Catégories:“2005年”

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小野篁と小野小町、そして在原業平を巡る伝奇小説。加門七海さんといえば、「大江戸魔方陣」とか「うわさの神仏」とか、若竹七海さんや高野宣李さんとの「マレー半島すちゃらか紀行」。ちょっと旅に出ればハプニングの連発で、でもそれを笑い飛ばしちゃうような感じの文章が多かったと思うんですが、こういう雅な和歌調の文体も書かれる方だったんですねえ。最初はちょっと入りづらかったんですけど、気が付いたらすっかりその世界に浸っていました。先日、お友達と話してた時に、本を「さらっと読み流す派」か「心の中で音読する派」かっていう話になって、まあ私は普段はさらっと読んでしまう派なんですけど、この本に関しては、ふと気付けば心の中で音読してましたし。そんな風に文章に浸りたくなる作品というのもいいものですねー。それと、謎が多いと言われている小野小町の設定にも意表をつかれました。こんな風に繋げてしまうなんて面白いなあ。(幻冬舎文庫)

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唐の長安、北宋の開封、南宋の臨安、蘇州、燕京といった古代都市を仮想空間に再現した「セレス」。研修でその仮想空間の長安を訪れていた幸田は、そこで見かけた美女に心を奪われて... ということで、21世紀末の世界が舞台のSFファンタジー。「セレス」とは、ギリシャ語で中国を意味する言葉なんだそうです。帯によると「電脳長安の封神演義!」だそうなんですけど、そういえば「封神演義」って読んでないんですよねー。安能務さんのを読もうとしたことはあったんですが、丁度宮城谷昌光さんの古代中国物を読んだところだったこともあって、どうも馴染めないまま挫折してしまったんです。それがダメだったのかも。セレスの造形はとても魅力的だったし、マニピュレーションという操作(動作)を覚えることによって神仙の術も使えるだなんて、その辺りまではワクワクする展開だったんですけどねえ... 最終的には、なんだかただの格闘ゲームになってしまったような... うーん、あんまり堪能できなくて残念っ。(講談社)


+既読の南條竹則作品の感想+
「セレス」南條竹則
「りえちゃんとマーおじさん」南條竹則
「鬼仙」南條竹則
「あくび猫」南條竹則
「魔法探偵」南條竹則
Livreに「酒仙」「満漢全席」「遊仙譜」「ドリトル先生の英国」の感想があります)

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先日、孔子の弟子の顔回を主人公にした「陋巷に在り」を読んだんですけど、孔子という人についてほとんど知らないままだったので、気になってた「論語」を読んでみました。とは言っても難しいものではなくて、角川文庫から出ている「ビギナーズ・クラシックス」のシリーズの1冊。中学生にも分かるようにと書かれているので、ほんと読みやすいです。それでもこれをいきなり読んだら、子由だの子貢だの子夏だの、きっとどれが誰なのかさっぱり分からなくなったんでしょうけど、「陋巷に在り」で、孔子の弟子たちの造形もかなり出来上がってますしね。そういう意味でも入りやすくて良かったです。
それにしても、漢文とか書き下し文とか懐かしーい。一応漢文にも目を通したんですが、まだまだ読み方をちゃんと思い出してないんで、この中国古典のビギナーズ・クラシックスのシリーズで徐々に思い出していこうと思ってマス。ということで、細々と読み進める予定。このシリーズの中国物は、あと「李白」「陶淵明」「老子・荘子」の3冊があって、来月には「韓非子」「杜甫」が出るらしいです(←そこまでは読まないかもですが...)
あ、個人的には、「子曰く...」のルビが「し いわく」で、「し のたまわく」じゃなかったところも読みやすかったです。私にとってはこれが結構重要ポイントなんですよねー。(笑)(角川ソフィア文庫)


+関連シリーズ作品の感想+
「論語 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」加地伸行
「陶淵明 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」釜谷武志
「李白 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」筧久美子
「老子・荘子 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」野村茂夫
「紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス日本の古典」紫式部・山本淳子編

