Catégories:“ファンタジー(翻訳)”

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憧れの彼との初デートの日。待ち合わせ場所のコーヒーショップに入ったケイティを待ち構えていたのは、フェアリーゴッドマザーのエセリンダでした。見るからにトップクラスとは言いがたい彼女の外見に、思わず見ず知らずのシンデレラに同情してしまったケイティでしたが、なんとシンデレラはケイティ自身! 手助けはいらないとはっきり言うものの、それ以来ケイティは何かとエセリンダに付きまとわれることになってしまいます。そして、その日のデートは結局お預け。会社の警備部隊に身柄を拘束されていた妖精のアリが逃げだしたというのです。

(株)魔法製作所のシリーズ3作目。私も色々読んでますけど、今一番好きで、続きを一番楽しみにしてるシリーズがコレ!
新刊をとっとと読んでしまうのも勿体ないな~と思いつつ、これ以上我慢できませんでした。(笑)

ケイティにもようやく彼が出来て、ロマンス的などきどきは半減しちゃうのかなとちょっと心配してたんですが、全くの杞憂でした。いや、組み合わせが組み合わせだけに、よく考えたら心配する必要もなかったぐらいなんですけどね。ほんと亀々~な進展ぶり。しかも各方面から容赦なく邪魔が入るし... まだまだ始まったばかりなんだから、もうちょっと楽しい思いをさせてあげてもいいのではと思ってしまうほど。でも、前作で判明した敵は新たな資金源を得てパワーアップしてるし、そのせいで会社の方も大変だし、どう考えても時代錯誤なフェアリーゴッドマザーの活躍ぶりは痛々しく...。どこからどこまでが誰の仕業なのか分からないところもポイントですね。んん~、やっぱり面白い~。このシリーズ、ケイティ自身はもちろんのこと、その周囲の人たちの話もそれぞれに楽しくて大好きです。今回特に気になったのは、ケイティの同僚のロッドかな。彼に一体何があったんでしょう??
最後の展開はとてもケイティらしくて、彼女の立場からいえばこれも仕方ないのだろうなと思いつつ... うーん、やっぱり寂しいぞ。でもこれがケイティなんですねえ。...いや、続きが気になります。本国では新作が4月末に出るんだそうで、ただ今予約受付中。(右の画像です) うわー、思いっきり予約してしまいそうな予感...。(創元推理文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「ニューヨークの魔法使い」シャンナ・スウェンドソン
「赤い靴の誘惑」シャンナ・スウェンドソン
「おせっかいなゴッドマザー」シャンナ・スウェンドソン
「Don't Hex with Texas」Shanna Swendson
「コブの怪しい魔法使い」シャンナ・スウェンドソン

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ウォルターは美しく優しく賢い若者。しかし、お互いに恋に落ちて結婚したはずの美しい妻に裏切られ、富裕な商人である父の船に乗って他国を色々と見て回りたいと考え始めます。船出の前日、波止場で目に入ったのは奇妙な3人組でした。最初の1人は暗褐色のぞっとするような肌色をした小人。次は20歳ほどの花のように美しい、しかし右足のくるぶしに鉄の環をはめた乙女、そして最後は、背が高く威厳に満ちた、あまりの美しさでじっと見つめることができないような貴婦人。ウォルターは故郷を後にした後、再びその3人連れを目にすることになります。

「輝く平原の物語」と同じような、こじんまりとした中編。モリスの晩年である60代の頃に書かれたという作品です。でも「輝く平原の物語」や「不思議なみずうみの島々」のように水を越えて異界へと旅立つのではなくて... こちらの作品でも海を越えてはいるんですけどね。異界への入り口は岩壁の「裂け目」。
この作品を読んでいて一番感じたのは、「ナルニア」のC.S.ルイスへの影響。美しいけれど傲慢な貴婦人は、丁度ナルニア国に出てくる女王・ジェイディスのようだし、この世界の描写とか異界への入り方は、「銀のいす」のイメージ。別にそっくりというわけじゃないし、実際違う部分も多いんだけど、読み始めてそれが頭に一旦浮かんできたら不思議なほどしっくりきて、すっかり頭から離れなくなってしまいましたー。
相変わらずの豊かなイメージ、森の中の瑞々しい描写を楽しめたんですが、純真な乙女のはずの「侍女(メイド)」の狡猾さに驚かされたり、「女王(レイディ)」の最期の呆気なさにはこちらが呆気に取られたり。ウォルターの故郷の話はどうなっちゃったの? 行きて還りし物語ではなかったの? 形式的ではあっても、最後はきちんと閉じてくれる物語の方が好きだし、安心できるんだけどなあ...(笑)

