Catégories:“2008年”

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以前「三国志」を読んだ時は1巻ずつの感想を書いてたんですが(ブログではありませんが)、今回の「水滸伝」はどうもそれができそうにありませんー。こういう続き物だと、あらすじを書くこと自体がネタバレになっちゃったりしますしね。
...と言いつつも、前の感想では書かなかったあらすじをごくごく簡単に書いてみるとすれば...
1巻では志を持つ男たちがそれぞれの場所で立ち上がり、2巻で梁山泊という拠点を得て、3巻で青蓮寺という国側の組織が動き出し... といったところでしょうか。そして今回、4巻でとうとう青蓮寺側と梁山泊側がぶつかり始め、5巻では大きな動きが! 6巻では5巻の展開を補強するかのように、新たに両陣営に強力な人材が加わります。
なあんて書いてもあんまり意味がないかもしれないんですけど、一応こういう感想は自分のためのメモなので。何も書いてないと絶対ぜーんぶ忘れちゃいますしね。(笑)

1巻を読んだ時は正直それほど物語に乗れてなかったし、2巻3巻は「確かに面白いんだけど、まあ、そこそこ」といったところだったんですが、ここに来てようやく没頭できるようになってきたかな。4巻から5巻にかけての流れは、物語前半のクライマックスと言えるでしょうしね。いやー、こういう展開って読んでるのがツラいんだけど、目が離せません。あ、でももし今1巻から読み返したら、きっと初読の時よりもずーっと楽しめると思います。ちゃんとそれぞれの人物について掴めてきたので。...やっぱり、以前読んだ本家本元の記憶がすっかり飛んでしまってるのが痛いんだな。
そして今回、主要登場人物がとうとう1人死んでしまいました。結構気に入ってた人物なのでとっても残念。そしてその人物以外で私が今のところ特に気に入ってるのは、林冲と魯智深。この2人は出来るだけ長生きをしてくれるといいなあ。(集英社文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「水滸伝」1~3 北方謙三
「水滸伝」4~6 北方謙三
「水滸伝」7~9 北方謙三
「水滸伝」10~12 北方謙三
「水滸伝」13~15 北方謙三
「水滸伝」16~18 北方謙三
「水滸伝」19 北方謙三

+既読の北方謙三作品の感想+
「破軍の星」北方謙三
「楊家将」上下 北方謙三
Livreにブラディ・ドールシリーズと「三国志」の感想があります)

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北方水滸伝、全19巻。一昨年に文庫落ちし始めてから1冊ずつちまちまと買い続けていたんですが、今月中に最後の19巻が文庫で発売されるというところまできたので、ようやく読み始めました。これはぜひとも一気読みした方がいいと、以前ちょろいもさんにも言われていたし、自分の性格的にもその方が合ってると思ったので~。登場人物が多いのは分かりきってることなので、その名前を忘れてしまわないためにも、ですね。記憶力のなさには自信があるし。(自慢になりません・笑 ←笑いごとではない!)

で、読み始めたんですが...
実は私、本家本元の「水滸伝」をすーーっかり!忘れていることに気づいてしまいました。確か中学か高校の頃に中国古典文学全集の中に入ってるのを読んだ記憶があるんですけど、それほど愛着が湧かなかったんですよねえ。中国四大奇書と呼ばれる4つの作品のうち、小学生の頃から大好きだったのが「西遊記」、次いで好きになったのは「三国志演義」、そして「水滸伝」と「金瓶梅」は一通りさっと読んだだけだったような...。なので、北方版「三国志」を読んだ時のような、「うわ、あの人物がこんな風にかっこよくなっちゃうなんて!」という驚きが味わえないんです。これは実はものすごく勿体ないことかもしれません... だって北方版「三国志」のあの呂布ったら! 張飛ときたら! そしてあのラストってば...!(という私が一番好きなのは周瑜ですが♪)
ということで、まだまだ「三国志」の時のように夢中になって読み耽る状態までいってませんー。でもさすが北方版というべきでしょう、いい漢揃いなのは確かなので~。これからじっくり読み進めようと思います。(集英社文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「水滸伝」1~3 北方謙三
「水滸伝」4~6 北方謙三
「水滸伝」7~9 北方謙三
「水滸伝」10~12 北方謙三
「水滸伝」13~15 北方謙三
「水滸伝」16~18 北方謙三
「水滸伝」19 北方謙三

+既読の北方謙三作品の感想+
「破軍の星」北方謙三
「楊家将」上下 北方謙三
Livreにブラディ・ドールシリーズと「三国志」の感想があります)

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1377年、エドワード3世が崩御し、まだ10歳のリチャード・オブ・ボルドーがリチャード2世として即位した頃。王侯・貴族相手の金貸しをしていた貿易商のスプリンガル卿が自室で死んでいるのが発見されます。死因はゴブレットのワインに入っていた毒。容疑者は、そのワインを前夜スプリンガル卿の部屋に運んだ執事のブランプトン。ブランプトンは屋根裏部屋で首を吊って死んでいるのが発見されていました。首席裁判官のフォーテスキュー卿は、検死官のジョン・クランストン卿とその書記を務めるアセルスタン修道士をスプリンガル卿の屋敷へとやることに。

