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李白に引き続きの「ビギナーズ・クラシックス中国の古典」。老荘思想には以前からちょっと興味があったので読んでみたんですが、孔子の「論語」を読んだ時みたいには楽しめなかったなあ。老子はなんだか抽象的なことばかり言ってるし... 実際、彼の説く「道」というのは簡単に言葉にできるようなものではないとのことなので、それも致し方ないんでしょうけど、読んでいても大きすぎるというか、深遠すぎてなかなか響いて来なかったです。それに比べると荘子の方がもうちょっと地上の人間に近い感じかな。具体的な分、分かりやすいですね。
このシリーズは、あと「 韓非子」と「 杜甫」があるんですが、そちらは未購入。せっかくだし、やっぱりこの2冊も買っておいた方がいいかしら。「韓非子」は、また読むのにちょっと苦労しそうかな? やっぱり「 杜甫」だけにしておくかなあ。(角川ソフィア文庫)
+関連シリーズ作品の感想+
「論語 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」加地伸行
「陶淵明 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」釜谷武志
「李白 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」筧久美子
「老子・荘子 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」野村茂夫
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酒を飲み、月を愛で、鳥と遊び、放浪の旅を続けた李白。杜甫と並ぶ唐代の詩人であり、「詩聖」と呼ばれる杜甫に対して「詩仙」と呼ばれる李白の詩69編を、李白の生きざまや人となりを交えて分かりやすく解説した本。
以前、同じ角川ソフィア文庫のビギナーズで「論語」と「陶淵明」を読んで、李白の本も買っていたんですが、ずっと積んだままでようやく読みました。原文と読み下し文、訳、そして訳の解説が載ってるんですが、かなり初心者向けで読みやすいシリーズなんですよね。今回の李白に関しては、時々「コンパ」だの「デート」だの妙に砕けた訳があって、そんな時は「雰囲気が壊れるからやめてくれー」と思ってしまったんですが... いくら初心者向けでも、ここまで砕いてもらわなくても。(汗)
唐の玄宗皇帝の時代に生き、仙人になりたいという夢を持ちつつ、自らの詩文の才能で世の中に出たいと思い続けていた李白。その夢はなかなか叶うことがなくて、しかもようやく叶ったかと思えば、わずか1年で失脚。そういう意味では不遇の人生を送っていたようです。実際に作品を読んでいると、飄々として大らかながらも、その奥には哀愁を感じてしまうような詩が多かったです。そういうところに、李白の人生が出ているのかな。
「月下独酌」を始めとして好きな詩はいくつかあるんですが、今回特にいいなと思ったのはコレ。
静夜思 (静かなる夜の思い)牀前看月光 (牀前 月光を看る)
疑是地上霜 (疑うらくは 是れ 地上の霜かと)
挙頭望山月 (頭を上げて 山月を望み)
低頭思故郷 (頭を低れて 故郷を思う)
秋の静かな夜に月を眺めながら望郷の念に駆られる詩です。(角川ソフィア文庫)
+関連シリーズ作品の感想+
「論語 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」加地伸行
「陶淵明 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」釜谷武志
「李白 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」筧久美子
「老子・荘子 ビギナーズ・クラシックス中国の古典」野村茂夫
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中国古典の中から365の言葉を選び、1年365日毎日一言ずつ紹介していくという形で構成された本です。何がきっかけで私ってばこんな本を買ったんだっけ、と思いつつ、ずーっと積みっぱなしなので読んでみたんですが...