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カドフェルシリーズ13作目。比較的穏やかな巻が続いていたので、今回の殺人事件がすごく血なまぐさく感じられてしまったんですが、でもそんな中で登場する女性が、この作品の中に登場する白バラそのもののようで、とても印象的でした。「決して美人ではなかった」と書かれてるんですけど、でも凛としてて、すごく素敵な女性なんですよー。夫と子供を相次いで失って以来、世俗にもう未練はないって感じだったんですが、でもふと周囲を見渡してみたら、優しい視線があるのに気付いてみたり... 今までは若いカップルが幸せになるパターンばかりだったんですけど、こういう落ち着いたロマンスもいいなあ。ということで、今回も満足。でも全20巻(多分)のカドフェルシリーズなんですが、今の時点で復刊されているのはこの13巻まで。続きは発刊待ちなのです。早く読みたいな。(光文社文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「聖女の遺骨求む」「死体が多すぎる」「修道士の頭巾」...ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「聖ペテロ祭殺人事件」エリス・ピーターズ
「死を呼ぶ婚礼」エリス・ピーターズ
「氷のなかの処女」エリス・ピーターズ
「聖域の雀」「悪魔の見習い修道士」エリス・ピーターズ
「死者の身代金」「憎しみの巡礼」エリス・ピーターズ
「秘跡」「門前通りのカラス」エリス・ピーターズ
「代価はバラ一輪」エリス・ピーターズ
「アイトン・フォレストの隠者」エリス・ピーターズ
「ハルイン修道士の告白」エリス・ピーターズ
「異端の徒弟」エリス・ピーターズ
「陶工の畑」「デーン人の夏」エリス・ピーターズ
「聖なる泥棒」「背教者カドフェル」エリス・ピータース
「修道士カドフェルの出現」エリス・ピーターズ

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カドフェルシリーズの11作目「秘跡」と12作目の「門前通りのカラス」。まず、「秘蹟」がすごく良かったです!今まで読んできた中ではこれが一番好きかも。真相は途中で分かってしまったんだけど、でもそれが判明して、解決していく過程がとってもいいのです。カドフェルはもちろんのこと、周囲の人たちの人柄の良さのおかげで、心温まるラストとなってました。そして「門前通りのカラス」。こっちでは、住民全員に嫌われてしまう司祭が登場します。教養もあるし、一見立派な人間なんだけど、思いやりとか謙虚さがこれっぽっちもないんです。教区民の命よりも、やり始めた自分の祈りを続ける方が大切だなんて! 今まで嫌われ役といえば、修道院の副院長とその腰巾着がいたんですけど、でもこの2人に関しては単なる「困ったちゃん」で、「もう、しょうがないなー」って感じだったんですよね。こんなに徹底的に嫌われる人物も登場するとはー。あ、でも、ラストにはくすっと笑わせてくれるようなシーンがあったり、こちらも気持ちが明るくなるような読後感でした。(光文社文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「聖女の遺骨求む」「死体が多すぎる」「修道士の頭巾」...ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「聖ペテロ祭殺人事件」エリス・ピーターズ
「死を呼ぶ婚礼」エリス・ピーターズ
「氷のなかの処女」エリス・ピーターズ
「聖域の雀」「悪魔の見習い修道士」エリス・ピーターズ
「死者の身代金」「憎しみの巡礼」エリス・ピーターズ
「秘跡」「門前通りのカラス」エリス・ピーターズ
「代価はバラ一輪」エリス・ピーターズ
「アイトン・フォレストの隠者」エリス・ピーターズ
「ハルイン修道士の告白」エリス・ピーターズ
「異端の徒弟」エリス・ピーターズ
「陶工の畑」「デーン人の夏」エリス・ピーターズ
「聖なる泥棒」「背教者カドフェル」エリス・ピータース
「修道士カドフェルの出現」エリス・ピーターズ

