Catégories:“2008年”

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白黒の猫のMikaと「わたし」の日々の遊びの本。2人のおもちゃ箱には、古いものから新しいものまで沢山のお気に入りのおもちゃが詰まっています。そして毎日のように、次から次へとおもちゃを取り出しては遊びを考えているのです... 19のおもちゃと遊びを、絵と写真と詩で紹介していく本です。

古いフランスのおもちゃ写真とイラストが中心の本。うわあ、なんて可愛い!!
こみねゆらさんのイラストも素敵だし、蚤の市で見つけたようなおもちゃも可愛い~。と思ったら、ここに載っている写真のおもちゃは、描いたイラストからこみねゆらさんがご自分で作られたものなのだそう。すご~い。だからこんなにお互いにしっくり馴染んでるんですね。実際にゲーム盤とゲームの駒がついていて、切り取って遊ぶようになっているのだけど... こんな本を切り取れるわけがありません! 普通の本の帯の半券だって切り取るのを躊躇するというのにぃ。ああ、なんでこういうの本が絶版? 図書館で借りてきたんだけど、やっぱり手元に欲しいなあ。
ちなみに、こみねゆらさんの公式サイトはコチラ。(白泉社)


+既読のこみねゆら関連作品の感想+
「妖精王の月」「歌う石」「ドルイドの歌」O.R.メリング
「夏の王」「光をはこぶ娘」O.R.メリング
「夢の書」上下 O.R.メリング
「空とぶじゅうたん」1・2 新藤悦子・こみねゆら
「こもれび村のあんぺい先生」「にこりん村のふしぎな郵便 」「トチノキ村の雑貨屋さん」「ゆうすげ村の小さな旅館」茂市久美子
「風の誘い」茂市久美子
「仏蘭西おもちゃ箱」こみねゆら

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21世紀の私企業・FUPが極秘裏に開発したのは、タイムチューブと呼ばれる一種のタイムマシン。チューブの片側の端は21世紀の現代に設置され、もう片側は現在は16世紀に設置されており、チューブが稼動すると、その中を歩いていく人間は通り抜けた時に16世紀のイングランドにいるという仕掛け。FUPは16世紀のイングランドの辺境地帯から石油や石炭、黄金などの資源を掘削し、さらにその辺りをリゾート地として売り出したいと考えていたのです。しかしその地方に住む好戦的なスターカム一族とはアスピリン錠をえさに同盟をしているはずなのに、彼らは地質調査に訪れた21世紀の学者たちを身ぐるみ剥ぐことなど何とも思っておらず...。

1998年に刊行されると、イギリス児童文学の2大タイトル、カーネギーとガーディアンの両賞にノミネートされて、「ハリー・ポッターと秘密の部屋」(J.K.ローリング)や「肩甲骨は翼のなごり」(デイヴィッド・アーモンド)などを抑えてガーディアン賞を受賞したという作品。
500年の昔にタイムスリップするという意味ではSFなんですが、SF色はその程度かな。むしろファンタジーと呼んだ方がいいかもですね。あとがきでもジュード・デヴローの「時のかなたの恋人」や他の作品が引き合いに出されていたけど、確かにそんな雰囲気。あとダイアナ・ガバルドンの「時の旅人クレア」とか。過去に行っちゃった後は、O.R.メリングのケルト物にもちょっと近いかも。
過去に行った現代人が自分たちを「エルフ」の一族だと名乗って、近代技術を全て「エルフの技」なんて言ってるのが、現地に派遣されてる女の子が妖精の女王的な扱いを受けてるのと相まって面白いんだけど... 本文中でも引き合いに出されてたんですが、21世紀の人間と16世紀の人間の関係がまるでアメリカ大陸に上陸した白人と現地のインディアンのようで、ちょっとツラい部分もありました。これでもっと21世紀人に魅力があればねえ。21世紀人が、「野蛮で好戦的で、しかも貧しくて不潔」と捉えているスターカーム一族なんですが、その生き様の濃さや力強さは実はとても魅力的。ものすごく「生きている」って感じがします。それに引き換え、21世紀の人々の情けないことったら。確かに清潔で便利な生活なんだけど、何て無味乾燥で薄いのかしら。...というのが、作者の書きたいことの1つだったのかもしれませんが、この辺りのバランスがもう少し良ければ、もっと面白くなったでしょうに、とも思っちゃう。ちょっと残念でした。(創元推理文庫)