うーん、様々な名言を知るという意味では良かったんですけど、あまり私向きの本ではなかったみたい。これって一種のビジネス書ですよー。現在管理職にある人間や経営者、あるいはそういった地位を目指す人が読むべき本なのでは。というか、毎日の言葉そのものがそうだというわけではなくて、その言葉に対する解説が思いっきり管理職 and 経営者向けなんです。
改めてアマゾンの紹介を見てみると
先人の英知の結晶である中国古典指導者の心得から処世の知恵に至るまで、ビジネスマンが気軽に読め、かつ実践に役立つ珠玉の言葉、365篇を平易に解説。
やっぱりビジネスマン向けの本だったのかーっ。
ちなみに今日5月11日の言葉は礼記から、「細人の人を愛するや姑息を以ってす」。
「細人」は君子の反対で詰まらない人間という意味。本当は次のような対句になっているのだそうです。
君子の人を愛するや徳を以ってし
細人の人を愛するや姑息を以ってす。
言葉通りに取れば愛の深さの違いって感じですが、君子と細人とでは人間のレベルが違うということだとのこと。
まあ、日付と言葉に特に関連はないんでしょうけどね。(笑)(PHP文庫)
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梁山泊と童貫軍が総力の全てをかけてぶつかる、北方水滸伝完結の19巻。
いやあ、全部読んでしまいました。ふぅー。
19巻は、前巻に引き続きの激しい戦闘の物語となっています... が、こういう結末になるのかあ。童貫軍との激しいぶつかり合いはいいし、「水滸伝」としての話自体はここで終わるんだけど、でもあまりに次の「楊令伝」の存在が見えすぎるラストにちょっとびっくり。これじゃあ、この「水滸伝」が「楊令伝」の前座みたいじゃないですか。いや、その後へ繋がっていくということ自体はいいのだけど... とりあえずここで一つ区切りはつけて欲しかったなあ、というのが正直なところ。
でも梁山泊側だけで108人いるので、途轍もない数の登場人物になるのだけど、北方さんの描く漢たちは、誰もがそれぞれにかっこよかったな。全巻通して特に心に残った人物といえば、林沖と楊志。あとは秦明とか呼延灼、解珍、李逵辺り。思っていた以上に生き残った人間がいたので(とは言っても、全体から考えると僅かなんだけど)、このメンバーが「楊令伝」でも活躍することになるんですね、きっと。
あとは北方水滸伝読本として「替天行道」というのが出てます。こちらは「水滸伝」にまつわる北方さんの手記や対談、登場人物の設定資料、担当編集者が連載中に北方さんに書いた手紙などが収められているのだそう。これも読むかどうかは、現在考え中。(集英社文庫)
+シリーズ既刊の感想+
「水滸伝」1~3 北方謙三
「水滸伝」4~6 北方謙三
「水滸伝」7~9 北方謙三
「水滸伝」10~12 北方謙三
「水滸伝」13~15 北方謙三
「水滸伝」16~18 北方謙三
「水滸伝」19 北方謙三
+既読の北方謙三作品の感想+
「破軍の星」北方謙三
「楊家将」上下 北方謙三
(Livre に 「ブラディ・ドール」シリーズと「三国志」の感想もあります)
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致死軍が青蓮寺に襲い掛かるなど水面下での動きが目立つ16巻、とうとう童貫が出陣する17巻、さらに戦況が厳しくなる18巻。
やっぱり童貫は強かったんですねえ。前から禁軍随一の実力という評判でしたけど、梁山泊側の苦戦が痛々しくなってしまうほど。あれだけのメンバーを揃えていても、やっぱり敵わないのですか! でも、こんなに強い軍を具えている国の内情が腐敗しきっているというのも、やっぱりどこか妙な感じが...。今回はどちらかといえば水面下の戦いが繰り広げられた16巻が面白かったな。燕青の意外な活躍ぶりも良かったし。
それにしても、気に入っていた主要メンバーが次々に死んでしまうのはやっぱり悲しい。特に18巻では、殺しても死にそうになかった人たちばかり散っていきます。そして、それらのメンバーをひっくるめたほど強い楊令の活躍ぶりには、ちょっとびっくり。いや、強いだろうとは思っていましたけど、ここまで...? これじゃあちょっと人間離れしてますよぅ。でもここから今執筆中の「楊令伝」に繋がっていくんですものね。(集英社文庫)
