Catégories:“2005年”

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作者の澁澤幸子さんは、澁澤龍彦氏の妹さん。1981年に初めて訪れて以来すっかりトルコに惚れ込み、毎年のように訪れていたという澁澤幸子さんのトルコ旅行記です。本が好き!お気軽読書日記のもろりんさんには「イスタンブールから船に乗って」をオススメされてたんですけど、そちらは見つからなかったので、代わりに見つけたこちらを読んでみました。
澁澤幸子さんって友達を作るのが上手い方なんですねー。もちろん旅行の醍醐味の1つは友達を作ることだし、特に現地の人々と仲良くなれれば嬉しいんですけど、でもここまで気軽に色んな人と仲良くなれるのって凄いです。あっという間に世界各国のバックパッカーたちと仲良くなっちゃうし、イスタンブールでもどんどん現地の友達を増やしていきます。で、家族同然に迎えられていたりして。なんて羨ましい...。もちろん大の親日家だというトルコ人気質もあるんでしょうけど、やっぱりこれは物怖じしない、人懐こい澁澤幸子さんの性格が大きいのでしょうね。まあ、ここまで危機意識がなくても本当に大丈夫なのか?というのはありますが...。
トルコの銭湯のハマムを始めとして、イスタンブールはもちろんトルコ各地の話も楽しいんですけど、この本で一番楽しいのは、やっぱり現地の人々のエピソード。10年以上も毎年のようにトルコを訪れていたというだけあって、そんな人々にも色々な変化があって、それが楽しくもあり切なくもあるところでした。(新潮文庫)

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陰陽師のシリーズ4作目。一応順を追って読んでたつもりなのに、なぜかこれだけが抜けてるのに先日気がついたので早速読んでみました。でもこれがシリーズ4作目ってあとがきに書いてあったんだけど、出版順から言えば「陰陽師」「飛天ノ巻」「付喪神ノ巻」「生成り姫」に続いて5作目なのでは...? あ、違うのかしら。きっと「生成り姫」だけ朝日新聞社から出てたせいでややこしくなったんですね(^^;。
今回は短編が7編。1編1編がいつもよりも短くて、ややあっさり風味。蘆屋道満との方術比べは、西遊記にも似たようなエピソードがあったなあって感じだったし、どこかで既に読んだような気がする話が多かったです。でもやっぱりここを流れる空気が心地良いんですよね。私が一番好きだったのは、「青鬼の背に乗りたる男の譚」。青鬼に乗った男の最後の台詞が良かったです♪(文春文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「陰陽師-付喪神ノ巻」「陰陽師-生成姫」「陰陽師-鳳凰の巻」......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「陰陽師 龍笛の巻」夢枕獏
「陰陽師 鳳凰ノ巻」夢枕獏
「『陰陽師』読本 平安の闇に、ようこそ」夢枕獏

+既読の夢枕獏作品の感想+
「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」夢枕獏
「シナン」上下 夢枕獏
(Livreに「猫弾きのオルオラネ」「羊の宇宙」「大帝の剣」の感想があります)

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book04.jpgパラディスの秘録という副題が付いた2冊。パラディスというのは、ヨーロッパにあると思われる架空の都。やっぱりフランス語の「paradis」(天国=パラダイス)から来てるんでしょうね。でもキリスト教的な天国とはほど遠くて、その実態はとても異教的。退廃的で享楽的で、まるで旧約聖書に出てくるソドムとゴモラの町みたい。(ロトの妻が後ろを振り向いたせいで塩の柱になってしまうアレですね)
「幻獣の書」は「緑の書」と「紫の書」が一緒になって1つの大きな長編となってるんですけど、「堕ちたる者の書」は短編集。「紅に染められて」「黄色の殺意」「青の帝国」が収められています。読んでいると、それぞれの色彩が溢れ出してきそう。全体的に見ると、タニス・リーの作品としてはそれほど満足度が高くなかったんですけど、「幻獣の書」の「緑の書」で語られるかつての悲恋の物語、「堕ちたる者の書」では「黄色の殺意」がそれぞれにとても良かったです。この華麗でエロティックで残酷な世界は、タニス・リーならではですね。美しいです。
どちらも表紙が出てこないので、デジカメでパチリ。手前が「幻獣の書」、後ろが「堕ちたる者の書」です。古本屋で買ったのに帯も栞もついてるし、とっても綺麗。得した気分♪(角川ホラー文庫)


+既読のタニス・リー作品の感想+
「闇の公子」タニス・リー
「死の王」タニス・リー
「タマスターラー」タニス・リー
「ドラゴン探索号の冒険」タニス・リー
「白馬の王子」タニス・リー
「惑乱の公子」タニス・リー
「熱夢の女王」上下 タニス・リー
「ゴルゴン 幻獣夜話」タニス・リー
「血のごとく赤く」タニス・リー
「バイティング・ザ・サン」タニス・リー
「鏡の森」タニス・リー
「黄金の魔獣」タニス・リー
「幻魔の虜囚」タニス・リー
「幻獣の書」「堕ちたる者の書」タニス・リー
「月と太陽の魔道師」タニス・リー
「冬物語」「闇の城」タニス・リー
「銀色の恋人」タニス・リー
「妖魔の戯れ」タニス・リー
留守中に読んだ本(18冊)(「ウルフタワー」の感想)
「影に歌えば」「死霊の都」タニス・リー
「パイレーティカ 女海賊アートの冒険」タニス・リー
「銀色の愛ふたたび」タニス・リー
「水底の仮面」「炎の聖少女」タニス・リー
「土の褥に眠る者」「復活のヴェヌス」タニス・リー
「悪魔の薔薇」タニス・リー

