Catégories:“ミステリ”

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真敷市の公民館創立20周年記念ショウが行われることになり、地元のアマチュア奇術師たちの集団・マジキクラブも出演することに。数々のハプニングに悩まされながらも、なんとか迎えたフィナーレ。しかしその頃、メンバーの1人は自宅で殺されていたのです。
うわあ、面白かった! こんなに楽しい作品を今まで読まずにいたなんて勿体なかった!
ええと、作品は3部構成となっていて、まず第1部はマジックショウですね。ここでのエピソードもすごく楽しいんですが、この作品で何といっても特筆すべきなのは第2部。ここでは、第1部で起きた殺人の見立てに使われた、「11のとらんぷ」という短編集が読めるんですよー。これがもう独立した1つの作品として読んでもいいぐらいの面白い作品。こんな作品を作中作に使っちゃうなんて、勿体ないんじゃ... と他人事ながら心配してしまうほど。いや、すごいですね。さすが短編の名手・泡坂氏。そして第3部は解決編。ここでも、あーんな所にもこーんな所にも伏線が張ってあったことが分かって、もうびっくり。
いやー、ほんと隅々まで気の行き届いた作品だったんですね。まるで本物のマジックショウを見てたみたいに気持ち良く騙してくれて、すっごく面白かったです。これが長編デビュー作だっただなんて凄いわあ。と、大絶賛なのでした。読んで良かった♪ (画像は創元推理文庫ですが、読んだのは双葉社文庫です)


+既読の泡坂妻夫作品の感想+
「11枚のとらんぷ」泡坂妻夫
「奇術探偵曾我佳城全集 秘の巻」泡坂妻夫
「奇術探偵曾我佳城全集 戯の巻」泡坂妻夫
Livreに亜愛一郎シリーズ、ヨギ・ガンジーシリーズ、「乱れからくり」「煙の殺意」「毒薬の輪舞」の感想があります)

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「長い影」有栖川有栖

既に閉鎖されていた工場から死体が発見され、アリスと火村、そして鮫山警部補は、深夜の工場から人影が出てくるのを目撃したという夫婦の家を訪れます。
作家アリスシリーズの短編。この人が犯人なんだろうなという人物はいて、実際その通りだったんだけど、その人物が犯人だと断定されるまでの過程が緊迫感たっぷりで面白かった! 丁度刑事コロンボが犯人を追い詰めていく感じですね。あ、今はコロンボよりも古畑任三郎を引き合いに出す方がいいのかしら。(笑)

「恋愛で死神」伊坂幸太郎

7日間ある人間を調査し、その人間が死ぬべきだと判断すれば「可」と報告、死ぬ必要がないと考えれば「見送り」と伝える、調査部の死神たち。その日も死神の「千葉」は、対象となった荻原が死んでいるのを確認していました。
「死神」というのがある種の比喩的表現なのかと思ってたら、これが本当の死神でびっくり!(笑) なんで「荻原」が調査対象になったのかが良く分からないし、死神たちの世界のこともシステムのことも全然分からなかったんだけど、でも7日間の話は面白かった。最初から結末が分かってるとはいえ、最後は「なんでよ?」だったんですけどね。これはシリーズ物になるのかな。楽しみになっちゃう。

「扉守」光原百合

瀬戸内の町の高校に通う林雪乃は、その日の朝、ふと通りがかった路地で小さな店に気付きます。その日の放課後、雪乃は早速「セルベル」というその雑貨店に行くことにするのですが...。
冒頭の、雪乃のシーンでびっくり。「雪乃」という名前も「子ウサギ」もどちらも白いイメージだから、その変化がまた強烈で。一体何があるんだろうと思ったら... なるほど! 子犬のエピソードが重なってくるのが、何とも言えずいいなあ。ミステリアスな雰囲気がとても素敵なファンタジーでした。ええと、これもシリーズ物ってことでいいのかな? 光原さんの作品って、どれもこれもシリーズ化して長く続けてもらいたくなっちゃうんですけど。(笑)