ということで、晶文社のウィリアム・モリス・コレクションを読んできたんですが、「アイスランドへの旅」だけが入手できてなくて読めない状態。これは、アイスランド・サガゆかりの地を訪ねた6週間の旅の紀行文だそうです。私もアイスランド・サガにはものすごく興味があるので、とても読んでみたいのだけど、残念。でも、いずれ読むぞー。(晶文社)


+既読のウィリアム・モリス作品の感想+
「世界のはての泉」上下 ウィリアム・モリス
「理想の書物」ウィリアム・モリス
「輝く平原の物語」ウィリアム・モリス
「ジョン・ボールの夢」ウィリアム・モリス
「ユートピアだより」ウィリアム・モリス
「不思議なみずうみの島々」上下 ウィリアム・モリス
「世界のかなたの森」ウィリアム・モリス
「サンダリング・フラッド」ウィリアム・モリス
「アイスランドへの旅」ウィリアム・モリス

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バーダロンは、幼い頃に魔の森の魔女にさらわれて、奴隷として育てられた少女。日々の忙しい仕事をこなしながら、時間ができると湖や森で過ごしていました。そして17歳になった夏、美しく成長したバーダロンは森のオークの木の下で見知らぬ女性に出会ったのです。鏡を覗いたことのないバーダロンには分からないものの、その女性・ハバンディアはバーダロンに瓜二つ。彼女は森に住む聖女でした。2人はすぐに親しくなり、バーダロンはやがてハバンディアに授かった知恵により、魔女の小船に乗って魔女の元から逃げ出すことになります。

「ジョン・ボールの夢」「ユートピアだより」は、ファンタジーながらも社会主義的思想が色濃く出てた作品なんですが、これは「世界のはての泉」や「輝く平原の物語」系列の中世風ロマンス。やっぱりこういう作品が好きだなあ。話の筋書き云々というより、この世界の雰囲気がほんと好きなんですよね。魔女の元を逃げ出したバーダロンが、「無為豊穣の島」「老若の島」「女王の島」「王の島」「無の島」と魔法の小船で巡る不思議な島々の様子は、まるで「ケルトの古歌『ブランの航海』序説」(感想)にも載っているようなケルトの古い航海譚のよう... そしてたどり着く「探求の城」は、アーサー王物語の世界のよう。ウィリアム・モリスがこの辺りの作品を読んでないとはまず考えられないので、おそらくその辺りを踏まえてるんでしょう。
でも、それ以外には不思議な部分が多々目につきました。まず、バーダロンは魔の森の魔女の元で奴隷として育てられてて、その生活をすごく嫌がってるんですけど、「奴隷」という言葉から想像するような生活ぶりとは思えないんですよね。魔女はバーダロンをたっぷり食べさせてるし、酷く折檻することもないようだし、バーダロンの仕事というのは森の中で生きていくために必要な日々の基本的な仕事みたい。バーダロン自身、かなりの自由時間を持っているようです。もちろん魔女が邪悪で、いずれ邪悪な目的に利用されるだろうというだけでも嫌う理由としては十分なんですけど(自分が幼い頃に母親の元から攫われたというのは、バーダロンにとってさほど重要な問題でないらしい)、その邪悪な目的というのも特に具体例が挙げられてるわけじゃないので、魔女の言いなりに嫁がされる程度のことのように思えるし。(それが嫌な相手だったら、もちろんものすごく嫌なことなんですが) それと、魔女の元から逃げ出してたどり着いた無為豊穣の島で、囚われている3人の貴婦人に出会うんですが、その3人の恋人たちを探して連れて来て助ける約束をするのはいいんですけど... その3人の恋人たちに実際に会えた時に3人が3人ともバーダロンに一目惚れしちゃうんです。最初の2人はそれでも流せる程度なんですけど、一番親切にしてくれた貴婦人の恋人とは決定的に両思い。いくらバーダロンが世間知らずだからって、これはマズイでしょー。しかも城中の男たちが皆揃いも揃ってバーダロンの美貌に心を奪われてしまうんです。神に純潔を誓っているはずの司祭までもが。それをバーダロンは何気に利用してたりして... 美人だったら何でもアリなのかーっ。