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薔薇の本は色々とあっても、その中でも特にお気に入りなのがこの「ルドゥーテのバラ」。ルドゥーテというのは、マリー=アントワネットからは「博物蒐集室付素描画家」の称号を下賜され、フランス革命後は、ナポレオン一世妃ジョゼフィーヌなどの庇護のもと、「花のラファエロ」とも「バラの宮廷画家」とも譬えられたピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ。要するにボタニカル・アートの画家さんですね。
このルドゥーテの本には、大英博物館所蔵の本を複写した有名な「バラ図譜」というのもあって、これがとても素晴らしいらしいんですけど、1冊29,400円もするんですよね...。いくら素敵でも、そんな本をおいそれと買うわけにもいきません。一昨年復刊した時も、結局見送ってしまったし。
そんな私が持っているのが、この「ルドゥーテのバラ」。3万円近い豪華本に対し、これは1000円ポッキリ。(笑) だからといって全然安っぽくないんです。オールカラーだから、ルドゥーテにの繊細で優雅なイラストが十分楽しめるし、ペトラ=アンドレア・ヒンツによるルドゥーテの紹介が、なぜか日本語・英語・仏語という3ヶ国語で掲載されていたりします。とってもお値打ち。(笑)
本当は「バラ ジャンボシリーズ」という豪華本も持っていて、そちらもまるで洋書のような、とても素敵な本なんですが、持っていると腕が痛くなっちゃうほどのボリューム。本棚から出してくるには、ちょっと気合がいるんです。だから普段はこちらの「ルドゥーテのバラ」で楽しんで、じっくりと世界に浸りたい時はそっちの豪華本という使い分けをしています。
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そして、なぜいきなりルドゥーテが出てきたかといえば、今日は庭で咲いていたカフェという薔薇を部屋に飾っていたせい。オールドローズばかりのうちの庭には珍しくフロリバンダなんですけど、この花の形はオールドローズのようなものですね。(笑) うちにある薔薇の中でも特にお気に入り。花は最初濃いキャメル色で、時間が経つにつれて徐々に色褪せてアプリコット色になり、最後は淡い茶色になります。その褪せていく様子も気に入ってるんですが... でもなんだかずっと調子が悪かったんです。で、とうとう見るに見かねて、先日蕾がついてる状態で植え替えをしてしまったんですよね。もしかしたら刺激が強すぎたかも... なんて心配してたんですが、無事に咲いてくれて嬉しい♪ 植え替えの効果が出たのか、前より心なしか元気になってきたような気も。そしてこの薔薇を見ているうちに、またルドゥーテが見たくなったというわけです。(タッシェン・ジャパン)

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奴隷ではあっても強く誇り高く生きていたシャイナが、恋した若者のために、邪神の使徒・ヴォルクハヴァールに挑む物語。
amazonにはこの本は登録されてないみたいですね。大好きなタニス・リーの作品。相変わらずの華麗な文章にはうっとりです。普通の文章も好きなんですけど、神の前で唱える儀式文というのがまたとても美しいんですよー。訳は大好きな浅羽莢子さんだし、言うことなしです。そして肝心な物語の方は、浅羽莢子さんもあとがきで書いてらっしゃいましたが、とっても正統派のおとぎ話のパターンでした。もちろんタニス・リーの作品なので、そんな簡単には事は済まないし、ヒロインも結構大変な目に遭うことになるんですけどね。でも他の作品に比べると、かなり素直な印象かな。エロティシズムもほとんどないし。
この物語で印象的だったのは、ヒロインであるシャイナと相対する悪役ヴォルクハヴァールの造形。悪役なんですけど、その生い立ちが詳しく語られていて、単なる悪役では終わってないんです。すごく切ないし哀しいし、これは下手したらヒロインよりも存在感があるかも。ヒロインと悪役の2人の対比がまた良かったです。...それにひきかえ、ヒロインが恋する青年の影の薄いこと... や、悪役に魂を取られちゃってるので、本当に影がないのですが。(笑)(ハヤカワ文庫FT)
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タニス・リーの本は絶版が多くて探すのが大変。市内の図書館が一通り所蔵してるので読みたければ読めるんですけど、どうしても買って読みたいんですよね。でも探し回ってる甲斐あって、かなり揃ってきました。持ってないのはあと6冊。(日本で出版されているのは、多分全部で27冊) 残りもなんとか見つかるといいなあー。(写真は「幻魔の虜囚」「銀色の恋人」「妖魔の戯れ」)
ということで、タニス・リーが続きます。次は「パラディスの秘録」の2冊の予定♪


