Catégories:“児童書・YA(翻訳)”

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色んなところに何度も書いてるので「もういい」と言われそうですが(^^;、私が小学校の頃大好きだった作家のベスト3は、「ナルニア」シリーズのC.S.ルイスと「指輪物語」のJ.R.R.トールキン、そしてエーリッヒ・ケストナー。でもケストナーは全部の作品を読みたいと思ったし、実際に全集を愛読していたのに、C.S.ルイスとトールキンに関しては「ナルニア」と「指輪物語」だけで、他の作品に手を伸ばそうと思ったことがなかったんですよね。あんなに好きで何度も何度も繰り返し読んでたのになぜなのかしらー、なんて今頃になって思ったりします。指輪物語の前段階の物語「ホビットの冒険」を読んだのも高校になってからぐらいだったし、それもそれほど積極的ではなかったような。
ということで、この短編集も初読みです。「農夫ジャイルズの冒険」「星をのんだかじや」「ニグルの木の葉」「トム・ボンバディルの冒険」が収録されています。「農夫ジャイルズの冒険」は、まるでヨーロッパに伝わる民話の1つのような物語。ユーモラスで風刺もたっぷり。「星をのんだかじや」はとても幻想的で美しい物語。「ニグルの木の葉」はキリスト教的な寓話。そして「トム・ボンバディルの冒険」は詩集。

ええと、それぞれに楽しかったんですが... やっぱり「指輪物語」とはスケールが違いますね。ってあんな長編と比べちゃダメですね。でも小粒な感じは否めませんが、やっぱり読んで良かったです。トム・ボンバディルと川の娘・ゴールドベリの馴れ初めの話も読めたし! 映画ではすっぱりと切り落とされてたんですが、実はトム・ボンバディルはお気に入りなので~。(これで訳者が瀬田貞二さんだったら言うことなかったのに) あとは、「星をのんだかじや」も好み。読んでいるとエルフたちの住むロスロリエンが蘇ってくるようだったし、ちょっぴり切ないラストでは最後の船出を思い出しました。そしてこの本、ナルニアシリーズの挿絵でも有名なポーリン・ダイアナ・ベインズの挿絵も素敵なんです。この人の絵の場合、カラーよりも白黒の方が雰囲気があって好き♪

やっぱりトールキンとルイスの作品は、今からでも一通り読んでみようっと。...もしかしたら、「指輪物語」も「ナルニア」も、自分の中でそれぞれが完璧な形として確立されてしまっていたから、あえて他の作品を読もうとは思わなかったのかもしれないなあ。なんて自己分析してみても... 今更?(笑) (評論社)


+既読のJ.R.R.トールキン作品の感想+
「農夫ジャイルズの冒険 トールキン小品集」J.R.R.トールキン
「妖精物語の国へ」「妖精物語について」J.R.R.トールキン
「シルマリルの物語」上下 J.R.R.トールキン
「ビルボの別れの歌」「指輪物語『中つ国』のうた」J.R.R.トールキン
「ブリスさん」「サンタ・クロースからの手紙」J.R.R.トールキン
「仔犬のローヴァーの冒険」J.R.R.トールキン
「ホビットの冒険」上下 J.R.R.トールキン
「指輪物語」J.R.R.トールキン
「サー・ガウェインと緑の騎士」J.R.R.トールキン
「終わらざりし物語」上下 J.R.R.トールキン

+既読の指輪物語関連作品の感想+
「トールキン神話の世界」赤井敏夫
「トールキンによる『指輪物語』の図像世界」W.G.ハモンド/C.スカル
「トールキン指輪物語事典」デヴィッド・デイ
「図説 トールキンの指輪物語世界 神話からファンタジーへ」デイヴィッド・デイ

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小学校5年生の女の子ノアが、アリザ先生の「よその学校の子どもたちと文通するっていうのは、どう?」という言葉をきっかけに、ドゥディという脳性マヒの少年と文通する物語。ガリラ・ロンフェデル・アミットは、イスラエルの人気作家なのだそう。この本は、天浮船のswimさんに教えて頂きました。児童文学です。

