Catégories:“ファンタジー”

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「仙人の壺」の続編。「仙人の壺」と同じように、南伸坊氏が様々な中国の古典を元に漫画を書いて、「蛇足」という名前の元に解説したもの。全17編が入ってます。相変わらずの妙な話ばっかり。子供の頃から「聊斎志異」やそんな雰囲気の志怪小説が大好きだったので、こういう妙な話は大歓迎なんですけど、やっぱり中国の話って変!(←褒めてます)
たとえば、「捜神後記」に載ってる話。夜、庭で2つの光の玉がゆらゆらと近づいてくるのに気づいた男が目を凝らして見ると、それは2人の男の持つ灯り。てっきり賊が入ったのだと思って杖で打ちかかると、その途端に2人は蝶になってしまいます。そしてその蝶が男の脇の下に触れたため、彼はそのまま倒れて死んでしまう... その2人が誰だったのかなんていう説明はないし、なんで死んでしまったのかも謎。
他にも「桃太郎」の変形で、少年が大きな蛤の中に刀が入ってるのを見つけるんですけど、人にその話をしようとするたびに、聞き手の首がポロリととれる話とか。(えらいこっちゃ)

私としては、「仙人の壺」の方が良かったかなという気はするんですけど(「蛇足」でも、もっと「なるほど~」が多かったような)、こちらもやっぱり楽しかったです。南伸坊氏のとぼけた絵も相変わらず。やっぱりこういう話は、裏読みなどしようとせずに、ありのまま受け止めるのが正解みたいですね。
最後に、「「蛇足」に紹介されていたものすごーく短い話を2つ。

311 人魚 「南海の果てに鮫人がいる。水中に住み、魚の形をして、機織りの手を休めることがない。泣くと、眼から真珠がこぼれ落ちる。」(捜神記)

「晋の義煕の初年、晋陵の薛願の家に虹が下りて、釜の中にたまった水を飲んだ」(異苑)

だから何なんだって感じですけど(笑)、こういうの、なんか良くありませんか~?(ちくま文庫)


+既読の南伸坊作品の感想+
「李白の月」南伸坊
Livreに「仙人の壺」の感想があります)

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フロレンティア滞在中にエルディア国王の訃報を聞いたキャサリンは、父・エリオット卿と共にエルディアへ。しかしキャサリンは、初めて知ったエルディアの特殊なしきたりに驚かされます。必ず直系男子が王位を継がなければならないとされているこの国では、息子がいることが国王となる大きな条件。そのため皇太子が16歳になると、妃八家と呼ばれる8つの有力貴族の家から娘たちが側室に送り込まれ、現在まだ独身の20代の皇太子にも、12歳の息子が既に5人いました。先にできた5人の息子たちが次期皇太子となる権利を持ち、新国王が即位する時に次期皇太子が定められ、国王はその息子の母親と結婚するのです。一方、エルディア有数の漁港・エルラドの魚河岸の一角の食堂では、ケイティとダムー、ベラフォードの目の前でヴィンセントが攫われて...。

上下巻になる予定が上中下巻になって、結局完結まで2年も待たされてしまいましたー。上巻を買ったのは丁度2年も前ですよっ。前はあんなに好きだった茅田砂胡さんなんですけど、なんとか読み続けてるのはこのシリーズぐらいですね。それもここまで待たされると、もういいかなって気にもなってきますが...。そもそも「デルフィニア戦記」が大大大好きだったのに、「暁の天使たち」以降はどうもダメ。作者だったら何をやっても ok なのか的なキャラ遊びがイヤになってしまって、続く「クラッシュ・ブレイズ」のシリーズも全然読んでないし。それでも「デルフィニア戦記」の外伝「大鷲の誓い」は、つい買ってしまったんですが... 読みたいんだけど、読むのが怖い。(笑)
さて、このレディ・ガンナーのシリーズも4作目。今回も相変わらずのドタバタぶりが楽しかったです。キャサリンや異種人類の仲間たちの活躍が、最早無敵すぎる気はするんですけど、でもやっぱり読んでて爽快。そして今回は、初登場のギデオン伯爵や鷲のドーザがかっこよかったです。王家の奇妙なしきたりに関しても面白かったですし... 実の親に役立たずと判断されてしまった息子や娘たちが哀れではありましたが。(でもやっぱり女性は強いなー というか男性は脆いなー)
キャサリンの国バナディスのイメージはイギリス。次に行ったゲルスタンはドイツ、ローム王国はイタリア、そして今回のエルディアのイメージはスペイン。次々に違う国がモデルとなっているらしいところも、このシリーズのお楽しみの1つです。(角川スニーカー文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「レディ・ガンナーの冒険」「レディ・ガンナーの大追跡」「レディ・ガンナーと宝石泥棒」......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「レディ・ガンナーと二人の皇子」上中下 茅田砂胡