+既読のタニス・リー作品の感想+
「闇の公子」タニス・リー
「死の王」タニス・リー
「タマスターラー」タニス・リー
「ドラゴン探索号の冒険」タニス・リー
「白馬の王子」タニス・リー
「惑乱の公子」タニス・リー
「熱夢の女王」上下 タニス・リー
「ゴルゴン 幻獣夜話」タニス・リー
「血のごとく赤く」タニス・リー
「バイティング・ザ・サン」タニス・リー
「鏡の森」タニス・リー
「黄金の魔獣」タニス・リー
「幻魔の虜囚」タニス・リー
「幻獣の書」「堕ちたる者の書」タニス・リー
「月と太陽の魔道師」タニス・リー
「冬物語」「闇の城」タニス・リー
「銀色の恋人」タニス・リー
「妖魔の戯れ」タニス・リー
留守中に読んだ本(18冊)(「ウルフタワー」の感想)
「影に歌えば」「死霊の都」タニス・リー
「パイレーティカ 女海賊アートの冒険」タニス・リー
「銀色の愛ふたたび」タニス・リー
「水底の仮面」「炎の聖少女」タニス・リー
「土の褥に眠る者」「復活のヴェヌス」タニス・リー
「悪魔の薔薇」タニス・リー

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夏目漱石「夢十夜」、内田百閒「冥途」、萩原朔太郎「猫町」。いずれもパロル舎の本です。たらいまわし企画第8回「あなたが贈られたい(贈りたい)本はなんですか?」の時に、日々のちょろいものちょろいもさんが挙げてらして、金井田英津子さんの挿画や装幀があんまり素敵なので、ついつい贈ってもらっちゃったんですけど(笑)、あまりの素敵さに、逆に読めずに寝かせてあったんですよね。(積んでるというのとはまたちょっと違う感覚) でも先日のたらいまわし企画「夜の文学」で、moji茶図書館のmoji茶さんが「冥途」を挙げてらしたり、おかぼれもん。のpicoさんが「猫町」を挙げてらしたり、ワルツの「うたかた日記」のワルツさんが「夢十夜」を挙げてらっしゃるのを見て、これはやっぱりすぐに読もう!と思ったのでした。
で、読んでみて。ほんとどれも素敵です。私は「夢十夜」だけが既読だったんですが、既に知ってる物語でも挿絵に邪魔されるどころか、逆に新たなイメージを膨らませてくれるみたいだし、知らない話は尚更、この独特な世界に引きずり込まれるみたい。これはもう既に挿絵というレベルではなく、コラボレーションですね。作り手の神経が隅々まで行き届いているが分かります。妖しくて美しくて、まさに夜の世界。ああ、こういう本は、誰かに読み聞かせてもらいたい...。ページをめくるのがなんだか惜しかったです。
内田百閒作品、もっと読んでみたいなあ。


+既読の夏目漱石作品の感想+
「夢十夜」「冥途」「猫町」
「明暗」夏目漱石・「続明暗」水村美苗
「対訳 テニスン詩集」「倫敦塔・幻影の盾」夏目漱石

+既読の内田百閒作品の感想+
「夢十夜」「冥途」「猫町」
「ノラや」「御馳走帖」内田百閒

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夏いっぱいアルバイトに励みながら芝居を作り、8月終わりに開催される演劇コンクールに出場して賞金の100万円を頂いてしまおうと鹿爪島にやってきた、コント劇団コカペプシの4人。その面々と同じフェリーに乗っていたのは、今回初の官能小説に挑戦するために、島のホテルに缶詰になることになった大桃佳苗と、アシスタントをしている従妹の大岩律子。男好きな佳苗は早速コカペプシのメンバーに目をつけ、4人と親しくなることに。

「官能」なんて言葉が出てきてますが、爽やかな夏の物語です。恋愛はもちろん、島に産業廃棄物を持ち込む業者なんかも問題になって、そこに劇団の脚本や佳苗の書く小説のストーリーなんかも絡んできて、なかなかの盛り沢山な内容となっています。脚本と小説、それぞれお互いをモデルにしてアイディアを膨らませていくところが楽しいんですよね。キャラクターも立ってるし、テンポも抜群。でもねー、もっと青春物語に絞っても良かったかなって気も...。盛り沢山なのはいいんだけど、そのせいでちょっとせわしないし、知らない間に時間が経ってしまっていて、置いてきぼりを食らってしまった気分。終盤のミステリ風味もいらなかったんじゃないかと思うし...。
と言いつつも、気軽に読めて楽しめた1冊。この劇団のその後の話も読んでみたいなあ。(角川春樹事務所)


+既読の竹内真作品の感想+
「図書館の水脈」竹内真
「真夏の島の夢」竹内真
「じーさん武勇伝」竹内真
「自転車少年記」竹内真
「笑うカドには お笑い巡礼マルコポーロ」竹内真
「オアシス」竹内真
「ワンダー・ドッグ」竹内真
「ビールボーイズ」竹内真
「シチュエーションパズルの攻防」竹内真
Livreに「粗忽拳銃」「カレーライフ」「風に桜の舞う道で」の感想があります)

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