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久しぶりに読み始めました、修道士カドフェルシリーズ。これは9巻と10巻。9冊目はまるでロミオとジュリエットのようなスタート。今回はカドフェルと、あとお久しぶりのマグダレン修道女がとてもいい味を出していましたー。酸いも甘いもかみ分けた大人の余裕、いいなあ。(マグダレン修道女は、今回で2回目の登場) でもって、今回内戦がかなり激しくなっていて、捕虜の交換の場面もあったんですけど、実際の戦闘場面はともかくとして、その他の時はお互いにとても礼儀正しくて友好的なのには、ちょっとびっくり。お互いの尊厳を認め合い、信頼し合ってるのが良く分かるんです。私たちから見たら同じイギリス人だけど、この場合イングランド人vsウェールズ人だから、全然知らない国との戦争以上に、なかなか難しいんじゃないかと思うんですけどね。今の時代の戦争じゃあ、こんな場面はちょっと見られないわ...。そして10巻でも、以前登場した人物が再登場! この人にはほんと会いたかったので嬉しいなあ。でもカドフェルが時々腰だの膝だの痛がってて、なんだか年を感じてしまうのが寂しいわ。(光文社文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「聖女の遺骨求む」「死体が多すぎる」「修道士の頭巾」...ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「聖ペテロ祭殺人事件」エリス・ピーターズ
「死を呼ぶ婚礼」エリス・ピーターズ
「氷のなかの処女」エリス・ピーターズ
「聖域の雀」「悪魔の見習い修道士」エリス・ピーターズ
「死者の身代金」「憎しみの巡礼」エリス・ピーターズ
「秘跡」「門前通りのカラス」エリス・ピーターズ
「代価はバラ一輪」エリス・ピーターズ
「アイトン・フォレストの隠者」エリス・ピーターズ
「ハルイン修道士の告白」エリス・ピーターズ
「異端の徒弟」エリス・ピーターズ
「陶工の畑」「デーン人の夏」エリス・ピーターズ
「聖なる泥棒」「背教者カドフェル」エリス・ピータース
「修道士カドフェルの出現」エリス・ピーターズ

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 EDGE4 檻のない虜囚 [amazon] [amazon]
昨日の続きの「EDGE」3巻と4巻です。今回は毒ガス事件に犬の連続虐殺事件。どちらの犯人も、ごく普通の生活を送っているごく普通の人たち。そんな人たちが、ふとした瞬間に「普通」から一歩踏み出してしまうんですね。表れ方はちょっと違うんだけど、共通点は家族。今回の2人の犯人はなんだか表裏一体のよう。でも犯人を追い詰める大滝錬摩だって、いつ一歩踏み出してもおかしくないわけで...。そういった心理の描き方がやはり絶妙。でもって、錬摩も「自分自身を追い詰める」から、だんだん「贖罪」へと移行してるような気もしたりして。
で、そんな事件以外にも、錬摩とその保護下にある藤崎宗一郎の関係にも大きな変化が! 一度は脳に銃弾を受けて零歳児状態にリセットされてしまった宗一郎なんですけど、どんどん成長してるんですよね。このままいったらどうなるんだろう... という危惧はそのまんま現実のことになっちゃいました。もうこの2人の緊迫感だけでもドキドキ!
でも、どうやら次の巻で最終話らしいんですけど、この状態で一体どうやってオチをつけるつもりなんだろう...?! 錬摩と宗一郎のことに決着つけるだけでも大変だと思うのに、思わせぶりな人物や、解決していない事件、怪しげな動きをする人々がうじゃうじゃといて、あと1冊だけで全てが収まるとは私にはどーしても思えないです。もしや5巻は分厚い上下巻?(それはそれで嬉しいのですが♪)
ということで、早く次巻が読みたいです!(ぜひとも頑張って下さいませ♪>とみなが貴和サマ)(講談社X文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「EDGE」「EDGE2 三月の誘拐者」とみなが貴和
「EDGE3 毒の夏」「EDGE4 檻のない虜囚」とみなが貴和
「EDGE5 ロスト・チルドレン」とみなが貴和

+既読のとみなが貴和作品の感想+
「セレーネ・セイレーン」とみなが貴和
「夏休みは命がけ!」とみなが貴和

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