+既読の茅田砂胡作品の感想+
「大鷲の誓い」茅田砂胡
Livreに「デルフィニア戦記」「桐原家の人々」「スカーレット・ウィザード」の感想があります)

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彩雲国シリーズ10冊目! 読むのがすっかり遅くなっちゃいましたが、それはなんとサイン本を頂いていたため!
Uさん、いつも本当にありがとうございます。
この「藍より出でて青」は「朱にまじわれば紅」」以来の外伝で、「王都上陸! 龍蓮台風(タイフーン)」「初恋成就大奔走!」「心の友へ藍を込めて-龍蓮的州都の歩き方」「夢は現(うつつ)に降りつもり」の4編が収められています。「藍より~」という題名の通り、龍蓮がかなり前面に出てきていて嬉しい♪ そして今回も笑えるポイント満載でした。(これも笑いの文学ダ!)

そして龍蓮が前面に出てきてるのは、「王都上陸! 龍蓮台風」と「心の友へ藍を込めて-龍蓮的州都の歩き方」の2編。
「王都上陸! 龍蓮台風」は、国試最終筆記試験・会試を受けて、及第発表を待つ間のお話。当然といえば当然ですが、この時から龍蓮は龍蓮だったんですね。秀麗と影月はもちろん、同じ時に試験を受けた人たちも可哀想に... とは言っても、これだけの騒ぎになってもまだ黄奇人や紅黎深の時には及ばないというのが凄まじいです。
そしてここで改めて気付いたのは、楸瑛が龍蓮のお兄さんだということ! いや、一応そうだとは知ってたんですけど... 藍家のこと、龍蓮という存在のことなど、これまであまり語られていなかったこともふんだんに盛り込まれていて、本編を補う意味でも重要な1作かと。それに、龍蓮が横笛で日々の糧を稼いでいたというのは、ある意味予想通りなんですけど(笑)、まさかそれ以外にも驚くべき特技があったとは...。(胡蝶姐さん、相変わらず素敵♪)
一方、「心の友へ藍を込めて-龍蓮的州都の歩き方」は、秀麗が茶州を去ることが決まった後のお話。久しぶりの連休に、せっかくだから茶州の郷土料理を覚えようと考える秀麗。凛や香鈴らと共に沢山お料理をして知り合いをみんな招こうと考えるのですが、その材料買出しついでの景勝地観光を龍蓮に任せたばっかりに... というお話です。可笑しくて笑えるんですが、ようやく「黎深にとっての邵可」を手に入れた龍蓮の気持ちがとても良く伝わってくる作品でもあります。影月が龍蓮のことを指して言った言葉がすごく良かったな。ちなみに、この日の静蘭と燕青は背中に哀愁を漂わせてました。(笑)

そして「初恋成就大奔走!」は、春姫と茶克洵が中心となるお話で(春姫の受け応えが可笑しすぎる~)、柴凛たちカップルのエピソードも楽しめます。最後の「夢は現に降りつもり」は、王様の回想。ここに書かれた王様の想いもそうなんですけど、他の短編にも次回以降に繋がってきそうな伏線が色々と仕込まれていて、次の王都編が一体どんな展開になるのか楽しみです。(角川ルビー文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「彩雲国物語 はじまりの風は紅く」「彩雲国物語 黄金の約束」雪野紗衣
「彩雲国物語 花は紫宮に咲く」雪乃紗衣
「彩雲国物語 想いは遙かなる茶都へ」雪乃紗衣
「彩雲国物語 漆黒の月の宴」雪乃紗衣
「彩雲国物語 朱にまじわれば紅」雪乃紗衣
「彩雲国物語 欠けゆく白銀の砂時計」雪乃紗衣
「彩雲国物語 心は藍よりも深く」雪乃彩衣
「彩雲国物語 光降る碧の大地」雪乃紗衣
「彩雲国物語 藍より出でて青」雪乃紗衣
「彩雲国物語 紅梅は夜に香る」雪乃紗衣

