Catégories:“2009年”

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うさぎのぼうや繋がりの絵本が2冊。

「ゆきがやんだら」の方は、夜中に降り始めた雪がまだ降り続いているため、バスが動かなって園はお休み。でも、飛行機が飛ばないからパパが帰って来られない、そんな日のお話。
雪が降ってる時って、なんだかいつもと違う静けさがありますよね。そして夜の一面の銀世界は、音を全部吸い取ってしまいそう。うさぎのぼうやは、きっと「わーい!」なんて歓声をあげながら走っていってると思うのに、そんな声も雪に吸い込まれてしまったみたい。そういう静けさが、絵からとっても伝わってきます。走り回って足跡をいっぱいつけたり、雪でおだんごを作ったり。そんな風に一心に遊ぶ子供を見つめるお母さんの優しく柔らかい視線がまた素敵で、とっても暖かい気持ちになれる絵本です。

そして「ぼく おかあさんのこと...」は、「ぼく おかあさんのこと...」「キライ。」そんな衝撃的(笑)な台詞で始まるお話。
なぜキライかといえば、日曜日の朝はいつまでも寝ていて、ドラマばっかり見てマンガを見せてくれないし、すぐ怒るし、早く早くとせかすくせに自分はゆっくりしてるし、それからそれから... でもそんなことを言いながらも、本当はお母さんのことが大好きなんですよね。そしてお母さんも「ぼく」のことが大好き。そんな気持ちがいっぱい伝わってくる絵本です。うさぎのぼうやは可愛いし、お母さんの表情も豊かで、すご~く語ってるんだけど、私が一番好きなのは違うところ。「ぼくが おおきく おおきく おおきくなっても」というページが大好き! 何度読んでもここでくすっと笑ってしまいます。素敵素敵♪(学習研究社・文溪堂)


+既読の酒井駒子作品の感想+
「こうちゃん」須賀敦子・酒井駒子
「よるくま」「よるくま クリスマスのまえのよる」酒井駒子(「リコちゃんのおうち」)
「ビロードのうさぎ」マージェリィ・W・ビアンコ文・酒井駒子絵訳
「きつねのかみさま」あまんきみこ文・酒井駒子絵
「絵本のつくりかた1」「Pooka+ 酒井駒子 小さな世界」
「ゆきがやんだら」「ぼく、おかあさんのこと...」酒井駒子
「こりゃ まてまて」「ロンパーちゃんとふうせん」酒井駒子
「BとIとRとD」酒井駒子
「赤い蝋燭と人魚」小川未明文・酒井駒子絵
「くまとやまねこ」湯本香樹実文・酒井駒子絵
「金曜日の砂糖ちゃん」酒井駒子
「きかんぼのちいちゃいいもうと」1~3 ドロシー・エドワーズ

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「絵本のつくりかた1」は、「あこがれのクリエイターとつくるはじめての物語 (みづゑのレシピ) 」という副題。1枚の紙を折り紙のように畳んでみたり、しかけを作ってみたり。大好きなものを集めて繋げてみたり。そんな風に楽しく絵本を作る本。この本に取り上げられているのは酒井駒子さんだけでなく、100%ORANGEさんやあだちなみさん、荒井良二さん、竹内通雅さんなどなど。酒井駒子さんの創作場面が見えてくる「絵本と物語が生まれるところ」はもちろんのこと、絵本携わる色んな人たちの、それぞれの作品の奥にあるものが見えてくるのがまた嬉しいところなんです。色んなアイディアがあるものだなあ、面白いなあ。白紙の本とレシピの2冊セットなので、絵本が大好きな人にも、いつか絵本を作りたい人にもいいかもしれないですね。私なんかだと、絵心なんて全然ないし、使いこなせないままになってしまいそうですが...。
この本は1なので、2もあるんですよね。2は「フランスのアーティスト10名が語る創作のすべて」で、「ぞうのババール」のジャン・ド・ブリュノフや「バーバパパ」のアネット・チゾン&タラス・テイラー 、「リサとガスパール」や「ペネロペ」のアン・グットマン&ゲオルグ・ハレンスレーベンなどが取り上げられてるそうなんです。そちらも見てみたいなあ。フランスの絵本もお洒落で大好き♪ 三つ子ちゃんなんかも入ってるといいなあ。

