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「フランケンシュタインの方程式」「美亜へ贈る真珠」「清太郎出初式」「時空連続下半身」「詩帆が去る夏」「さびしい奇術師」「地球はプレイン・ヨーグルト」の7編が収められた短編集。14回目のたらいまわし「時の文学!」の時に、どこまで行ったらお茶の時間の七生子さんが「美亜へ贈る真珠」を挙げてらして(コチラ)、読みたいなーと思ってたんですが、今回の「美味しそうな食べ物が出てくる本は?」では、AZ::Blog はんなりと、あずき色のウェブログのoverQさんが「地球はプレインヨーグルト」を挙げてらして(コチラ)、ますます読みたくなっちゃったんですよね。で、図書館に行ってみると、どちらも入っているこの本が! 早速借りてきちゃいました。

私が梶尾真治さんの名前を知ったのは、多分「黄泉がえり」の映画化の時だと思うんですが(つまりかなり最近)、随分前から書いてらっしゃる方だったんですね。この本も1979年発行だし。しかもホラーの人なのかと勝手に思い込んでたら、ものすごいSF。(笑)
いやー、面白かったです。ドタバタな「フランケンシュタインの方程式」「地球はプレイン・ヨーグルト」も面白いし、リリカルな「美亜へ贈る真珠」「詩帆が去る夏」も素敵。短いけど、「さびしい奇術師」みたいな作品も好き。いや、でも、「地球はプレイン・ヨーグルト」にはほんとびっくりです。overQさんのエントリで、味覚で会話する宇宙人とのコンタクトの話とは聞いていたんですが... overQさんが書かれてエントリを直接読まれた方が遥かに伝わってくると思うので細かいことは省略しますが... 読む前からすごく期待がふくらんでてどうしようと思ったんですけど、実際読んでみたら期待以上! わはははは。
「美亜へ贈る真珠」は、梶尾真治さんのデビュー作とのこと。航時機というタイムカプセルのような機械に入ってしまった恋人を見に来る美亜。でもその機械の中の時間は機外の85000分の1で進むので、美亜の1日は恋人にとっては1秒ほど。あっという間に美亜は恋人よりも年を重ねてしまうんですよね。うにゃーん、なんて切ないラブストーリーなんでしょう...。すごく静かな雰囲気が素敵だし、しかもラストシーンの美しいことったら。  
他の作品もそれぞれに楽しくてバラエティに富んでいて、いや、ほんと発想が凄いです。

私の読んだこの本は既に絶版となっているようですが、それぞれの作品は右の3冊で読むことができます。「美亜へ贈る真珠 梶尾真治短篇傑作選 ロマンチック篇」で読めるのは、「美亜へ贈る真珠」「詩帆が去る夏」、「もう一人のチャーリイ・ゴードン 梶尾真治短篇傑作選 ノスタルジー篇」で読めるのは「清太郎出初式」、「フランケンシュタインの方程式 梶尾真治短篇傑作選 ドタバタ篇」で読めるのは「フランケンシュタインの方程式」「地球はプレイン・ヨーグルト」。(ハヤカワ文庫JA)

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「語り手の事情」に引き続きの酒見賢一さん。こちらは純粋なSF作品。「地下街」「ハルマゲドン・サマー」「聖母の部隊」「追跡した猫と家族の写真」の4編が収められています。
真面目なハードボイルドかと思いきや、まるでRPGみたいで可笑しかったり、ちょっと新井素子さんの「ひとめあなたに...」を思い出すような作品だったり、津原泰水さんの「綺譚集」に入っている「アルバトロス」のような雰囲気だったり(そうでもないかしら(^^;)、ほのぼのとしてたりと色々。私はSFにはあまり詳しくないし、読む前は「えっ、SF...?」なんて思ってたんですけど、なかなかバリエーションが豊かで、しかもレベルが高い短編集と言えそうです。

続けざまに中国物ではない酒見さんの作品を読んでみて感じたのは、もしかしたらこれまで酒見さんをすごく誤解してたのかもしれないということ。私の中では、だんだん正体不明の作家さんになってきちゃいました。(笑) 実は物凄く引き出しが多い方だったんですね。そして中国物の作品の中に、中国物だけに収まりきらない部分が色々とあるのには、それだけのルーツだあったんですね。...と、妙に納得。そして酒見さんの何が凄いって、どんな作品を書いても、どれもしっかり酒見さんだということ。確立されてるんですねえ。これは早いとこ、「ピュタゴラスの旅」も読んでみなくちゃいけないなあ。(この作品も、どう考えても中国物じゃないし)
ちなみに解説は恩田陸さん。そして「語り手の事情」は佐藤亜紀さんでした。豪華メンバーですねっ。酒見さんご自身のあとがきも凄いです。語ってます。(「語り手の事情」も・笑)(ハルキ文庫)