いやー、良かったです。障害者が登場する物語というのは、作者の立ち位置からして難しいと思うんですが、この作家さんの視線はすごく自然。同情もいじめもなく、説教臭さもなく、ましてやドゥディが天使のように良い子ということもなく(笑)、視線が同じ高さにあるという感じです。脳性マヒのこと良く知らないノアは、自分の思いがけない言葉でドゥディを傷つけてしまってびっくりしたりもするんですが、でもその都度自分の気持ちや考えをきちんと説明していくんですよね。そういうノアの態度がとても清々しくてよかったし... 文通が進むにつれて、ノアはドゥディに会いたいと思うようになるんですが、自分の姿を見られたくないドゥディは頑固に断り続けるんです。その時に、ノアの言う言葉、「ドゥディの家を訪ねてほしくないのね。オーケーです。訪ねません。わたしが会いたいっていうたびにおこるのね。オーケー。もう、いいません。だけど、それでどうなるかしら? どうなるか、きっちりいってみましょうか? わたしの手紙は、わざとらしくなるはずです。ひとこと書くたびに、ドゥディを傷つけやしないかおこらせやしないかって、十回も迷うから。なにか、いいことを思いついても、ドゥディをおこらせるかもしれないって、十回も考えこんじゃうだろうから。」という言葉がすごく良かった。
まあ、実際に会うことがベストな選択とは言い切れないと思うんですけど、その辺りにまだ小学校5年生というノアの若さが出ていますね。この2人の関係がその後どのように変化するにせよ、ノアの率直な態度は、きっとこれからのドゥディにとって良い方向に働いていくんだろうなと思えるラストでした。(岩崎書店)

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またしても久々になってしまった岩波少年文庫シリーズ。昨日に引き続きのジョージ・マクドナルドです。ここに収められているのは「かるいお姫さま」と「昼の少年、夜の少女」の2編。
「かるいお姫さま」は、招待されなかったことを怨んだ意地悪な魔女が王女に呪いをかけるという、昔話の王道の物語。でも呪いはこっそりとかけられるので、最初は誰の仕業とは分からないし、良い妖精がその呪いを打ち消すような祝福を与えることもできないんですよね。呪いを解く方法も分からないし。そして、ここでかけられる「重さをなくしてしまう」という呪いが面白いんです。ちょっと手を離すと、王女はふわふわとその辺りを漂っちゃう。マクドナルドの時代には宇宙飛行士なんていなかったはずなのに、まるで無重力空間みたい~。魔女には重力の操り方が分ってたんですって。しかも重さをなくしてしまうのは身体だけじゃなくて、頭の中身もなんですよ! これが可笑しいんですよねえ。で、普段は笑い転げてばかりいて、全然真面目になれないお姫さまなんですが、水の中にいる時だけは普段よりも落ち着いてお姫さまらしくなるというのが、なんか好きです。
そして「昼の少年と夜の少女」は、魔女によって、昼しか知らずに育てられた少年と、夜しか知らずに育てられた少女の物語。どうやら宮廷の貴婦人に信用されてたらしい魔女の存在も謎だし、昼だけ、夜だけ、と手がこんだことをする割に、その目的が謎なんですよねえ。でも、16年間ランプが1つしかない部屋に閉じ込められていた少女が、初めて見た外の世界に感動する描写がとても良かったです。大きな藍色の空に浮かぶ月の輝き、夏の夜風、漂う花々の香り、足に優しいしっとりと濡れた草むら。美しいです~。(岩波少年文庫)


+既読のジョージ・マクドナルド作品の感想+
「お姫さまとゴブリンの物語」「カーディとお姫さまの物語」マクドナルド
「北風のうしろの国」ジョージ・マクドナルド
「かるいお姫さま」マクドナルド
「ファンタステス」ジョージ・マクドナルド
「金の鍵」「黄金の鍵」ジョージ・マクドナルド
「きえてしまった王女」「かげの国」ジョージ・マクドナルド

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ダイアナ・ウィン・ジョーンズによる、ファンタジー用語ガイドブック。ダイアナ・ウィン・ジョーンズ流の皮肉混じりの解釈が面白いのですが、その中でも特に可笑しかったのが「行方不明の世継」について。

驚くべき頻度で出現する。どんなときでも、ファンタジーランドの国々の半分は、自国の世継の王子/王女を見失っている。もっとも、<規定>によれば、行方不明の世継は、ひとつのツアーにつきひとりしか参加できないことになっている。(中略) そして、その人物に自分の王国を取り戻させることが、あなたの探索の一部なのである。これは迷惑以外の何物でもない。行方不明の世継は皆、輝くばかりに純真で(まぶしさにめまいがしそうな相手もいる)、大部分は分別というものをほとんど持っていない。それはつまり、自分の本当の身分についてのヒントを出されても、まったく気づかないということである。そういうわけで、代わりにあなたが気づいてやらなければならない。(以下略)

そして「指輪」。「剣と同じぐらい魔術的に危険な品」だそうで、まず色んな石がはめられている場合の説明があるんですが、最後に

内側にルーン文字の刻まれた、なんの飾り気もない指輪。このたぐいの指輪は、疫病のごとく避けること。<規定>によれば、飾り気がなければないほど、指輪の魔法の力も呪われている度合いも増すのである。