14世紀、中世のイギリスを舞台にした歴史ミステリシリーズ第1弾。以前2作目の「赤き死の訪れ」を先に読んでしまったんですけど、ようやく1作目が読めましたー。
前回も、微妙に私の好みから外れるような気がしてたんですが、こっちを読んでみてもやっぱり微妙でした... 中世のイギリスとか歴史ミステリとか、好きな要素は揃ってるはずなんですけどねえ。でも今回面白かったのは、この作品の原題ともなっている「小夜鳴鳥の廊下(ナイティンゲール・ギャラリー)」。これは丁度京都の二条城や知恩院のような鴬張りの廊下なんです。スプリンガル卿の屋敷はとても古いもので、ジョン王の時代には司令官の1人がこの屋敷を本部として使用していたこともあるんですけど、その司令官が他人を誰1人信用できなかったため、特別なイチイの板で張り替えさせたというもの。実際にアセルスタン修道士が足を踏み入れると、どこに立っても一足ごとに「一ダースもの弓の弦を同時に弾いたような」「弦楽器めいた深い音を生じ」て、この廊下に面した部屋にいる人間に分かるようになってるんです。京都の鴬張りの廊下を歩いても弦楽器的な音を連想したことはないんですが... どんな音でしたっけ。今度また行ってみなくちゃ! そしてこの鴬張りの廊下が密室殺人に一役買っているんですねー。
事件自体はそれほど複雑なものではないしし、ミステリ慣れしている読者ならある程度は想像がついてしまうかも。それよりも当時のロンドンの情景がこれでもかというほど詳細に描きこまれていて... 多少詳細過ぎる気もするんですけど...(しかもあまり綺麗とは言えない描写が多いんだな) そういった意味でもとても興味深い作品となっています。(創元推理文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「毒杯の囀り」ポール・ドハティ
「赤き死の訪れ」ポール・ドハティ
「神の家の災い」ポール・ドハティ

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高橋由佳利さんによるトルコ・コミックエッセイ。以前お友達から借りて1~3巻を読んだことがあるんですけど、その時はまだそれほどトルコにハマってなかった時期。今回4巻を読むに当たって、せっかくなので1~3巻も再読してみました。
いやあ、やっぱり面白い! 1巻の時は一介の旅行者だった高橋さんなんですが、2巻で気づいてみればトルコ人の男性と結婚していて、それからはトルコに住む人間としての視点に移り変わり、ダンナさまの家族とのエピソードもたっぷり。じきにトルコでの子育ての話も加わります。日本と似ているところも全然違うところもユーモアたっぷりに紹介されていて、それがとっても楽しいんです。似顔絵もそっくりだし♪

今回一番印象に残ったのは、トルコでの子供の扱いの話かな。トルコ人は子供が大好き。ベタベタに甘くって、すぐメロメロになっちゃって、いつでも「可愛い~~~♪」状態。悪いことをしても、「まだ子供だよ」「可哀相だよー」って全然叱れないんですね。子供ができる前の高橋さんにとって、それはとても腹立たしいことだったんです。顔に唾を吐いた子供ですら、怒られないままなんですもん。でもそんな風にされて育って、とんでもなく甘やかされてしまうかといえば、決してそうではなく。きちんと挨拶もできるし、ちょっとしたことで知らない人を助けたり、とっても礼儀正しくて社会性もある... そしてその「子供を叱らない」は、日本人である高橋さん自身にもそうだった、と高橋さんはある日ふと気づくわけです。本当は嫁として色々できなくちゃいけないところなのに、「日本人でトルコのことをまだよく知らないんだし」「親きょうだいも近くにいなくて可哀相なんだから」って大切にされて、それがとても暖かくて居心地が良かったんだなあ、と身にしみるんですね。

トルコ料理の作り方もいっぱい載ってて、実際に作ってみたくなるし、その他の情報もぎっしり。しかも楽しくて、とってもお値打ち。2巻と3巻は既に品切れ重版未定状態みたいなんですが、なんでこんな面白い本を品切れ状態にしちゃうんだろう?ってほんと思っちゃう。(私はギリギリのところで入手しました) 新藤悦子さんのトルコエッセイも面白くて大好きだけど、私にはやっぱりこの「トル考」が原点です♪(集英社)


+シリーズ既刊の感想+
「トルコで私も考えた」1~4 高橋由佳利
「トルコで私も考えた 21世紀編」高橋由佳利

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「あおいろの童話集」と「あおいろの童話集」に続く第3巻。
でも、うーん、今回は前2冊ほど楽しめなかったような... なんでかしら。北欧系の童話が入ってなかったから? フランス系(多分)の話が結構沢山収められていて、以前読んだ「おしろいとスカート」「十二人の踊る姫君」の雰囲気に近かったのに(感想)、そちらの2冊ほどにも楽しめなかったし... 物語のセレクトのせい? 訳のせい? それともカイ・ニールセンの挿絵じゃなかったから?(笑)
前2冊ではグリム童話が全然採用されていなくて、それがとても意外ながらも好ましかったんですが、今回は全21編のうち最後3作がグリムでした。でもやっぱりグリムはイマイチ。元々嫌いなわけではないんですけど(私が嫌いなのはイソップ)、今の年齢で読むならもっと地方色や民族色の豊かな作品が読みたいって思っちゃうせいなのかも。(東京創元社)