+既読の酒見賢一作品の感想+
「陋巷に在り」1・2 酒見賢一
「陋巷に在り」3・4 酒見賢一
「陋巷に在り」5・6 酒見賢一
「陋巷に在り」7・8 酒見賢一
「陋巷に在り」9・10 酒見賢一
「陋巷に在り」11・12 酒見賢一
「陋巷に在り」13 酒見賢一
「語り手の事情」酒見賢一
「聖母の部隊」酒見賢一
「ピュタゴラスの旅」酒見賢一
「泣き虫弱虫諸葛孔明」酒見賢一
「中国雑話 中国的思想」酒見賢一
Livreに「後宮小説」「墨攻」「童貞」「周公旦」の感想があります)

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裕福な母親にまるで人形のように育てられていたジェーンが、ある日出会った人間そっくりのロボット・シルバーに恋してしまう物語。タニス・リーのSFファンタジーです。この作品はオススメだと色んな方に聞いてたんですけど、本当に良かったです! 「ロボットは感情を持つことができるか」とか、一歩進めて「ロボットに恋をすることができるか」というのは永遠のテーマだし、もうイヤってほど書かれてるモチーフなんじゃないかと思うんですけど、それでも良かった。もう切なくて切なくて、でも幸せな気持ちになれるのが凄いところかも。普段のタニス・リーとはちょっと違う、思いっきりロマンティックなムードも楽しめたし♪
読んでいて清水玲子さんの作品を思い出してたんですけど、もしかしたら清水玲子さんも読んでらっしゃったりしないかな? こういうの、きっとお好きなんじゃ...? 一番近いのは、ズバリ「ノアの宇宙船」の中の「メタルと花嫁」だと思います... が、画像が出てこないので、同じ初期作品の「ミルキー・ウェイ」を出してみました。(こっちも大好き♪ ←結局清水玲子さんの絵を出したかっただけとも言う) 
あ、でも「銀色の恋人」が日本で紹介されたのは1987年だし(本国で発表されたのは1981年だけど)、「ノアの宇宙船」が単行本になったのは1985年だから、真似したとかじゃないと思います!(そこはそれ、永遠のテーマだしね)(ハヤカワ文庫SF)


+シリーズ既刊の感想+
「銀色の恋人」タニス・リー
「銀色の愛ふたたび」タニス・リー

+既読のタニス・リー作品の感想+
「闇の公子」タニス・リー
「死の王」タニス・リー
「タマスターラー」タニス・リー
「ドラゴン探索号の冒険」タニス・リー
「白馬の王子」タニス・リー
「惑乱の公子」タニス・リー
「熱夢の女王」上下 タニス・リー
「ゴルゴン 幻獣夜話」タニス・リー
「血のごとく赤く」タニス・リー
「バイティング・ザ・サン」タニス・リー
「鏡の森」タニス・リー
「黄金の魔獣」タニス・リー
「幻魔の虜囚」タニス・リー
「幻獣の書」「堕ちたる者の書」タニス・リー
「月と太陽の魔道師」タニス・リー
「冬物語」「闇の城」タニス・リー
「妖魔の戯れ」タニス・リー
留守中に読んだ本(18冊)(「ウルフタワー」の感想)
「影に歌えば」「死霊の都」タニス・リー
「パイレーティカ 女海賊アートの冒険」タニス・リー
「水底の仮面」「炎の聖少女」タニス・リー
「土の褥に眠る者」「復活のヴェヌス」タニス・リー
「悪魔の薔薇」タニス・リー

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第5回ホワイトハート大賞佳作受賞作。「EDGE」もそうだったんですが、これもホワイトハートという枠組みが勿体無く感じられる作品でした! ハヤカワ文庫が似合いそうな、本格的なSF作品。いやー、これがデビュー作とは凄いなあ。きっと結構色々と調べた上で書かれてるんだろうなという感じ。ロボットのことや何かも結構きちんと書き込まれてました。ええと物語としては、ごくごく簡単に書いてしまえば、ロボットと人間の恋物語。読みながら、清水玲子さんの初期の作品の作品を思い浮かべてました。「ノアの宇宙船」とか「もうひとつの神話」とか、あと「天女来襲」とか「ミルキーウェイ」ですね。この頃の清水玲子さん、もうほんと大好きだったんですよね~。(でもあんなに好きだったのに、なぜか「竜の眠る星」以降は未読...)
...というのはともかく。ソフトウェアロボットとして開発された人工知能が人間型ロボットに移されることになって(でも、まずはスター・ウォーズのC3POみたいな感じね)、そこからさらに人間そっくりの身体に変更されてという過程... 本人はもちろんのこと、周囲の反応なんかも凄くいいのです。しかもそこには、きちんとアシモフのロボット三原則が!この三原則がいわば、ロボットと人間の境界線となるわけですね。ロボット側の1人称なんで、人間側の感情とか行動には、ちょっと唐突に感じられちゃう部分もあるんですけど、でもやっぱり面白かったです。この作品、続きは書かれないのかなー。もし出たら読みたいなー。(講談社X文庫)


