Catégories:“2008年”

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子供の頃に買ってもらってから、今まで何度読んだか分からないほど読んでいるナルニア国シリーズ。今公開中の映画「カスピアン王子の角笛」は、「ライオンと魔女」の時もとーっても微妙だったので(笑)DVDになってから気が向いたら、程度に考えてたんですけど、カスピアン王子の意外なほどのハンサムぶりに惹かれて...! ついつい映画館にまで観に行ってしまいました。
でも... やっぱり微妙。(笑)
いや、もう微妙どころではないかな。突っ込みどころ満載でしたね。カスピアン王子も確かにハンサムだったんだけど、期待したほどではなかったし... んんー、なんでこうなっちゃうんだろう。

と思っていたらふと本が目について、読み始めてしまいました。一旦読み始めると、もう止まりません。いやーん、やっぱり面白い! 怒涛の勢いで再読してしまいましたよ。映画を観る時はちょっと記憶をボカし気味にしておいた方がいいかなと思って事前に再読しなかったんですが、正解でした。記憶鮮明な状態で観に行ってたら、正視できなかったかも。やっぱり本の方がずーっとずーーっと面白いです!

たとえば映画では妙に戦争の場面が強調されてて、しかもそれが「ロード・オブ・ザ・リング」に酷似してるのが興醒めだったんですけど、本当はもっと楽しい部分もいっぱいある話なんですよね。もっとバランスの良い話だったはずなのに、なぜ? 妙に考えすぎてるのでは? もっと素直に映画化すればいいのに、なんであんな演出をしちゃうのかしら。そもそも4人がナルニアに行く場面からして、原作の方がずっと好き。映画では人物像を掘り下げようとしたのか妙な小細工をしてて、それもとっても疑問でした。(たとえば、映画のピーターよりも本のピーターの方がずっと好きだし) この「カスピアン王子のつのぶえ」は、次の「朝びらき丸東の海へ」と外伝っぽい「馬と少年」と並んで特に好きな話なのに、なんだか違う雰囲気にされてしまっていてガッカリ。
今回の映画では、個人的にはエドマンドが良かったです。特別活躍してるというわけではなかったんですけどね。なんか気に入っちゃった。そしてそれが今回一番の収穫だったかも。(岩波少年文庫)

     


+既読のC.S.ルイス作品の感想+
「マラカンドラ」「ペレランドラ」C.S.ルイス
「サルカンドラ」C.S.ルイス
「顔を持つまで 王女プシケーと姉オリュアルの愛の神話」C.S.ルイス
「悪魔の手紙」C.S.ルイス
「喜びのおとずれ C.S.ルイス自叙伝」C.S.ルイス
「カスピアン王子のつのぶえ」他 C.S.ルイス

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196x年秋の夜更け。権田原から外苑の並木道にそって車を走らせていた男は、行く手のヘッドライトの明るみの中におぼろなすがたが浮かび上がるのを見かけます。それはスウェーターもスラックスも白ずくめの小さな後ろ姿。そしてその姿は宙に浮かんでいたのです。濃い霧のために一瞬でその姿を見失い悔やむ男。しかしその時、その白ずくめの姿をした女が、男の車に乗り込んできたのです。

不思議な女の語る不思議な物語。でもすごく自伝的な作品なんですね。人妻だという彼女が語るかつての「主人」との話は、矢川澄子さんが結婚していた澁澤龍彦氏のことに重なります。私はこのご夫婦のことについては全くといっていいほど知らないんですけど、それでも読み始めてすぐにピンと来たほど。夫婦のやりとりの1つ1つに納得してしまう...。その中でも特に分かる気がしたのは、「主人」が子供を欲しがらないというくだりですね。子供に妻を奪られないために、妻をひとり占めしておくために、「いっそのこと、ぼくが子供になってしまおう。」と言う「主人」。時には夫と妻、時には子と母、そして時には兄と妹を演じながら、幸せな「おうちごっこ」に明け暮れる夫婦。そしてそんな生活に徐々に疑問を感じるようになりつつも、「主人」のことが好きで堪らなかったという「妻」の思い。
この作品に登場する人妻の女、そして「神さま」と1つの家に住んでいる兎は、明らかに矢川澄子さんご本人。「かぐや姫」についてのノートを書いたのは誰なのでしょう。それも矢川澄子さん? そしてそのノートの中で考察されている「かぐや姫」と、オデュッセウスの妻・ペネロペイアもまた矢川澄子さんなのでしょうか。入れ子構造になっているだけでなくて、捩れて螺旋になっているような物語なんですが、ただ伝わってくるのは、「女」である矢川澄子さんの思い。あまりに正直な気持ちの発露に、読んでいるこちらまで痛くなってしまいます...。(ちくま文庫)


