Catégories:“2008年”

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あるうらぶれた老人のもとを訪ねた客。老人の出す茶の香りや味が普通のものとはまるで違うと客が気づいたことから、老人はかつて金陵一と言われた妓女・王月生の話を始めます... という「朱唇」他、全7編。

井上祐美子さんの作品を読むのはほんと久しぶり。ブログを始めて5年目に入ってるんですけど、ブログには全然井上祐美子さんの本の感想がないことに気がついて、さっきちょっと呆然としてしまいました...。サイトを始めてから読み始めた作家さんなので、そっちには全作品の感想があるんですけどね。(サイトを始めたのは8年前かな) なんと新作が5年以上出てなかったってことなんですねえ。ええと、この「朱唇」は、唐代や明末期から清にかけて生きた妓女たちの物語。7編のうち「断腸」という作品だけは妓女ではなくて、そういった楼閣に生きる男が主人公なんですが、どの物語にも妓女が登場します。妓女といえば、宮尾登美子さんの昭和初期の土佐高知の色街を舞台にした一連の作品も好きだったなあーと懐かしく思い出すんですが、これは宮尾さんの作品のようなどろどろとした愛憎渦巻く世界とはまた全然違う雰囲気。

ここに登場する妓女たちはそれぞれに艶やかな美貌の持ち主。個性はまるで違うんですが、それぞれに美しくて芯の強い彼女たちの姿がとても魅力的。でもどれほど美しくて教養があっても、素晴らしい技芸の持ち主でも、時がたてば容色は衰えるし、見向きもされなくなるんですよね。花の命は短くて、です。一流の妓女となるような女たちはそのことをよく知ってます。だからこそ、自分の一番美しい時期を大切に生きているのでしょう。プライドの高さも、傍目には無礼に感じられる行動も、単なる我侭だけでなくて、それだけ自分の気持ちや誇りを大切にしているという証。
この中で特に強く印象に残ったのは牙娘と李師師かな。李師師といえば水滸伝にも出てきましたねえ。この妓女は結局誰だったのだろうと余韻の残る「名手」も良かったです。 (中央公論新社)


+既読の井上祐美子作品の感想+
Livreに、これ以前の全作品の感想があります。

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30代後半、ほぼ同年代に見える喪服を着た男女が5人。彼らは高校の同級生で映研の仲間。かつては気の置けない仲間として付き合っていた彼らも、実際に会うのはとても久しぶり。映画監督デビューを果たしたタカハシユウコの呼びかけで、エキストラとして出演するために集まったのです。その日は、奇しくもかつての同級生・オギワラの葬式があった日。それぞれの近況やかつての同級生の噂から、殺されたオギワラの捜査のために葬式には警察も来ていたという話になり、高校の学園祭の直前に消えたフィルムの話や食中毒事件の話も飛び出して、徐々に不穏な空気が漂いはじめます。

演劇集団キャラメルボックスのために書き下ろしたという初の戯曲作品。少人数の密室劇で心理サスペンス物がやりたいという劇団側の最初の希望通り、登場人物は5人だけで、場面もそのままの1幕物。
話が進むにつれてそれぞれの抱えている事情は徐々に明らかになっていくんですけど、相手が今どんな状況にあってどんなことを思ってるのか、最初は分からないんですよね。まずは腹の探りあい。なんでこの人はこんなに疑い深いんだろう... なんて人もいたりして。それも彼の今いる状況のせいなんですが、その疑い深い言葉に背中を押されるようにして他の4人も徐々に疑心暗鬼になっていきます。そして場がどんどん緊迫していく様子にどきどき。
とは言っても、最終的には肝心な部分が分からないまま終わってしまうのが恩田さんらしいですが...(笑)
劇団側からの「直してほしい・解決してほしい点のリスト」を全て解決したせいで恩田色が薄くなってしまったという意見もあったようなんですが、そうなのかな? それでも私にはすごく面白かった! 初の戯曲作品ということで色々戸惑った部分もあったようですが、そんな裏事情が分かる「『猫と針』日記」その他もすごく面白かったです。「違う。違うわ。台詞の重みが、存在感が、全然違うっ。」

