Catégories:“ファンタジー(翻訳)”

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世界中でただ1人、お化けの姿が見えるペギー・スー。体を守る強い魔法がかけられているものの、お化けたちはぞっとするほど意地悪。ペギー・スーがやりたくもないことを次々とやらせ、そのせいでペギー・スーは常に「変人」として孤立、学校も次々に退学になってしまう始末。でも、そんなペギー・スーの一家が新たに落ち着くことになった小さな町には、お化けたちはいなかった? 生まれて初めて親友が出来て喜ぶペギー・スー。しかしある朝、空には青い奇妙な太陽が現れます。その光の中で日光浴をしていた親友のソニアは、あっと驚く天才になるのですが...。

作者のセルジュ・ブリュソロは「フランスのスティーブン・キング」とも言われるほどの人気作家で、この作品はそのブリュソロの初めての子供向けファンタジーなのだそうです。ペギー・スーは、「ハリー・ポッターの妹」とも言われてるとか。...と書きつつ、そういう予備知識は全然持たずに読み始めたのですが... さすがスティーブン・キングと称されるだけあって怖い... ひえぇ、ブラック。
ペギー・スーに対するお化けの仕打ちが、ほんと容赦ないんですよね。ここまでする? しかも結構あっさり人が死んじゃうし... てか、こんな死に方って! ...海外の児童書って日本のに比べて容赦がないな、と思うことは多々ありますけど、そういうのとはまた違うような。逆境でも頑張るペギー・スーは、確かに女版ハリー・ポッターかもしれないんですけど...。
でもこれは単行本では既に6冊目まで出てるシリーズ物。この1巻ではほとんど孤立無援なペギー・スーなんですが、1巻の最後に強力な味方になってくれそうな存在が登場するんです。これは2巻目以降の方が、ブラックなな中にも救いができて、いい感じに展開してくれそうです。(角川文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「ペギー・スーi  魔法の瞳をもつ少女」セルジュ・ブリュソロ
「ペギー・スーii  蜃気楼の国へ飛ぶ」セルジュ・ブリュソロ
「ペギー・スーiii 幸福を運ぶ魔法の蝶」セルジュ・ブリュソロ
「ペギー・スーiv 魔法にかけられた動物園」「ペギー・スーv 黒い城の恐ろしい謎」セルジュ・ブリュソロ

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「影に歌えば」は、タニス・リー版「ロミオとジュリエット」。ヴェローナがヴェレンサ、ロミオがロミュラーン、モンテギューがモンターゴー、マーキュシオがマーキューリオと多少変えてある程度なので、誰が誰なのかすぐ分かります。ハッピーエンド好きの私にしては珍しく、シェイクスピアは悲劇の方が断然好きなんですが、それでも「ロミオとジュリエット」は、私の苦手なすれ違い物。あまり好きじゃないんですよね... でもタニス・リーの手にかかると一味違いました。相変わらずの華麗な描写だし、ところどころで異教の神々の名前が登場して、本家とはまた違う艶やかさ。脇役までしっかり描かれていて、人物造形は本家よりも遥かに深みがあるんじゃないかと。ラストもこっちの方が好き! これを読んでしまったら、もう本家の方は読めなくなっちゃうなあ。...歴史小説を読んでる時なんかによく思うんですが、同じ過程を辿って同じ結末に至るにしても(変えるにしても)、どう話を膨らませるか、どう読ませてくれるかという部分が、作家さんの腕が問われるところですよね。もちろん本歌取りも。
そしてもう一方の「死霊の都」の方は、ええと、あんまり印象に残らなかったです...。タニス・リーらしく夜の闇の世界が舞台の作品なんですが、なんだか書き込み不足で勿体無い感じでした。(ハヤカワ文庫FT)


そしてこの2冊で、タニス・リー単独作品はコンプリート! 絶版本も全部手元に揃えられました。わーい! いやー、長い道のりでしたー。もちろん、全部が全部大好きというわけにはいかないんですけど、でも全部読めてほんと嬉しい。
ちなみに私的タニス・リー作品ベスト3は、1位「闇の公子」、2位「惑乱の公子」、3位「銀色の恋人」。あ、でも「幻魔の虜囚」も捨てがたい...。タニス・リー版「王子と乞食」の「月と太陽の魔道師」とか、おちょくられてるような「白馬の王子」も結構好きだし。って初期の作品ばっかりだ!