そして「Pooka+ 酒井駒子 小さな世界」は、全部丸ごと酒井駒子さんの本。日本だけでなく海外にもファンが多いという酒井駒子さんのこれまでの仕事を、総まとめして全て紹介していっちゃうという本です。今ではもう手に入らない貴重な仕事もここで見られますし、この本のために書き下ろされた絵本まであるなんて、スゴイ! それ以外にも、酒井駒子さんのインタビューやコラム、お好きな本の紹介なども。酒井駒子さんがお好きな本、私にとっても思い出の本というのがすごく多くて~。それだけでも嬉しくなっちゃいました。いやでもほんと、絵を見ているだけで幸せになれるというのに、こんな風に一堂に会した絵を見られてしまって、しかもそんな+αがあるなんて、なんて贅沢なんでしょう~! ファン必見、というか、ファン必携ですね。もうほんと、駒子ファンは持ってて損はないと思います。今はもう手にいれることができないグッズを見て、悔しくなっちゃうとは思いますが、そこはそれということで。いやいや、素晴らしいです~。(美術出版社・学習研究社)


+シリーズ既刊の感想+
「絵本のつくりかた1」「Pooka+ 酒井駒子 小さな世界」
「絵本のつくりかた2 みづゑのレシピ」

+既読の酒井駒子作品の感想+
「こうちゃん」須賀敦子・酒井駒子
「よるくま」「よるくま クリスマスのまえのよる」酒井駒子(「リコちゃんのおうち」)
「ビロードのうさぎ」マージェリィ・W・ビアンコ文・酒井駒子絵訳
「きつねのかみさま」あまんきみこ文・酒井駒子絵
「絵本のつくりかた1」「Pooka+ 酒井駒子 小さな世界」
「ゆきがやんだら」「ぼく、おかあさんのこと...」酒井駒子
「こりゃ まてまて」「ロンパーちゃんとふうせん」酒井駒子
「BとIとRとD」酒井駒子
「赤い蝋燭と人魚」小川未明文・酒井駒子絵
「くまとやまねこ」湯本香樹実文・酒井駒子絵
「金曜日の砂糖ちゃん」酒井駒子
「きかんぼのちいちゃいいもうと」1~3 ドロシー・エドワーズ

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おやつを食べ終わった時に公園になわとびを忘れて帰ったことに気づいた「あたし」は、弟のけんちゃんと一緒に公園へ。でもかけたはずの木の枝には、何もかかってないのです。その時、風にのって聞こえてきたのは、楽しそうな笑い声。2人は友達が遊んでいるのかと、そちらの方へ行ってみるのですが...。

あまんきみこさんのお話を読むのは、もしかしたら今回が初めてかも? りえちゃんとけんちゃんという姉弟が遭遇する、ちょっぴり不思議な出来事の物語。でも実際に読んでると、あんまり不思議な感じはしなくて、するりんとこの出来事を受け止めてしまうのはなぜなんでしょうね。逆になんだかものすごく身近な感じがします。懐かしい、とでもいうか。2人の表情があんなに楽しそうだからかな? 特にお姉ちゃんの笑顔が素敵。ほんと可愛い。愛しくなってしまうほど可愛い。それに2人はもちろんのこと、きつねたちもとても可愛いんですよね。すごくいい表情をしてる。みんなで一緒に遊んでいる場面なんて、見ていてウキウキしてきてしまうほどなんですもん。
そして「きつねのかみさま」という題名にもなるほど納得です。りえちゃんの「ごちゃごちゃのきもち」、良くわかるな。でもその「ごちゃごちゃのきもち」に色んな理由とか言葉をつけたがるのが大人なんだけど、これはそのままでいいのよね。うん。(ポプラ社)


+既読の酒井駒子作品の感想+
「こうちゃん」須賀敦子・酒井駒子
「よるくま」「よるくま クリスマスのまえのよる」酒井駒子(「リコちゃんのおうち」)
「ビロードのうさぎ」マージェリィ・W・ビアンコ文・酒井駒子絵訳
「きつねのかみさま」あまんきみこ文・酒井駒子絵
「絵本のつくりかた1」「Pooka+ 酒井駒子 小さな世界」
「ゆきがやんだら」「ぼく、おかあさんのこと...」酒井駒子
「こりゃ まてまて」「ロンパーちゃんとふうせん」酒井駒子
「BとIとRとD」酒井駒子
「赤い蝋燭と人魚」小川未明文・酒井駒子絵
「くまとやまねこ」湯本香樹実文・酒井駒子絵
「金曜日の砂糖ちゃん」酒井駒子
「きかんぼのちいちゃいいもうと」1~3 ドロシー・エドワーズ