+既読のスーザン・プライス作品の感想+
「エルフギフト」上下 スーザン・プライス
「ゴースト・ドラム」「オーディンとのろわれた語り部」スーザン・プライス
「500年のトンネル」上下 スーザン・プライス

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久々の北欧物です。アイスランド・サガ。
アイスランド・サガとは、アイスランドに広く語り継がれてきた散文の物語のこと。「サガ」とはまさに、「語られたもの」を意味する言葉なのだそうです。キリスト教が広まった12~13世紀頃に同時に文字で書くということも伝わって、それまで口伝で語り継がれてきた物語が古北欧語で書き残されるようになり、そのうちでもある程度の長さをもつ文学作品が「サガ」と呼ばれるようになったのだそう。同じくこの地方の「エッダ」が神話や英雄伝説を集めているのとは対照的に、サガではどうやら基本的に全くの架空の出来事が扱われることはなかったようですね。、歴史的・社会的な出来事を脚色するというケースがほとんどだったみたいです。
そしてこの「スールの子ギースリの物語」のギースリも、10世紀に実在した人物。ノルウェーで騒ぎを起こしてアイスランドに植民し、964年に再び殺人のかどで追放刑に。その後10年以上生き延びて、最後に殺されるまでの物語となっています。...なんて書くと、まるで極悪非道な犯人の逃亡録みたいなんですけど(笑)、全然そんなことありません。そもそも追放刑にされちゃう原因となった殺人は、義兄弟の敵討ちなんですから! 私がこれを読んでいて思い出したのは、「判官贔屓」という言葉でした。ギースリって、なんだかまるで源義経みたいですよぅ。1人の英雄が、なす術もなく運命に弄ばれ滅びていく... そしてその「滅び」に美学があるといった感じ。ヴァイキングといえば血生臭いイメージがあるし、実際この作品の中でも血生臭い争いの場面が多いんですけど、思いがけないほど強い哀切感が漂っているのにはびっくり。
サガも色々読んでみたいのだけど、なかなか本がないんですよね。とにかく絶版が多くて。その中でも特に読みたいのは、谷口幸男さんの「アイスランドサガ」なんですけど、これも絶版だし、市内の図書館にはないし、アマゾンの中古もすごい値段がついているのでなかなか... あ、今「アイスランドサガ 中篇集」なんて本を見つけたんだけど、これはどうなのかな? でもこれも図書館にはないのよねえ...。(三省堂)

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豆腐、かまぼこ、泡盛。豚、ビール... 1973年に初めて沖縄に行って以来、沖縄に強く惹かれてしまった池澤夏樹さんは、旧南西航空の機内誌に食材をテーマにした連載を執筆しているうちに、ご自身が沖縄に移住、10年間住み続けてしまったのだそう。食べるものはそのまま文化だという池澤さん。本土とは異なる沖縄ならではの食と文化の魅力を、35種類の食材を通して、同じように沖縄に移住したカメラマン・垂見健吾さんの写真と共に紹介する本。