+既読の矢川澄子作品の感想+
「わたしのメルヘン散歩」矢川澄子
「兎とよばれた女」矢川澄子

+既読の矢川澄子翻訳作品の感想+
「七つの人形の恋物語」「スノーグース」ポール・ギャリコ
「トンデモネズミ大活躍」「ほんものの魔法使」ポール・ギャリコ
「小鳥たち」アナイス・ニン
「フィオリモンド姫の首かざり」ド・モーガン
「風の妖精たち」「針さしの物語」ド・モーガン
「ザ・ロンリー」ポール・ギャリコ
「「きよしこの夜」が生まれた日」ポール・ギャリコ
「ゴッケル物語」クレメンス・ブレンターノ
「妖精の国で」W.アリンガム&リチャード・ドイル
「クリスチナ・ロセッティ詩抄」クリスチナ・ロセッティ
「タイコたたきの夢」ライナー・チムニク

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AD76年8月。テベレ川河口の港町オスティアにやって来たファルコ一家。インフォミアという名前で「日報」のゴシップ欄を担当している記者・ディオクレスがオスティアで消息を絶っており、ファルコがその行方を捜す仕事を請け負ったのです。そしてファルコの親友で、ローマ第四警備大隊の隊長を勤めるペトロもまた、オスティア勤務を志願してマイアたちと共にオスティアに来ていました。

密偵ファルコのシリーズ16冊目。今回、海賊~♪ ということでちょっぴり期待して読み始めたのですが... うーん、期待したほどではなかったかな。というか、私の気合不足だったのかもしれないですが... 最近小説以外の本がすごい勢いで増えてて(と、他人事のように書いているけど、買ってるのは私だ!)、そっちにすっかり気を取られてしまってるせいもあるのかも。そうなると読むのにちょっと時間がかかってしまって、しかも自分のペースで読まないと、本来の面白さを十分堪能できないままに終わってしまうという悪循環があるんですよねえ。
...と、感想を書こうとして前の方のページを繰っていたら、本筋とはあまり関係ないんだけど1つ伏線を発見! これって笑い所じゃないですか。集中して読まないと、そういうのが頭から零れ落ちてしまうのも問題ですね。もう一回読み直したら、笑い所が満載だったりするのかもしれないなあ。あ、でも、身体の一部を改変したかった伯父さん絡みのエピソードは面白かったな。この頃でも本当にそういうことをしてた人っていたのかしら?!(光文社文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「密偵ファルコ 白銀の誓い」「密偵ファルコ 青銅の翳り」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 錆色の女神」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 鋼鉄の軍神」「密偵ファルコ 海神の黄金」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 砂漠の守護神」「密偵ファルコ 新たな旅立ち」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ オリーブの真実」「密偵ファルコ 水路の連続殺人」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 獅子の目覚め」「密偵ファルコ 聖なる灯を守れ」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 亡者を哀れむ詩」「密偵ファルコ 疑惑の王宮建設」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 娘に語る神話」「密偵ファルコ 一人きりの法廷」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 地中海の海賊」リンゼイ・デイヴィス
「密偵ファルコ 最後の神託」リンゼイ・デイヴィス

