Catégories:“小説以外”

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2000年も昔に、古代ローマの博物学者プリニウスが記した「博物誌」全37巻。その「博物誌」から、澁澤龍彦氏が興味のある部分をランダムに紹介していった本。
この本で一番可笑しかったのは、プリニウスのことを引用魔だと言ってる割に、澁澤氏の引用も相当なこと。アリストテレスやヘロドトスの丸写しだと言いながら、澁澤氏も「博物誌」を丸写ししてたりしませんか...?(笑) とは言っても、引用するだけでなく、それらの引用に対するツッコミも充実。「博物誌」は読んでみたいけど、本格的に読もうと思ったら物凄く大変だし、これは丁度いい入門編にもなりますね。それにしても、絶対存在しないと思えるようなものでも、まことしやかに語られてるのって、ほんと面白いなあ。
で、この中に、一本脚でぴょんぴょん飛んで移動するという単脚族の話が登場するんですよね。暑くてたまらない時には地面に仰向けになって寝て、足で影を作って涼むって... これはどこかで読んだことが! しかも挿絵もあったはず。やっぱりナルニア? だとしたら、「朝びらき丸東の海へ」かしら? 手元に本がないから確認できなーい。(河出文庫)


+既読の澁澤龍彦作品の感想+
「私のプリニウス」澁澤龍彦
「異端の肖像」澁澤龍彦
「夢のある部屋」澁澤龍彦
「澁澤龍彦初期小説集」澁澤龍彦
「夢のかたち」「オブジェを求めて」「天使から怪物まで」澁澤龍彦
「高丘親王航海記」澁澤龍彦
「東西不思議物語」澁澤龍彦
Livreに「世界悪女物語」「幻想博物誌」「夢の宇宙誌」「フローラ逍遥」の感想があります)

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44歳にして突然スノーボードを始めた「おっさんスノーボーダー」こと東野圭吾さんのエッセイ集。もうほんと、スノーボードに始まりスノーボードに終わるんですけど(途中、サッカーのワールドカップ観戦やカーリング奮闘記なんかもあるんですけどね)、いや、楽しいです。まあ、こんなにハマちゃって... と読んでいて微笑ましくなってしまうほど。それに、作家東野圭吾とは、こんな人だったのか!というのも楽しめます。まあ、今までにも「あの頃ぼくらはアホでした」みたいなエッセイ作品はあったので、楽しい方だというのは分かっていたのですが♪ 読みながら、やっぱり大阪人のノリだなあと嬉しくなってみたり。(笑)
それにしても、巻末の写真、かっこいい! 2年でこんなに滑れるようになるのかー。さすが仕事そっちの(以下略)。...あ、黒田研二さん、二階堂さん、貫井さん、笠井さん、京極さんなど、作家さんの名前が登場するのも楽しいです。(実業之日本社)


+既読の東野圭吾作品の感想+
「ちゃれんじ?」東野圭吾
「さまよう刃」東野圭吾
「黒笑小説」東野圭吾
「容疑者Xの献身」東野圭吾
「さいえんす?」東野圭吾
「夢はトリノをかけめぐる」東野圭吾
「赤い指」東野圭吾
「たぶん最後の御挨拶」東野圭吾
Livreに、これ以前の全作品の感想があります)