んん~、美味しそう! 「まるで大豆畑にごろりと寝て、全身にその精気を吸い込んでいるような気分になった」豆腐とか、「出来立ては本当においしいもので、一切れもらって口に含んで噛むと頭がくらくらするほど」のかまぼこ。「飲むというよりは口の中をこの特別な液体で濡らすという感じ」の泡盛。ものすごい労力をかけたからといって美味しくなるものではないし、池澤さんご自身も書いているように「機械を使わないからできた製品がうまいと信じるほど単純ではない」けれど、それでもやっぱり圧倒的に美味しそうです。これは池澤さんの表現力もあるでしょうし、写真の良さもあるでしょうし、自分が沖縄に行った時の体験もあるでしょうけど... 作り手の働きぶりの美しさというのも影響してるのかも。紹介される「食」の背後に見えてくる人々の姿やその生活もすごく魅力的なんです。
食べることは、生きていく上での基本。そんな当たり前のことを思い出させてくれる本ですね。昔は今に比べると「食べること」がもっと真剣な行動だったはずだし、他の人と食べ物を分け合うことは、人との絆を作る上で欠かせないことであったはず。そして食べるために他の生き物を殺した時は、常に自然の恵みに感謝して全てを無駄なく食べ、使い切る... そういった原点の力強さが感じられる本でした。(文春文庫)


+既読の池澤夏樹作品の感想+
「南の島のティオ」池澤夏樹
「スティル・ライフ」池澤夏樹
「真昼のプリニウス」池澤夏樹
「夏の朝の成層圏」池澤夏樹
「バビロンに行きて歌え」池澤夏樹
「神々の食」池澤夏樹

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神山高校に入学して1ヶ月。まるで進まない「入学一ヶ月の実態と今後の抱負」という作文を前に、折木奉太郎が福部里志から学校の怪しい噂を聞かされることになる「やるべきことなら手短」他、全7編の短編集。

古典部シリーズ4作目は、シリーズ初の短編集。ホータローたちの高校入学1ヵ月後の話から始まるので驚いたんですが、7編が2年生目前の春休みまでの時系列順に並んでました。今までの3作の合間合間を埋める作品の集まりとなってるんですねえ。
どの作品も、中心になっているのはホータローと千反田える。7編の中でちょっとおおっと思ったのは、「心あたりのある者は」ですね、やっぱり。これはハリイ・ケメルマンの名作「九マイルは遠すぎる」の古典部版。本家の「九マイル」ほどの迫力はないと思うし(あれは衝撃的でした...!)、本当にそれが正解なの?なんて思っちゃったりもするんですけど、ホータローの謎解きとしてはぴったりだし、ものすごく古典部らしさが出てるような~。そして最後の「遠まわりする雛」のラストでは、思いがけない余韻が! 今まで千反田えるといえば、「私、気になります」の一言でホータローを行動に移させる役割に徹していたように思うんですが、今後はその存在も少しずつ変化していくかも? 楽しみです。(角川書店)


+シリーズ既刊の感想+
「氷菓」「愚者のエンドロール」......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「クドリャフカの順番 『十文字』事件」米澤穂信
「遠まわりする雛」米澤穂信

+既読の米澤穂信作品の感想+
「春期限定いちごタルト事件」米澤穂信
「犬はどこだ」米澤穂信
「夏期限定トロピカルパフェ事件」米澤穂信
「ボトルネック」米澤穂信
「インシテミル」米澤穂信
Livreに「さよなら妖精」の感想があります)

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夜中の火事で、仁吉と佐助に起こされた若だんな。しかし中庭に向いた離れの板戸を開けた途端に煙を吸いこんでしまった若だんなは、気づくと賽の河原にいたのです... という「鬼と小鬼」他、全5編の連作短編集。

しゃばけシリーズの第6弾。
今回、いきなり若だんなが三途の川のほとりに行ってしまってびっくり~。でも他の短編も「死」や「別れ」を強く意識させられる作品ばかりでした。特に最初の「小鬼」と最後の「はるがいくよ」。
この「はるがいくよ」が余韻が残る作品でいいですねえ。生まれたその日から病弱で、いつまで命が持つのか分からない若だんな。たとえ若だんなが病で亡くなることがなかったとしても、人としてせいぜい数十年を生きるのみ。後に残される妖たちは、その後も長い年月を生きることになるんですが、普段自分があんまり「死」の近くにいるから、若だんなはそんな当たり前のことを実感として知ることはなかったんですね。自分が置いていかれる身になって初めて、そのことに改めて気づかされることになるわけです。小紅の存在が切ないながらも、とても健気で可愛らしい~。(新潮社)