他にもいくつか読んだんだけど、感想はこのぐらいで。
それと「小説NON」は、昨日行った本屋には置いてなかったので、また明日にでも大きな本屋に行ってきまーす。


+既読の光原百合作品の感想+
「ありがと。 あのころの宝もの十二話」ダ・ヴィンチ編集部編(「届いた絵本」)
オール讀物11月号(文藝春秋)(「扉守」)
小説NON 11月号(祥伝社)(「希望の形」)
小説推理・オール讀物・星星峡(「1-1=1」「クリスマスの夜に」「オー・シャンゼリゼ」)
「最後の願い」光原百合
光原百合ベスト3@My Best Books!
「尾道草紙」尾道大学 創作民話の会
「銀の犬」「親切な海賊」光原百合
オール讀物 2007年10月号(「写想家」)
「嘘つき。 やさしい嘘十話」ダ・ヴィンチ編集部編(「木漏れ陽色の酒」)
オール讀物 2008年11月号(「旅の編み人」)
「新・本格推理 不可能犯罪の饗宴」二階堂黎人編・オール讀物 2009年8月号(「花散る夜に」「ピアニシモより小さな祈り」)
「イオニアの風」光原百合
「扉守 潮ノ道の旅人」光原百合
Livreに、これ以前の作品の感想があります)

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国立公園の山の奥に建てられた、一軒クラシックホテルで繰り広げられる物語。アラン・レネ監督のフランス映画「去年マリエンバードで」をモチーフに、ホテルに滞在していた6人の視点から語られていきます。この「去年マリエンバードで」という映画は、確か高校生の頃に観たことがあるんですけど、なんとも不可解で不思議な映画だったんですよね。メビウスの輪みたいな印象で。で、この作品もまさしくそのメビウスの輪のような作品でした。しかもこの作品は「第一章」「第二章」ではなくて、「第一変奏」「第二変奏」という言葉が使われてるんですけど、これがまたぴったりなんですよー。変奏曲というのは、1つの主題があって、確かにその同じ主題が元でありながらも、少しずつ姿を変えていく感じ... でいいんでしょうかね? 第一変奏から第二変奏へ、そして第三変奏へ、そして第六変奏まで、それぞれに少しずつ重なりながらも、どんどん姿を変貌させていきます。いやー、こういう雰囲気はほんと大好き。...って、恩田さんの作品を読むたびに言ってるような気がするんですけど(笑)、でもほんと良かったです。なんとも美しくて濃厚で、でも毒があって。いいですねえ。
...でもこの本の画像のためにAmazonを検索してみたら、あまり好意的な評がされてなくてびっくり。もしかして好き嫌いが分かれる作品なのかしら。私はこういうの大好きなんだけどなあ。(文藝春秋)


+既読の恩田陸作品の感想+
「夏の名残りの薔薇」恩田陸
「小説以外」恩田陸
「ユージニア」恩田陸
「蒲公英草紙」「光の帝国」恩田陸
「酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記」恩田陸
「ネクロポリス」上下 恩田陸
「エンド・ゲーム」恩田陸
「チョコレートコスモス」恩田陸
「中庭の出来事」恩田陸
「朝日のようにさわやかに」恩田陸
「木洩れ日に泳ぐ魚」恩田陸
「いのちのパレード」恩田陸
「猫と針」恩田陸
Livreに、これ以前の全作品の感想があります)

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明治維新によって江戸時代が終わりを告げ、新政府が発足。まだその体制が整いきっていない頃、腐敗した役人を裁くための役所「弾正台」が作られます。その弾正台で大巡察として活躍するのが香月経四郎と、後に初代警視総監となった川路利良。そして2人は様々な犯罪に出会うことに。
伝奇小説で有名な山田風太郎氏によるミステリ作品。最初は長編のように始まるのですが、3章以降は連作短編集のような作りになっています。...実はこの最初の2章がどうも退屈で... 何度読み返しても頭に入ってこなくて困ってしまいました。ほとんど挫折しそうになったほど。でもここで諦めちゃダメ。3章からはずんずんと面白くなります! 奇怪な不可能犯罪の目白押し。で、このトリックにもびっくりなんだけど、作品最後の真相にはボーゼン。いやー、そういうことだったのね。これは驚いた。
謎解きをするのは、香月経四郎の愛人のフランス女性・エスメラルダ。彼女の推理部分が全部カタカナで読みにくいのだけはネックなんですけど、でもこれは頑張って読むべし!(ちくま文庫「山田風太郎明治小説全集7」)