タニス・リーの作品で装幀が好きなのはこの2つ。どちらも加藤俊章さんのイラスト。この方、タニス・リーの本ではかなり挿絵も描いてらっしゃいます。クリムトを思わせる絢爛豪華なカラー絵も素敵だし、ビアズリーを思わせる白黒の絵が、またとてもいいのです。
 


+既読のタニス・リー作品の感想+
「闇の公子」タニス・リー
「死の王」タニス・リー
「タマスターラー」タニス・リー
「ドラゴン探索号の冒険」タニス・リー
「白馬の王子」タニス・リー
「惑乱の公子」タニス・リー
「熱夢の女王」上下 タニス・リー
「ゴルゴン 幻獣夜話」タニス・リー
「血のごとく赤く」タニス・リー
「バイティング・ザ・サン」タニス・リー
「鏡の森」タニス・リー
「黄金の魔獣」タニス・リー
「幻魔の虜囚」タニス・リー
「幻獣の書」「堕ちたる者の書」タニス・リー
「月と太陽の魔道師」タニス・リー
「冬物語」「闇の城」タニス・リー
「銀色の恋人」タニス・リー
「妖魔の戯れ」タニス・リー
留守中に読んだ本(18冊)(「ウルフタワー」の感想)
「影に歌えば」「死霊の都」タニス・リー
「パイレーティカ 女海賊アートの冒険」タニス・リー
「銀色の愛ふたたび」タニス・リー
「水底の仮面」「炎の聖少女」タニス・リー
「土の褥に眠る者」「復活のヴェヌス」タニス・リー
「悪魔の薔薇」タニス・リー

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「白い女神」であるジェンナを中心とした、ケルトの神話を思わせるようなファンタジー。
この作品でまず驚かされたのは、物語が「神話」「伝説」「物語」「歴史」の章に分かれていて、その合間に「歌」や「バラッド」、「寓話」などが挿入されていたこと。そういう風に細かく分かれていると、どうしても流れが分断されやすいと思うんですけど、それがそうでもないんですねえ。分断する以上に、世界をより深く重層的にしていてびっくり。
物語に厚みを持たせるために、その世界の神話が物語中に挿入されるのはそれほど珍しくないと思うんですけど、でもここに書かれた物語が神話となってしまうほど、遥か未来の視点からも書かれてるんです。これが珍しい...。ここでの「物語」が「神話」として高められ、あるいは民間の中の「伝説」として伝わり、その過程で歌やバラッドが出来るんですけど、さらに長い年月が経った未来の歴史家などがこの物語のことを様々な資料で研究してるのが「歴史」の章。
って、言葉で説明するとすごくヤヤコシイですね...(^^;。でもこれによって1つの物語がとても立体的に見えて来ます。真実がどんな風に変化して神話や伝説になっていくのかというのも面白いし、遥か彼方の未来の人々が、見当違いのことを論じてるのも可笑しい♪

私好みの骨太なファンタジーで、すっごく面白かったです。ジェイン・ヨーレンって、叙情的な描写ばかりが前面に出てるのかと思ったけど、それだけじゃないんだなあ。(ハヤカワ文庫FT)


+既読のジェイン・ヨーレン作品の感想+
「夢織り女」ジェイン・ヨーレン
「水晶の涙」ジェイン・ヨーレン
「三つの魔法」ジェイン・ヨーレン
「光と闇の姉妹」「白い女神」ジェイン・ヨーレン
「月夜のみみずく」ジェイン・ヨーレン ショーエンヘール

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■「雨鱒の川」川上健一 [amazon]
本が好き!お気軽読書日記のもろりんさんのオススメ。美しい自然を舞台にしたなんとも美しい純愛物語。中心となっている2人が10年経ってもまるで変わらないのは、変わりゆく自然との対比? 評判通り、方言がいい味を出していました。東北の言葉ってほとんど馴染みがないし、最初は全然意味が分からなくて、読みづらかったんですけどね。(集英社文庫)


■「時計坂の家」高楼方子 [amazon]
Cross-Roadの瑛里さんが、先日BookBatonで思い入れのある作品として挙げてらしたので興味を持っていたところ、たらいまわし企画でも妖精と黒薔薇の書架のつばきさんが挙げてらっしゃいました。これは児童書ですが、とても奥が深いファンタジー。読み返すたびに新たな発見がありそうな作品です。作中ではC.S.ルイスのナルニアが引き合いに出されていたんですが、この独特の雰囲気は、フィリッパ・ピアスの「トムは真夜中の庭で」に近いような気がします。高楼方子さん、いいですねえ。他の作品も読んでみたいな。(リブリオ出版)