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ヴァレーゼに住むビアンキさんは薬のセールスマン。7日間のうち6日間はイタリアじゅうを西から東へ、南から北へ、そして中部へと旅してまわっています。そんなビアンキさんに幼い娘が頼んだのは、毎晩1つずつお話をしてほしいということ。女の子はお話を聞かないことには眠れないのです。そしてビアンキさんは約束通り、毎晩9時になるとどこにいようが家に電話をかけて、娘に1つお話を聞かせることに。

ロダーリによるショートショート全56編。電話で娘に語る小さな物語という設定通り、どれも小さなお話なんですが、これが本当に楽しくて! だって空からコンフェッティは降ってくるし、回転木馬は宇宙に飛んでいくし、鼻は逃げていくし...! ロダーリの頭の中ってどうなってるんだろう。次から次へとアイディアが湧き出してくるのかな~。時にはオチがなくても、全くのナンセンスでも、ロダーリの手にかかると楽しく読めてしまうのが不思議なほど。どれも奇想天外だし、読者の気を逸らさないどころか、全く飽きさせないはず。さすがロダーリ。
私が特に好きだったのは、散歩をしながら体をどんどん落してしまう「うっかり坊やの散歩」や、一見何の変哲もない回転木馬の話「チェゼナティコの回転木馬」、数字の9が計算をしている子供に文句を言う「9を下ろして」、春分の日に起きた出来事「トロリーバス75番」辺り。でも読後に本をパラパラめくってると、やっぱりどれも捨てがたいー。この本は手元に置いておきたいな。ちょっと疲れた時なんかに、1つずつ読むのもいいかもです。^^(講談社)


+既読のジャンニ・ロダーリ作品の感想+
「猫とともに去りぬ」ロダーリ
「チポリーノの冒険」ジャンニ・ロダーリ
「うそつき国のジェルソミーノ」ジャンニ・ロダーリ
「パパの電話を待ちながら」ジャンニ・ロダーリ

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ヒイラギの枝と一緒にクリスマスの靴下に入っていたビロードのうさぎ。始めは大喜びで遊んでいたぼうやでしたが、新しいプレゼントがどんどん来ると、うさぎはすっかり忘れ去られて、子供部屋の隅っこに放置されてしまうことに。でも、お手伝いさんのナナが、いつもの犬のぬいぐるみの代わりにうさぎをぼうやと一緒に寝かせた時から、うさぎはぼうやのお気に入りになり、いつもいつも一緒に過ごすことになったのです。

ぼうやとうさぎの心の絆が、ほんと泣きたいぐらい愛おしくなってしまうんですが... 同時に「ほんもの」って一体何なんだろう?と考えさせられる話でもあります。うさぎがぼうやに忘れ去られていた時、他のおもちゃたちはみんな「じぶんこそ ほんものだ」「ほんものそっくりだ」と自慢ばかりしてて、忘れられたうさぎをばかにするんですね。私はやっぱり、この時にウマのおもちゃが言う「こころから たいせつに だいじにおもわれた おもちゃは ほんとうのものになる。たとえ そのころには ふるくなって ボロボロになっていたとしてもね」という言葉が全てだと思うんですけど... ビロードのうさぎも、ぼうやと一緒にいる時がやっぱり一番幸せだったはず。なのに。
酒井駒子さんの絵がやっぱりものすごく素敵です。ぼうやがお布団で作ってくれる「うさぎのあな」も幸せそうな一コマで大好きだし、最後の場面の問いかけるようなうさぎの緑色の目もすごく好き。だけどやっぱり一番は、病気のぼうやの耳元でうさぎが色んな話をするところかしら。うさぎがぼうやのことを本当に大切に思ってるのが伝わってきて、ぐっとくるし、すごく素敵なんですよね。ああ、いいなあ。この場面、好きだなあ。(ブロンズ新社)


+既読の酒井駒子作品の感想+
「こうちゃん」須賀敦子・酒井駒子
「よるくま」「よるくま クリスマスのまえのよる」酒井駒子(「リコちゃんのおうち」)
「ビロードのうさぎ」マージェリィ・W・ビアンコ文・酒井駒子絵訳
「きつねのかみさま」あまんきみこ文・酒井駒子絵
「絵本のつくりかた1」「Pooka+ 酒井駒子 小さな世界」
「ゆきがやんだら」「ぼく、おかあさんのこと...」酒井駒子
「こりゃ まてまて」「ロンパーちゃんとふうせん」酒井駒子
「BとIとRとD」酒井駒子
「赤い蝋燭と人魚」小川未明文・酒井駒子絵
「くまとやまねこ」湯本香樹実文・酒井駒子絵
「金曜日の砂糖ちゃん」酒井駒子
「きかんぼのちいちゃいいもうと」1~3 ドロシー・エドワーズ