これって、指輪物語のあの指輪のことですか?(笑)

物語ではないし、母(D.W.J.ファン)からまわってきたんじゃなければ読まなかっただろうって本なんですが、思ったより楽しめました。まあ、やっぱりファン向けの本だとは思うんですけどね。という私は、本当は特にファンというわけじゃないのに(失礼)、あと3冊でコンプリートしてしまいそうです。でもこの人の本って、当たり外れが激しいからなあ。あと3冊、面白ければいいんだけど... (東洋書林)


+既読のダイアナ・ウィン・ジョーンズ作品の感想+
「魔法使いハウルと火の悪魔」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「アブダラの空飛ぶ絨毯」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「デイルマーク王国史」1~4 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「わたしが幽霊だった時」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「魔法使いはだれだ」「クリストファーの魔法の旅」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「魔女と暮らせば」「トニーノの歌う魔法」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「魔法がいっぱい」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
留守中に読んだ本(18冊)(「マライアおばさん」「七人の魔法使い」「時の町の伝説」の感想)
「呪われた首環の物語」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「花の魔法、白のドラゴン」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「いたずらロバート」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジーランド観光ガイド」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「バウンダーズ」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「星空から来た犬」「魔空の森ヘックスウッド」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「バビロンまでは何マイル」上下 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ウィルキンズの歯と呪いの魔法」「海駆ける騎士の伝説」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「うちの一階には鬼がいる!」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「魔法!魔法!魔法!」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ぼくとルークの一週間と一日」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「牢の中の貴婦人」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「魔法の館にやとわれて」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「キャットと魔法の卵」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
Livreに「ダークホルムの闇の君」「グリフィンの年」「九年目の魔法」の感想があります)

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ペギー・スーのパパの新しい仕事は、砂漠のはずれにある、使われていない飛行場を警備すること。しかしその砂漠に着いた途端、青い犬は、目に見えない子供たちがそこら中にいて泣き声を立てていると言い、地元に住む老人は、この砂漠にできる蜃気楼は非常に危険で、今までにも多くの人々がその蜃気楼に足を踏み入れ、そのまま帰ってこなくなったと言います。そしてペギー・スーの両親や姉も、その蜃気楼の中に攫われてしまうのです。

「ペギー・スー i 魔法の瞳をもつ少女」(感想)に続く、ペギー・スーシリーズの2作目。
1巻を読了した時に予想した通り、2巻の方がずっと面白かったです。1巻ではペギー・スーは完全に孤立していたし、相当ブラック風味だったんですけど、今回は仲間が出来たせいか、そのブラックさがかなり緩和されてました。1巻で出会った青い犬はペギー・スーを守ってくれようとする頼もしい存在だし、今回は蜃気楼の国から逃げてきたセバスチャンという少年も仲間入り。

恐ろしい恐ろしいと散々脅かされた蜃気楼の国は、一見子供の楽園。通りに立ち並ぶケーキ屋ではケーキやキャンディが無料で配られているし、魔法の丸薬を飲めば何でも希望通りの姿に変身できるし、雲の上でスキーもできるし... 何でも希望が叶えられる場所。でもそれらは全て落とし穴なんですね。
両親と姉を救い出すためには、まずその蜃気楼を作り出している悪魔の目を覚まさせなければならないと聞き、青い犬やセバスチャンと一緒に悪魔の庭園に乗り込むペギー・スー。でも野菜や果物に変身してしまいそうになったり、果物が我慢できないぐらい美味しそうなお菓子の香りを漂わせて誘惑してきたり、さらにはお菓子に変身してしまった仲間を食べたくて仕方がなくなったり...!(これ、結構凄いです) 負けそうになりながらも、仲間と一緒に頑張るペギー・スーの姿がなかなか良かったです。畳み掛けるような展開に引き込まれて、一気に読み終えてしまいました。フランスで人気があるというのも、ようやく納得。(角川文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「ペギー・スーi  魔法の瞳をもつ少女」セルジュ・ブリュソロ
「ペギー・スーii  蜃気楼の国へ飛ぶ」セルジュ・ブリュソロ
「ペギー・スーiii 幸福を運ぶ魔法の蝶」セルジュ・ブリュソロ
「ペギー・スーiv 魔法にかけられた動物園」「ペギー・スーv 黒い城の恐ろしい謎」セルジュ・ブリュソロ

