされていて、添えられた手紙の最後にあるアンサーマンという名前があるだけ。そしてその小説の内容は、アンサーマンという男が街で知り合った女性を殺すまでの顛末。一読したホーギーは、その才能に驚きます。しかし翌朝、ホーギーはその小説の内容と同じ殺人事件が起きていたことを知ることに...。

ホーギーシリーズの第8弾。小説のストーリーの通りに殺人事件が起きていくというストーリー展開自体はそれほど目新しくないんですが、今回はホーギーの学生時代のエピソードが登場するのが嬉しいです。そういえば、これまで学生時代の話って出てきてなかったんですねー。仲が良かった3人組も今は昔、「青春時代の栄光」と「人生の悲哀」って感じになっちゃって、下手すると暗くなりそうな展開なんですが、でも相変わらずのお洒落な語り口で、さらっとほろ苦い青春物語となっています。シリーズ前半の勢いこそなくなってるけど、やっぱり高め安定。でも本国ではこの作品を最後に続編が出てなくて、新シリーズが始まってるとのこと。もしやこれでおしまい...? 曲りなりにも、作家として再起できたから?! 1歳半のトレーシーも可愛い盛りだし、意外なカップルのその後の生活ぶりも気になるし、まだまだ彼らの会話を楽しみたいのになあ。もっと書いてくれないかなあ。(講談社文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「真夜中のミュージシャン」「フィッツジェラルドをめざした男」「笑いながら死んだ男」「猫と針金」「女優志願」「自分を消した男」「傷心」......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「殺人小説家」デイヴィッド・ハンドラー

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