+既読のとみなが貴和作品の感想+
「EDGE」「EDGE2 三月の誘拐者」とみなが貴和
「EDGE3 毒の夏」「EDGE4 檻のない虜囚」とみなが貴和
「セレーネ・セイレーン」とみなが貴和
「夏休みは命がけ!」とみなが貴和
「EDGE5 ロスト・チルドレン」とみなが貴和

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まず普通に光瀬龍さんの小説の方を読んだんですが、難しかったです...。というか、中盤までは良かったんですけど、終盤のカタカナの会話を読むのがしんどくてねえ(^^;。結局、萩尾望都さんのコミック版も読んでしまいましたよー。
や、このコミック版、いいとは聞いてたんですけど、ほんとすごく良かったです! こんな風に原作のエッセンスを掬い上げてコミックにするんだあーと、そこんとこにまずすごく感動してしまったわ。「小説→映画」もそうだと思うんですけど、文章から絵(映像)にするのって表現方法を全く変えるわけだし、物凄くセンスが問われますよね。これはすごいなー。もちろん原作があるからこそなんですけど、コミック版の方が洗練されてる気がします。それに原作でひっかかってた部分が、コミック版では直ってたのが、またポイント高し、なのでした。(たとえば「予言者」→「預言者」とか)
でもこれの感想を書くのは難しいなあ。あと2~3回読み返さないとダメかも。でもこのスケールには圧倒されたし、阿修羅が良かったです。(ハヤカワ文庫・秋田文庫)

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ドイツの音楽大学のバイオリン講師のテオが同僚に手渡されたのは、ブエノスアイレスの教会で録音したというオルガンの演奏の入ったディスク。現地に住む音楽雑誌の記者が偶然耳にして感動し、本格的な音楽家の意見も聞いてみたいと送ってきたのです。テオはオルガン科のラインベルガー教授にディスクを聞いてもらうことを約束をし、9年ぶりに教授に連絡をとることに...。

ということで、第10回ファンタジーノベル大賞受賞作。ハードカバーの時は三人称で書かれていた作品を、文庫化に当たって一人称に全面改稿したんだそうです。
この作品の「オルガニスト」が弾くのは、オルガンはオルガンでも、昔小学校の音楽室にあったようなオルガンではなくて(今もあるのかしら? 笑)、教会のパイプオルガン。パイプオルガンっていいですよね。でもって、やっぱりパイプオルガンにはバッハが良く似合いますよね! ピアノを習ったことのある方なら、バッハのインヴェンションを練習した方も多いと思うんですが、私の周囲ではものすごーく評判が悪かったあのインヴェンションを実は私、大好きだったんです。だから全体を流れるバッハの響きが、読んでいてすごく心地良かったです。...でもさすが日本ファンタジーノベル大賞、単純な話じゃありません。前半は青春小説風なんですけど、後半はもう全然思わぬ方向へと展開してびっくり。それでもバッハの響きが似合うのが、またびっくり。バッハって思ってた以上に懐が深いのかもしれないなあ。
この展開は完全に好き嫌いが分かれそうだし、私もそれに関しては全面的に賛成ってわけでもないんだけど(ネタばれになりそうで怖いよぅ)、それでも切なかったし、やっぱりこの雰囲気が好きですね。パイプオルガン、一度でいいから弾いてみたーい。(新潮文庫)


+既読の山之口洋作品の感想+
「オルガニスト」山之口洋
「0番目の男」山之口洋
「天平冥所図会」山之口洋

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唐の長安、北宋の開封、南宋の臨安、蘇州、燕京といった古代都市を仮想空間に再現した「セレス」。研修でその仮想空間の長安を訪れていた幸田は、そこで見かけた美女に心を奪われて... ということで、21世紀末の世界が舞台のSFファンタジー。「セレス」とは、ギリシャ語で中国を意味する言葉なんだそうです。帯によると「電脳長安の封神演義!」だそうなんですけど、そういえば「封神演義」って読んでないんですよねー。安能務さんのを読もうとしたことはあったんですが、丁度宮城谷昌光さんの古代中国物を読んだところだったこともあって、どうも馴染めないまま挫折してしまったんです。それがダメだったのかも。セレスの造形はとても魅力的だったし、マニピュレーションという操作(動作)を覚えることによって神仙の術も使えるだなんて、その辺りまではワクワクする展開だったんですけどねえ... 最終的には、なんだかただの格闘ゲームになってしまったような... うーん、あんまり堪能できなくて残念っ。(講談社)


+既読の南條竹則作品の感想+
「セレス」南條竹則
「りえちゃんとマーおじさん」南條竹則
「鬼仙」南條竹則
「あくび猫」南條竹則
「魔法探偵」南條竹則
Livreに「酒仙」「満漢全席」「遊仙譜」「ドリトル先生の英国」の感想があります)

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