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呂朱桃は、綏国の国王・燿桂お気に入りの舞姫。ある日、朱桃は燿桂に呼ばれて、綏国の重臣と共に閃国に赴くことに。任務は、じきに閃王の座につくはずの巴翔鳳の人物を見極めること。燿桂と仙華の1人息子・燿環は見るからに暗愚であり、燿桂は自分の死後、綏国を閃王に託すことを考えていたのです。

中華風ファンタジーのシリーズ物3作目。(いや、4作目? シリーズ名は何なんだろう? 花嫁シリーズ?)
前2作が不調だったので、もう読むのをやめようかなと思ってたんですが、これが面白かった! 1作目以来のヒットじゃないでしょうかー。話自体も「雄飛の花嫁」と前作「翔佯の花嫁」の間の歴史を埋めるようなものだし、「翔佯の花嫁」で説明されないまま残されてしまった部分(あの性格も含めて)も、ここで綺麗に解き明かされていて大満足。「雄飛の花嫁」では若かった国王も今や64歳だし、巴飛鷹はそれより年上なので、もうおじいさんになってというのがちょっと悲しかったんですけどね... 巴飛鷹の妃となった珠枝は、10数年前に既に亡くなっていますし。(でも閃にある廟のシーンが素敵)
森崎さんはあとがきで「ハッピーエンドとは言いにくい結末」と書いてらっしゃいましたが、これはある意味きちんとハッピーエンドになっているのでは? 「翔佯の花嫁」での展開も既に分ってるし、十分希望が持てるラストだし。でも、色々とすっきりしたのはいいんですけど、やっぱりこちらを先に出版した方が良かったんじゃ...?と思ってしまいます。そしたら「翔佯の花嫁」もきっともっと面白く読めたでしょうに... うーん、勿体ないですね。(講談社Xハート文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「雄飛の花嫁」「天の階」森崎朝香
「翔佯の花嫁 片月放浪」森崎朝香
「鳳挙の花嫁」森崎朝香

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大好きな中華風ファンタジー、彩雲国物語の第9作目。...とは言っても途中で外伝が1つあるので、本編としては8作目。これで彩八仙の8色が揃うことになって、ここで完結してしまうのかどうなのかというのが最大の関心事だったんですけど、結論から言えば、終わりませんでした!(良かったー) むしろ8色揃ってここからが本番という感じもあります。
今回は影月編の完結編。もう読みながらウルウルきてしまって大変でしたよぅ。何にもないはずのところでもジワ~としてきちゃうんだから、全く手に負えません。でも、それだけ登場人物に感情移入しちゃってるってことなんですよね。登場人物たちそれぞれの決意やら思いやらが泣かせてくれます。ちなみに今回、王都メンバーは顔をちらっと出しただけ。でも次回からはきっともっと登場するのでしょう。楽しみです。(角川ビーンズ文庫)

4月からNHK BS2でアニメ放映ですって。そっちは正直あまり見たくないかも... 絶対絶対イメージを崩して欲しくないシリーズなので!