基本的には中世来の物語の形式に則ってるのに、そこから意図的に外されたらしい部分もすごく目につく作品。ものすごーく楽しめたし、こういう作品は大好きなんですけど、つきつめて考え始めると不思議な部分もいっぱい。きっと私には読み取りきれてない部分があるんでしょうけど... 誰か解説プリーズ。(晶文社)


+既読のウィリアム・モリス作品の感想+
「世界のはての泉」上下 ウィリアム・モリス
「理想の書物」ウィリアム・モリス
「輝く平原の物語」ウィリアム・モリス
「ジョン・ボールの夢」ウィリアム・モリス
「ユートピアだより」ウィリアム・モリス
「不思議なみずうみの島々」上下 ウィリアム・モリス
「世界のかなたの森」ウィリアム・モリス
「サンダリング・フラッド」ウィリアム・モリス
「アイスランドへの旅」ウィリアム・モリス

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ある初冬の晩、社会主義同盟の集まりから帰ってきた「私」は、家についた途端ベッドに転がり込んで、すぐに寝入ってしまいます。しかし翌朝、すっかり日が高くなってから目が覚め、服を着替えて外に出てみると、そこは6月上旬のようなうららかな美しい朝。空気が心地よく、そよ風が気持ち良いのです。なかなか眠気が去らないせいだと考えた「私」はテムズ川で泳ぐことを思い立ち、いつの間にか家の真正面にできていた浮桟橋から舟に乗り込むことに。しかし水の中から見た川岸の光景はいつもとはまるで違っていて、船方の青年も14世紀風の美しい服装をした洗練された紳士だったのです。その船方の青年・ディックと話すうちに、「私」がなんと未来のロンドンにいることが判明して...。

19世紀に生きる主人公が、22世紀の未来にタイムスリップしてしまうという物語。未来のイギリスはまさにユートピア。貨幣制度は既に廃止されていて、人々は生きるために働いているのではなく、自分の楽しみのために、あるいは夜の眠りを心地良くするために働いています。機械によって粗悪品が大量生産されることもなく、美しい手工芸品が喜ばれる世界。生活に追われて嫌な仕事に追われるということもなく、各自がそれぞれに好きな仕事をこなし、必要とする人に必要とする物を供給することによって自然に社会が運営されていくという仕組み。いつか「革命」がおきて、そういった世界が来ることを望んでいた主人公は、自分の生きていた時代から後に一体何が起きたのか、古老たちに聞かずにはいられません。
これはモリスにとっての理想の社会の未来図なんでしょうね。モリスにとって現実の19世紀の世の中がどんなものだったのか、そして彼の持っていた社会主義とはどのような思想だったのか、この作品を読むとよく分かります。でも、あまりに夢物語で... もちろんこの作品の中でもこれは夢物語なんですけど(笑)、ここまでくるとなんだか逆に痛々しくて、読むのがちょっとツラかったかも。
でも、満ち足りた幸せな生活を送っていると、人間の老け方も全然違ってくるというのが面白かったです。主人公はじき56歳という年齢なんですけど、未来の世界では80代ぐらいの老人と思われてるんですね。逆に20歳そこそこだと思った女性が実は40歳を過ぎていたり、がっしりと逞しい初老の男性が実際には90歳ぐらいだと分かったりして、主人公はびっくり。確かに生活に追われてると老けやすいでしょうけど、ここまで極端なのは... でも言いたいことは分かるような。(笑)(晶文社)


+既読のウィリアム・モリス作品の感想+
「世界のはての泉」上下 ウィリアム・モリス
「理想の書物」ウィリアム・モリス
「輝く平原の物語」ウィリアム・モリス
「ジョン・ボールの夢」ウィリアム・モリス
「ユートピアだより」ウィリアム・モリス
「不思議なみずうみの島々」上下 ウィリアム・モリス
「世界のかなたの森」ウィリアム・モリス
「サンダリング・フラッド」ウィリアム・モリス
「アイスランドへの旅」ウィリアム・モリス

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由緒あるレイヴァン家の息子・ホールブライズが愛しているのは、ローズ家のこよなく美しい乙女・ホスティッジ。2人は夏至の夜に結婚式を挙げることになっていました。しかし春もまだ浅いある日のこと、乙女たちと共に海辺で海草を集めていたホスティッジは、海賊たちに攫われてしまったのです。ホールブライズは早速海辺へと向かい、そこにいた男がホスティッジの行方を知っていると知って、男の船で海賊たちの島へ。そして夢の中に出てきたホスティッジが、既にそこから「輝く平原の国」に向かったと言うのを聞いたホールブライズは、今度はその「輝く平原の国」を目指すことに...。