最後に「猫と針」という題名について。

かつてボリス・ヴィアンという人がいて、『北京の秋』という本を書いた。人に「なぜ『北京の秋』というタイトルなのか」と聞かれ、「北京にも秋にも関係があい。だから『北京の秋』だ」と答えたそうである。『猫と針』は、猫は若干関係があると思うけれど、針が関係あるのかどうかはまだ分からない。

要するにあんまり関係ないということですね。(笑)
ボリス・ヴィアンの全集の中で次に読む予定なのが「北京の秋」。ああ、読まなくちゃな。もうちょっと涼しくなったら、ちゃんと「秋」になったら読もうっと。(だから「秋」には全然関係ないって言ってるのに!)(新潮社)


+既読の恩田陸作品の感想+
「夏の名残りの薔薇」恩田陸
「小説以外」恩田陸
「ユージニア」恩田陸
「蒲公英草紙」「光の帝国」恩田陸
「酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記」恩田陸
「ネクロポリス」上下 恩田陸
「エンド・ゲーム」恩田陸
「チョコレートコスモス」恩田陸
「中庭の出来事」恩田陸
「朝日のようにさわやかに」恩田陸
「木洩れ日に泳ぐ魚」恩田陸
「いのちのパレード」恩田陸
「猫と針」恩田陸
Livreに、これ以前の全作品の感想があります)

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昔、世界のてっぺんにあったのは、黄金と雪でできた環の形の島・ホアズブレス。これは1年の13ヶ月のうち12ヶ月間は冬に覆われているという場所。双子の太陽が世界の頂上ですれ違う1ヶ月間だけ、山頂の雪が溶け、柔らかな陽射しが差し込み、鉱夫たちは12ヶ月の間に掘りためた黄金を持って海を渡り、本土で様々なものと交換するのです... という「ホアズブレスの龍追い人」他、全15編の短編集。

マキリップの短編を読むのは初めてなので、ちょっと不安もあったんですけど(短編は苦手だし)、短編でもやっぱりマキリップらしく、読み始めた途端に情景が広がりました!(ほっ) でも、今までもファンタジーらしいファンタジー作品を読ませてくれてきたマキリップなんですが、今回は今まで以上に、いかにもファンタジーというモチーフを使った作品が多くて、それはちょっとびっくりだったかな。龍や吟唱詩人、魔法使い、魔法にかけられた王子、一角獣... トロールやバーバ・ヤーガといった特定地域の民話のモチーフもあったし、「雪の女王」や「美女と野獣」、蛙になった王子がお姫さまの金のまりを拾ってくる話(「かえるの王子さま」でしたっけ?「金のまり」?)といった民話や童話を、マキリップ風に味付けした作品も。ちょっとタニス・リーを思い出しちゃう。その中で少し異色だったのは、「ロミオとジュリエット」のマキリップ版。これはファンタジーではなくてミステリ風。
正直、面白さがよく分からない作品もあったんですが(あらら)、やっぱりこれはマキリップの世界。そして私が特に好きなのは、表題作「ホアズブレスの龍追い人」。これは本当に素敵でした。あと、龍に攫われたハープ奏者を探して5人が旅をする「ドラゴンの仲間」も楽しかったし、魔女のバーバ・ヤーガが自分の家(鶏の足がついてます)と喧嘩するという設定が可笑しい「バーバ・ヤーガと魔法使いの息子」も良かったです。(創元推理文庫)