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お久しぶりの田辺聖子さん。以前は大好きでよく読んでたのに、気がついたらいつの間にか、あまり手に取らなくなってました。もう、何を読んだのかも良く分からなくなってるんですけど、その中でも特に「私的生活」「苺をつぶしながら」「日毎の美女」は大好きで、表紙が擦り切れるぐらい読んでたんですよねー。独特のほんわりした大阪弁も大好きで。
この本は、田辺聖子さん初の日記。「これ、なかなか良かったよ」とポンと渡されたので、最初はそれしか知らなかったんです。前半は、仕事のことと家族のことが中心。執筆に対談に講演会に文学賞の選考員にと、言わば分刻みのスケジュールをこなしてらっしゃる田辺さんですが、ご主人は車椅子生活だし、お母様も100歳近いから大変そう。でも常に前向きだし、楽しいこと明るいことを大切にしているのが、田辺さんらしくって素敵。で、田辺さんが小説を書き続けているのは、好きなタイプの男性や女性を書きたいからだというクダリで、「おお、なるほど?」と、好きな登場人物たちを思い出してみたり。
後半は、なんとご主人の介護日記でした。わー、吸入とか吸引とか、懐かしい言葉。という私も、そういえば、ほんの数年前は介護に明け暮れてたのでした... や、別に1人でやってたわけじゃないし、仕事もフルでしてたので、明け暮れてたわけではないんですけど(笑)、なんか遠い昔のことみたい。でもこの雰囲気はすごく分かります。周囲の人たちに助けられながら、時には飲みにも行きながら、仕事量を減らしたりすることもなく頑張ってらっしゃる田辺さん。きっとここで「せめてもうちょっと仕事量を減らせば...」と感じる方もいるんじゃないかと思うんですが... でも本人の体力さえもつのなら、この方が絶対いいよ。(と思う)
この本のはじめに、日記というのは、楽しいことはほんの2?3行しか書かないのに、楽しくないことを書く時は熱が入るものだ、というような趣旨のことが書かれていて、なるほどそんなものかもしれないなあ、とちょっと可笑しかったです。楽しい時も悲しい時も、田辺聖子さんはあくまでも田辺聖子さん。この日記から見えてくる姿は、私の思い描いていた田辺聖子さんの姿とぴったり重なってくれて、なんだか嬉しかったな。(角川書店)


+既読の田辺聖子作品の感想+
「残花亭日暦」田辺聖子
「ジョゼと虎と魚たち」田辺聖子

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綺麗な表紙に惹かれて、衝動買い。インターネット古本書店さんの海月(くらげ)書林の市川慎子さんが出された本です... って、私はまだ古本屋を利用させて頂いたことはないし、そもそも名前にぼんやりと聞き覚えがあった程度なのですが、でもこの本が素敵なのです!
もう何ていうか、見てるだけでうっとり。本作り心も刺激されるし(最近全然作ってませんが...)、装幀好き心も刺激されるし(これは本作り心と一緒かしら)、とにかくツボ。昭和20年辺りからの本を中心に、写真が沢山収められてるんですが、眺めてるだけで幸せになっちゃう。この頃の本って、今とはまた違う味わいがあっていいですよね。「大正ロマン」に対して、「昭和モダン」。いいなあ。もうほんと、どれも読みたくなっちゃいます。そうそう、両親祖父母の本棚を見てると奥付に著者印と検印紙がついてる本がよくあるんですが、そういうのも子供の頃から大好きだったんですよね。
森茉莉さんの「マドモワゼル ルウルウ」も素敵だし、内藤ルネさんの本も独特の雰囲気だし、先日「たらいまわし企画」に出した宇野亜喜良さんの名前も登場してるし... これが昭和43年発行という「宝石泥棒」(立原えりか著)なんですけど、古新しくてかっこイイ! 歴代の「暮しの手帖」の表紙も凄いなあ。いいなあ。花森安冶さんの装幀本というのも、素敵すぎです...。手芸本には、母が持ってる本も。小さい頃、母が刺繍とか編み物をする傍らで、そういう本を眺めていたのも懐かしい。それと「洋酒マメ天国」、可愛い! これ好き!
とまあ、1人で興奮してますが、とにかく素敵な本です。本好きさんは(というより装幀好きさんかな)、一度ぜひ手に取ってみて下さいませ♪(PIE BOOKS)

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小泉喜美子さんによる、海外ミステリガイドブック。本格物、変格物、ハードボイルド、クライム・ストーリィ、警察小説、スパイ小説、ユーモア・ミステリー...と、様々なミステリ作品が紹介されていきます。
元々は雑誌の連載で、実に30年近く前に書かれた文章なんですが、今読んでも全然古くないどころか、歯切れが良ければテンポも良くって読んでいて楽しい本。で、小泉さんならではのミステリに対する美学というか拘りがふんだんに入っていて、それがとてもいいんですよね。なんせ初っ端から、「殺人をテーマに好んで扱うジャンルだけに、ミステリーは美しく、洗練されていなければならない」ですよー。小泉さんご自身の洒落たミステリ作品は、こういったとこから生まれてきたんでしょうね。で、読んでいると色々と「なるほど」と思う部分があったんですが、その中で一番「おお」と思ったのは、ミステリ作品が歌舞伎や浄瑠璃みたいな江戸文芸の「お約束ごと」と通じるという部分。これは小泉さんご自身も感じてらしたところに、都筑道夫さんが書いてらしたんだそうです。「マンネリズムを逆手にとることによって、成立する芸術形式」ですって。ほおぉ、なるほど。
それにしても、こういう本を読むと、読みたい本がどんどん増えちゃうのがコマリモノ。でも海外ミステリガイドブックとしても貴重な1冊でした。(既に絶版ですが...)(新潮文庫)