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ようやくツァシューに帰り着いたリジムと翠蘭。しかしほっとする間もなく、間近に控えた聖寿大祭のために多くの人々が城を訪れ、リジムも翠蘭も多忙な日々を送ることになります。朱瓔たちの婚約式は聖寿大祭の3日後に執り行われることになり、その時に吐谷渾の王族でありガルの義弟でもあるケレスとジスンの弓競べ、そして城下の子供たちの剣の試合が行われることになるのですが...。

「風の王国」シリーズ12冊目と13冊目。
久々の本編再開なんですが、なんだか低調... 特に「初冬の宴」は大きな波乱もなくて思いっきり失速してました。小さなトラブルは沢山あるし、それを翠蘭たちが1つずつ解決しようとはしているんですけど... 聖寿大祭や婚約式というイベントを控えて忙しい日々ではあるものの、言ってみればただ単に日常の風景といった感じ。この「初冬の宴」の最後でようやく大きな波乱が起きようとするんですが、それもあっさり「金の鈴」に持ち越されてしまうし。この2冊、なんで副題が違うんでしょう。同じ題名の上下巻にした方が良かったのでは?
そして「金の鈴」。「初冬の宴」の最後の波乱もあっさり片がついてしまって、逆にあっけないぐらい。こちらも日常の風景が続くんですが... でもこちらはそこはかとなく不安感が漂ってます。と思ったら、最後の最後で爆弾が! うわー、これはどうなるんでしょう。本当なのかな。そしてあとがきには「『初冬の宴』から続く一連の話は次刊で終わりますので」という言葉。その次の巻はもう出ていて私も持ってるんですけど、これが上巻なんです。気になるけど、上巻だけ読むというのもねえ。来月上旬に下巻が出るので、上下揃ったら一気読みする予定です。(集英社コバルト文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「風の王国」1~4 毛利志生子
「風の王国 月神の爪」毛利志生子
「風の王国 河辺情話」毛利志生子
「風の王国 朱玉翠華伝」毛利志生子・増田メグミ
「風の王国 目容の毒」毛利志生子
「風の王国 臥虎の森」毛利志生子
「風の王国 花陰の鳥」毛利志生子
「風の王国 波斯の姫君」毛利志生子・増田メグミ
「風の王国 初冬の宴・金の鈴」毛利志生子
「風の王国 嵐の夜」上下 毛利志生子
「風の王国 星の宿る湖」毛利志生子

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サマルカンドに向かうムーザの隊商に加わった尉遅慧。慧が加わる前、ムーザの息子・ノインが若いペルシア女性を拾っていました... という「波斯の姫君」、唐の使者を連れてヤルルンに戻ったガルとその妻・エフランの物語「しるしの石」、増田メグミさんによる漫画「ジスンとシェリン」の3編。

「風の王国」シリーズ11冊目。
久々に慧が登場したり、ガルが可愛い奥さんに振り回されてるのを見るのは楽しかったものの、全体的な満足感はそれほどでもなく...。特に「しるしの石」でちょっとした犯人探しがあるんですけど、これがまた簡単ですしねえ。まあ、この話は奥さんに振り回されるガルを楽しめばそれでいいという話もありますが。リジムや翠蘭は登場しないので、ご贔屓の脇キャラが登場してる場合は楽しめるし、そうでなければ物足りなく感じる1冊かも。(集英社コバルト文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「風の王国」1~4 毛利志生子
「風の王国 月神の爪」毛利志生子
「風の王国 河辺情話」毛利志生子
「風の王国 朱玉翠華伝」毛利志生子・増田メグミ
「風の王国 目容の毒」毛利志生子
「風の王国 臥虎の森」毛利志生子
「風の王国 花陰の鳥」毛利志生子
「風の王国 波斯の姫君」毛利志生子・増田メグミ
「風の王国 初冬の宴・金の鈴」毛利志生子
「風の王国 嵐の夜」上下 毛利志生子
「風の王国 星の宿る湖」毛利志生子