+既読の山田風太郎作品の感想+
「明治断頭台」山田風太郎
「警視庁草子」上下 山田風太郎
Livreに「魔界転生」の感想があります)

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200歳とも300歳とも言われるすっぽんの徐庚先生に師事している、県令の1人息子・趙昭之。今日も2人で香山の照月亭へと赴き、街を見下ろしながら世の中のことについて学んでいます。
森福さんお得意の、中国を舞台にしたミステリ風味の連作短編集。「森福版"聊斎志異"」という言葉にも納得の少し不思議な雰囲気が漂います。すっぽんの徐庚先生は、本当に「すっぽん」の化身だし、その他にも幽霊や人面瘡が当たり前のように登場。でもそんな妖異が登場しても素朴でのんびりとしていて、こういう雰囲気は大好き。
でも、とても面白いんだけど、どこか決め手に欠ける気もするんですよね。短編同士の繋がりが薄いからかなあ。キャラクターのインパクトが弱いのかなあ。(昭之のお父さんとお母さんは好きなんだけど!)それにいくら社会勉強と言っても、他人の生活を勝手に覗き見してるというのがちょっとね。しかも高みの見物だし...。この部分でもう少し説得力があれば良かったのになあ。(光文社)


+既読の森福都作品の感想+
「琥珀枕」森福都
「漆黒泉」森福都
「狐弟子」森福都
「楽昌珠」森福都
「肉屏風の密室」森福都
Livreに、これ以前の全作品の感想があります)

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「都会のトム&ソーヤ」第2巻。前回に引き続き、謎の天才ゲームクリエイター・栗井栄太を追う内人と創也。相変わらずの内人のサバイバル能力もいいし、創也の冷静な頭脳派でありながら、意外と考えなしに行動しちゃうとこもお茶目で良かったです。内人の「おばあちゃん」もいい味出してる! でも話としては、1巻の方が面白かったかな。こちらは栗井栄太の正体が明かされるという大イベントがありながらも、どこかこじんまりとしてたような気がします。(講談社Ya!Entertainment)


+シリーズ既刊の感想+
「都会のトム&ソーヤ1」......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「都会のトム&ソーヤ2 乱!RUN!ラン!」はやみねかおる
「都会のトム&ソーヤ3 いつになったら作戦(ミッション)終了?」はやみねかおる
「都会のトム&ソーヤ4 四重奏(カルテット)」はやみねかおる
「都会のトム&ソーヤ5 IN塀戸(VADE)」はやみねかおる
「都会のトム&ソーヤ6 ぼくの家へおいで」はやみねかおる

+既読のはやみねかおる作品の感想+
「虹北恭助のハイスクール・アドベンチャー」「笛吹き男とサクセス塾の秘密」はやみねかおる
「オリエント急行とパンドラの匣」はやみねかおる
「卒業 開かずの教室を開けるとき」はやみねかおる
Livreに、これ以前の全作品の感想があります)

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「垂里冴子のお見合いと推理」の続編。登場人物たちの個性もそれぞれにくっきりとしてきたようで、冴子はもちろんのこと、派手好きな空美やシスコン気味の京一もいい味を出してます。すっかりホームドラマ化してて楽しいなあ。こういうパターン物は、安心して読めますね。パターン物だからといって、ワンパターンってわけじゃないし。でも今回の冴子のお見合い相手がどうもイマイチな人ばかりだったのだけは、ちょっと残念。前回の最後の彼のような人がいると、冴子の受けるダメージが大きくなってしまうので、それも可哀想なんですけどね。(あれは上手くいって欲しかった!) 冴子には幸せになって欲しいし、でもお見合いが上手くいってしまうとシリーズが終わってしまうというジレンマ。でもラストの冴子を見てると、このシリーズ自体が変貌していきそうな予感もありますね。次、どうなるのか楽しみです。(講談社文庫)


+シリーズ既刊の感想+
「垂里冴子のお見合いと推理」......ブログには感想がないので、よろしければLivreへどうぞ
「続・垂里冴子のお見合いと推理」山口雅也

+既読の山口雅也作品の感想+
Livreに、これ以前の作品の感想があります)

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