Catégories:“2005年”

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小さなオランダ人形「トチー」は、エミリーとシャーロットという2人の女の子のお人形。トチーにはお父さんの「プランタガネットさん」とお母さんの「ことりさん」、弟の「りんごちゃん」と犬の「かがり」がいて、幸せに暮らしていました。人形たちの一番の望みは、きちんとした人形の家に住みたいということ。今は靴箱の中に住んでいるのです。そんなある日、エミリーとシャーロットの大おばさんが亡くなり、エミリーたちは大おばさんの持っていた古い人形の家をもらえることに。しかしその家と一緒に、見た目はとても美しいけれど性格の悪い花嫁人形のマーチペーンも、2人のところに来ることになっていたのです。

岩波少年文庫再読計画第4弾。「人形の家」といえばイプセンが有名ですが、私にとってはこのゴッデンの「人形の家」の方が先。これが児童書なんですけど、ほんと侮れないのです。今回読むのは小学校の時以来なので、大体の流れと結末しか覚えてなかったんですけど... というか結末は何となく覚えていたんですけど、読み終わった時、不覚にも泣きそうになりました。(電車の中だったのに!) 子供たちと人形という分かりやすい設定に置き換えられてるだけで、その中身はとても深いです。外見の美しさに惑わされずに、内面の真実を見つめる目を持つことは、とっても大切なこと。...でも、なんてこと! いやー、ほんと切ないです。(岩波少年文庫)

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裕福な母親にまるで人形のように育てられていたジェーンが、ある日出会った人間そっくりのロボット・シルバーに恋してしまう物語。タニス・リーのSFファンタジーです。この作品はオススメだと色んな方に聞いてたんですけど、本当に良かったです! 「ロボットは感情を持つことができるか」とか、一歩進めて「ロボットに恋をすることができるか」というのは永遠のテーマだし、もうイヤってほど書かれてるモチーフなんじゃないかと思うんですけど、それでも良かった。もう切なくて切なくて、でも幸せな気持ちになれるのが凄いところかも。普段のタニス・リーとはちょっと違う、思いっきりロマンティックなムードも楽しめたし♪
読んでいて清水玲子さんの作品を思い出してたんですけど、もしかしたら清水玲子さんも読んでらっしゃったりしないかな? こういうの、きっとお好きなんじゃ...? 一番近いのは、ズバリ「ノアの宇宙船」の中の「メタルと花嫁」だと思います... が、画像が出てこないので、同じ初期作品の「ミルキー・ウェイ」を出してみました。(こっちも大好き♪ ←結局清水玲子さんの絵を出したかっただけとも言う) 
あ、でも「銀色の恋人」が日本で紹介されたのは1987年だし(本国で発表されたのは1981年だけど)、「ノアの宇宙船」が単行本になったのは1985年だから、真似したとかじゃないと思います!(そこはそれ、永遠のテーマだしね)(ハヤカワ文庫SF)


+シリーズ既刊の感想+
「銀色の恋人」タニス・リー
「銀色の愛ふたたび」タニス・リー

+既読のタニス・リー作品の感想+
「闇の公子」タニス・リー
「死の王」タニス・リー
「タマスターラー」タニス・リー
「ドラゴン探索号の冒険」タニス・リー
「白馬の王子」タニス・リー
「惑乱の公子」タニス・リー
「熱夢の女王」上下 タニス・リー
「ゴルゴン 幻獣夜話」タニス・リー
「血のごとく赤く」タニス・リー
「バイティング・ザ・サン」タニス・リー
「鏡の森」タニス・リー
「黄金の魔獣」タニス・リー
「幻魔の虜囚」タニス・リー
「幻獣の書」「堕ちたる者の書」タニス・リー
「月と太陽の魔道師」タニス・リー
「冬物語」「闇の城」タニス・リー
「妖魔の戯れ」タニス・リー
留守中に読んだ本(18冊)(「ウルフタワー」の感想)
「影に歌えば」「死霊の都」タニス・リー
「パイレーティカ 女海賊アートの冒険」タニス・リー
「水底の仮面」「炎の聖少女」タニス・リー
「土の褥に眠る者」「復活のヴェヌス」タニス・リー
「悪魔の薔薇」タニス・リー