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ポール・ギャリコ2冊。どちらも児童書。「ほんものの魔法使」の方は、ちくま文庫からも出ましたが、私が読んだのは単行本です。
「トンデモネズミ大活躍」は、ある陶器職人が作ったネズミが命を得て大冒険を繰り広げるという物語。モナコの故グレース・ケリー王妃が陶芸を始めた時に最初に作ったネズミの人形が、物語の生まれるきっかけになったのだそうです。ここに登場するトンデモネズミは、全身青色。小さな丸っこい体はフクロネズミみたいだし、後ろ足はカンガルー、前足はサルのよう。耳はウサギの耳そっくりで、内側は毒々しいオレンジ色。しかも尻尾もほとんどなく、という状態なんですけど... グレース・ケリー王妃が作ったネズミもそんな姿だったのでしょうか?(笑)
「ほんものの魔法使」は、魔法都市マジェイアを訪れた青年魔術師アダムの物語。最初は本物の魔法使いが沢山登場するファンタジーかと思ってたんですけど、実はこの魔術都市にいる魔法使いは本物の魔法使いじゃなくて、手品師とか奇術師なんですよね。最初はどこかにネタがあるはず... と、アダムの魔法を見ていた面々が、もしかしたらこれは本物?と思い始めたところから、だんだん中世の魔女裁判のような感じになってくるのが不気味。

「トンデモネズミ大活躍」の方は、あまりに子供用であんまり好みじゃなかったかも... 「ほんものの魔法使」の方が面白かったです。でもポール・ギャリコの作品の中では、まあまあってとこですね。(←なんかエラそう(^^;) (岩波書店・大和書房)


+既読のポール・ギャリコ作品の感想+
「トマシーナ」ポール・ギャリコ
「セシルの魔法の友だち」ポール・ギャリコ
「マチルダ ボクシング・カンガルーの冒険」ポール・ギャリコ
「われらが英雄スクラッフィ」ポール・ギャリコ
「幽霊が多すぎる」ポール・ギャリコ
「猫語の教科書」ポール・ギャリコ
「ハリスおばさんパリへ行く」「ハリスおばさんニューヨークへ行く」他2冊 ポール・ギャリコ
「七つの人形の恋物語」「スノーグース」ポール・ギャリコ
「トンデモネズミ大活躍」「ほんものの魔法使」ポール・ギャリコ
「ポセイドン」上下 ポール・ギャリコ
「ザ・ロンリー」ポール・ギャリコ
「「きよしこの夜」が生まれた日」ポール・ギャリコ
Livreに「ジェニィ」の感想があります)

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インドで生まれ育ったメアリは、いつも不機嫌そうな表情をした可愛くない少女。両親にまるで構ってもらえず、インド人の乳母に任されっ放しとなった結果、すっかり我儘娘に育っていました。しかし突然のコレラの流行によって両親は亡くなり、メアリはイギリスのヨークシャーに住む叔父に引き取られることに。叔父は最愛の妻を失って以来、何事にも無関心。広大な屋敷の部屋も、ほとんどが閉め切られ、かつて叔父の妻が丹精していた美しい庭も、10年間締め切られたままだったのです。

岩波少年文庫再読計画第12弾は、以前から再読したいなあと思っていた「秘密の花園」。この作品を書いたバーネット夫人は「小公子」「小公女」の方が有名で、「秘密の花園」は読んでないという方も多いようなんですが、でもこれもすっごくいい作品。この3作の中では、私はこの「秘密の花園」が一番好きかも。「小公子」も捨てがたいんだけど...(「小公女」だけは、私の中で少し落ちます(^^;)

主人公のメアリは、「小公子」のセドリックや「小公女」のセーラと違って、ものすごーくイヤな子。人に奉仕してもらうのが当然だと思い込んでるし、気に入らないことがあったらすぐ癇癪を起こすし... でもそれって、彼女の両親がまるで彼女に構ってあげなかったからなんですよね。父親は仕事が忙しく病気がちで、母親はパーティにしか興味がない人間。そんな人たちが子供なんて作るなッ...!と言いたくなっちゃいます。(大人になった今だからこその感想かしら) でもそんなメアリでも、ヨークシャーに来てからだんだんと変わり始めて、その成長物語が本当に清々しいんです。それにメアリが変わるにつれて、その影響が周囲にも出て、最終的には大人や屋敷全体も変えちゃう。実はとても大きな「生きる力」を描いた物語だったんですね。
子供の頃読んだ時は、広い屋敷の探検に憧れたし、ムーアや秘密の花園の情景にドキドキしたんですが、今回はむしろ人間の方に目がいきました。特に印象的だったのがディコン。ディコンのお姉さんでメイドのマーサの率直さも気持ちがいいし、マーサやディコンのお母さんの包み込むような愛情の暖かいこと... それほど出番は多くないのに、すっかり場を攫ってくれました。そして子供の頃に読んだ時ほどメアリが嫌な子に感じられなかったです。彼女なりにすごく必死なのが伝わってきて、読んでいて応援したくなっちゃいました。(岩波少年文庫)

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