題名の「輝く平原の国」とは、「不死なるものたちの国」。その国は美しく平和で穏やかで、そこでは老人は若返って再び美しくなり、人々は過去を忘れ、死や老い、苦しみや悲しみを知らずに、喜びの中に幸せに暮らす... という、まさに理想郷。でもホスティッジを探しているホールブライズにとっては、そこは全然理想郷じゃないんですよね。探してるホスティッジが見つからないんですから。でもそれを抜きにしても、この理想郷はやけに胡散臭い...。最初は天国のことなのかなと思ったんですが、「輝く平原の国」の王は全然神様という感じではないし... 王はホスティッジのことなんて何も知らないし知ろうともしないし、それどころか、以前からホールブライズに恋焦がれている自分の娘の願いを叶えてやりたいなんて思ってるんです。全ての人間が幸せに暮らしているこの国で、王の娘だけが幸せではないというのもすごく変だし、他の住人たちが人間らしい感情をすっかり失ってるのも気持ち悪い。幸せに暮らす=人間らしさを失う、ではないはずなのに、みんなで幸せに暮らすために余計な感情を排除させられてしまったみたい。そして唯一まともなために誰からも助けが得られないホールブライズは、ホスティッジを探し続けるために、この理想郷を自力で脱出しなくちゃいけなくなります。
主人公が海を渡って異界へ、というこういった物語の形式に則って書かれているのは分かるのだけど、形式的にもどこか詰めが甘いような気がするし、物語としてもどこか中途半端。以前読んだ「世界のはての泉」の方が形式的にも物語的にもずっと美しかった気がするんですけど... と言いつつ、これはこれで私はすごく好きなんですけどね。ウォルター・クレインによる挿絵がても美しい1冊です。(晶文社)


+既読のウィリアム・モリス作品の感想+
「世界のはての泉」上下 ウィリアム・モリス
「理想の書物」ウィリアム・モリス
「輝く平原の物語」ウィリアム・モリス
「ジョン・ボールの夢」ウィリアム・モリス
「ユートピアだより」ウィリアム・モリス
「不思議なみずうみの島々」上下 ウィリアム・モリス
「世界のかなたの森」ウィリアム・モリス
「サンダリング・フラッド」ウィリアム・モリス
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両親が病で死に弟も恋人も去って以来、人と関わるのをやめ、北方の小さな村でひたすら植物相手に生きていた青年・ブレンダンの元を訪れたのは、不思議な女巨人・オド。オドはブレンダンに、王都・ケリオールにあるオドの学校で庭師として働いて欲しいと申し出ます。この魔法学校は、400年前国の危機を救って英雄となったオド自身によって作られた学校。魔法に使う植物を育てる庭師が1人やめてしまい、ブレンダンのような人間を必要としているというのです。魔法のことなど何ひとつ知らないブレンダン。しかしオドの申し出を受け、夏の終わりになると、収穫した種や珍しい植物などを詰めた荷物を持って魔法学校を訪れることに。

この題名を最初知った時はてっきり学園物なのかと思って、でもまさかパトリシア・A・マキリップが普通の学園物を書くなんて!?と戸惑ったんですが、やっぱりハリー・ポッターみたいな作品とは全然違いました。魔法学校は、たまたま舞台に選ばれたというだけ。...ほっ。なんて心臓に悪い題名なんだ。
ここにあるのは、パトリシア・A・マキリップ独特の静かで幻想的な雰囲気と、魔法に満ちた空気。その中で、この世界に太古の昔から存在する魔法の本質を捉えようとする物語、かな。(マキリップは、こういうのが多いですね)
オドが作った魔法学校は、その後徐々に雰囲気が変わってしまい、今は魔法使いの力を恐れる王によって厳しく管理されている状態。生徒たちは認められている魔法だけを学び、王の顧問官が先頭に立って、管理外の魔法に厳しく目を光らせています。そんな中に現れたブレンダンの無自覚ながらも生まれながらに持つ底知れぬ力が、魔法使いたちを混乱させることになります。さらに、その頃丁度現れた魔術師一座の操る幻影が果たして本当に魔法なのか、それとも手品なのかなんていう問題もあって。
話そのものはちょっと練りこみ不足なんじゃないかなあなんて思ったし、オドのことや魔法学校、そしてブレンダンのことをもっと掘り下げて欲しかったんですけど、多彩な登場人物がそれぞれに個性的で良かったし、それより何より、行間から立ち上ってくるようなマキリップならではの幻想的な雰囲気はさすが! やっぱりマキリップは大好き~。もっと色々と読みたい~。...とはいえ、この作品はマキリップの本領発揮というわけではないと思うので... 初めて読む人にはやっぱり「妖女サイベルの呼び声」「影のオンブリア」がオススメですね。(創元推理文庫)