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タニス・リー2冊。「冬物語」の方は、表題作と「アヴィリスの妖杯」という2つの中編が収められています。「冬物語」は、タニス・リーにしては色彩を抑えた灰色の世界なんですが、それだけに最後に現れる青色が鮮烈。それに対して、「アヴィリスの妖杯」は最初の血と焔の赤と闇の黒が強烈。タニス・リーらしい煌びやかさで始まり、最後は穏やかな風景で終わります。そして「冬物語」は盗まれた聖遺物を追う巫女の話、「アヴィリスの妖杯」は、盗み出した金杯のせいで追われる話。対照的な話のようでありながら、どこか似ているような気もする絶妙なカップリング。そして「闇の城」は、そういう色彩や何かもあるんですけど、それよりも何よりもヒロインの我儘ぶりが凄かった! 平たく言えば、囚われの身のお姫さま(?)を吟遊詩人が助け出すという話なんですが(平たくしすぎ?)、その吟遊詩人も途中ほとんど嫌々助けてましたしねえ。(笑)
どちらの作品も、先日読んだ「月と太陽の魔道師」同様ジュブナイルとして書かれた作品なんですが、こういう作品を読むとジュブナイルの定義って何だろう?って思ったりします。どれも官能的な描写がないだけで、大人が読むのにも相応しいファンタジー。どこか懐かしいお伽話の香りがしながらも、でもやっぱりタニス・リーならではの作品なんですよね。どんな年齢で読んでも、それぞれに満足できるような幅広さがあるような。
私は子供の頃からファンタジーが大好きだったんですが、子供用のファンタジー作品を卒業する頃、大人用のファンタジー作品の中でどれを選んだらいいのか全然分からなかったんですよね。ハヤカワ文庫には沢山ファンタジーがあったけど物凄い数だったし、最初に当たった作品が全然面白くなかったので、あまり冒険する気にもならなくて。その頃タニス・リーに出会ってたら、今頃読書傾向がまた全然違っていたのかもしれないなあ。や、最近ではすっかりファンタジーにも戻ってきてるので、回り道した分少しは幅も広がって、結局良かったような気もするのですが。(笑)(ハヤカワ文庫FT)


+既読のタニス・リー作品の感想+
「闇の公子」タニス・リー
「死の王」タニス・リー
「タマスターラー」タニス・リー
「ドラゴン探索号の冒険」タニス・リー
「白馬の王子」タニス・リー
「惑乱の公子」タニス・リー
「熱夢の女王」上下 タニス・リー
「ゴルゴン 幻獣夜話」タニス・リー
「血のごとく赤く」タニス・リー
「バイティング・ザ・サン」タニス・リー
「鏡の森」タニス・リー
「黄金の魔獣」タニス・リー
「幻魔の虜囚」タニス・リー
「幻獣の書」「堕ちたる者の書」タニス・リー
「月と太陽の魔道師」タニス・リー
「冬物語」「闇の城」タニス・リー
「銀色の恋人」タニス・リー
「妖魔の戯れ」タニス・リー
留守中に読んだ本(18冊)(「ウルフタワー」の感想)
「影に歌えば」「死霊の都」タニス・リー
「パイレーティカ 女海賊アートの冒険」タニス・リー
「銀色の愛ふたたび」タニス・リー
「水底の仮面」「炎の聖少女」タニス・リー
「土の褥に眠る者」「復活のヴェヌス」タニス・リー
「悪魔の薔薇」タニス・リー

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奴隷のデクテオンは残虐な主人から逃亡中、ふとした拍子に異世界へと紛れ込みます。しかしそれは偶然ではなく、あと1ヶ月で殺されることになっていた魔道師に、自分の身代わりとして呼び寄せられたのです...