+シリーズ既刊の感想+(東京創元社版)
「あおいろの童話集」「あかいろの童話集」アンドルー・ラング編
「みどりいろの童話集」アンドルー・ラング編
「きいろの童話集」アンドルー・ラング編
「ももいろの童話集」アンドルー・ラング編
「はいいろの童話集」アンドルー・ラング編
「むらさきいろの童話集」アンドルー・ラング編
「べにいろの童話集」アンドルー・ラング編
「ちゃいろの童話集」アンドルー・ラング編
「だいだいいろの童話集」アンドルー・ラング編
「くさいろの童話集」アンドルー・ラング編

+シリーズ既刊の感想+(偕成社文庫版)
「みどりいろの童話集」「ばらいろの童話集」アンドルー・ラング

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18歳のメリキャットは、姉のコンスタンスと、ジュリアンおじさんとの3人暮らし。両親や他の家族は6年前、砂糖壷の中に入っていた砒素のために死亡。当時コンスタンスがその事件の容疑者となったため、疑惑が晴れてもコンスタンスは自分の庭から先に出ようとしなくなり、ジュリアンおじさんも車椅子暮らしのため、メリキャットが毎週火曜日と金曜日に村に行って食料品を買い、図書館で本を借りてくる日々。しかしその事件が原因で、彼女たちのブラックウッド家は村一番の名家にも関わらず、村人たちの反感は強く、村に行くたびにメリキャットは村人たちに蔑まれたり、子供たちにからかわれたりするのです。

何も知らずに読み始めた時はミステリかと思ってたんですが、これが見事なホラーでした。それも、特に怖い描写とかスプラッタシーンがあるわけではないのに、じわじわと寒くなってくるようなホラー。話は終始メリキャット視点で描かれているので、最初はメリキャットに対する村人たちの悪意の強さが印象的です。彼女が、失礼な村人たちを見ながら「みんな死んじゃえばいいのに」と思っているのも、精一杯の強がりのように見えます。そしてここで村の子供たちの歌う

メリキャット お茶でもいかがと コニー姉さん
とんでもない 毒入りでしょうと メリキャット

という歌がまるでマザーグースの歌のようで、不気味な雰囲気を盛り上げてるんです。
でも読み進めるうちに、徐々にメリキャットの憎悪の方が遥かに強いことにだんだん気づいてきて... そうなると彼女の孕む狂気や世界の歪みが何とも言えないんですよねえ。正直、あんまり私の好みではないんですが、ホラー系の作品が好きな人には評価が高そうな作品。映画にするのも、なかなか不気味でいいかもしれないなあ。(創元推理文庫)

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2001年夏。サンフランシスコに暮らすアミールは、パキスタンにいる古い友人のラヒム・ハーンからの電話を受けます。それは「もう一度やり直す道がある」から会いに来て欲しいという電話。その電話を受けながら、アミールの心は26年前の1975年、12歳の冬にとんでいました。アミールが今の自分となったのは、その12歳の冬の日のこと。事業家で、カブールでも屈指の金持ちだった父親のババ、ハザラ人の召使でありながら、ババの兄弟同然だったアリ、そしてアリの息子で当時アミールと兄弟同然に育っていたハッサンのこと...。

アフガニスタンが舞台という、なかなか珍しい作品。私自身はアフガニスタンについて何も知らなくて... そもそも国の場所自体ちょっと勘違いしてましたしね。もう少し東寄り、インドの隣辺りにあるのかと思い込んでたんですけど、イランとパキスタンの間だったんですね。で、読む前は、こんな状態で大丈夫かしらとちょっと心配だったんですが... そんな必要な知識すら持っていない私にとっても、すごく入りやすい作品でした。
物語自体は、まだまだ平和だった主人公の少年時代から始まっています。主人公が18歳ぐらいの時にクーデターが起きるまでは、アフガニスタンもとても長閑な場所。もちろん平和な中にも色々な問題はあるし、子供時代の主人公が直面しているのはハザラ人に対する民主差別。どの時代であっても、どこの国であっても、子供たちって本当に残酷...。ハザラ人のハッサンの、主人公アミールに対する真っ直ぐな思いが痛々しいです。そしてほんのちょっとの弱さが原因で、ハッサンに対して一生消えない負い目を感じることになってしまうアミールの純粋さも。本来ならハザラ人の召使をどのように扱おうが、誰にも何も言われないんですけどね。そこでこんな思いをしてしまうからこそのアミールとも言えるんですが。
クーデターが起きてからのアフガニスタンは、坂を転げ落ちるように酷い状態になっていきます。後半のタリバン政権下のアフガニスタンの状態には、色々考えさせられてしまうし、読んでいてとてもツライのだけど... やっぱりこれはアミールとハッサンの友情の物語なんですよね。良かったです。(ハヤカワepi文庫)

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Note


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