+シリーズ既読の感想+
「しゃばけ」「ぬしさまへ」「ねこのばば」......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「おまけのこ」
「うそうそ」畠中恵
「みぃつけた」畠中恵
「ちんぷんかん」畠中恵
「いっちばん」畠中恵

+既読の畠中恵作品の感想+
「ゆめつげ」畠中恵
「とっても不幸な幸運」畠中恵
「アコギなのかリッパなのか」畠中恵
「まんまこと」畠中恵
「つくもがみ貸します」畠中恵
「こころげそう 男女九人お江戸の恋ものがたり」畠中恵
Livreに「百万の手」の感想があります)

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ラング世界童話集が復刊し始めました!
これはヴィクトリア女王時代に、アンドルー・ラングが世界各地の伝承文学からよりすぐりの作品を子供たちに提供しようと編纂した古典童話集。子供の頃に好きだったんです~。最初に日本語訳を出したのは東京創元社で、これがなんと1958年のこと。その後いくつかの出版社から出されたようで、私が持ってるのは偕成社版。全12巻のうち6~7冊持ってて、未だに祖母の家に置いてるんですが、大人になってから「川端康成訳」に気づいてびっくりだったし、そもそもこういう童話集は大好きなのに、なんで子供の頃に全部買ってもらっておかなかったんだろう!と、後から随分後悔したものです。今からでも欲しいな、なんて思ったりもしたんですけど、気がついたらアマゾンの中古で1冊1万円以上の高値がついてたりして、すっかり諦めてたんですよね。そしたら今年東京創元社から復刊されることになって! これから隔月1巻ずつ刊行されるんですって。嬉しい~。
私が持ってるのはソフトカバーで、しかもその上にぺらっとしたカバーも何もない簡易バージョンで、値段も相当安かったみたいなんですけど(笑)、今回復刊された本を見てびっくり。全然違ーう。表紙の色はタイトルに合わせてあるし、本国のオリジナル版についていたというヘンリー・J・フォードによる絵が使われていて、とても素敵です。

そして久々に読んでみて。いやあ、懐かしい。北欧の伝承童話集「太陽の東 月の西」でお馴染みの話が予想以上にいっぱい入っていてびっくりです。あと多かったのは、オーノワ夫人。このオーノワ夫人についてはあまりよく知らないんですけど、17世紀末のフランスの女流作家。オリジナルの童話を創作していたのか、それとも採取していたのかは不明ですが... どちらかといえば、オリジナルっぽい雰囲気かな。
子供の頃は原典なんて気にせず読んでたし、既に知ってる話も当然のように普通に読んでたんですけど、今改めてそういうのを意識しながら読み返してみると、面白いものですね。この童話集の最初の日本版が刊行された時、日本で手にしやすい作品や日本の昔話を除外して、改めて12冊に編み直されたのだそう。この2冊の巻末を見てみるとグリム童話が全部省かれてて、それもまた私には良かったのかも。いや、グリムもいいんですけどね。でもグリムよりも北欧系の方が好きだったし。
隔月1巻ずつの復刊で、来月には「みどりいろ」が刊行されます。楽しみ~。これを機会に全部読もうっと♪(東京創元社)


+シリーズ既刊の感想+(東京創元社版)
「あおいろの童話集」「あかいろの童話集」アンドルー・ラング編
「みどりいろの童話集」アンドルー・ラング編
「きいろの童話集」アンドルー・ラング編
「ももいろの童話集」アンドルー・ラング編
「はいいろの童話集」アンドルー・ラング編
「むらさきいろの童話集」アンドルー・ラング編
「べにいろの童話集」アンドルー・ラング編
「ちゃいろの童話集」アンドルー・ラング編
「だいだいいろの童話集」アンドルー・ラング編
「くさいろの童話集」アンドルー・ラング編

+シリーズ既刊の感想+(偕成社文庫版)
「みどりいろの童話集」「ばらいろの童話集」アンドルー・ラング

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