日本に初めて紹介されたタニス・リーの作品。
デクテオンを呼び寄せたのは、彼とそっくりのザイスタアという男。このザイスタアは実は王様なんですけど、思いっきり「かかあ天下」(笑)な世界の女王の夫という身分なので、実質的な権力は全然ありません。それどころか女王は世界の破滅を防ぐために5年おきに若い男と結婚し直さなきゃいけないなんて決まりがあるので(凄いなー)、5年の結婚生活が終わり次第殺されてしまう運命。で、デクテオンを身代わりとして魔法で呼び寄せて、入れ替わっちゃうわけです。タニス・リー版「王子と乞食」ですね。
本家の「王子と乞食」は服装を入れ替えるだけなんですが、こっちは魔法で身体ごとを取り替えちゃうので、これが結構面白い逆転状況。無知な奴隷だったはずのデクテオンはザイスタアの身体と一緒にその頭脳を得て、いつの間にか字も読めるようになるし、魔術も習得しちゃう。逆にザイスタアは、何もかも上手くやれるはずだったのに、いつの間にか字も読めない状態に...。まあ、自分の身代わりで他人を死なせようなんて考える人なんで、いい気味なんですが!(笑)
最後も意外な展開だし、期待した以上に面白かったです。これは本国ではジュブナイルとして書かれたのだそうです。夜の描写の美しさなどタニス・リーらしさは十分ありつつ、でもあまり濃くないので、タニス・リー入門編としてもとても読みやすい本なのではないかと... と言いつつ既に絶版なのですが。(涙)(ハヤカワ文庫FT)


+既読のタニス・リー作品の感想+
「闇の公子」タニス・リー
「死の王」タニス・リー
「タマスターラー」タニス・リー
「ドラゴン探索号の冒険」タニス・リー
「白馬の王子」タニス・リー
「惑乱の公子」タニス・リー
「熱夢の女王」上下 タニス・リー
「ゴルゴン 幻獣夜話」タニス・リー
「血のごとく赤く」タニス・リー
「バイティング・ザ・サン」タニス・リー
「鏡の森」タニス・リー
「黄金の魔獣」タニス・リー
「幻魔の虜囚」タニス・リー
「幻獣の書」「堕ちたる者の書」タニス・リー
「月と太陽の魔道師」タニス・リー
「冬物語」「闇の城」タニス・リー
「銀色の恋人」タニス・リー
「妖魔の戯れ」タニス・リー
留守中に読んだ本(18冊)(「ウルフタワー」の感想)
「影に歌えば」「死霊の都」タニス・リー
「パイレーティカ 女海賊アートの冒険」タニス・リー
「銀色の愛ふたたび」タニス・リー
「水底の仮面」「炎の聖少女」タニス・リー
「土の褥に眠る者」「復活のヴェヌス」タニス・リー
「悪魔の薔薇」タニス・リー

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バッテリー最終巻。今年の初めに出てたんですけど、なんだかあんまり読みたくなくて(図書館自粛中だったというのもあるけど、それ以上にこれで終わっちゃうというのがねー)、半年も経ってしまいました。
今回読むに当たって、期待し過ぎは禁物とあまり自分の中で盛り上げすぎないようにしてたんですが、それが逆に裏目に出ちゃったかもしれません。いや、なんだかあっさり味でしたね。横手二中との試合を間近に控えて、巧や豪が中心となって話を引っ張っていくのかと思ったら、そうではなくてちょっとびっくり。むしろ中心となって話を引っ張ってるのは、新田東の海音寺や横手の瑞垣じゃないですか。巧と豪は、あれでいいの? もっとぶつけたいものがあるんじゃないの?
それに青波の出番が少なかったのも残念だったんですよね。彼はもっと違った風に巧をあっと言わせてくれる存在になると思ったんだけどな... ある意味、巧の意識を根底から覆す存在となってくれるのを期待していたというか。彼もまた大きな成長を遂げたんでしょうけど、「そういうのじゃなくて...!」とモドカシイ。...そう、彼に限らず、どこを読んでいても、なんだかモドカシくて仕方なかったです!
今回は、淡々と話が流れる中で1人おちゃらけてる吉貞が一番良かったわあ。(笑)
5巻を読んでから1年半も経ってしまっているので、そういうのも大きいのかもしれないんだけど... 私の中ではほとんど盛り上がらないまま読み終わってしまいました。清々しいラストではあるんですが、6巻がまるごと1冊がシリーズのエピローグに過ぎなかったような印象。例えば、いくらクラシックの名曲でも、最後にディミヌエンドしてる最中から聴き始めたら全然ダメよね... という感じ。横手との試合という大イベントがあったはずなのに! もし1巻から一気読みしていたら、こういう感想にもならなかったのかしら? 素晴らしい作品だけに、やっぱり期待しすぎてたのかも。ちょっと勿体無い読み方をしてしまったようです。(教育画劇)


+シリーズ既刊の感想+
「バッテリー」1~5......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「バッテリー6」あさのあつこ