+既読のパトリシア・A・マキリップ作品の感想+
留守中に読んだ本(18冊)(「妖女サイベルの呼び声」「影のオンブリア」の感想)
「星を帯びし者」「海と炎の娘」「風の竪琴弾き」パトリシア.A.マキリップ
「ムーンフラッシュ」「ムーンドリーム」パトリシア・A・マキリップ
「オドの魔法学校」パトリシア・A・マキリップ
「ホアズブレスの龍追い人」パトリシア・A・マキリップ
「チェンジリング・シー」パトリシア・A・マキリップ
「茨文字の魔法」パトリシア・A・マキリップ

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都会の暮らしにはあまり都合の良くない目をしたマルコヴァルドさん。人々の目を引くために工夫された看板や信号機、ネオンサインや広告のチラシは目に入らず、逆に枝に1枚残った黄色い葉や屋根瓦にひっかかっている鳥の羽のような光景は決して逃さないのです。そんなある朝、仕事に行くために電車を待っているマルコヴァルドさんが見つけたのは、通りの並木の周りのわずかな土から顔を出そうとしていたきのこの頭でした。

ズバーブ商会の人夫をしているマルコヴァルドさんは奥さんと子供4人の、全部で6人家族。お給料は少ないのに養う口は多く、家賃を支払うのも滞りがち... というマルコヴァルドさんを巡る四季の物語です。春夏秋冬が5回繰り返されるので、5年間の物語ということになりますね。
んんー、これはとっても微妙...。最初はごく普通の街角の情景を切り取ったような感じで始まるんですけど、じきに現実味が少しずつ薄れていくんですよね。そういう現実と非現実の境目が曖昧な話というのは好きなんだけど、そこまで突き抜けた話というわけでもなくて、どちらかといえばホラ話のレベル? でもそれ以前にどう反応したらいいのか困ってしまう話も多かった...。家に帰るバスに乗ったつもりが、インド行きの飛行機に乗っていた、なーんて展開の場合はニヤニヤできるからいいんですけど、これって笑える話?それとも...?なんて思ってしまったのが結構多いんです。確かにユニークではあるんだけど、シュールというかブラックというか... 最初のきのこの話だって、結局きのこを食べた人みんな病院で再会することになるというオチですしね。最後の「サンタクロースのむすこたち」なんて、一体! お涙頂戴では決してないし、むしろ乾いた感じではあるのだけど、しかもどんな状況になっても生き抜いていく逞しさがあるんだけど、笑う以前にマルコヴァルドさんの貧しさとか悲哀を感じてしまうー。カルヴィーノは笑える話のつもりで書いたのかしら? イタリア人なら読めば笑える? 大人になってしまった私は笑えなかったけど、子供の頃に読んでいればまた違った印象になってたのかな?(岩波少年文庫)


+既読のイタロ・カルヴィーノ作品の感想+
「宿命の交わる城」イタロ・カルヴィーノ
「不在の騎士」イタロ・カルヴィーノ
「レ・コスミコミケ」イタロ・カルヴィーノ
「なぜ古典を読むのか」イタロ・カルヴィーノ
「まっぷたつの子爵」「木のぼり男爵」イタロ・カルヴィーノ
「イタリア民話集」上下 カルヴィーノ
「魔法の庭」イタロ・カルヴィーノ
「見えない都市」イタロ・カルヴィーノ
「マルコヴァルドさんの四季」カルヴィーノ
「冬の夜ひとりの旅人が」イタロ・カルヴィーノ
「柔かい月」イタロ・カルヴィーノ
「カルヴィーノの文学講義」イタロ・カルヴィーノ
「パロマー」カルヴィーノ
「くもの巣の小道」イタロ・カルヴィーノ
「むずかしい愛」カルヴィーノ

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派遣使として訪れた都市のことをフビライ汗に語り聞かせるマルコ・ポーロ。最初は東方の言葉にはまるで無知で、身振り手振りで伝えることしかできなかったマルコ・ポーロも、徐々に韃靼人や周辺の諸民族の言葉に慣れ親しみ、いつしか精緻詳細をきわめる報告をするようになっていたのです... 「東方見聞録」のマルコ・ポーロがフビライ汗に架空の都市のことを語るという趣向の作品。8章に分かれて55の架空の都市のことが語られていて、各章の最初と最後にマルコ・ポーロとフビライ汗の会話があります。