+シリーズ既刊の感想+
「水滸伝」1~3 北方謙三
「水滸伝」4~6 北方謙三
「水滸伝」7~9 北方謙三
「水滸伝」10~12 北方謙三
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+既読の北方謙三作品の感想+
「破軍の星」北方謙三
「楊家将」上下 北方謙三
(Livre に 「ブラディ・ドール」シリーズと「三国志」の感想もあります)
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官軍が10万以上の大軍で梁山泊を討とうと動き始める13巻、その軍がとうとう20万以上になる14巻、そして梁山泊が必死の攻防を繰り広げる15巻。
戦いに明け暮れたこの3巻。物語の前半ではどんどん人が集まってきていたんですが、この辺りになるともう本当にどんどん人が死んでいきます。その方が、本家本元の「水滸伝」の108人集まるまで誰も死なない状態よりも、余程自然なんですけどね... 北方さんご自身、「俺の水滸伝は死ぬんだよ」とインタビューの時に呟かれていたのだそう。
今回好きだったのは、林冲が単廷珪を叩きのめす場面。そして特に印象に残ったのは、石梯山での魯達と鄒淵の会話。
「俺は、天下などほんとうに考えたことはないんだ。梁山泊が天下を奪る。そうすれば、別の宋ができる。それだけのことだ。違うと思うか?」
「それは、いい国かもしれねえだろう?」
「宋も、建国された時は、いい国だった。民に活気があって、いろいろなものが発展した。それが、やがて腐った。」
「梁山泊が天下を奪っても、腐ると思っているのかい?」
「十年後は見える。多分二十年後も。しかし三十年後は霧の彼方で、五十年後はないも同じだ。(後略)」
いや、全くその通りですよね。だからといって、何もしないまま諦めるのは間違ってると思うわけですが。(集英社文庫)
+シリーズ既刊の感想+
「水滸伝」1~3 北方謙三
「水滸伝」4~6 北方謙三
「水滸伝」7~9 北方謙三
「水滸伝」10~12 北方謙三
「水滸伝」13~15 北方謙三
「水滸伝」16~18 北方謙三
「水滸伝」19 北方謙三
+既読の北方謙三作品の感想+
「破軍の星」北方謙三
「楊家将」上下 北方謙三
(Livre に 「ブラディ・ドール」シリーズと「三国志」の感想もあります)
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一度だけなら必ず勝てるという呼延灼が梁山泊に戦いを挑む10巻、もっと兵が集まるまでじっくりと力を蓄えたいという考えと、今が攻め込む時だという考えの対立が大きくなっている11巻、青蓮寺がとうとう闇塩のルートを探り出したのか?!という12巻。
ひーっ、この人が死んでしまうのか!という11巻なんですけども。
12巻での、「どちらでもいい、片方には死んで貰いたかった。ひとりが死んだあとに、そのことに気づいたよ」という台詞が凄いなあ。死んでしまったこと自体はとても衝撃的だし、みんなショックを受けてるけど、でも心の底にこういう思いを持っていた人も必ずいたはず。こういうところでウッと来るんですよね、北方さんの作品って。
でももうすっかり折り返し地点を過ぎて。これからは散っていく漢の方が多くなっていくんですねえ...。
そしてこの水滸伝を読んでいて、毎巻楽しみにしているのが実は解説だったりします。そもそも豪華メンバーだし、みんな熱いんですよねえ。語ってる語ってる。もっと本家の「水滸伝」との比較の話が多ければいいのに、なんて思ったりもするけれど。そして便利なのが登場人物表。なんていっても、登場人物が多いですからね。その巻の話に登場する順番で登場人物が紹介されていきます。戦死者の名前が載るようになったのも嬉しいところ。ただ問題は、その巻で官軍から梁山泊に加わったりする人物も、梁山泊の方に名前が入ってることかな。これで誰が加わるのかネタバレになっちゃいますしね。というよりも、この人はきっと加わるんだろうなと期待して梁山泊側の名前の一覧を辿ってしまう私の行動が、一番問題かしら。(笑)(集英社文庫)
+シリーズ既刊の感想+
「水滸伝」1~3 北方謙三
「水滸伝」4~6 北方謙三
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