■「ぐるりのこと」梨木香歩 [amazon]
これはエッセイ。境界線とそのこちら側、向こう側の話が多かったです。で、改めて考えてみると梨木さんの書かれる物語もそういう話が多いような。(新潮社)


■「プールに住む河童の謎」緑川聖司 [amazon]
児童書です。「晴れた日は図書館へいこう」が面白かったので、期待していた緑川聖司さんの新作。こちらもなかなか可愛らしい作品でした。森友典子さんのイラストも作品のイメージにぴったり。大人のミステリ読みはすぐにピンと来るでしょうけど、この謎がまた児童書にぴったりだし~。相馬くん、可愛かったなあ。でも宝石店に関する記述には納得できないものがいくつか。こんなことを子供が本当に信じ込んだらイヤだわあ。(小峰書店)


■「ベルガリアード物語」全5巻 デイヴィッド・エディングス [amazon]
Baroque Midnight Gothic Twilightの森山樹さんに教えて頂いたシリーズ。異世界ファンタジー好きには堪らない本格的なエピック・ファンタジー。「指輪物語」の本流を汲む作品だと解説にはあったけど、読み始めはむしろロイド・アリグザンダーのプリデイン物語のシリーズみたいでしたね。面白かったです。かなりボリュームのある作品なのですぐには無理だけど、これは絶対また再読したくなるだろうな。この物語の前日譚(?)「魔術師ベルガラス」全3冊が今月から出始めてるそうなので、そちらも買ってこなくっちゃ。(ハヤカワ文庫FT)


■「マライアおばさん」「七人の魔法使い」「時の町の伝説」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ [amazon]
どれもものすごーくダイアナ・ウィンジョーンズらしい作品で、続けて読むとちょっと胸焼けがしそう... とは言っても、どれも作風は違っていて、DWJの引き出しの多さにびっくりなんですけどね。「マライアおばさん」は、ほんとヤなヤツだらけで、誰が味方なのかも分からないほど。毒気がいっぱい。「七人の魔法使い」の方が明るくて楽しかった。本当にこの終わりでほんとにいいの?って感じでしたが...。「時の町の伝説」はタイムトラベル物。ちょっとややこしかったけど、歴史の捉え方が面白かったです。(徳間書店)


■「妖女サイベルの呼び声」「影のオンブリア」パトリシア・A・マキリップ [amazon] [amazon]
どこまで行ったらお茶の時間の七生子さんのオススメ。どちらも重厚で寡黙な独特のな雰囲気がすごく素敵な作品でした。まるで神話みたい。少しでも飛ばすとすぐ分からなくなってしまいそうで、そういう緊張感も久しぶりでした。マキリップも色々と読んでみたい! 「影のオンブリア」の「オンブリア(Ombria)」は、舞台となる都の名前。それ自体が影を連想させる言葉なので(仏語の「影」はombre、伊語だとombraだし)重箱読みしてるような妙な気分だったんですけど、読んでみるとなんともぴったりな名前でした。KinukoY.Craftさんのイラストの表紙も、ほんとぴったりで素敵。この「影のオンブリア」を原作として、岡野玲子さんが「コーリング」を描かれてるのだそうです。→間違いでした。「妖女サイベルの呼び声」が原作なんですって。maki さん、ありがとうございます!(ハヤカワ文庫FT)


■「ウルフタワー」全4冊 タニス・リー [amazon]
訳のせいもあるんでしょうけど、これじゃあまるでライトノベル。コバルトに入っててもおかしくないぐらい。原文がどうなってるのかは知らないですけど、なにもこんなに軽く訳さなくても...。たまに惹かれる部分はあるものの(主人公の相手役がかっこよかった)、全体にタニス・リーらしさがあまり感じられなくて残念。(産業編集センター)

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岩波少年文庫再読計画第7弾。
大好きな「時の旅人」のアリソン・アトリーの書いた童話集。それぞれに6編ずつ収められています。この2冊は今回初読。読んでいると、まるでファージョンの作品みたいなので驚きました。昔懐かしいお伽話の雰囲気。この2冊の中では、私は南国の香りのする「幻のスパイス売り」(「西風のくれた鍵」)が一番好きかな。でも雪や氷の情景もとても良かったです。「雪むすめ」(「西風のくれた鍵」)もいいし、あと「氷の花たば」の表題作! これが素敵なんですよ。どこかで聞いたことのあるようなお話なのに、読後感がとても良いのです。ひんやりとした情景なのに、読み終わるとなんだか暖かくて♪ (読後感が暖かいのは、「雪むすめ」もですが~)
ピクシーを始めとして、それぞれのお話に不思議な存在も色々と登場します。異形の存在って、異形というだけで警戒されちゃったりするけど、本当はそんな悪いことばかりしてるわけじゃないんですよね。でも人間の娘に真剣に恋をしてても、そうは見てもらえないことも多いし、色々苦労が多いのです。なんとか上手くやろうと水面下の工作をしてみても、その水面下の工作のせいで、逆に真意を疑われてしまったり。なかなか大変なんですねえ。...って、お話の中ではピクシーでも、人間にも十分当てはまりますね。(岩波少年文庫)