+既読のあさのあつこ作品の感想+
「福音の少年」あさのあつこ
Livreに「No.6」1・2の感想があります)

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11歳の時に母を亡くし、大学3年生の時に伯父を亡くして天涯孤独となったマーコは、伯父の残した蔵書を売り払いながら細々とした生活を送ることに。しかしとうとう家賃を滞納して部屋を追い出されてしまいます。セントラル・パークで飢えと病気で死ぬ寸前だったマーコを見つけて救い出したのは、親友のジンマーとダンサーの卵・キティ・ウー。マーコはジンマーの部屋で介抱されて健康を取り戻し、車椅子に乗った盲目の老人トマス・エフィング相手の住み込みの仕事をみつけるのですが...。

たらいまわし企画・第12回「爽やかな春に読みたい青春小説」で、お題を出されたあいらブックス!のみらくるさんが挙げてらした本。ポール・オースターは今まで「シティ・オヴ・グラス」と「幽霊たち」を読んでいて、それぞれに惹きこまれたんですが、、本当に私は理解しきれてるのかな... って感じでもあったんですよね。この「ムーン・パレス」は、これまでで一番私に合ってたみたい。面白かったです! 枠組みが一番物語らしくて馴染みやすいからかも。それに主人公の状況は、一時はかなり悲惨なとこまでいっちゃうんですけど、でもそういう時でも虚勢を張っちゃう主人公の姿がどこかコミカルで、全然暗くならないんですね。むしろ爽快。みらくるさんが村上春樹作品のような雰囲気と言われていたのも納得の素敵な青春小説でした。
この作品は、確かに主人公・マーコの物語ではあるんですけど、でもこの1冊の中には3人の人間の人生が丸ごと入ってました。ぎっしり。それに開くページによってこれほど印象が変わる作品というのも珍しいかも。基本は青春小説なんですが、恋愛小説だったり冒険譚だったり、読む場所によって全然違う表情を見せてくれるんです。こういう作品は1度読んでそれっきりというのは勿体ないですね。折に触れて何度も読み返したら、そのたびにまた新たな発見がありそうです。「シティ・オヴ・グラス」と「幽霊たち」も、また機会を作って再読しようっと。今読んだら、また違った印象を受けそうな気もします。(新潮文庫)


+既読のポール・オースター作品の感想+
「ムーン・パレス」ポール・オースター
「ミスター・ヴァーティゴ」ポール・オースター
Livreに「シティ・オヴ・グラス」「幽霊たち」の感想があります)

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荒唐無稽、奇想天外、豪放磊落な「じーさん」の物語。「男の価値ってのはなぁ、どれだけ無茶苦茶やって生きていくかだ」が口癖のじーさんは、80歳を過ぎた今でも無敵。なんせ今までじーさんより強かったのは、優しくて穏やかだった、死んだ婆ちゃんだけなのです。しかしそのじーさんが、サイパンでの宝探しの最中に行方不明になってしまいます。

もうじーさんがとにかくかっこいい! まるで劇画のような展開で、どこからどこまでが本当なんだ~?って感じなんですけど(小説なんだから、全部虚構なんだってば)、このパワーとテンポの良さの前には、そんなのどうでも良くなっちゃいます。「殺しても死なない」というのは、こういう人のためにある言葉なんですねー。家族もそんなじーさんに慣れてしまっていて、多少のことには動じなくなっちゃってます。それでも最後の最後は、さすがにもうダメかと思われるんですが...(笑)
終盤はちょっぴりダレちゃったんですけど、でもとっても楽しくて、読むだけで元気を分けてもらえそうな物語でした。そして、このじーさんの冒険談をまとめたのが、「図書館の水脈」の彼なんですねっ。うふふ、これでまた1つ繋がったわ♪(講談社)


+既読の竹内真作品の感想+
「図書館の水脈」竹内真
「真夏の島の夢」竹内真
「じーさん武勇伝」竹内真
「自転車少年記」竹内真
「笑うカドには お笑い巡礼マルコポーロ」竹内真
「オアシス」竹内真
「ワンダー・ドッグ」竹内真
「ビールボーイズ」竹内真
「シチュエーションパズルの攻防」竹内真
Livreに「粗忽拳銃」「カレーライフ」「風に桜の舞う道で」の感想があります)

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