+シリーズ既刊の感想+
「彩雲国物語 はじまりの風は紅く」「彩雲国物語 黄金の約束」雪野紗衣
「彩雲国物語 花は紫宮に咲く」雪乃紗衣
「彩雲国物語 想いは遙かなる茶都へ」雪乃紗衣
「彩雲国物語 漆黒の月の宴」雪乃紗衣
「彩雲国物語 朱にまじわれば紅」雪乃紗衣
「彩雲国物語 欠けゆく白銀の砂時計」雪乃紗衣
「彩雲国物語 心は藍よりも深く」雪乃彩衣
「彩雲国物語 光降る碧の大地」雪乃紗衣
「彩雲国物語 藍より出でて青」雪乃紗衣
「彩雲国物語 紅梅は夜に香る」雪乃紗衣

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昨日に引き続きの神月摩由璃さん。
「花輪竜一郎さんの優雅な生活」は、ある時突然別の世界に放り込まれてしまった作家の花輪竜一郎さんのドタバタコメディ。交番ではケルベロスが居眠り中。牛丼の美濃屋では愛想の良いミノタウロスが牛丼を、隣の菓子屋には寡黙なゴーレムが人形焼を作っていて、ヒドラが交通整理をしてる交差点で信号代わりに出てくるのはチェシャ猫。ついふらふらと線路に飛び込みたくなるほど魅力的な、地下鉄の構内アナウンスは、おそらくセイレーン... となんだかもう笑っちゃうような世界。神話とかファンタジー作品のパロディになってるので、元ネタに詳しいほど楽しめそうな作品です♪
「リュスリナの剣」は、以前読んだ「幾千の夜を越えて」(感想)の中の物語をふくらませたもの。やっぱりこの世界は素敵です! 立て続けに4冊読んだ中では、やっぱりピカイチでした。ほんとこの世界観は素晴らしいー。でもこれも1巻だけで終わっちゃってて、この後は一体どうなったのやら、なんですよね。こんな世界を描けるのにそのまんまにしちゃうなんて勿体なさすぎ...。色々と事情はあるのかもしれませんけど、読者の立場から言わせてもらえれば、書くからにはどんなことをしてでも完結させて欲しいです。(ハヤカワ文庫ハィ!ブックス)

これで神月摩由璃さんの本は、「永遠(とこしえ)の護り」を残すだけ。でもまだ入手してないんですよね。異世界ファンタジーのようなので、ぜひ読みたいんですが... 古本屋を回って探さなくっちゃ。


+既読の神月摩由璃作品の感想+
「幾千の夜を超えて」神月摩由璃
「SF&ファンタジー・ガイド 摩由璃の本棚」神月摩由璃
「魔州奇譚」1・2 神月摩由璃
「花輪竜一郎さんの優雅な生活」「リュスリナの剣1」神月摩由璃

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もう絶版になってる本だというのに、amazonには表紙の画像があるんですねー。びっくり。
去年、「幾千の夜を超えて」で感動してしまった神月摩由璃さんの、現代日本を舞台としたファンタジー。様々な鉱石を操る家系に生まれ、でもそのことをまるで知らずに育ち、自分の才能に気づいていない少年が、事件に有無を言わさずに巻き込まれることによって才能や素質を開花させていくという、かなり王道の展開です。
主人公は動植物に無性に好かれるという「みどりの指」を持ってるんですけど(植物だけじゃないんです)、でもここに登場する2つの家系の人間が操るのは、本来無機質なはずの鉱物。(操る石の中には、琥珀のような有機質の宝石も含まれているようですが) その2つって両極端なんじゃ? なんでみどりの指が必要なの? それに宝石を使ったファンタジーは嫌いじゃないけど、パワーストーン的な説明が入ってるのがちょっと安っぽい感じ... (これは2巻ではほとんどなくなってたので、読者が入りやすくするためだったのかもしれないですが) なんてちょっと文句も言いつつ... 2つの家の設定とか、登場する小道具は面白かったです。
でもそれも物語が完結してこそ。これは全3巻になる予定だったようなんですが、2巻までしか出てないんですよね...。次に読む「リュスリナの剣」も1巻だけなんだもんなあ。一旦読み始めたからには、最後まで読みたいなあ。(小学館キャンバス文庫)


+既読の神月摩由璃作品の感想+
「幾千の夜を超えて」神月摩由璃
「SF&ファンタジー・ガイド 摩由璃の本棚」神月摩由璃
「魔州奇譚」1・2 神月摩由璃
「花輪竜一郎さんの優雅な生活」「リュスリナの剣1」神月摩由璃

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