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母と叔父の会話から、ソンツェン・ガムポ王が2人目の妃を探していることを知ったティモニェン。ソンツェン・ガムポは15年前に吐蕃の王になり、今は名君と讃えられる人物。しかしティモニェンにとっては、宰相だった父を謀反人であると斬り殺した男でもあったのです。母は未だにソンツェン・ガムポを恨み続け、しかし数年前から王都で父の仕事を引き継いでいるティモニェンの兄の手紙は、ソンツェン・ガムポの素晴らしさを讃えるものばかり。一体ソンツェン・ガムポとはどういった人物なのか...。その時、丁度表れた婚約者気取りで図々しい男から逃れたかったティモニェンは、思わずソンツェン・ガムポの2人目の妃に名乗りを上げたと言ってしまいます。

「風の王国」シリーズ10冊目。随分前に出てたんですが、本編ではないと聞いて読んでなかったんですよね。でも6月には15冊目の新刊が出るし、既に5冊も溜め込んでたのに気がついて、そろそろ読んでみることに~。
今回は本編よりも30年ほど前の物語。ソンツェン・ガムポと、本編では既に亡くなってるリジムの生母・ティモニェンの出会いの物語です。んん~、本編じゃなくてもやっぱり面白い! 若々しいソンツェン・ガムポが素敵だし~。リジムとはやっぱり父子ですね。どこかイメージが似てます。ソンツェン・ガムポとティモニェンの出会いも、どこかリジムと翠蘭の出会いみたいだし。でもソンツェン・ガムポ王が時に冷酷非情になれるという部分は、リジムにはないんですよね。リジムも素敵だし頑張ってるけど、やっぱりどこかお坊ちゃん育ち。まあ、そこがリジムの良さとも言えますが。そしてリジムの幼い頃に亡くなったお母さん、もっと儚げな美女を想像してたんですけど、実態は全然違いました。外見も愛嬌がある程度で決して美女ではなかったようだし、前向きで行動力があって、むしろ逞しいイメージ。そういうところも、翠蘭にどこか似てるかな。父子が2人ともこういうタイプに弱いということなのかな? それとも~? でもソンツェン・ガムポがティモニェンに惹かれる気持ちはすごく分かるな。私も好きだもの、こういうタイプ。(集英社コバルト文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「風の王国」1~4 毛利志生子
「風の王国 月神の爪」毛利志生子
「風の王国 河辺情話」毛利志生子
「風の王国 朱玉翠華伝」毛利志生子・増田メグミ
「風の王国 目容の毒」毛利志生子
「風の王国 臥虎の森」毛利志生子
「風の王国 花陰の鳥」毛利志生子
「風の王国 波斯の姫君」毛利志生子・増田メグミ
「風の王国 初冬の宴・金の鈴」毛利志生子
「風の王国 嵐の夜」上下 毛利志生子
「風の王国 星の宿る湖」毛利志生子

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李白に引き続きの「ビギナーズ・クラシックス中国の古典」。老荘思想には以前からちょっと興味があったので読んでみたんですが、孔子の「論語」を読んだ時みたいには楽しめなかったなあ。老子はなんだか抽象的なことばかり言ってるし... 実際、彼の説く「道」というのは簡単に言葉にできるようなものではないとのことなので、それも致し方ないんでしょうけど、読んでいても大きすぎるというか、深遠すぎてなかなか響いて来なかったです。それに比べると荘子の方がもうちょっと地上の人間に近い感じかな。具体的な分、分かりやすいですね。
このシリーズは、あと「 韓非子」と「 杜甫」があるんですが、そちらは未購入。せっかくだし、やっぱりこの2冊も買っておいた方がいいかしら。「韓非子」は、また読むのにちょっと苦労しそうかな? やっぱり「 杜甫」だけにしておくかなあ。(角川ソフィア文庫)


+関連シリーズ作品の感想+
「論語 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」加地伸行
「陶淵明 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」釜谷武志
「李白 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」筧久美子
「老子・荘子 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」野村茂夫
「紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス日本の古典」紫式部・山本淳子編

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