+既読のアリソン・アトリー作品の感想+
「西風のくれた鍵」「氷の花たば」アリソン・アトリー
「グレイ・ラビットのおはなし」アリソン・アトリー

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平たい地球シリーズの5作目なんですけど、4作目の「熱夢の女王」と対になってる外伝的な物語でもあります。基本にあるのは、「熱夢の女王」と同様、闇の公子・アズュラーンの娘・アズュリアズと、惑乱の公子・チャズとの魂の遍歴。あの話の時にこんなことがあったのかーという感じがとても楽しかったです。やはりこれは「熱夢の女王」があってこその物語ですね。この2作は続けて読みたかったな... というか、先に「熱夢の女王」を再読しておけば良かったなあ。まあ、いずれまたシリーズを通して再読するつもりではありますが!(ハヤカワ文庫FT)

タニス・リーの本は、これで21冊目。あと手元にあるのは、「ウルフ・タワーの掟」に始まる4冊のシリーズ物だけで、「影に歌えば」と「死霊の都」は未だ探し中です。見つかればいいんですけど...! 「ウルフ・タワーの掟」を早く読みたくもあり、読んでしまうのが勿体無くもあり... と、まだまだ本を撫でている状態。と言いつつ、結構あっさり読み始めちゃうかも。やっぱり本は「読んでナンボ」ですもんね。


+シリーズ既刊の感想+
「闇の公子」タニス・リー
「死の王」タニス・リー
「惑乱の公子」タニス・リー
「熱夢の女王」上下 タニス・リー
「妖魔の戯れ」タニス・リー

+既読のタニス・リー作品の感想+
「タマスターラー」タニス・リー
「ドラゴン探索号の冒険」タニス・リー
「白馬の王子」タニス・リー
「ゴルゴン 幻獣夜話」タニス・リー
「血のごとく赤く」タニス・リー
「バイティング・ザ・サン」タニス・リー
「鏡の森」タニス・リー
「黄金の魔獣」タニス・リー
「幻魔の虜囚」タニス・リー
「幻獣の書」「堕ちたる者の書」タニス・リー
「月と太陽の魔道師」タニス・リー
「冬物語」「闇の城」タニス・リー
「銀色の恋人」タニス・リー
留守中に読んだ本(18冊)(「ウルフタワー」の感想)
「影に歌えば」「死霊の都」タニス・リー
「パイレーティカ 女海賊アートの冒険」タニス・リー
「銀色の愛ふたたび」タニス・リー
「水底の仮面」「炎の聖少女」タニス・リー
「土の褥に眠る者」「復活のヴェヌス」タニス・リー
「悪魔の薔薇」タニス・リー

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小さなオランダ人形「トチー」は、エミリーとシャーロットという2人の女の子のお人形。トチーにはお父さんの「プランタガネットさん」とお母さんの「ことりさん」、弟の「りんごちゃん」と犬の「かがり」がいて、幸せに暮らしていました。人形たちの一番の望みは、きちんとした人形の家に住みたいということ。今は靴箱の中に住んでいるのです。そんなある日、エミリーとシャーロットの大おばさんが亡くなり、エミリーたちは大おばさんの持っていた古い人形の家をもらえることに。しかしその家と一緒に、見た目はとても美しいけれど性格の悪い花嫁人形のマーチペーンも、2人のところに来ることになっていたのです。

岩波少年文庫再読計画第4弾。「人形の家」といえばイプセンが有名ですが、私にとってはこのゴッデンの「人形の家」の方が先。これが児童書なんですけど、ほんと侮れないのです。今回読むのは小学校の時以来なので、大体の流れと結末しか覚えてなかったんですけど... というか結末は何となく覚えていたんですけど、読み終わった時、不覚にも泣きそうになりました。(電車の中だったのに!) 子供たちと人形という分かりやすい設定に置き換えられてるだけで、その中身はとても深いです。外見の美しさに惑わされずに、内面の真実を見つめる目を持つことは、とっても大切なこと。...でも、なんてこと! いやー、ほんと切ないです。(岩波少年文庫)

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