これが「見えない都市」という題名なんですけど、見えないどころか、文字を追うごとにそれぞれの都市の情景が頭の中に次々に鮮明に浮かび上がっていくようで、その濃密さに息苦しくなってしまいそうなほどなんです。すごいですね、これは。でも読み始めてすぐに一体いつの時代の都市のことなのかと考えさせれることになります。一昔前の華やかな都市を思わせる描写の中に登場するのはアルミニウムづくりの塔であったり、摩天楼であったり、整備された上下水道だったり... 海をゆく交通手段といえばまず帆船だった大航海時代に、蒸気船や飛行船、地底列車が。それぞれの都市の姿もすごくユニーク。高い柱の上にそそり立つ都市であったり、奈落の底の上に宙吊りになっている都市であったり、壁も床も天井もなく水道管だけが縦横無尽に張り巡らされている都市であったり。人間同士の様々な関係をより堅固にするために戸口から戸口へと糸を張り渡していき、通り抜けられないほど張り巡らされると、その都市を捨ててまた別の場所に都市を再建することを繰り返していたり。
そのまま物語が生まれてきそうな都市も多いんですけど、読んでいるとなんだか既に世界は終わってしまっていて、どこかからその亡霊のような残像を眺めてるような気がしてきます...。

でも、こんな感じで情景が立ち上がってくる作品は大好きだし、今回はそれだけで面白く読んでしまったんですが、本当はこれらの都市の描写を通して、様々なことが語られているんですよね、きっと。マルコ・ポーロとフビライ汗の会話もとても暗示的だし。...この会話がまたすごくいいんです。時間を置いてもう一度読み返したら、その時はまた全然違うものが見えてきそうな気がします。まるで詩のような物語。(河出文庫)


+既読のイタロ・カルヴィーノ作品の感想+
「宿命の交わる城」イタロ・カルヴィーノ
「不在の騎士」イタロ・カルヴィーノ
「レ・コスミコミケ」イタロ・カルヴィーノ
「なぜ古典を読むのか」イタロ・カルヴィーノ
「まっぷたつの子爵」「木のぼり男爵」イタロ・カルヴィーノ
「イタリア民話集」上下 カルヴィーノ
「魔法の庭」イタロ・カルヴィーノ
「見えない都市」イタロ・カルヴィーノ
「マルコヴァルドさんの四季」カルヴィーノ
「冬の夜ひとりの旅人が」イタロ・カルヴィーノ
「柔かい月」イタロ・カルヴィーノ
「カルヴィーノの文学講義」イタロ・カルヴィーノ
「パロマー」カルヴィーノ
「くもの巣の小道」イタロ・カルヴィーノ
「むずかしい愛」カルヴィーノ

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カルヴィーノの比較的初期の作品だという11編を収めた短編集。
青い空に白い雲、明るい陽射し、光を照り返す海の水... 読んでると眩しくて目を細めてしまいそうな情景がどんどん広がる短編集なんですけど、でもどこか影が付きまとうんですよね。「蟹だらけの船」で子供たちが遊び場にしてるのは、戦争中にドイツ軍が沈めた船。「不実の村」で逃げているのは、パルチザンの青年。「小道の恐怖」に描かれているのは、駐屯隊から駐屯隊へと走る伝令・ビンダ。「動物たちの森」は、パルチザン狩りに来るドイツ兵の物語。どこか戦争の影が見え隠れしていて... これは、未読なんですが「くもの巣の小道 パルチザンあるいは落伍者たちをめぐる寓話」に近いのかな? 
私が気に入ったのは、寓話的な「動物たちの森」。ドイツ兵がパルチザン狩りに来ると、パルチザンたちは自分の大切な物を持って森の中に逃げるんですけど、この森の中がまるで魔女の森みたいなんですよねえ。現実のような非現実のような、このバランスがすごく好き。あと、いい年をした大人が揃いも揃ってお菓子を食べることに夢中になっちゃう「菓子泥棒」も滑稽で楽しかったし~。そして美しい庭園の中で遊んでいる少年と少女の姿はとても微笑ましいはずなのに、どこか不穏なものを感じて落ち着かない気分になってくる「魔法の庭」も印象深い作品でした。(ちくま文庫)