+既読の小泉喜美子作品の感想+
「殺人はお好き?」小泉喜美子
「メインディッシュはミステリー」小泉喜美子
「弁護側の証人」小泉喜美子

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「泣かない子供」と対になるようなエッセイ集。あとがきにも、「泣かない子供」だった江國さんが、5年経って「泣く大人」になったのだと書いてありました。でもむしろ、その2つのエッセイの間に書かれた「いくつもの週末」と、すごく好対照になってるような。「いくつもの週末」は、江國さんが結婚2~3年目頃に書かれたというエッセイ集なんですけど、ものすごーく尖っていて、読んでいて凄く痛かったんですよね。この人はなんで結婚なんてしたんだろう?って思ってしまったほど。でもこっちの「泣く大人」の江國さんは、もっと穏やかで落ち着いていて幸せそう。やっぱり自分自身の場所を見つけたっていうのが大きいんだろうなあー。「分かる分かる!」ではなく、静かに「分かるなあ」と思う部分が多かったです。
で、最後の4章は読書日記になってるんですけど、江國さんの紹介を読んでいると、どれも読みたくなって困っちゃいます。特にA.A.ミルンの「幸せなダイアナ」。うー、これはほんと読んでみたい。それと月が欲しいと思いつめてまわりを困らせる王女さまの童話。ファージョンの「ムギと王様」の中に入ってる話でも、そういうのがあったなあ。ジェームズ・サーバーで検索してみると... きっとこれでしょうね、「たくさんのお月さま」。これも読んでみたいな。あと、先日読んだばかりの「体の贈り物」が載ってたのが妙に嬉しかったり♪ や、ほんと良かったですもんね、この本は。(角川文庫)


+既読の江國香織作品の感想+
「泣く大人」江國香織
「ウエハースの椅子」江國香織
「泳ぐのに安全でも適切でもありません」江國香織
Livreに、これ以前の作品の感想があります)

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たらいまわし企画第5回「あなたが感銘を受けた本は?」で、picoさんが挙げてらした本。白洲正子さんの本は、「西行」を積んでいたんだけど、そちらはすっかり忘れてました...(^^;。
picoさんの紹介を見た時に、何を考える間もなく、志村ふくみさんの「一色一生」「色を奏でる」を連想したんですが、本当にこの本の中で志村ふくみさんが紹介されていたのでびっくり!picoさんは、「プロじゃない人は嫌いです。贋作師話に特に感銘しました。」と書かれてただけだったのに...。何か通じるものがあったのでしょうか♪ (というか、見当違いのことを書き込んでなくて良かったーと安心したのですが・笑)

で、この本なんですが、「藝術新潮」に1年半に渡って連載されていたというもの。18章の中で、扇や染色、石積み、焼きもの、木工... と、様々な分野の職人さんたちが紹介されていきます。この中で一番印象に残ったのは、砥石のくだり。「良質の仕上げ砥石になればなる程、刃物を選び、悪い刃物を砥ぐと、血の匂いがするが、よい刃物を合わせると、忽ち吸いついて、香のような芳香を放つ」ですって。ここで砥いでるのは、木工用の道具なんですよー。日本刀の話じゃないのに、なんだかびっくりしてしまいます。というか、ちと怖い...。あと、ジュエリー・デザイナーの朝山早苗さんが載ってたのには驚きました。前の仕事柄、朝山さんのデザインもよく扱ってたんですけど、この本に載るほどの方だったとは... いやん、失礼(^^;。
様々な職人さんたちのそれぞれの拘りの姿を見ていると、「なるほどなあ...」がいっぱいあって、なんだかまるで目の前が開けるような気が。いや、ほんと「感銘を受けた本」に選ばれるのも納得の1冊でした。(新潮文庫)


+既読の白洲正子作品の感想+
「日本のたくみ」白洲正子
「西行」白洲正子
「遊鬼」白洲正子

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Note


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