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現代人から「インフラの父」とさえ呼ばれているローマ人。インフラストラクチャー(社会資本、基礎設備、下部構造)ほど、それを成した民族の資質を表すものはない、というのが塩野七生さんの考え。ローマ人にとっては「人間が人間らしい生活をおくるために必要な大事業」であり、それらの全てを備えていないと都市とは認められていなかったいうインフラについて重点的に取り上げていく巻です。

次は五賢帝最後のマルクス・アウレリウス・アントニウスなのかな?と本を広げたら、違いました。今回はインフラのお話ばっかりで、ローマの皇帝たちは一休み。
ええと、インフラにもハードなものとソフトなものがあって、ローマ時代のハードなインフラと言えるのは、街道、橋、港湾、神殿、広場(フォールム)、公会堂(バジリカ)、円形闘技場、半円形劇場、競技場、公衆浴場、上下水道など。そしてソフトなインフラとは、安全保障、治安、税制、医療、教育、郵便、通貨制度などなど。この巻で主に取り上げられているのは、ハードなものとしては街道、橋、水道。ソフトなインフラとしては医療と教育。他のは改めて取り上げられたりはしてないんですが、これまでの巻でも随時触れられてきてますしね。

まず面白かったのが、ローマと支那という西と東の大帝国の対照的な姿。同じような技術力を持ちながらも、支那(まあ、基本的には秦のことだと思うんだけど)は万里の長城を築き、ローマは街道を築く。縦になってるか横になってるかの違いだけで、技術力はほぼ同じ。でも、人の往来を絶つ万里の長城を築いた支那人とは対照的に、ローマ人は自国内の人々の往来を促進するローマ街道を築くんですね。どちらの民族も作ろうと思えば壁でも道でも作れたはずなのに、自国の防衛のためにまるで正反対の行動を取っているというのがスゴイ。
あと、共和制時代は財務官(ケンソル)や執政官(コンスル)が、帝政となってからは皇帝が立案して、元老院(セナートウス)が決定を出した、というインフラ事業なんですが、その費用を国庫で賄うのは当然のこととしても、権力者や富裕者が私財を投じて建設し寄贈した公共財も多いというのも、すごいことですよね。日本の政治家は、自分の地元に高速道路や新幹線を通すことは考えるけど、私財なんてまず出さないでしょうし~。でもローマ人は、そんなこと当然のことのようにやってるわけで。その辺りの考え方の違いもすごいですよね。視野の大きさも全然違うし。そしてこれこそがローマ帝国の長寿の秘訣だったのでは。だからこそ、塩野七生さんも単行本の1巻分をまるまる割いてインフラを語りたいと考えたのでは。

「はじめに」で、この巻は歴史的にも地理的にも言及の範囲が広いから読むのが大変なはず、とさんざん書かれてるんですけど... 例えば「ハンニバル戦記」や「ユリウス・カエサル」のような面白さや快感は期待できないから覚悟して欲しいと散々脅されてるんですが、ふたを開けてみれば、すんごく面白かったです。ユリウス・カエサルはもちろんのこと、初のローマ街道・アッピア街道、初の水道・アッピア水道を作ったアッピウス・クラウディウスも素晴らしい。そしてこれらのインフラこそが、古代ローマを現代に繋げる架け橋と言えそう。地図や図面、写真が沢山見られるのも良かったです。(新潮文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「ローマ人の物語 ローマは一日にして成らず」1・2 塩野七生
「ローマ人の物語 ハンニバル戦記」3~5 塩野七生
「ローマ人の物語 勝者の混迷」6・7 塩野七生
「ローマ人の物語」8~10 塩野七生 「ガリア戦記」カエサル
「ローマ人の物語 ユリウス・カエサル ルビコン以前」8~10 塩野七生(再読)
「ローマ人の物語 ユリウス・カエサル ルビコン以降」11~13 塩野七生
「ローマ人の物語 パクス・ロマーナ」14~16 塩野七生
「ローマ人の物語 悪名高き皇帝たち」17~20 塩野七生
「ローマ人の物語 危機と克服」21~23 塩野七生
「ローマ人の物語 賢帝の世紀」24~26 塩野七生
「ローマ人の物語 すべての道はローマに通ず」塩野七生