+既読のイタロ・カルヴィーノ作品の感想+
「宿命の交わる城」イタロ・カルヴィーノ
「不在の騎士」イタロ・カルヴィーノ
「レ・コスミコミケ」イタロ・カルヴィーノ
「なぜ古典を読むのか」イタロ・カルヴィーノ
「まっぷたつの子爵」「木のぼり男爵」イタロ・カルヴィーノ
「イタリア民話集」上下 カルヴィーノ
「魔法の庭」イタロ・カルヴィーノ
「見えない都市」イタロ・カルヴィーノ
「マルコヴァルドさんの四季」カルヴィーノ
「冬の夜ひとりの旅人が」イタロ・カルヴィーノ
「柔かい月」イタロ・カルヴィーノ
「カルヴィーノの文学講義」イタロ・カルヴィーノ
「パロマー」カルヴィーノ
「くもの巣の小道」イタロ・カルヴィーノ
「むずかしい愛」カルヴィーノ

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新姚県の知事が難癖をつけては罪もない士人を捕縛して牢に押し込めたがるというという噂が朝廷に届き、越州へと向かった巡按御史一行。そして新姚県に入って早くも3日目で、希舜と伯淵は宿に踏み込んできた羅卒によって政庁へと引き立てられてしまいます...という「黄鶏帖の名跡」他、全5編。

「十八面の骰子」に続く巡按御史のシリーズ第2弾。少年のような見かけながらも実は25歳の巡按御史・趙希舜、長身に美声ながらも拳法の達人でもある希舜の弟分・傅伯淵、希舜の父に用心棒として雇われた賈由育、そして伯淵に惚れて女細作として同行するようになった燕児の4人組が活躍する連作短編集です。ええと、巡按御史というのは、天子直属の監察官。身分を隠して任地へ赴き、秘密裏のうちに地方役人の不正の有無を吟味する役目。身分を証明するためには「先斬後奏」「勢剣」「金牌」という3つの品を常に携行しています。
要するに水戸黄門的勧善懲悪物なんですが(笑)、中華ミステリの森福都さんらしく、「蓬草塩の塑像」ではアリバイトリック、「肉屏風の密室」では文字通り密室トリックといったように、ミステリ的にも十分楽しめるのがポイント。一行がどこに行っても温信純という男の存在が不気味に見え隠れして、女流賊・行雲とその手下2人も事あるごとに現れます。それに希舜がなぜ巡按御史になりたいと思ったのか、どんな出来事があったのか、という前作を読んだ時に知りたいと思っていたこともぽつぽつと語られるので、前作「十八面の骰子」を読んでおいた方が断然楽しめるでしょうね。と言ってる私自身が「十八面の骰子」の細かい部分をすっかり忘れていたりするんですが... 文庫が出たら買うつもりにしていたのに、すっかり抜けてたみたい。チェックできませんー。(それにしても文庫本の表紙の雰囲気が単行本と全然違うのにはびっくり。なんと宇野亜喜良さんでしたか。)
悪役との決着もまだついてないし、5編目「楽遊原の剛風」のラストは、いかにも続きがありそうな終わり方。続編にも期待です。(光文社)


+シリーズ既刊の感想+
「十八面の骰子」......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「肉屏風の密室」森福都

+既読の森福都作品の感想+
「琥珀枕」森福都
「漆黒泉」森福都
「狐弟子」森福都
「楽昌珠」森福都
Livreに、これ以前の全作品の感想があります)

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