+既読のパトリシア・A・マキリップ作品の感想+
留守中に読んだ本(18冊)(「妖女サイベルの呼び声」「影のオンブリア」の感想)
「星を帯びし者」「海と炎の娘」「風の竪琴弾き」パトリシア.A.マキリップ
「ムーンフラッシュ」「ムーンドリーム」パトリシア・A・マキリップ
「オドの魔法学校」パトリシア・A・マキリップ
「ホアズブレスの龍追い人」パトリシア・A・マキリップ
「チェンジリング・シー」パトリシア・A・マキリップ
「茨文字の魔法」パトリシア・A・マキリップ

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ラング世界童話集が復刊し始めました!
これはヴィクトリア女王時代に、アンドルー・ラングが世界各地の伝承文学からよりすぐりの作品を子供たちに提供しようと編纂した古典童話集。子供の頃に好きだったんです~。最初に日本語訳を出したのは東京創元社で、これがなんと1958年のこと。その後いくつかの出版社から出されたようで、私が持ってるのは偕成社版。全12巻のうち6~7冊持ってて、未だに祖母の家に置いてるんですが、大人になってから「川端康成訳」に気づいてびっくりだったし、そもそもこういう童話集は大好きなのに、なんで子供の頃に全部買ってもらっておかなかったんだろう!と、後から随分後悔したものです。今からでも欲しいな、なんて思ったりもしたんですけど、気がついたらアマゾンの中古で1冊1万円以上の高値がついてたりして、すっかり諦めてたんですよね。そしたら今年東京創元社から復刊されることになって! これから隔月1巻ずつ刊行されるんですって。嬉しい~。
私が持ってるのはソフトカバーで、しかもその上にぺらっとしたカバーも何もない簡易バージョンで、値段も相当安かったみたいなんですけど(笑)、今回復刊された本を見てびっくり。全然違ーう。表紙の色はタイトルに合わせてあるし、本国のオリジナル版についていたというヘンリー・J・フォードによる絵が使われていて、とても素敵です。

そして久々に読んでみて。いやあ、懐かしい。北欧の伝承童話集「太陽の東 月の西」でお馴染みの話が予想以上にいっぱい入っていてびっくりです。あと多かったのは、オーノワ夫人。このオーノワ夫人についてはあまりよく知らないんですけど、17世紀末のフランスの女流作家。オリジナルの童話を創作していたのか、それとも採取していたのかは不明ですが... どちらかといえば、オリジナルっぽい雰囲気かな。
子供の頃は原典なんて気にせず読んでたし、既に知ってる話も当然のように普通に読んでたんですけど、今改めてそういうのを意識しながら読み返してみると、面白いものですね。この童話集の最初の日本版が刊行された時、日本で手にしやすい作品や日本の昔話を除外して、改めて12冊に編み直されたのだそう。この2冊の巻末を見てみるとグリム童話が全部省かれてて、それもまた私には良かったのかも。いや、グリムもいいんですけどね。でもグリムよりも北欧系の方が好きだったし。
隔月1巻ずつの復刊で、来月には「みどりいろ」が刊行されます。楽しみ~。これを機会に全部読もうっと♪(東京創元社)


+シリーズ既刊の感想+(東京創元社版)
「あおいろの童話集」「あかいろの童話集」アンドルー・ラング編
「みどりいろの童話集」アンドルー・ラング編
「きいろの童話集」アンドルー・ラング編
「ももいろの童話集」アンドルー・ラング編
「はいいろの童話集」アンドルー・ラング編
「むらさきいろの童話集」アンドルー・ラング編
「べにいろの童話集」アンドルー・ラング編
「ちゃいろの童話集」アンドルー・ラング編
「だいだいいろの童話集」アンドルー・ラング編
「くさいろの童話集」アンドルー・ラング編

+シリーズ既刊の感想+(偕成社文庫版)
「みどりいろの童話集」「ばらいろの童話集」アンドルー・ラング

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