+既読の塩野七生作品の感想+
「コンスタンティノープルの陥落」「ロードス島攻防記」「レパントの海戦」塩野七生
「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」塩野七生

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昨日まではまだまだ残暑が厳しかったのに、あっと気づけば朝晩もすっかり涼しくなって、季節はもう秋。でも私自身はまだまだ夏の疲れが残ってて、未だ「読書の秋」到来とはなってません...。むしろ、集中力がなくなってて、同じところを何度も読み返していたり。こんな時は、目と心に優しいものを~と、酒井駒子さんの絵本を手に取ってみました。

まずは「よるくま」。ベッドの中の「ぼく」がママに話したのは、前の晩にやって来た可愛いお客さま・よるくまのこと。よるくまのおかあさんがいなくなってしまって、2人一緒におかあさんを探す冒険に出たのです...というお話。
なんでよるくまのお母さんは、よるくまを置いて出かけちゃったのかな、前もって説明しておけば、よるくまだってこんなに不安にならずに済んだはずなのに、なんて思ったりもするのだけど、よるくまの不安そうな表情、ここにもいない、あそこにもいない、そしてとうとうお母さんを見つけて泣き出しちゃう表情... どれも可愛くて、きゅーんとしてしまいます。お母さんの表情も、いかにも包容力のありそうな大きな笑顔でいいんですよねえ。そしてよるくまと一緒に寝ている時の「ぼく」の楽しそうな表情。寝入ってしまった時のあどけない顔。んんん~、可愛いっ。

そして「よるくま クリスマスのまえのよる」。こちらは、お友達になったよるくまが遊びに来たのは、クリスマスの前の夜のこと。サンタさんのことを知らないよるくまのために、「ぼく」はよるくまのサンタさんになってあげることに... というお話。
「ママにいっぱい叱られたから、サンタさんは来ないかも」「よるくまはまだ小さいから、いっぱいだっこしてもらえていいな」...そんな風に複雑な胸中になってる「ぼく」が可愛いのです。途中で小さい頃に戻ってる場面が好き~。ママが「ぼく」のことを怒るのは、「ぼく」が悪い子だからとか、ましてや嫌いだからじゃないんだよ、いつだって「ぼく」はママの宝物だから大丈夫なんだよって言ってあげたくなっちゃう。

そして今回、この2冊と一緒に「リコちゃんのおうち」というのも読んでみました。これは、おにいちゃんかいじゅうに邪魔されて遊べないリコちゃんのために、ママがリコちゃんだけのおうちを作ってくれるというお話。これは酒井駒子さんのデビュー作なのだそうです。「よるくま」は以前から読んでるけど、こちらは初めて。これが酒井駒子さんの絵なの...?という感じで、言われなければ気づかないほどの、とても普通な絵だなあと思うんですけど、それでもやっぱり話は可愛い。小さなダンボール箱で作ったおうちなんだけど、リコちゃんの中ではいくらでも楽しく豊かな空間に広がっていくんですよね。それがとても素敵だし、ああ、分かるなあって思っちゃう。

いい機会なので、酒井駒子さんの絵本を未読のものも既読のものも、少しずつ読んでいってみようかと。読み終わった頃には、夏の疲れもすっかり忘れてしまっているといいなあ~。


+既読の酒井駒子作品の感想+
「こうちゃん」須賀敦子・酒井駒子
「よるくま」「よるくま クリスマスのまえのよる」酒井駒子(「リコちゃんのおうち」)
「ビロードのうさぎ」マージェリィ・W・ビアンコ文・酒井駒子絵訳
「きつねのかみさま」あまんきみこ文・酒井駒子絵
「絵本のつくりかた1」「Pooka+ 酒井駒子 小さな世界」
「ゆきがやんだら」「ぼく、おかあさんのこと...」酒井駒子
「こりゃ まてまて」「ロンパーちゃんとふうせん」酒井駒子
「BとIとRとD」酒井駒子
「赤い蝋燭と人魚」小川未明文・酒井駒子絵
「くまとやまねこ」湯本香樹実文・酒井駒子絵
「金曜日の砂糖ちゃん」酒井駒子
「きかんぼのちいちゃいいもうと」1~3 ドロシー・エドワーズ

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